令和2年度農林水産商工常任委員会議事録

令和2年8年21日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
島谷 龍司
鹿島  功
西村 弥子
山川 智帆
安田 由毅
濵辺 義孝
福間 裕隆
内田 隆嗣
西川 憲雄
欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  西尾農林水産部長、池田商工労働部長、松岡企業局長ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  堀場課長補佐  小川課長補佐  細田主事


1 開  会   午前10時00分

2 休  憩   午前10時21分

3  再  開   午前10時26分

4 閉  会   午前10時58分

5 司  会    島谷委員長

6 会議録署名委員     安田委員  山川委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前10時00分 開会

◎島谷委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程はお手元のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に商工労働部及び企業局、次に農林水産部の2部入替え制としますので、御承知ください。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、安田委員と山川委員にお願いいたします。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は、いつもどおり要領よく簡潔にお願いいたします。
 なお、質疑については、説明終了後に一括して行うこととします。
 報告1、第1回「鳥取県産業振興未来ビジョン策定検討会議」の開催結果について、佐々木商工政策課長の説明を求めます。

●佐々木商工政策課長
 商工労働部資料の1ページをお願いいたします。第1回「鳥取県産業振興未来ビジョン策定検討会議」の開催結果について御報告を申し上げます。
 最初に、産業振興未来ビジョンの位置づけでございますが、検討の背景として、上段に四角囲みで記載しています。現在、県の経済成長創造戦略というものがございますが、これは平成22年に策定をいたしました10年間の計画でございまして、今年度が最終年度ということになります。今回検討を進めようとしております産業振興未来ビジョンはこの後継の戦略といった位置づけでございます。現在、コロナの影響等がいろいろございますが、各界の皆様方の御意見を頂戴しながら対策の取りまとめをしていきたいということで、このたび検討会議を開催したものでございます。
 会議の開催結果につきましては、1以下に記載をしてございます。8月6日、リモートで12団体13名の皆様方にお集まりをいただきました。また、平井知事も同席する形で遂行したところでございます。今回はキックオフ会議ということでございますので、論点整理をしていくことを主な目的として執り行ったところでございます。
 当日の会議資料でございますが、3ページ以降に添付をしてございます。後ほど御確認をいただければと思います。
 この事務局資料の中で一部抜粋をして1ページの1(2)に記載してございますが、ビジョンのフレーム、大まかな考え方について記載しています。一部御紹介いたしますけれども、計画期間につきましては、来年度から10年間でございまして、10年後を見据えた産業振興指針としての位置づけとしたいと考えております。また、横断的視点での基本目標を定めたいと考えてございまして、今回、例示としてお示しをいたしましたのは、例えば2030年のGDPをどれぐらい上げていくのか、あるいは製造品の出荷額をどのようにしていくのか、こういった点などでございます。
 加えまして、対策についてはこれからの検討でございますが、今回は着眼点をお示しいたしました。3点ございまして、1点目が、現在、コロナの影響がございますけれども、そういったものを乗り越えていくための短期的な対策、また、ポストコロナと言われていますが、コロナの後に控える産業構造の転換や新たな需要の獲得、そういった視点での中期的な対策、さらには10年間継続して執り行うべき取組、例えばデジタル化の取組ですとか人材育成というふうに、着眼点を3点に分けて整理をしてはどうだろうかということを御提案申し上げたところでございます。
 そのようなことを踏まえまして、御出席の皆様方からは多くの意見を頂戴いたしました。主な意見について、中ほどの(3)以下に記載をいたしてございます。主なものを御紹介いたしますが、非常に多く意見がございましたのが、やはり目の前の短期的対策、企業の体力回復を図っていく対策にかなり意を用いなければならないのではないかということが1点ございます。もう一つ、非常に集中して御意見があったのが、デジタル化の取組でございます。デジタル化について、10年かかってやることが、1年2年で進むのではないかと言われてございますが、そういったものにやはり乗り遅れない、しっかりとキャッチアップをしていく取組が必要ではないかと。主にこの2点について意見が集中したところでございます。
 それ以外につきましても、例えばコロナというマイナスの影響だけではなくて、今、集中から分散というキーワードが巷で言われてございますけれども、今回、人や物などの拠点が地方に分散する一つの契機になるのかもしれない。そうなると、鳥取県にもチャンスが巡ってくるかもしれない。そのような御意見。あと、もう一つございましたのが、成長分野だけではなくて、県内企業は85%程度が小規模事業者の皆様方でございます。そういった皆様方への目配りもしっかり忘れないでいくことが必要であると、このような御意見なども頂戴をいたしたところでございます。
 最後に、平井知事から、議事の総括、論点まとめを行いました。2ページの上段でございます。大きく論点としては2つに整理をしていってはどうだろうかと。やはり一つが、足元のコロナ危機をどう乗り越えていくのかという短期的な対策、そしてもう一つが、コロナ後に控える局面展開を図ってどう成長を目指していくのかといった中期的な対策、そして横串を刺してデジタルや人材育成のような取組を組み合わせながら、対策の整理をしてみてはどうだろうかということで意見集約を図られたところでございます。
 今後の予定でございますけれども、今年度3月にはビジョンの確定後の取りまとめをしたいと考えてございます。予算も含めて取りまとめをしたいと考えてございます。そこに至るまでに企業、団体の皆様方に個別にヒアリングなども行ってまいります。また、委員会の皆様方にも随時御報告、御相談を申し上げながら検討を進めていきたいと思っております。

