会議の概要
午前10時00分 開会
◎松田委員長
それでは、ただいまより農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程はお手元のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
今回の常任委員会は、商工労働部、企業局、農林水産部第1部、農林水産部第2部、農林水産部第3部の順で、都合5回執行部の入替えを行います。農林水産部の入替えは、第1部が、農林水産政策課、経営支援課、生産振興課、農地・水保全課、第2部が、畜産課、林政企画課、県産材・林産振興課、森林づくり推進課、第3部が、水産振興課、境港水産事務所、水産試験場、販路拡大・輸出促進課、食のみやこ推進課の順に行いますので、あらかじめ御承知ください。
なお、労働委員会については、議案等がないため出席を求めないこととしていますので、御承知ください。
それでは、初めに、会議録署名委員を指名します。
本日の会議録署名委員は、斉木委員と浜田委員にお願いします。
付議案の予備調査に入りたいと思います。
それでは、商工労働部に係る部分の予備調査を行います。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いします。
また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始いただきますようお願いします。
質疑については、説明終了後に一括して行うこととします。
初めに、池田商工労働部長の総括説明を求めます。
●池田商工労働部長
このたびは議案説明資料2冊で、まず、先議分のほうをお開きください。3ページですが、議案第1号、令和4年度一般会計補正予算、商工労働部関係は1,000万円です。とっとり働き方改革支援センターの鳥取県テレワーク等導入推進ということで、BA.5対策強化宣言を踏まえて、クラスター防止対策として緊急的に対応する職場における非接触型勤務への切替え等を進める取組を支援するものです。
続きまして、もう一つのほうです。議案説明資料3ページ、議案第2号、令和4年度一般会計補正予算で、商工労働部関係の補正額は14億8,000万円余です。新型コロナの長期化に加えて、急激な円安や燃油、エネルギー、原材料などの価格高騰の影響を受けている県内事業者が売上げ、利益回復に取り組む経費への支援、さらには燃油及び原材料価格高騰、円安対策に関する制度融資の融資枠拡大、受付期間の延長により、市町村と協調して行う利子負担軽減に係る取組の支援をお願いするものです。また、地域経済の底上げ、労働者の生活安定につなげるために、一定額以上の賃金アップを行う県内中小事業者が実施する生産性向上や業務改善等の前向きな取組への支援をお願いするものです。このほか、今年度の執行見込額増加により追加の予算をお願いしたいと思っています。
もう一つは予算関係以外で、報告第11号、地方独立行政法人鳥取県産業技術センターの業務の実績に関する評価についてなどをお願いするものです。
詳細はそれぞれの担当課長が御説明申し上げます。御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
◎松田委員長
続いて、関係課長から順次説明を求めます。
なお、報告第15号、長期継続契約の締結状況については、議案説明資料のとおりであり、特に説明は要しないこととします。
では、まず初めに、先議分ということで、河野とっとり働き方改革支援センター参事、お願いします。
●河野雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
議案説明資料(先議分)の4ページ、新型コロナBA.5等対策強化事業(鳥取県テレワーク等導入推進)として1,000万円の補正をお願いするものです。
鳥取県のBA.5対策強化宣言は9月15日で終了しましたが、新たな変異株もコロナに関しては出ており、感染症対策は引き続き求められる状況です。このため、職場における非接触型勤務への切替えを進めるため、鳥取県テレワーク等導入推進事業を拡充する内容となっています。
事業の内容は、大きく分けて2つあります。主な事業内容のところを御覧ください。(1)と(2)に分かれていまして、(1)は、テレワーク等をまだ導入されていない県内中小企業等に対して試行的にテレワーク等を導入する取組を支援するため、早期導入支援コースという補助事業のコースを新たに設けるものです。(2)は、従来から事業化していたメニューで、専門家の伴走支援を受けながら時間をかけて本格的なテレワーク等の導入を実施するコースです。
直近の民間調査会社の調査では、テレワークの導入率は1割を切るぐらいの数字ですが、新型コロナ対策及び災害等の事業継続や、育児、介護等と仕事の両立の観点から、引き続きテレワーク等の導入を進めていきたいと考えています。予算成立後、直ちに募集開始を予定していますので、よろしくお願いします。
◎松田委員長
続いて、先議分以外の説明をいただきたいと思います。
●佐々木商工政策課長
では、先議分でないほうの議案説明資料の4ページをお願いします。新型コロナ・円安・物価高騰に立ち向かう事業者支援事業で、8億200万円の計上をお願いするものです。新型コロナの第七波、エネルギーや原材料価格の高騰、また、その背景にある円安等により、県内事業者の皆様の売上げや利益が著しく減少している状況が続いています。こうした中でも県内事業者の皆様が回復に向かって取り組む動きを支援していきたいと考えています。
事業は2つで構成しています。一つが、新型コロナ・円安・物価高騰対策支援補助金8億円の計上をお願いするものです。こうした厳しい環境下でも、事業継続のため売上げや利益の回復に取り組む事業者の取組を支援する補助金です。補助は、営利事業を営む事業者の皆様を幅広く対象とし、こうした厳しい状況から、売上げや利益の回復に向けて前向きに取り組んでいただくための取組の経費を対象としたいと考えています。具体的には、省エネ設備の導入、デジタル化等により効率を上げていく取組、コスト上昇を適切に価格に反映するための価格適正化、いわゆる価格転嫁をする場合の周知や、あるいはこれに併せて新しい、より付加価値の高い商品、サービスを提供する場合の経費、また、需要確保として、新たなお客様の獲得やリピーター、例えばポイント制度を導入して再来店を促すといった取組を幅広く対象としたいと考えています。
補助率、補助額等ですが、まず、補助の要件です。これまで県で行ってきた応援金や協力金は売上げの減に着目していましたが、このたびの円安等による原材料価格の高騰は利益の減が非常に顕著になっており、利益の減少が何とかならないかというお声をたくさんいただいています。この補助金では、売上げに加えて、売上総利益、いわゆる粗利の減少を受けた事業者の皆様も対象にしたいと考えています。また、これまで応援金等で主に売上げ30%減というハードルを課していましたが、これを引き下げて、売上げ10%減、または利益の10%減を受けられた事業者の方を幅広く御支援したいと考えています。
補助率ですが、売上げが10%以上減少するか、あるいは売上総利益、粗利が10%以上減少した事業者の皆様には補助率2分の1、補助金の額は15万円から150万円の幅で御支援したいと思います。例えば30万円の事業費ですと15万円の御支援を提供する形になります。また、売上げが10%以上減少し、なおかつ利益が30%以上大きく減少された事業者の皆様を対象に、利益回復特別枠を設定して、補助率を引き上げて3分の2とさせていただきます。補助限度額は20万円から200万円ですので、30万円の事業費ですと20万円の御支援をさせていただく形となります。
この補助金は年度内に執行したいと考えていますので、非常に時間が限られます。議決後、速やかに周知、広報を実施するとともに、円滑な問合せ、執行に対応できるよう、体制づくりを進めてまいりたいと思います。
2つ目が、価格適正化環境整備推進事業で、200万円の計上をお願いするものです。これは事業者間の取引、いわゆる価格の適正化を円滑に行うための推進事業です。現在、国でも下請中小企業振興法等に基づいて、下請事業者の皆様の適正な取引をバックアップしておられます。例えば、国が進めているパートナーシップ構築宣言という、それぞれが発注者の立場で下請事業者の皆様と適正な取引を結ぼうということを公に宣言する仕組みがあります。また、物流関係ではホワイト物流宣言という、荷主の事業者、運送事業者それぞれが法令を遵守し、燃料費の高騰を適切に運賃等に反映することを、これも公に宣言するものがあります。こういったものはまだまだ県内では十分に知られていないところがありますので、こちらの周知をするようなセミナー等の開催を行うとともに、下請法の基本的な部分の学習や、あるいは価格交渉を適切に行うための力を磨くための講座等も実施したいと考えています。
これまで県は、コロナ禍で2年間、86億円を上回る応援金等を支援してきましたが、なかなかコロナは収まらない、また円安、物価高騰も続くということがありますので、繰り返されるであろう危機を乗り越えていただくための支援をこの補助金等を通じて促していけたらと考えています。
ページが飛びますが、15ページをお願いします。令和3年度から令和4年度への繰越明許費の計算書の報告で、商工政策課の所管は7款商工費の上から3つです。
一番上が、コロナ禍再生応援金4億4,000万円余を繰り越しました。これは応援金の第七弾として、今年の1月から5月にかけて実施しました令和4年度執行分を繰り越しさせていただいたものです。
その下が、コロナリスクに打ち克つ!事業継続支援強化事業費で、250万円の繰越しをさせていただきました。こちらはコロナに対応したBCPを発動する事業者の皆様への補助金、年度内執行ができなかったものを繰り越しました。
その下が、事業者支援事業費で、2,050万円余の繰越しをさせていただきましたが、これは昨年の11月議会でお認めいただきました燃油高騰対策の経費、各部局にまたがっていたものを商工政策課で一括計上したものです。低利融資の利子補給や、農林事業者に対する補助なども含まれますが、2,000万円余を繰り越して、令和4年度に執行したものです。
●河野立地戦略課長
それでは、同じ資料の5ページをお願いできますでしょうか。鳥取県産業成長応援補助金で5億7,000万円をお願いするものです。執行見込額が今年度増額になる見込みですので、補正をお願いするものです。産業成長応援条例に基づいて、事業の認定を行わせていただいた事業者の設備投資等の取組に対して補助金で御支援する事業です。
2番の主な事業内容に表を記載しています。表の太線の四角囲みにあります補助金の区分DとE、大型投資と言わせてもらっていますが、こちらについて補正をお願いするものです。大型投資につきましては、3,000万円以上の投資と一定の雇用増といったものを要件として交付させていただくものですが、令和3年度中に完了予定であった企業様の事業完了の予定時期が今年度に変更されたこと、あと当初予算編成以降の認定事業などもありました。このたび今年度の執行額が増額となる見込みになったことから、増額の補正をお願いするものです。大型投資に係る令和4年度の主な交付予定については、中ほどの表に記載しています。
続きまして、同じく15ページをお開きいただいてもよろしいでしょうか。繰越明許費繰越計算書の表の一番下の行に工鉱業費ということで、工業団地整備支援事業費という立地戦略課の事業を記載しています。1万750円の繰越しの計算の確定です。こちらは、工業団地の整備を行う市町村に対して、工事費や借り入れた起債の償還経費を2分の1補助する事業ですが、令和3年度は、伯耆町の団地整備において、コロナの影響で工事部品の調達に遅れが生じたということで、繰越しをさせていただきました。今年度は工事費の分で、今後、債務負担の工事をお願いしていますが、起債の償還が始まっています。こちらの繰越額の確定に伴う報告です。
●岩田企業支援課長
同じ資料の6ページ、事業承継促進事業で800万円をお願いするものです。
この事業は事業承継に係る計画策定や体制整備などを支援するものですが、今回増額補正をお願いするのは、2の表の上から3つ目のところです。移定住者・創業者支援タイプと記載されたものですが、これは、県内事業者から事業を引き継いで事業を始めようとするときに、補助率2分の1、上限200万円で設備導入などの支援を行うものです。当初予算で1件分の予算をお認めいただいていたのですが、このたび1件を既に支援し、今後も支援先が見込まれることから増額をお願いするものです。
また、この事業は、年度内完了が難しい場合も想定されますので、14ページで債務負担行為をお願いしております。後ほど御確認いただければと思います。
続きまして、7ページ、燃油及び原材料価格高騰・円安対策特別金融支援事業で100万円をお願いするものです。
この事業は、燃油や原材料の高騰対策としての制度融資で、5月補正の先議において融資枠を10億円から30億円に拡充する予算をお認めいただいております。まだ影響が長期化することが想定されますので、融資枠を60億円に拡充し、申請受付期間を9月末から年度末まで延長、さらに、引き続き市町村と協調して最大3年間の無利子化の支援を行うものです。現在の融資実績は約20億円、100件となっています。
また、3の取組状況の一番下に記載していますが、コロナ禍に対応した事業転換などの取組を支援する感染防御型Withコロナ新事業展開支援補助金は、補助上限500万円、補助率2分の1で、今年度、5月補正でお認めいただいたものです。これについても申請受付期限を8月末から10月末まで延長して募集しています。引き続き、資金繰り支援と補助金とを併せて事業者支援を行っていきたいと考えています。
続きまして、15ページをお願いします。商業費の上から4番目の県内企業多角化・新展開応援事業費です。これは企業の多角化とか事業転換を応援するものですが、昨年度に執行した分を除いた額、1億7,600万円余の繰越しとなったことを御報告します。
2つ目は、その下の新時代対応型事業展開支援補助金です。これも同様に企業の事業転換などを応援する補助金ですが、多角化は補助率2分の1で上限100万円、こちらの新時代対応型は補助率2分の1で500万円という違いがあります。こちらの事業は、昨年度の11月補正で制度創設したもので、年度内の事業完了が困難と思われましたので、全額を繰り越したものです。
●河野雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
議案説明資料の8ページ、新規事業の賃金アップ環境整備応援補助金で1億円の補正をお願いするものです。一定の賃金アップを行う県内中小事業者が行う生産性向上や業務改善といった前向きな取組を支援する事業です。
賃金アップを要件とする背景ですが、資料下の3番目に記載しているとおりです。来る10月6日から鳥取県内の最低賃金が現在の821円から854円と大幅に引き上げられます。賃金の引上げに関しては、生産性向上や業務改善といった取組がなければ行えないことから、このたび本事業を提案しているものです。
3番の上の参考に記載しているとおり、国が業務改善助成金という制度を持っていて、事業場内で最も低い賃金が鳥取県内の最低賃金に近い額である事業者に対して支援を行っております。今回の県事業では、国の支援対象とならない事業者を対象としています。
県事業の具体的な制度は、2番の表のとおりになります。補助対象者は規模が100人以下の事業場で、事業場内で最も低い賃金が885円から1,000円である事業者とします。補助率は3分の2で、事業場内で最も低い賃金の引上げ額と引き上げる労働者の人数に応じて補助上限額が加算され、最大200万円または300万円となります。本事業では、国助成金で対象としない事業者、県内最低賃金よりは高めの賃金だけれども国が目指す1,000円超には及ばない事業者の賃金アップを支援することとしています。国と県が支援制度を実施することによって、連携して県内企業の生産性向上の取組を促進し、県内事業者全体の賃金の底上げと全国との格差を縮めていきたいと考えています。
続いて、ページが飛びますが、15ページをお願いします。繰越明許費の繰越計算書です。雇用政策課分は労働費の上2つの事業となります。
1つ目の事業ですが、障がい者就労・職場定着支援強化事業費について、令和3年度内に予定していたジョブコーチ養成研修が令和4年度の実施になったため、270万円の繰越しを行いました。ジョブコーチ養成研修については、7月の常任委員会で報告したとおり、6月に5日間、座学研修を実施し、現在、施設での実習を進めているところです。
2番目ですが、雇用支援強化事業費について、169万4,000円の繰越しを行いました。この事業の雇用維持教育訓練経費補助金では、国の雇用調整助成金特例措置の支給決定を受けた教育訓練に係る経費を支援しています。国助成金の支給決定後に県補助金を申請してもらう仕組みであり、雇用調整助成金の特例措置が度重なる期間延長となったことから、令和3年度内に県補助金の申請ができない案件に対応したものです。
●清水通商物流課長
それでは、15ページを御覧ください。繰越計算書です。通商物流課分は商業費の下から2番目、県内企業海外展開サポート事業費で275万円を繰り越しするものです。これは鳥取県産業振興機構とっとり国際ビジネスセンターが実施するもので、タイのバンコクで介護・ヘルスケア市場の販路拡大を目指すために、CARE ASIAという大きな展示会がございましたが、それに鳥取県ブースを出展するものです。昨年9月に実施する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響により昨年は中止になりまして、本年9月1日から4日まで実施したところです。
●金澤産業未来創造課長
それでは、同じ資料の16ページを御覧いただきたいと思います。報告第11号、地方独立行政法人鳥取県産業技術センターの業務の実績に関する評価についてです。
産業技術センターは平成19年度に地方独立行政法人に移行しました。これにより、関係法令の規定に基づきまして、毎年度、その業務の実績の評価を行い、議会に報告する義務がつけられているところです。あわせて、今年度は第4期中期目標期間、令和元年度から4年度までの4年間になりますが、最終年度に当たることから、年度末までを見込んだ第4期中期目標期間の評価見込みも併せて行う時期になっていますので、この2点について報告させていただくものです。