◎島谷委員長
 報告2、令和2年度鳥取県障がい者雇用推進会議の開催結果について、宮田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長の説明を求めます。

●宮田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
 13ページを御覧ください。令和2年度鳥取県障がい者雇用推進会議の開催結果について御報告いたします。
 コロナの感染が確認され約半年経ちますが、現在まで障がい者雇用にどのような影響が出ているのか、障がい者の方を支援する方や商工団体の方から支援の現状等についてお話をいただき、今後に必要となる施策について御意見等をいただきました。8月19日に開催した会議は、コロナ感染防止のために、15か所をリモートでつなぎ開催させていただきました。
 内容のところですが、主な御意見を御紹介いたします。
 まずは雇用の状況ですが、令和2年4月から6月の障がい者の方の求職申込件数、そして就職件数が前年同期に比べ減少しており、特に障がい者の方の求人件数が44.8%減と非常に少なくなっていることが報告されました。そして、障がい者の方を支援されている方からリモートというキーワードが出てきました。休業等をしている障がい者の方が自宅で仕事をするためのリモートワークへの支援の可能性、そして感染予防のために対面でのジョブコーチができない方へのリモートジョブコーチの支援について報告されました。同時に、リモート支援での課題も見えてきました。障がい者の方が働く現場の雰囲気等を感じることができないなど、これまでにない課題等も見えてきました。
 今後の予定ですが、コロナ感染予防を契機とした障がい者の方の新たな働き方への支援策等について検討していきたいと思っております。

◎島谷委員長
 続きまして、企業局に移ります。
 報告3、令和2年度第1・四半期各事業実績について、寺崎経営企画課長の説明を求めます。

●寺崎経営企画課長
 企業局資料をお願いいたします。めくっていただきまして、令和2年度第1・四半期各事業実績について御報告いたします。
 電気事業の販売電力量につきましては、第1四半期の全体での実績は、目標に対して96.5%、対前年比では142.9%となりました。水力発電においては、5月の少雨により、目標に対して下回ったというところでございますけれども、前年は未稼働であった舂米発電所が今年2月から試運転開始という状況もあり、対前年比では148.9%と大きく上回った状況でございます。風力発電につきましては、おおむね風況に恵まれたことから、また、太陽光発電につきましては、おおむね日照に恵まれたことから、目標、対前年比とも記載のとおり上回ったという状況でございます。
 販売電力収入につきましては、第1四半期全体での実績は、水力発電が目標発電量を下回ったものの、風力、太陽光が好調だったことから、目標、対前年比とも上回ったという状況でございます。発電区分別の状況につきましては、記載のとおりでございます。
 工業用水道事業についてでございますけれども、日野川工業用水につきましては、対前年比で契約数84社と増減はなかったものの、1社の契約水量が日量300立米減少したという状況でございます。あと、鳥取地区工業用水につきましては、対前年比で契約数13社と1社増となりましたが、今年4月に1社が契約水量の減という状況で、対前年比とは増減がなかったという状況でございます。収入額につきましては、記載のとおり若干減という状況でございます。
 埋立事業につきましては、旗ヶ崎団地において1社、丸京製菓に6月30日付で売却したところでございます。売却代金につきましては、1億6,400万円余というところでございます。なお、長期貸付けの収入状況につきましては、13社に対して記載のとおりという状況でございます。