まずは、2(1)の令和3年度の業務実績です。評価の方法は、5名の外部有識者による評価委員会の評価を踏まえて、知事が最終的に決定するという流れになっていますが、いただいた評価に基づき最終決定した全体評価は、御覧のとおり、S、A、B、C、Dの5段階評価のうちの上から2つ目のAという評価になったところです。
その主な評価の内容につきましては、同じページのウを御覧いただきたいと思います。御承知のとおり、新型コロナウイルス感染拡大があり、産業技術センターも度重なる来所の制限や、出張の自粛があり、活動の基礎となる企業訪問等が制約を受けたところですが、オンライン等ウェブ形式も活用しながら、企業訪問もそれ以外の期間に精力的に行い、御覧のとおりその前の年の令和2年度よりも令和3年度には100件近く件数が増加したということで、県内企業のコロナ禍も見据えた様々な技術開発等のニーズ把握に努めたところが高く評価いただいたところです。
そのほか、人材育成事業でも計画を上回るような実績を行っており、最終的なセンターの目標の一つである県内企業への技術の移転件数も単年度での目標15件を上回る成果が出ているということで、このサポート力が高く評価いただいたものです。
そのほか、様々な運営の効率化等にも努力いただき、先ほどのAになったものです。
17ページの上のほうのエを見ていただけたらと思います。令和3年度の評価結果の取扱いをどうするかということですが、産業技術センターは運営費交付金という形で活動費を予算化しており、来年度、令和5年度のその算定に反映するという仕組みでこれまでも動いてきているところです。
続きまして、(2)、先ほど申し上げました令和元年度から令和4年度までの4年間の第4期中期目標期間の見込みの業務実績の評価も、まだ終了していないのですが、併せて行いました。これも同じく外部有識者による評価委員会の評価を踏まえ、知事が決定したもので、全体評価は、これも上から2つ目のAと評価いただいたところです。
同じページのウを御覧いただきたいと思います。評価理由です。これについても、第4期の中期目標期間の中でそれぞれ評価指標といいますか、KPIを立てたところです。このページの一番下に主なKPIの項目と設定した数値と見込み値を書いていますが、企業訪問の件数や、技術を移転した件数、そのほかプロジェクトの件数等々について、目標を上回るような実績が見込まれるということで、先ほど申し上げましたAの評価を見込むものです。
おはぐりいただきまして、18ページ、このたびの4年間の評価の見込みに基づいた今後の課題になります。次期、第5期の中期目標に検討すべき主な方向性ですが、そこに幾つか上げています。やはり世界経済の情勢等もまだまだ大きな影響が見込まれますので、技術面でのサポートセンターとしての産業技術センターは、県内の産業活力、経済発展について、さらなる寄与が期待されます。そのためには昨年度、県で策定された産業振興ビジョンとしっかりとその方向性をマッチさせながら、関係機関とも連携して進めていくことを次期でもしっかりと取り組んでいただきたいというような評価委員さんからの意見もございました。そのほか、センター自身のDXの動きや施設・設備機器のしっかりとした老朽化対策といったものを着実にやっていくことを今後課題として取り組んでいきたいと思っています。
同じページのエ、評価結果の取扱いも先ほど申し上げましたが、次期、来年から始まる第5期の中期目標に課題については反映していきたいと思っています。
なお、第5期、来年から始まる中期目標は、今の予定では、次回の11月議会でこの委員会、議会にも報告させていただきたいなと思っているところです。
最後、3番は、評価委員さん5名の名簿をつけています。
◎松田委員長
それでは、ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
○浜田(妙)委員
いろいろ新型コロナとか物価高だとかで支援策が多いのですが、当初、手続が複雑だったり、お金をもらうまでに時間がかかるということでした。最近の平均はどのぐらいになっているのか、スピーディーに対応されているかどうかを確認させてください。
●佐々木商工政策課長
今、委員から質問いただきました応援金等の例を一つ参考までに申し上げます。直近では、オミクロン株の影響対策応援金は申請から3週間程度をめどに、書類もかなり簡素化して取り組んでまいりました。ただ、件数が7,000件近くになりましたので、最終的には1か月ぐらいかかったものも実はありましたが、それでも何とか1か月には収めてお支払いしています。それから、認証店を取ると加算する制度になっていて、実は、認証店の確認をしたのだけれど手続が少し遅れているという方がいらっしゃいます。そちらは柔軟に現在も支払いを行っていますが、おおむね払い切っていて、大体1か月でできていると見ていただければと思います。
○浜田(妙)委員
ありがとうございました。
◎松田委員長
よろしいでしょうか。
そのほかございませんか。
では、次に進行します。報告事項に入ります。商工労働部については3点ございます。
質疑等については、説明終了後に一括して行います。
それでは、報告1、令和4年度鳥取県障がい者雇用推進会議の開催結果について、報告2、経済団体への障がい者雇用推進の要請について及び報告3、令和4年度鳥取県多文化共生支援ネットワーク会議の開催結果について、内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長の説明を求めます。
●内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
それでは、商工労働部の常任委員会資料をお願いします。資料2ページです。令和4年度鳥取県障がい者雇用推進会議の開催結果につきまして御報告申し上げます。
8月24日に県内の障がい者雇用の状況及び課題等につきまして、商工団体、そして就労支援機関の皆様方にお集まりいただいて会議を開催しました。
5に会議での主な発言ということで記載しています。令和3年度の障害者の就職件数は759件で、コロナ禍ですが、前年に比べて増加している状況でした。障がい種別で申し上げますと、精神障がいの就職件数が増えていましたが、今年4月から6月となると、やはり前年よりも少し数字が落ちているような状況でした。
続きまして、丸の2つ目です。障がい者雇用の推進のための今後の対応ということで、これは各商工団体にお話をいただいたところです。法定雇用率達成企業は現在約6割ですが、それを達成されていない残り4割の事業所の意識を高めていくことがやはり必要だろうというお話がございました。そのため、今後、障がい者雇用に関するマッチング、合同説明会や職場実習といったものの広報、それと、商工会議所連合会さんの部会で今後、企業見学をしていきたいというお話がございました。私どももそういった形で一緒にここは連携したいと思っているところです。
また、2つ目ですが、商工会連合会さんでは、昨年、新たに障がい者を雇用されたということです。ジョブコーチの支援といったものについて、各会員に紹介し、そこの中で広げていきたいというお話をいただきました。
3つ目です。中小企業団体中央会さんから、障害者職業生活相談員といった相談体制をきちんと進めていく必要があるということと、それをさらに進めていく上で、一歩進んで企業在籍型のジョブコーチといったものにつながるような取組をしていきたいというお話をいただいたところです。
6に今後の予定ということで掲げています。今年度、「障がい者が働きやすい職場づくり」検討会を私ども設けていて、事業所での相談体制、そして事業所さんが自らの点検をするようなマニュアル作成を進めているところです。これを作成後、各事業所さんにも提供し、そういったセミナー等を開催し、就労支援、職場定着につなげてまいりたいと考えているところです。
続きまして、3ページ、経済団体への障がい者雇用推進の要請について、こちらも御報告を申し上げます。
9月7日の水曜日ですが、鳥取県、鳥取労働局、鳥取県教育委員会の3者が共同で障がい者雇用推進に関して、県内の商工4団体にオンラインで要請を行わせていただきました。
2に要請概要を書いています。本年の障がい者雇用は2.43%で、年々増加していますが、先ほど申しましたように達成割合が約6割です。達成されていない企業についての取組や、やはり一般就労を希望されている障がい者が年々増加傾向にあるということで、企業側の受入れ体制、就職支援について要請をさせていただきました。
企業、経済4団体からは、SDGsの観点も踏まえながら、やはり誰一人取り残さないというようなことで、今後、障がい者雇用について、会員企業にきっちりと周知をしていきたいというお話をいただいたところです。
5、県の主な取組ということで、障がい者雇用支援月間の取組を掲げています。トップセミナーといったものを現在開催している状況です。
続きまして、4ページです。令和4年度鳥取県多文化共生支援ネットワーク会議の開催結果について報告をさせていただきます。
これは8月31日ですが、ウクライナ避難民への対応や、そのほか在住外国人の方への新型コロナウイルスの感染予防、ワクチン接種の状況の情報共有、そして今後の対応について話合いをさせていただきました。