◎島谷委員長
 ただいま商工労働部及び企業局から説明を受けました。この説明につきまして、質疑等ありますか。

○内田(隆)委員
 2点についてです。
 1点は、企業局についてですけれども、詳細な報告ありがとうございました。次回、多分第2四半期の報告があると思うのですけれども、そのときにはぜひ、売上だけ出ていても、今までの資料はこうだったのでよかったと思うのですけれども、これからの資料としては、支出の部分とか経費の部分も出されて、全体の事業としてどういう進捗で進んでいるのかというのを事業実績ということだから示すべきだと思うので、それを検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。
 商工労働部の鳥取県産業振興未来ビジョン策定検討会議についてですけれども、これはどちらかというと委員長に提案というか、検討いただきたいことですけれども、当県議会では鳥取県産業振興条例を議員提案条例という形で出しています。コロナがあったときとなかったときというのは、こうやって県のビジョンも10年ぶりに見直すわけですから、産業振興条例の検証も議会としてするべきかと思いました。どの場が適切なのかというのは委員長にまた判断をしていただければいいとは思うのですけれども、農林水産商工常任委員会の場で検証してみるのも一つの方法かと思ったりします。これはあくまでも提案ですので、委員長に意見を聞いてもらって、判断はお任せしますので、検証する必要はあるのではないかと思いました。

◎島谷委員長
 まず、企業局、先ほどの提案について何かありますか。

●寺崎経営企画課長
 確認でございますけれども、収入に加えて費用の状況も含めた資料にするようにという……。

○内田(隆)委員
 ざっくり言うと、四半期レビューを出したらどうですかという話です。四半期決算をされているのだから、それごと全部レビューとして出されたら、どこがいい悪いも含めて、全体の経営状況も分かるので、四半期レビューをきちんと出されたらどうですかという話です。

●寺崎経営企画課長
 四半期決算ということですね、検討いたします。

◎島谷委員長
 先ほどの私に対する提案ですけれども、これにつきましては、ここで検討すべきかどうかということも含めて検討して、議会全体としてどう進めていくかというのはまた皆さん方にお示ししたいと思います。

○内田(隆)委員
 よろしくお願いします。

○西川委員
 産業振興未来ビジョンのことでお聞きしたいのが、出席者の中に教育委員会関係がおられないのですけれども、私、今ずっと説明をお聞きして、これから産業構造の変化であったり人材育成が重要だというのが知事の総括の中であるのですけれども、特に高校だと思うのですよ。人材育成が必要だと思うのですけれども、ここでは名前が出ていないのだけれども、その辺の連携をどこかで取れる場所があるのか、ここに入れられる予定はないのか、そこら辺はどうでしょうか。

●佐々木商工政策課長
 これまでも例えば大学以外に高専とか実業高校、工業高校、農業高校も含めて、いろんな話合いの場を持っておりました。人材育成についてはできるだけ地元で就職していただくような形が取れないかということで話合いを持ってございます。今回は論点を絞り込むということで、一部メンバーを絞り込みさせていただいたことはございますが、先ほど申し上げましたとおり、今後、企業とか関係団体の皆様方との平場での意見交換というのをこれから持っていきたいと思っておりますので、委員がおっしゃった高等学校を含めて、そういった場をこれから設けていきたいと思っております。

○西川委員
 予定があればいいのですけれども、例えば普通科でも2022年には3種類にこれからやっていくという時代に入ってきて、特に実業高校の在り方というのが多分これから大きく変わっていかなければならない。そのためには地域の企業の要望とか人材が、どういうものがこれから見込まれるかというのはやはりタイムリーにできないと、組織改編というのは教育委員会はなかなか難しいですよね。そうすると、情報がタイムリーに入る場所がやはり必要なのかなと私は感じたのですけれども、もう一度そこら辺を、部長。

●池田商工労働部長
 高等教育機関だけではなくて、それ以前の若い時代からのいわゆる高度な人材育成ということは、長期的な視点では非常に大切なことでございますので、もともと先ほど課長が申し上げたとおり、平場でのそういう関係者から広く意見交換するということも予定しておりましたけれども、今の委員の視点も含めまして、しっかりと意見交換を図って、このビジョンの中に取り込んでいきたいと考えております。

○濵辺委員
 13ページの障がい者雇用推進会議の結果報告をいただいて、今後の予定ですけれども、要は支援を行うための対策を検討するということで止まっているのですけれども、日程などをどのように考えておられるのか、教えてください。

●宮田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
 今回、リモートというキーワードが出てきましたので、支援機関等と再度話をしていきながら、どういった支援が必要かということを具体的に出していきたいと思います。検討としては、できるだけ早く施策に結びつけていくということは考えております。