こちらも5で会議の主な発言を記載させていただいています。
まず、特定技能ですが、制度創設以降、どんどん増加していて、今後も増えていくのではなかろうかということです。それと、水際対策が今年3月1日に緩和され、県内の雇用情勢、今後、やはり県内での外国人労働者数は増えていくのではなかろうかというお話でした。また、行政書士会さんからは、ウクライナ避難民の方への在留資格変更の手続に実際対応いただいていますので、今後も取り組んでいくというお話をいただいたところです。
2つ目、外国人へのコロナ関係情報の周知です。就労の方の中での割合でベトナムの方が今、県内で約4割ございまして、そういった方からPCR検査や受診相談センターについての問合せということがあって、国際交流財団はそういった流れの情報提供を行っています。また、県では、ワクチンの関係の多言語対応や、いろんな企業への周知を対応していることを報告させていただきました。
丸の3つ目、技能実習制度、特定技能制度の見直しです。技能実習適正化法が平成29年に成立しましたが、施行後5年の見直しが附則で定まっています。国で見直しが検討されている中で、今後、法律がどうなっていくのか、個々の事業所さんへの影響があるので、こういったものについては早めに情報が欲しいということを要請いただいています。私どもも情報を集約し、各団体さん、事業所さんにお伝えさせていただくように対応してまいります。
そのほか、JAさんの取組や、県内の市町村さんと一緒にやっている地域部会につきまして、報告いただいたところです。
やはり県内の外国人の方は今後も増えていくので、多文化共生の社会の実現に向けて、県、市、各事業者さん、団体等と連携して対応してまいりたいと思っています。
◎松田委員長
報告3点ございました。ただいまの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
○西村委員
2ページと3ページの障がい者の雇用関係で、少し教えていただきたいです。まず、2ページで、職場の就労者への支援とか改善というところでいろいろ議論があったと思うのですが、通勤の支援はどうなっているのかを教えていただきたいのです。例えば視覚障がい者の方の同行援護という支援は通勤には原則使えないといったことがあって、でも国の制度ではそこを支援するものが近年できていたりというのがあります。いろんな障がいの方々がおられるので、通勤支援はどうなっているのかというのが1点。
3ページの雇用の推進の要請ですが、本県が全国平均の47.0%を大きく上回って6割で、非常にいいことだなと思っていました。その中で、以前私が伺ったのが、大分前の話ですが、一般就労を希望する障がい者の方が年々増加傾向にあるということです。例えば視覚の障がいがある方だと、あんま、マッサージといった鍼灸の資格を取って企業のヘルスキーパーといった仕事をやったらどうだと、半ば目が見えない方イコールそういうお仕事ということで、そこを希望されない、一般の就労をしたいという方々が非常に心苦しい思いをされたということも伺ったことがあります。そういった点で、今後、いろんな職種に就いていけるような体制を取られる必要があると思うのですが、そこら辺のサポートについて、その2点をお願いします。
●内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
まず最初に、障がい者の方の通勤支援ということで御質問をいただきました。視覚障がいの方のお話だったかと思います。
今、私どもの中で、当然、同行支援といったものを活用いただいて、新たに職場に通われるときに、期間はいろいろありますが、例えば1週間程度というような形で実際にバスに乗られるところまでであるとか、バス停で降りられて会社の中に行かれて、それと実際の会社の中での一日の行動の中で、机や、いろんな設備をきちんと視覚障がいの方が把握できるような体制をまずきちんと構築していただく。当然移行しながらになりますが、最終的には御自身で通勤ができるといった事例も実際に聞いております。あとは、そのほかいろんな形で、例えば通勤できない方の送り迎えをやられている企業さんもやはりございます。そこは障がい者の方御自身のどういった形で通勤されたいだとか、どういった形で会社側は支援するかという部分を、そこは就労といいますか、仕事を選ぶ中で、そういった配慮の中での相談ということで今対応しているところです。
それともう一つ、これも視覚障がいの方のいろんな働き方ということでしたが、やはりヘルスキーパーではなくて、事務的な職業で働きたい方も今、当然おられますので、そこはお一人お一人の御要望に応じてということです。
あと、私ども、今、テレワークという形で実際取組をさせていただいている中で、これも視覚障がい者の事例ですが、御自宅の中でインターネット、専用のパソコンを使って、音声読み上げなどやりながら、会社のいろんなデータを集約するような形の就労をされている方もございます。これは実際、吉備の職業センターに通われてということでした。そういった就労のための、御自身の御意向と、あとはそこの就職支援といったものと組み合わせながら、引き続き対応してまいりたいと思っています。
○西村委員
まず、通勤の支援は、個々の企業さんの配慮といったところでしっかりお話合いをされて決まっているということですが、例えば台風や、非常に天候が厳しいとき、私、前の職場で、重度の方が車椅子に乗って3時間ぐらいかけてバスで通勤されていて、すごく大変なのですよね。ですので、そういった点でも引き続きぜひ県からもしっかりとサポートしていただきたいということ。
3ページで、テレワークの支援などがあって、いろんな可能性が出てくるという話でした。やはりいろんな障がいのタイプがあって、それに適用できる仕事という意味で、オンライン、インターネットなどはとてもいい技術だと思いますので、こちらもまた引き続き、その可能性を広げていっていただきたいと思います。要望です。
◎松田委員長
それでは、よろしいでしょうか。
○由田委員
今の副委員長のちょっと感想を。興味深く伺っていました。通勤に関する支援をお願いしたいということだけれども、具体的にはどういう支援があるのか、ちょっとそれを教えていただきたい。
私の質問に入りますが、外国人労働者の件です。先般、当常任委員会で北海道に視察へ行き、農業関係の外国人の労働者に対するいろいろを学ばせていただきました。そこで今、円安の中で、東南アジアあるいは中国の方の就労が減ってきている現状があると伺ったのが私の記憶に残っています。本県の外国人労働者雇用に関する施策の中で、あるいは、先ほど説明いただいた技能実習制度や特定技能の見直しと今の円安の状況で、残念ながら今後ますます日本に来る外国人労働者に頼る日本の産業構造があると僕も認識しているのですが、今後、本県において、外国人労働者確保に向けた対応、取組はどういう状況で進んでいるのか教えてください。
●内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
まず、障がい者の通勤支援でした。先ほど申し上げました個別のところはやはり企業さんの中で、送迎や、公共交通機関利用の部分で、例えば近隣の駅やバス停から逆に職場の方が一緒に受け入れるという形で実際されていると認識をしているところです。
外国人につきまして、今、お話がございました。確かに私どもも、今、技能実習生の方、日本円立てで給料をもらわれているので、ドル建てに換算したときに、いわゆる仕送りの部分が減っているというお話は聞いているところです。
先ほど技能実習、特定技能ということもございました。今後、特定技能といった形で、労働力としてきちんと適正な、今の技能実習よりも高い賃金、日本の方と同じような賃金体系で雇用していくことが、外国人労働者の生活を確保する部分では、やはり県内企業さんも含めて必要かなと考えております。ですので、私どももこれまで特定技能に関しての県内の事業所さん向けの説明や、そういった制度の周知をさせていただいてきていますが、やはり技能実習制度や、特定技能、また、今は高度人材といろんな制度の立てつけの中で、どういった方を今後企業として求めて、その方にどれだけの賃金を払って雇用していくのかは、個々の企業さんと今後もいろいろと相談しながら対応してまいりたいと思っているところです。
○由田委員
最初の通勤費、説明を伺ったのだけれども、障がいのある人が通勤に困難を要することが想定されるとき、本県の行政、皆さんが各企業に対してどういう指導をされていくのか、具体的に教えてください。
そして、外国人雇用についてです。北海道の農業従事者は、このままでは日本から外国人労働者がどんどん減っていくことを危惧されていました。ある意味、取り合いの状況がもう既に生まれてきているし、今後、大きな問題になると言われています。さっき説明いただいた外国人も、ある期間の雇用についても、いずれ国へ帰るのだからみたいな安易なことであれば外国人労働者からそっぽを向かれるというようなことを言っておられて、しっかり危機感を持っているのですよね。そこらのところを今後どう取り組むのか、大きな課題だと思うのですが、もう1回教えてください。
それで、具体的に、元の通勤に関することなのだけれども、実際そういう実態の把握はありますか。あるとしたら早く対応しないといけない。今まで何をしていたのですかと問いたいし、そこらのところはどうなのでしょう。
●荒田雇用人材局長
まず、障がいのある方の通勤の支援です。実態調査のような形で網羅的に調査をしているわけではありませんが、先ほど室長から説明しましたように、企業で独自にやられているお話は個別に聞かせていただいています。
先ほど支援が具体に何があるかということで、制度的な支援というお話もあったかと思うのですが、基本的には障がい福祉サービスは、雇用とか労働に対しては支援の対象になっていないということがあります。先ほど西村副委員長がおっしゃった、通勤のときには出ないということがあったのはそういうところです。なので、生活と就労で切り分けがされていると問題があるということで、一部、通勤の支援ができるようなサービスも始まりました。ただ、市町村によっては対応されていないところもございまして、まだ普及できていないというのが大きな課題としてあると思います。今、まずはそういったことに取り組んでいただくように、市町村も含めて普及啓発をしていくことも必要だと思います。また、制度だけに頼らない、個別の企業さんの実態もお聞きした上で、何かしら県で御支援できること、助言できることがあるのかといったことについては確認させていただいて、検討していきたいと思います。お話を聞かせていただいて、そういった実態もあるということは会議等の場面でお話しさせていただくことはありますが、今現在で何か具体の指導というところまでは行っていませんので、実態をしっかり把握した上でお話をしていきたいと思います。
外国人の労働者ということでしたが、不安定な環境の中では、やはり皆さん母国に帰っていらっしゃると思いますし、日本を選んでいただけないとは思います。先ほど室長が特定技能や技能実習の見直しということを申し上げましたが、やはり特定技能という形でしっかりと一般の日本人の労働者と同じような賃金を得て、また、特定技能が今、1号から2号と業種が拡大することも検討されていて、2号になれば年数もずっと働き続けられるとか、家族を帯同できるとか、生活が安定して、日本で長く働き続けられる環境も整ってくると思いますので、そういったことに取り組んでいただくように、企業の皆様にはこの制度の見直しの情報提供も含めてしっかりとさせていただきたいと思います。
○由田委員
よく分かりました。ぜひお願いします。
北海道で特徴的なことを聞きました。例えば夫婦で日本に来て就労すると、下世話な言い方、男女の関係でも、原則は離れて就労することになっているということを伺ったのですよ。これは難しい問題だと思うのだけれども、夫婦を離した就労や、恋愛関係にある男女が離れて働くことが条件になっているというようなことも、外国の状況も通例になっているかどうか認識はありませんが、勉強もしていませんので、そこらのところはどうなのかなというふうに思って。県内であるかどうかは別ですよ。そういうことが人権的に少し気になったものですから、今のことで、関連して認識を伺えればなと思って質問しました。
●荒田雇用人材局長
技能実習とか特定技能の制度については、特定技能の第2号は家族の帯同ができるのですが、技能実習や特定技能の1号は、家族がそもそも帯同できないことが条件になっています。今、実例として承知はしていませんが、御夫婦でそれぞれが日本で働くときに、それぞれ家族の帯同という形は取れないということになっているのだと思います。いろいろ人権的な問題と言われていますので、見直しの中でそういったことも含めて検討されるのだと理解しています。
○由田委員
結構です。
◎松田委員長
では、よろしいですか。ありますか。
○山川委員
外国人労働者で補足で確認したいと思います。いろいろ賛否はあるのですが、やはり外国人労働者の方を取り合いだという形、今、3,000人近い人数ですが、鳥取県として、受け入れる母体として、需要者としては、上限としてどれぐらいまで実際欲しいのか、実態把握はどうなっているのか。
2点目です。3,000人近い方を受け入れられているのですが、結局、東、中、西だったら、どこかに、分布状況が東部ばかり偏っている、中部ばかり農業で偏っているということがあってもいけないと思います。分布状況が東、中、西でどうなっているか、そして、建設業や農産業、水産業、製造業、それぞれ業種、業態ごとに実際はどういう分布状況があるのか実態を聞かせてください。
◎松田委員長
答えられますか。大丈夫ですか。
●内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
それでは、外国人技能実習の状況につきましてお答えさせていただきます。
まず、県内です。先ほど総数として約3,000人とお伝えしました。個々の企業さんの中で、外国人技能実習を使ったりという中で、それぞれどういった形で企業継続をしていくのかは、当然個々の企業さんですので、すみません、県で何か取りまとめて、トータルでこれだけということは正直、現在はしていない状況です。
それと、県内、東、中、西という部分です。細かい数字は私ども持っていませんが、資料としてお出しできるものがあるのか、労働局とも相談して、可能な範囲で別途提出させていただきたいと思います。
○山川委員
北海道へ視察に行ったときに、外国の方の取り合いだと言っておられて、そのときに行政の関わり方がやはりポイントになってくると思うのですね。鳥取県全体としてどれぐらいの需要が本当にあるのか、そして、あそこの町、村だけに偏っているとなったら、また後々いろんな問題も生じてくるかもしれません。そういう面から、どこの業種、業態、どこの地域に分布しているかを実態把握しないといけません。北海道のとき、やはり海外ではGDPが上がって、賃金も上がっているので、特に中国の方、この賃金だったら日本に魅力を感じられなくなって、今後減少していく、逆にインドネシアやベトナムは増えていくだろうと言っておられました。ここにグラフで、鳥取県に実際おられるミャンマーとかとあるのですが、今、軍事政権に替わってきましたし、また、今後、この動向も、減少傾向もあるかもしれませんので、それらも含めて、やはり一旦行政がどこまでが実態があるのか把握する必要があると思います。今後、担当部局として把握、検証されるように、よろしくお願いします。要望です。
◎松田委員長
では、次に、その他に行きます。商工労働部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
では、ないようでございますので、商工労働部につきましては以上で終わります。
暫時休憩いたします。再開は11時10分。
午前11時03分 休憩
午前11時10分 再開
◎松田委員長
再開します。
引き続き企業局に係る付議案の予備調査を行います。
質疑につきましては、説明終了後に一括して行うこととします。
初めに、小西企業局長の総括説明を求めます。
●小西企業局長
それでは、企業局の議案説明資料の3ページをお願いします。電気事業会計の資本的収支につきまして、コンセッションによる運営権対価の収益を一般会計へ繰り出すものの増額補正です。
また、同じく電気事業会計で、債務負担行為を1件お願いしています。
さらに、報告事項としまして、繰越案件を2件上げています。
以上、総括でございます。御審議よろしくお願いします。
◎松田委員長
続いて、関係課長から説明を求めます。
●山根経営企画課長
資料の4ページをお願いします。初めに、電気事業会計補正予算、議案第4号の概要についてです。
令和3年度における舂米発電所のコンセッションによる運営権対価収益の一部を今年度、一般会計へ繰り出すこととしていますが、当初見込額より繰り出し額が増額となったために補正をするものです。2の項目別明細ですが、資本的支出の一般会計繰出金で3,200万円余の増額をお願いするものです。
資料の5ページをお願いします。キャッシュフロー計算書におきましては、大項目の3番目、財務活動によるキャッシュフローの一番下に記載をしている一般会計への繰出金による支出ということで、補正額の3,200万円余と合わせ、8,100万円余としているところです。
次に、資料の7ページをお願いします。債務負担行為です。鳥取空港太陽光発電所維持管理事業につきまして、設置しています太陽光パネルに損傷が確認され、太陽光パネルの取替えが必要となっていますが、昨今の半導体不足の影響により、パネルの納期に10か月程度要するということで、債務負担行為をお願いするものです。
続きまして、8ページをお願いします。令和3年度の電気事業及び工業用水道事業に係る予算繰越しの報告です。
まず初めに、報告第6号、令和3年度鳥取県営電気事業会計予算繰越計算書についてです。日野川第一発電所2号横坑のり面修繕工事の繰越しです。繰越理由ですが、当初の予定よりも深層の土質が悪く、設計よりも緩い勾配にてのり面の切り直しが必要となったことから工業用道路の拡幅が必要となり、拡幅に伴って立木補償調査が追加で必要となるなど、不測の日数を要したため、繰越しをしたものです。