○濵辺委員
 ではいつまでにということではないということですね。そこまでは決めようとするような考えはないということですか。コロナ禍で大変な状況にあって、こういう障がいのある方々の就労支援というのはもう本当に課題が多くあると思うのですけれども、ただ、やはり重要なことと考えていますので、ぜひいつまでにするとか、計画を持ってやっていただければと思うのですけれども、どうでしょうか。

●池田商工労働部長
 先ほど室長も申し上げたとおりですけれども、関係者とまずしっかりと詰めまして、必要があれば補正予算も含めまして検討してまいりたいと考えております。

○濵辺委員
 ぜひよろしくお願いいたします。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。
 それでは、質疑はこれで打ち切ります。
 次に、その他ですけれども、商工労働部及び企業局に関して、執行部あるいは委員の方で何かございますか。
 ないようですので、商工労働部及び企業局については以上で終了いたします。
 暫時休憩いたします。5分後に再開します。
(執行部入れ替わり)

午前10時21分 休憩
午前10時26分 再開

◎島谷委員長
 ただいまから再開いたします。
 引き続き、農林水産部について行います。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後に一括して行います。
 それでは、報告4、第11回中海会議の開催結果について、森田農地・水保全課長の説明を求めます。

●森田農地・水保全課長
 1ページをお願いいたします。第11回中海会議の開催結果についてです。
 この中海会議については、中海の水に関する諸問題を協議、検討する場として、平成22年4月に設置されたものです。鳥取県、島根県両県知事及び米子市長、境港市長など中海沿岸の4市長及び国の関係機関を代表メンバーとして構成されております。その下に、ワーキンググループを含めて4部会ありまして、それぞれの関係機関が連携を図りながら協議、検討を進めているところです。
 それでは、8月19日に開催されました第11回中海会議のうち、農林水産部が関係する水産資源の現状並びに中海沿岸農地排水不良対策の取組について報告いたします。
 2ページ目の(4)を御覧ください。中海の水産資源の現状についてです。昨年度の中海会議の中で水産資源の減少を懸念する意見が示されたことから、鳥取、島根両県が保有する漁獲量や漁業者数のデータについて報告されたものです。報告の概要としましては、漁獲量については、年々減少傾向にあるということ、これについては、漁業者の減少や高齢化といったものが要因として考えられる一方、中海の利活用として、各魚種の養殖試験等も行われており、成果が出始めているということが報告されました。水産資源の回復並びに水産業の振興については、次回の中海会議でどのように議論していくかということを今後両県で協議していくということが確認されたところです。
 続きまして、5番、中海沿岸農地の排水不良についてです。
 この中海沿岸農地の排水不良については、ワーキンググループで、排水不良農地を優良農地に変えるためにはどうすればよいかということを検討しております。現在、米子市の崎津地区において、3.3ヘクタールのモデルほ場を設置して、公共残土を活用した農地のかさ上げを行って、排水対策に取り組んでいるところです。さらに、令和元年度から、彦名で同様の事業に取り組んだところでございます。事務局である米子市からは、崎津モデルの状況報告があり、昨年度、0.3ヘクタールの公共残土によるかさ上げが行われたこと、全体で1.7ヘクタール、進捗率でいきますと54%のかさ上げが完了したことが報告されました。かさ上げを行った農地では、白ネギの栽培ができるようになって、耕作者からは、水はけがよくなったという声が聞かれたと報告がされたところです。今後も引き続き、関係機関に協力をお願いしながら、公共残土の情報共有を図って、受入れを促進していくということが確認されたところです。

◎島谷委員長
 続いて、報告5、とっとり花回廊の指定管理者募集要項(案)の概要について、中島生産振興課長の説明を求めます。

●中島生産振興課長
 3ページをお願いします。とっとり花回廊の指定管理者募集要項(案)の概要について御報告いたします。
 6月議会の補正予算で債務負担行為をお認めいただき、令和3年度からとっとり花回廊の管理運営を行う新たな指定管理者について募集することとしています。なお、募集要項につきましては、審査委員会の審査を踏まえて決定いたします。
 それでは、概要について御説明いたします。
 まずは指定管理者が行う業務でございますが、施設の維持管理、料金徴収、あと交流、学習活動などの業務を委託するようにしております。
 (2)の管理の基準でございますが、メインフラワーをユリとする花と緑があふれる日本最高レベルのフラワーガーデンにふさわしい施設にするということでございます。これにつきましては、2つの目的がございまして、鳥取県の観光拠点ということ、あとは県内花き園芸の振興という面でしっかり運営していただく方を選定するようにしております。開園時間や利用料金等は現行どおりの条件にしております。
 (3)のその他の管理上の条件でございますが、様々な場面での条件づけをしております。6月議会の常任委員会におきまして、委託業務の実施状況をしっかり分析していく必要がある、PDCAサイクルも必要との御意見をいただきました。そこで、このたび委託業務を評価、分析していくために、やはり目標を明確化する必要があると考えまして、アでございますが、債務負担行為額の積算根拠である年間入園者数35万人以上を目標とすることを新たに条件に入れております。また、下から4行目と3行目のキの(ウ)、(エ)でございますが、現在、施設内の除草や植え替え、清掃の業務をわかとり作業所さんと地元シルバー人材センターさんに受けていただいております。障がい者福祉の観点や高齢者雇用への配慮は継続していくように条件に入れております。
 次のページをお願いします。利用料金等の取扱いでございます。利用料やサービス提供に伴う収入は指定管理者の収入といたします。
 委託料でございます。5年間の総額として20億3,200万円余を上限といたしております。
 続きまして、指定管理期間でございますけれども、令和3年度から5年間としております。ただ、現在、総務部におきまして、民間活力導入可能性調査を実施しているということから、今後、指定管理期間の変更があり得ることを御了承の上、応募をしていただくということを申し添えたいと考えております。
 応募資格でございますが、県内に事務所を置き、また置こうとする法人等であること。今後は9月上旬に募集を開始し、10月下旬には審査会にて候補者の選定を行い、11月議会にお諮りして議決をお願いしたいというスケジュールで進んでまいりたいと考えております。
 次に、選定方法でございます。外部から4名と農業振興戦略監の計5名で構成する審査委員会にて面接審査等を行い、指定管理者候補を選定したいと考えております。
 次に、選定基準でございます。県の指定管理者の指定手続条例に基づきまして選定を行うようにしております。施設設置の目的を理解していただき、運営方針をしっかり立てていただいているとか、観光振興、花き園芸振興の取組などはどうなのか、それから、経費の効率化という面で、収支計画がしっかり立てられているのか、あとは県の委託料が幾らでできるか、金銭面での視点でもチェックを行いたいと考えております。最後に、人員なり財政基盤でございますが、現在の職員さんの継続雇用ですとか、障がいのある方の雇用への配慮などを位置づけておりまして、このような内容で進めたいと考えております。

◎島谷委員長
 続いて、報告6、鳥取県産和牛の保護及び振興に関する条例のパブリックコメントの実施結果等について、田中畜産課長の説明を求めます。

●田中畜産課長
 5ページをお願いします。鳥取県産和牛の保護及び振興に関する条例について、パブリックコメントを実施しましたので、その結果を報告いたします。
 募集期間は7月22日から8月5日までの15日間ということで、新聞広告、県ホームページ等への掲載、また、和牛生産者及び関係者との意見交換を県内3か所で実施して、意見を募集しました。意見受付件数としては9件という結果です。
 主な意見につきましては、2に記載してあるとおりですが、基本的には条例に対して肯定的な意見ということで、遺伝資源を保護する体制の整備は必要であるとか、今年4月から行っている契約に対する理解の促進につながるといった意見をいただいております。ただ、1件だけ、国による法改正等、契約を既に交わしている状況の中で、条例を制定する意義はあるのですかという問合せもありました。これについては、条例は、県有種雄牛の遺伝資源を守り、和牛産業の振興をしていくということを明確に示すということと、そういった意識を県民で共有するという意味では意義のあることだと考えておりまして、その周知を図っていきたいと考えております。
 今後の予定については、9月議会でパブリックコメント等の意見を踏まえた内容を最終条例案として提案したいと考えておりまして、可決をいただいた後は周知を図っていきたいと考えております。

◎島谷委員長
 続いて、報告7、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、森田農地・水保全課長の説明を求めます。

●森田農地・水保全課長
 それでは、6ページを御覧ください。変更分でございます。工事名は般若区有ため池改修工事であります。今回は第3回目の変更になります。変更内容につきましては、掘削残土については、他工事で流用する計画をしておったのですけれども、軟弱で流用が困難だということで、公共残土処分場に残土処分するということで、工事費の増となります。約290万円の増になります。あわせて、公共残土処分場に搬入するためにはある程度乾燥させる必要があることから、工期を9月30日までに変更するものでございます。