次に、9ページをお願いします。報告第7号、令和3年度鳥取県営工業用水道事業会計予算繰越計算書についてです。繰越しが3件ございまして、1段目と2段目は鳥取地区工業用水道加圧ポンプ場の機械設備及び電気設備の繰越しです。繰越理由ですが、新型コロナウイルスの流行等により部品の供給不足が発生し、当初計画どおり部品が納入されなかったことから必要な工期が確保できなかったため、繰越しをしたものです。3段目は、日野川工業用水道19号配水支管布設工事の繰越しです。繰越理由ですが、本工事は、着手前協議では線路近接工事には当たらないということで進めていましたが、詳細協議の結果、線路隣接工事に該当することが判明し、許可手続等に不測の日数を要したため繰越しをしたものです。
このほか、別に配付しています決算関係の議案第15号、令和3年度鳥取県営電気事業会計未処分利益剰余金の処分及び令和3年度鳥取県営企業決算の認定につきましては、別途開催されます決算審査特別委員会で審査される予定になっていますので、ここでの説明は省略させていただきます。
◎松田委員長
ただいまの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
では、ないようですので、次に、報告事項に移りますが、報告4、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、資料に記載のとおりですので、説明は省略しますが、本件について質疑等はございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、次に、企業局に関して執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見がないようですので、企業局については以上で終わります。
暫時休憩します。再開は11時20分とします。
午前11時16分 休憩
午前11時20分 再開
◎松田委員長
再開します。
引き続き農林水産部の第1部に係る付議案の予備調査を行います。
それでは、初めに、西尾農林水産部長の総括説明を求めます。
●西尾農林水産部長
それでは、農林水産部の議案説明資料をおはぐりいただきまして、説明させていただく内容は、予算関係のほかに1件ございます。あと報告事項が5件ございます。
3ページをお願いします。予算関係ですが、9億3,500万円余の増額補正をお願いするものです。補正前の額と合わせますと244億3,600万円余で、昨年対比で、18億円ほど少ない格好になります。昨日、台風が来ましたが、昨年は7月、8月に大きな豪雨に見舞われましたので、その差かなと思っているところです。
主な事業です。その下にございますが、大きなものとしては、コロナ、そしてロシアのウクライナ侵攻による世界経済の混乱がもたらした餌や肥料、石油関連製品等、生産資材の高騰対策が主なものです。また、飲食店支援については継続という形での御提案をさせていただくところです。
それ以外ですと、県産の小麦の増産支援や、畜産分野へのスマート技術の導入支援、それから、水産の関係ですが、養殖の事業化支援といった県内農林水産業者の挑戦を支援する予算も含ませていただいているところです。
以下、担当の課長より詳細説明をさせていただきます。よろしく御審議のほどお願いします。
◎松田委員長
それでは、関係課長から説明を求めたいと思います。
なお、報告第15号の長期継続契約の締結状況については、議案説明資料のとおりであり、特に説明は要しないこととします。
●安陪農林水産政策課参事
資料27ページをお願いします。繰越明許費の計算書です。上から2番目と3番目が農林水産政策課所管事業となります。みんなでやらいや農業支援事業費及び地域で取り組むスマート農業機械導入支援事業費です。それぞれ昨年度の当初予算と11月補正でお認めいただいたもので、年度内完了が困難なため繰り越したものです。
●地原中部総合事務所農林局長
資料33ページをお願いします。交通事故による損害賠償に係る和解について、専決処分の報告をさせていただきます。
事故の概要です。令和4年6月30日、東伯郡北栄町大谷地内において、中部総合事務所農林局の職員が公務のために公用車を運転中、路肩に停車していた際、後方から進行してきた相手方の小型貨物自動車に追突され、双方の車両が破損したものです。この事故による県側の過失割合はゼロとし、県の支払いはございません。
今後、交通事故、交通違反がないよう、さらに努めて気をつけてまいります。
●鈴木農業振興監
4ページをお願いします。農業金融利子補給等総合支援事業の制度改正です。これは、新型コロナウイルス感染症対策資金制度を拡充して、新型コロナウイルスの関連だけではなく、近年のウクライナ情勢、円安等により肥料が高騰しているといったところにも対応できるようにするものです。
続きまして、27ページをお願いします。繰越明許費繰越計算書です。上から4つ目、担い手確保・経営強化支援事業費の繰越しです。これは、11月補正で国補正を受けての予算をお認めいただきましたが、年度内完了が困難となったため繰り越ししたものです。
●中島生産振興課長
5ページをお願いします。新規事業の国産小麦供給体制整備緊急対策事業で1,000万円の補正をお願いするものです。事業内容に記載していますが、輸入依存度が高い小麦等の安定供給体制を緊急的に強化するため、国事業の国産小麦産地生産性向上事業を活用して、本県での水田における小麦等の生産拡大に向け、農協さんや市町村さんなどで構成されている地域農業再生協議会への団地化の推進、営農技術導入、機械・施設導入の支援、作付拡大面積の助成に要する経費です。
続きまして、6ページをお願いします。こちらも新規事業です。肥料価格高騰緊急対策事業で2億2,000万円の補正をお願いするものです。財源として、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を充当したいと考えています。国事業の肥料価格高騰対策事業を活用して、本県独自の支援を行う経費です。
事業内容に記載していますが、国事業では、本年から2年かけて化学肥料の2割低減に資するような取組、例えば土壌診断による施肥設計を行うとか、堆肥を散布するとか、局所施肥を行うとか、国は15種類の取組メニューを示しています。その中から2つ以上を行う5戸以上の農業者グループに対して、今年の秋肥と来年の春肥の対前年肥料コスト上昇分の7割を支援する制度設計です。
事業スキームは、国から県や市町村を経由しない直接県の任意組織を通じて支援金を交付する流れとなっています。県として、この事業スキームを活用し、JAグループさん、市長会さん、町村会さん、農業者団体さん、県などで構成している県農業再生協議会や、市町村さんや農協さん等で構成している地域農業再生協議会の協力を得ながら、独自に肥料コスト上昇分の3分の1を支援したいと考えています。
続きまして、27ページをお願いします。繰越明許費繰越計算書です。令和3年度2月補正と繰越しをお認めいただきました生産振興課の雪害復旧対策事業費、とっとり花回廊施設管理費、ブロッコリー産地の広域化・生産強化総合対策事業費、令和3年度11月補正と繰越しをお認めいただきました鳥取型低コストハウスによる施設園芸等推進事業費、産地生産基盤パワーアップ事業費の5つの事業を記載していますので、御覧いただきたいと思います。
続きまして、31ページをお願いします。こちらも繰越明許費繰越計算書です。令和3年度9月補正、2月補正、繰越しをお認めいただきましたとっとり花回廊施設災害復旧事業費を記載していますので、御覧いただきたいと思います。
続きまして、32ページをお願いします。こちらは、事故繰越の事業費です。一番上の生産振興課の鳥取柿ぶどう等生産振興事業費につきまして、新型コロナウイルス感染症の影響で簡易ハウスの資材納入が滞ったことにより、年度内に事業完了が困難になり、事故繰越となったものです。
●森田農地・水保全課長
27ページをお願いします。繰越明許費繰越計算書です。27ページの下から3行目、28ページ、29ページの上から7行目までですが、3年度の11月補正並びに2月補正で承認いただきました繰越しにつきまして、額が確定したので御報告します。
失礼しました。もう一つ、30ページ、災害復旧事業費の繰越計算書です。
続きまして、32ページをお願いします。事故繰越繰越計算書です。真ん中辺、農地費の3つの事業ですが、それぞれ新型コロナウイルス感染症の影響によって工事資材の遅延、それから地元と境界立会等の用地交渉が時間を要したこと、あるいは県外の下請業者が転入制限が発生したため工事の遅延が生じ、事故繰越を行ったものです。
◎松田委員長
ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
○福田委員
5ページの国産小麦供給体制整備緊急対策事業です。これはこれでいいと思いますが、前回、私、一般質問で知事に、小麦の高騰に対して、米粉を進めていくことが水田の利用促進につながっているというか、今、一番大事な時期ではないのかなということを言いました。あのとき知事は、やはり鳥取県としてもしっかり取り組んだ時期もあって、何が原因だったのか検証してみたいという話でした。国も、全国的な自治体の中でも米粉を今かなり頑張ろうとしておられるところもあると聞いていますが、県として、小麦はもちろん大事ですが、米粉についてはどんな感じなのでしょうか。
●西尾農林水産部長
生産体制をということかなと思います。質問いただいたときにも知事から答弁したと思いますが、以前、米粉の振興を進めた時期もあり、そのときの実需者さんの中で引き続き米粉生産に取り組んでおられる方もいらっしゃいます。基本的にはそこでの需要に応じた生産をしていくという形かなと思います。ただ、いろんな問題もあって、マーケットはそのときから決して広がってはいません。現時点においても、機運は少し上がりつつあるのでしょうが、生産活動にまで跳ね返っているかどうかはちょっと検証が要るのかなと思います。
いずれにしましても、実需者さんのところで今どういう状況にあるのかいろいろ聞かせていただいた上で、取り組まれていることに何か支援があればというところで、今はいろいろ意見を交換させていただいている状況です。
○福田委員
結構です。
◎松田委員長
よろしいですか。
そのほかよろしいでしょうか。
○浜田(妙)委員
同じ5ページ、小麦粉です。これはあれですか、ここでチャンス到来ということで、県の小麦粉政策について、自給自足の方向にシフトするということをきちっと打ち出したと理解していいのでしょうか。それとも緊急対策というレベルなのでしょうか。そこら辺を確認させてください。
●西尾農林水産部長
あくまでも国で組まれた施策を活用し生産者の動きを支援するものです。なかなか小麦品種で本県の、特に刈取り時期、麦秋と言われる6月の天気に適性のある品種が見当たらないということで、今の大山こむぎのプロジェクトの皆さんも苦労しておられて、いろんな品種試験をしていらっしゃるというところもあります。なかなか県として県産小麦を推進する下地がまだできていないのかなと見ていますが、生産者の皆さんの取組はこのように火種があれば支援していきたいなというものです。
○浜田(妙)委員
このチャンスをつかみたいなと思ったりします。また、気候風土ですね、作物の相性という問題があるかと思いますが、そこらの研究開発はいかがでしょうか。
●西尾農林水産部長
県独自でというのは、それこそ品種の適性試験を行っているというところがメインになろうかなと思います。大山こむぎさんの取組も、実需者さんと密接な関係性を保つことでの取組で、地に足のついたというか、出口を確保した上で生産しておられますので、これはこれで安定して進んでいくのだろうなとは思っています。
○浜田(妙)委員
自給率の問題もありますので、外で何か起こった途端に今回のようなことになってしまうということでいえば、基本的には地産地消をあらゆる場面で進めなければいけないのではないかなと思っています。その姿勢が底辺には流れていると理解してよろしいでしょうか。
●西尾農林水産部長
あくまでも消費者さんのマインドがどこに向いているのかをにらみながらになるのかなと思います。外国に依存していた小麦が入らなくなったので国産化というのも一つの道でしょうし、適地適作ということでいえば、小麦粉に代わる米粉というのも一つ模索していく方向かなと思います。今、この2つが両方走っていますが、どちらが定着するのかは多分一番生産者の方がにらんでおられるのではないかなと思っています。我々も同様です。
○浜田(妙)委員
ありがとうございました。
◎松田委員長
そのほかよろしいでしょうか。
では、次に、報告事項に移ります。
なお、報告16、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、資料に記載のとおりですので、説明は省略します。
では、報告が3点、報告5、農業分野における労働力確保に向けた取組について及び報告6、読売新聞大阪本社、日本海テレビジョン放送との農業・農村の振興に関するパートナーシップ協定締結について、安陪農林水産政策課参事の説明を求めます。
●安陪農林水産政策課参事
農林水産部の資料の2ページをお願いします。農業分野における労働力確保に向けた取組の状況です。これは単県事業の多様な農業人材確保に向けたささえあい事業を活用して、労働力不足解消に向けて昨年7月に立ち上がりましたJAグループ鳥取農業労働力支援協議会と一緒に取り組んでいるものです。このたび活動の一つとして産地ボランティア農業体験会を開催したので御報告します。なお、体験会には県職員も参加し、地域農業の実情を知るとともに、社会貢献として産地の労働力不足解消に協力しています。
産地ボランティア農業体験会は、特に労力の不足となっている福部町のラッキョウ産地を対象に、6月12日に収穫・出荷体験として鳥取大学の学生38名、8月19日には植付け体験として鳥取環境大学の学生など10名と県職員5名が参加して開催しています。この農業体験を行うことで、今後の学生アルバイト等につながればと考えていました。参加者の意見、感想を御覧いただいたらと思うのですが、今後も手伝いたいですとか、農家を支えたいといった学生のコメントもございましたので、一定の成果があったものと考えています。
次に、2に書いていますが、産地ボランティア農業体験以外の取組として、より手軽に求職者と求人者のマッチングが進むようにということで、1日農業バイトdayworkというスマートフォンアプリを導入しています。これまでのところ、ラッキョウの収穫作業など227件のマッチングが成立しているところです。
今後の対応ですが、産地ボランティア農業体験会へ参加していただいた学生の皆さんに先ほどの求人アプリなどを紹介するなどして、アルバイトの確保につながっていけばと考えています。それから、琴浦町のミニトマトや大山町のブロッコリーなど、ラッキョウ以外の品目につきましても、今後、体験会の開催を計画しているところです。
今後も農業分野の労働力不足を少しでも解消できるように、引き続き取り組んでまいりたいと考えています。
続きまして、資料3ページをお願いします。このたび県と読売新聞大阪本社及び日本海テレビジョン放送が、農業・農村の情報発信などを行うことにより、地方と都市の相互理解を促進させ、農業・農村地域の活性化を促進することを目的として、パートナーシップ協定を締結しましたので御報告します。
9月7日水曜日にとりぎん文化会館を会場に、平井知事、読売新聞、柴田社長、日本海テレビ、田口社長御出席の下、協定締結式を開催しています。協定期間は9月7日から1年間ですが、自動更新の規定がございます。
取組内容は大きく4項目ございまして、農業・農村に関する情報発信に関すること、農村と都市との交流促進に関すること、新規就農者支援と地域資源の活用に関すること、その他、地域の活性化に関することです。具体的には、今後、それぞれと協議して詰めていくこととなりますが、現状、農業・農村を身近に感じられる観光ツアーや、ジビエなどの県産品、食材を利用したメニューのコンテストといったものの検討を進めているところです。
このように、大手の新聞社及び地元テレビ局との連携をうまく生かしながら、農業・農村が元気になる取組ということで進めてまいりたいと考えているところです。
◎松田委員長
続きまして、報告7、鳥取県農作業死亡事故多発警報の発令と緊急啓発活動の実施について、澤田経営支援課農業普及推進室長の説明を求めます。
●澤田経営支援課農業普及推進室長
鳥取県農作業死亡事故多発警報の発令と緊急啓発活動の実施について報告します。
現在、9月、10月、鳥取県秋の農作業安全運動期間中ですが、9月11日夕方、南部町内におきまして、農作業死亡事故が発生しました。鳥取県農作業安全・農機具盗難防止協議会は、2か月連続での農作業死亡事故が発生したということで、鳥取県農作業死亡事故多発警報を発令し、緊急かつ重点的な啓発活動を全県的に実施しています。
まず、事故の概要です。9月11日日曜日、午後5時半過ぎ、発生した場所は西伯郡南部町です。私道を走行中の乗用型トラクターが道路から外れてのり面を滑り落ち、3.4メートル下の町道に転落し、この事故でトラクターを運転していた南部町の80代の男性が頭を強く打ち、米子市内の病院に搬送されたが、1時間後に死亡したというものです。県警によりますと、トラクターには安全フレームは装着されていたが、シートベルトの着用については不明。事故の原因は、町道から鋭角に接する上り坂の私道へ右折して進入した際にハンドル操作を誤って、元来た町道へ滑り落ちて転落したものと推察されるということでした。
多発警報の発令は、9月14日水曜日に行いました。警報の期間は発令日から9月いっぱい、17日間です。発令機関は鳥取県農作業安全・農機具盗難防止協議会が行います。現在実施している啓発活動は、テレビ、ラジオなどのメディアを活用した広報、啓発チラシの作成、それを農業者へ配布、伝達する。行政無線、ホームページでの周知、農協の営農指導員、農業委員、農業改良普及員、農機具の販売店による農業者への注意喚起などを行っているところです。今年度から多発警報を発令することを今年の1月に決め、2か月連続して発生した場合には多発警報ということになっています。
過去の農作業事故の発生状況を表にまとめていますが、今年度は9月14日時点で事故の発生件数が8件、うち死亡者数が2名となっています。
◎松田委員長
ただいまの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
○斉木委員