◎島谷委員長
 執行部からの説明は以上でございます。
 今までの説明について、質疑等はございますか。

○西川委員
 3ページ、とっとり花回廊の件で、6月定例会でいろいろお話しさせていただいた件を織り込んでいただきまして、姿が見えてきたのかなと感じておりますが、2点お聞きしたいのは、(2)のアです。県産花きの優先調達の件ですけれども、多分西部が主体になっているのだと思いますけれども、どこがこれを調達するのか。指定管理者か、それとも県なのか、初めにそれをお聞かせ願えますか。

●中島生産振興課長
 苗の調達先ということでございます。これにつきましては、花回廊が全農を通じて仕入れるという形でやっております。実際は、育成につきましてはJA西部の花壇苗部会が携わっております。

○西川委員
 JAということですね。というのが、私も東部の方にお聞きしたら、花を作っている方もそこそこあるのですけれども、納入していること自体を知らないし、参加できるかどうかということも知らないのですよ。ここ何十年たっているのに。県内では東部も花を作っておられる方があるので、結果はどうであれ、私はやはり土俵には乗せるべきではないかと。募集要項の対象にですね。結果的に西部の方が物理的に近いから、送料とかいろんな面もあって、アフターもやりやすいというので決定するのであればいいのだけれども、全然土俵に上がれないというのはどうかと思うので。
次に、4ページです。利用料の件で、サービス提供を伴う収入は指定管理者の収入とするということはこの前もお聞きしたのですけれども、前回の指定管理の内容の内訳をお聞きしたときに、売店の収入源も指定管理料の中に多少入るようなお話がありました。やはりこれはどちらかというと施設を受けた方の努力の範疇が大きいのではないかなと。例えば収入源があれば経費の削減等はできるわけで、そこら辺を踏まえた考え方をできるだけ反映していただきたいという思いがありまして、この2点をお伺いします。

●中島生産振興課長
 今の御意見につきましては、内容を詳細に詰めるときに考えさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○西川委員
 初めの東部とか中部の業者が今の時点で花回廊に納入を……。

●中島生産振興課長
 今、JA全農とっとりで基本的には調達の段取りとかをしていただいておりますので、それにつきましては、どういうやり方がいいのか、進め方についてはまた話はさせていただきたいと思っております。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。

○安田委員
 2ページ、中海のことについてですけれども、(6)の利活用で、白砂青松の弓ヶ浜サイクリングコースの全面供用開始が報告されておりますが、現状は美保湾側を通っているのですけれども、今後、中海側に回していくとか、どういう形での利活用を考えておられるのか、もしくはただ報告しただけなのか、もう少し詳細を教えていただければと思います。

●西尾農林水産部長
 当日、私も出席しておったものですから、状況だけお伝えしたいと思います。このワーキング自体の運営に農林水産部は全然関わっておりませんので。
 この会議の場では、今後の整備計画をどうするというところの詰めがなされたわけではございません。ただ、下にあります主な意見や提案にもありましたように、周辺市町、特に米子市の伊木市長からは、今、委員が言われたような、サイクリングコースの広域化とか、そういう要望は出ておりました。一部そのところも意見が出ておりますけれども、そういう意見が持ち寄られたというところで、それぞれが持ち帰って、担当部局あるいは担当団体で検討に盛り込まれるという立てつけのものでございます。

○安田委員
 分かりました。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。

○山川委員
 3ページのとっとり花回廊について教えてください。
 とっとり花回廊の指定管理者募集要項ということですけれども、無料シャトルバスや維持管理に関して、コロナの対応などが書いていないのですけれども、コロナに関して、チェックなどをされるということが、これは概要なので書いていないのか、それともやはり当然のように検討するということなのか教えてください。

●中島生産振興課長
 コロナの感染防止対策の件だと思うのですが、当然、今は花回廊さんにやっていただいております。これにつきましては、ここには書いていないのですけれども、そういうことは当然周知を図っていきたいとは思っているところで、検討もさせていただきたいと思います。

○山川委員
 コロナは当然対応をされているし、検討したいということですけれども、観光でも、県民もそうですけれども、いろんなところに出られないとか制限があったりすると、コロナの状況によってですけれども、やはり癒やしとか、利用したいという思いがあると思うので、例えばコロナのときの状況に応じて、指定管理者の経営状況とかにもよるのですけれども、県民割引などを検討いただけないかと思うのです。他県は、コロナではないときであっても、県民だったら何歳以上は無料ですと、子どもだったら無料ですなど、いろいろあるので、コロナだから皆さんがどこかに出られずに、外出制限をされている企業等もあるので、やはり癒やしというか、そういう意味で、利用料についてなるべく検討をお願いしてもらえないかと思います。要望です。

◎島谷委員長
 要望ということでよろしいですか。

○山川委員
 はい。

●西尾農林水産部長
 承りました。ただ、それを募集要項に記すのがいいのかどうかというのはまた別のことかと思いますけれども、指定管理者に対して、運営する中でそういうことはお伝えしていくということでよろしいでしょうか。

○山川委員
 はい。よろしくお願いします。

○西村委員
 私も山川委員の質問に関連して、4ページの花回廊ですけれども、結局、今、選定方法の中の入園者数35万人以上を目指すというところが観光振興の一番の肝になるのかなと思いながら聞いていたのですが、観光への取組に関連して、サービス向上策とか利用促進策等と下にあります。それで、現時点で今までの花回廊のサービスについて、県ではどう捉えられていて、今後、令和3年度からの指定管理業者の募集に当たってどういう点を基準に向上させようとしておられるのかというお考えをお伺いしたいです。

●中島生産振興課長
 まず、現状のサービスの向上という面でお話しさせていただきます。
 今、通常ですと、利用料金は、大人、高校生以上1,000円、子ども500円、あとは障がいをお持ちの方は無料、外国人の方は半額や団体割引ですとか、いろんなものがございます。そういった形でぜひ来ていただきたいというようなことをやっております。あとは、サービスというわけではないのですが、いろんなキャンペーンを打ったり、友の会の会員という年間パスポートみたいなものがございます。新規では3,500円でございますけれども、それを1回友の会になっていただきますと、年間通じて四季折々の景色とか花を見ていただけるというようなことでございます。料金的にはそういうようなサービスをいろいろな場面で設定しております。あとは、障がい者の方の椅子ですとか、お子さんがいらっしゃる方だったら、トレインがございますので、トレインに乗って周遊していただくとか、そういったものをやっております。

○西村委員
 ありがとうございます。
 料金で利用促進のサービスであるとか、あと施設でサービスの向上をというような観点だったと思うのですけれども、花回廊におられるサービスのスタッフさん、例えば花を見て御飯を食べるというところになると、飲食をするようなブースもあると思います。コロナなので、距離が取られるような形にはなるとは思うのですけれども、そういう中でもやはり人と人との触れ合いで観光客の方に対するサービスというのがあると思うのですけれども、そういう点については何か見解はお持ちでしょうか。今までの反省など、課題みたいなところはおありでしょうか。

●西尾農林水産部長
 指定管理者の運営状況につきましては、中間評価をする場を設けております。具体的には指定管理の審査に関わっていただいた委員の方に園を巡回いただく、平日の営業状況を見ていただいて、そこでいろんな課題等を投げかけていただくというようなことはしていただいております。そのPDCAサイクルの回し方が妥当なのかどうかについては、6月議会のときに問題提起をいただきましたので、今後、見直してまいりたいとは思いますけれども、そういったことは行っているというところでございます。
 それと、コロナ禍の状況でありますので、一ところにたくさんの方を集客してという大きなイベントはなかなかできない状況にあるということは言っておられました。そういうことで、なかなか集客が難しいとも言っておられましたけれども、そうではないミニイベント的なものは打つようにして、少人数で楽しんでいただけるような企画を多く打つようにしていると、花回廊の運営者からは聞かせていただいておるところです。

○西村委員
 ありがとうございます。
 そうした形で、なかなか来客してもらうことが難しいような中で、この花回廊のすばらしさを多くの方に知っていただくというところが、もちろんその施設に来てもらってのサービス向上で実感していただくのが一番いいと思うのですけれども、一つ提案といいますか、要望なのですが、例えば今、エアービーアンドビーや、インターネットでいろんな観光地をオンラインツアーで巡るようなことをいろんな自治体がやっています。鳥取県も多分検討されているとは思うのですが、あれだけすばらしい花、いろんなスポットがあって、その魅力を発信しないことにはもったいないなと常々感じておりますので、そういう形で、例えば案内するガイドさんが、花回廊を回って、それを映像として出して、観光客の方にコロナが落ち着いたら来てねというような、集客につながるようなオンラインでできるようなことをどんどんやっていかれたらいいのかなと。これは先に答えを言ってしまうようなことかもしれませんけれども、ぜひ何かそういったことを、指定管理の業者か県でやるのかというのはあると思うのですが、今だからこそできるような……。

◎島谷委員長
 西村委員、要領よくお願いします。

○西村委員
 はい。お願いしたいと思います。要望です。

●西尾農林水産部長
 次期指定管理者にお願いする話ではないと思います。現指定管理者とお話はつないでいきたいと思います。観光事業団でもありますので、そういったノウハウをお持ちかなと思いますし、御提案の内容を伝えさせていただきたいと思いますし、実現に向けて、県も一緒に考えてまいりたいと思います。

○福間委員
 4ページで、花回廊の件で、指定期間の変更があり得ることというのは、民間活力導入可能性調査の結果を踏まえるということは、例えばほかの機関が3年後だったら、3年後に面を合わせるということですよね。それが条件でやっていくということになりますよね。僕が危惧するのは、応募資格は鳥取県内に事務所を置き、または置こうとする法人等であれば、端的に言うと、県外企業でも自由に参加できますよということなのですよ。
 民間活力導入可能性調査の結果を踏まえて、今の指定管理制度を採用している県有施設というのがざっくりと30から40ぐらいあるのではないかな。これは確かに膨大な費用、税金が指定管理料で支払われているわけですから、何とかしないといけないというのはあると思うのですよね。一般質問の中でもそのことの指摘の声がありますから、そこは何らかの方向づけがいるでしょう。ただ、僕が危惧するのは、県内の集客施設をまとめて、この間、水力発電を民間委託したように、県外の大手のメイン企業を中心に、県内の幾つかとジョイントをして、県内の観光集客施設を一括で全部やりますという手法だって出てくるのではないかという気がしているのです。それがいいか悪いかはよく分からないが、そういうこともあり得るわけですよね。現実にそうはいっても税金でいつまで指定管理料を支払いながら、今のやり方がこれから10年も20年も続いていくのかということもあるだろうし、一方で、どんどん民間委託に委ねていくということになってきたときに、この間の企業局の水力発電はいわゆる中部電力が中心になって県内のジョイントをしたでしょう。そういう方式で僕は集客施設もあり得るなという気がするのです。いいか悪いかは別にして、経過からしてそういう方法も可能性としてはあるなということのお考えはどうでしょうか。

●西尾農林水産部長
 まさしくそういう観点で民間活力導入可能性調査がなされているのだろうと思いますし、その調査結果をこれからもんでいくのだろうと思います。
 ただ、総務部資産活用推進課が事務局でございまして、そこまでしか私は申し上げられませんが、そういう定量的な部分、それから定性的な部分を含めたところでの議論が今後なされていくと理解しております。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。

○安田委員
 花回廊の件が出たので御報告だけです。
 このお盆に私の友人の御親戚の方で後天性の病気で車椅子の生活になられた方が帰省して花回廊に行かれたと。女性の方です。車も車椅子が乗れるような障がい者さん向けの車に乗っておられて、駐車場を降りて園内に入ったら、バスがあって、それに乗せてもらって広い園内をくまなく見せてもらえた。本当に幸せな気持ちになったということで、島根県側のほかの施設、民間の施設へ行ったときは嫌な思いをされたと、花回廊は本当にすばらしかったというお話が入りましたので、それだけ御報告させてください。

●西尾農林水産部長
 指定管理者に伝えさせていただきます。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。
 それでは、説明についての質疑等はこれで打ち切りたいと思います。
 次に、その他ですけれども、農林水産部に関して、執行部あるいは委員の方で何かございますか。

○内田(隆)委員
 別に農林水産部に限ったことではなくて、6月議会も含めて、様々なコロナ関連予算が通って、この委員会所管の案件というのがたくさん出たと思います。今日の報告をざっと聞いていて、そこに対してこうなりましたという報告が少ないかなと思いました。ぜひ9月議会の常任委員会では執行状況をきちんと我々に示していただくよう委員長から申し伝えていただけませんでしょうか。

◎島谷委員長
 分かりました。その件については、私から各部局に指示をさせていただきたいと思います。
 そのほかでございますか。

●岡垣農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 農業振興戦略監の岡垣です。この委員会に遅刻をしてしまいまして、誠に申し訳ございませんでした。決して軽んじているわけではなくて、いろいろと立て込んでおりまして、本当に申し訳ございませんでした。

◎島谷委員長
 次回以降、気をつけてください。

●岡垣農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 はい。

◎島谷委員長
 それでは、その他もこれで尽きたようですので、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。

午前10時58分 閉会


 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000