2ページの労働力確保のところですが、この方向性は私は非常にいいなと感じています。というのは、学生がいろいろな場面でアルバイトするのだけれども、今、コロナの関係で、飲食店はなかなかないということもありますし、家庭の事情でやはり少しでも学費をためたいというのもあります。そういうことで、こうやって農家が困っているところにマッチングさせて出ていただくということになったのは今年からでしたか。本当にいいことですので、これをぜひ次々、ラッキョウに限らず困っている農家には広げてもらいたいと思う。基本的には学生は勉強しなければいけないから、アルバイトしていたっていけないのではないかというのもありますが、たまには気分転換にもいいし、人の困っていることを手伝うことは非常に人生において必要なことです。ぜひこういうことをそれぞれ紹介していただけるといいかなと思うのですが、これからも進められるのですか。どうでしょうか。
●安陪農林水産政策課参事
この取組は、昨年度、1回お試し的にやった経過はございますが、本格的に始めたのは今年度からとなっています。大学側からも好意的に受け止めていただいています。宣伝といいますか、学生の皆さんにより広く伝わるような形で募集したりということも考えながら、今後も進めていければと考えているところです。ありがとうございます。
○斉木委員
ぜひ進めてもらいたいと思います。農家の子どもでも農業に携わったことがない子が多いものですから、こういうのは新たな人生のうちのいい経験ですので、ぜひ進めてもらいたいと思います。お願いします。
◎松田委員長
よろしいですか。
○斉木委員
はい。
◎松田委員長
そのほかございませんか。
○山口委員
今の関連ですが、北海道では外国人就業者は安定的な数に入っているのだけれども、どうしても足りない部分は、大体4割ぐらいだったと思いますが、アルバイトを活用してやっているという。ラッキョウだけではなく、労働者が集中して、労働力確保が難しい業種、品種はどんなものが考えられるのかと、それに対しての対応状況について教えてください。
●安陪農林水産政策課参事
今、農業者の方からよく要望等があるのは、収穫や植付けという部分で、ラッキョウが一番多いのは多いのですが、梨の収穫や袋かけ、いずれも短期間に集中する作業のときになります。当県の場合は、長い期間、労働力が不足するというよりは、一定期間、1週間や2週間、集中的に作業が必要なときにどうしても不足するという形になっています。それを他県から長期間来てもらって労働力をというのもなかなか難しい状況ですので、県内で学生アルバイトのような形で確保していくということになろうかと思います。
それで、先ほども申しましたが、そのほかの品目につきましてもそういった取組を今後進めていければと考えているところです。
◎松田委員長
オーケーですか。
○山口委員
オーケーです。
◎松田委員長
では、よろしいでしょうか。
次に、その他ですが、農林水産部第1部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
では、ないようですので、農林水産部第1部につきましては以上で終わります。
暫時休憩します。再開は13時からとします。
午前11時50分 休憩
午後1時00分 再開
◎松田委員長
再開します。
引き続き農林水産部第2部に係る付議案の予備調査を行います。
それでは、各関係課長より順次説明を求めたいと思います。
なお、報告第15号、長期継続契約の締結状況については、議案説明資料のとおりであり、特に説明は要しないこととします。
まず初めに、田中畜産課長、お願いします。
●田中畜産課長
7ページを御覧ください。畜産経営緊急救済事業4億7,000万円をお願いするものです。この事業は、昨今の飼料価格高騰に対して5月補正で対応をお願いしたところですが、5月時点の見込みより大幅に値上げされたこともございまして、緊急的に追加支援を行うものです。
主な事業内容として、酪農家に対しては飼料代の一部支援について支援上限の変更、また、養鶏・養豚農家に対しては、配合飼料価格安定制度で補填してもさらに上限を超えるものに対して一部支援を行うもの、また、肉牛農家については、牛マルキンの対象とならない牛の輸送費に関して一部支援をすることとしています。あと、公共牧場に預託している牛も配合飼料価格安定制度の補填対象とならないということで、それに対する一部支援を実施するものです。
続きまして、8ページを、鳥取県スマート畜産業導入支援事業で680万円余をお願いするものです。この事業は、畜産業の生産性向上を図るため、畜産農家の牛行動モニタリングシステムの導入や作業受託組織の飼料用稲の防除に使用するためのドローンの導入、またその操作講習に係る経費を支援するものです。
続きまして、27ページを御覧ください。令和3年度繰越明許繰越計算書です。畜産に関係するものは、中段から下の畜産業費に関わる事業4本になります。御覧いただければと思います。
続きまして、32ページをお願いします。32ページは令和3年度の事故繰越計算書になります。上から2番目の畜産クラスター施設整備事業費も当初の設計の大幅な見直しが必要となったことから繰越しをお願いするものです。
●濱江林政企画課長
29ページを御覧ください。スマート林業導入支援事業費、金額2,847万5,000円を繰り越しさせていただくものです。
●前田県産材・林産振興課長
同じく資料29ページをお願いします。繰越明許費繰越計算書ですが、当課の所管事業は、29ページの表中段の下のほう、低コスト林業機械リース等支援事業費から続けて4つ、木材産業競争力強化対策事業費まで、それから、めくっていただきまして、30ページ、同じく林業費の上から5つ目、県営森林環境保全整備林道事業費から続けて林業費の一番下、団体営森林環境保全整備林道事業費まで9事業、それから、次のページ、31ページ、農林水産施設災害復旧費の2事業です。よろしくお願いします。
すみません。もう一つ、32ページがございました。事故繰越の繰越計算書です。表最下段の林業費、県営森林環境保全整備林道事業費ですが、昨年7月、8月の豪雨災害で工事中に発生した盛土など崩壊箇所の復旧に不測の日数を要したことから、年度内の事業完了ができず、事故繰越をお願いするものです。
●中尾森林づくり推進課長
では、9ページをお願いします。松くい虫等防除事業について、1,400万円余をお願いするものです。
まず、主な事業内容の1つ目ですが、伐倒駆除の増額をお願いするものです。今年度は例年に比べて5月から6月の降水量が平年より56ミリから77ミリ少なく、特に5月は77ミリも少なく、日野川の渇水といった状況もございました。また、6月から7月の平均気温が例年より高い状況で、海岸砂地の松の保水性が下がり、衰弱をした時期と松くい虫が活発に活動する時期が重なったことから、今年度は例年並みより約1割程度被害が増加することが見込まれ、費用を増額して対応するものです。
また、主な事業内容の2つ目ですが、これは令和3年度北栄町海岸地区2工区松くい虫特別伐倒駆除業務の未払い分です。当該業務について、作業実績に基づく増額の精算変更契約の合意に至らず、履行期間中に変更契約を締結することができなかったものですから、工期経過後も協議を継続しておりましたが、その後、合意に至り、契約金額と作業実績に基づく出来形との差額である未払い分をお支払いするものです。本件については、不当利得の返還に係る和解として付議案を上程しておりますので、付議案で改めて御説明します。
では、次に、10ページをお願いします。造林事業(鳥獣害防止施設災害復旧事業)について、2,600万円をお願いするものです。令和4年2月の大雪により、造林地に設置した鹿の侵入防止柵が倒壊する被害がございました。若桜町で4メートル以上の積雪を記録するなど、水分を含んだ重い雪が一気に降った関係で、鹿柵の倒壊、支柱の損傷等の被害が県の東部、中部の1市4町で約5キロにわたって発生しました。全県の設置延長が約50キロですので、その約1割が被災する例年にない被害であり、特に皆伐再造林により森林の若返りを推進する上で鹿柵は極めて重要な施設であることから、復旧経費の一部を支援するものです。
主な事業内容ですが、国の造林補助事業の要件を満たすものは造林事業を活用し、満たさないものは単県事業により同率の支援を行います。政策目標である皆伐再造林について、最大9割の支援を行うものです。雪解けが遅く、被災状況の確認が春以降となり、支援策の上程が9月補正となりましたが、現場は既に復旧または仮復旧をしており、鹿の侵入による被害はなく、造林補助金の制度にのっとりまして、事後申請により対応します。
あわせて、18ページをお願いします。公共事業の着工地区の概要(変更分)です。鹿柵の災害復旧の追加で、1行目の造林補助金の対象地は2,000メートルの復旧で単県かさ上げを、3行目の国庫に乗れない単県事業については、3,000メートルの復旧を行います。
では、続きまして、25ページをお願いします。先ほど松くい虫等防除事業で一部御説明した業務の未払いに関わる付議案、不当利得の返還に係る和解についてです。令和3年度の北栄町海岸地区2工区松くい虫特別伐倒駆除業務に伴う不当利得の返還に係る和解をお願いするものです。和解の相手方は、湯梨浜町の有限会社中本産業、和解の要旨は、当該業務に関わる経費の未払い金286万円余を不当利得として和解の相手方にお支払いをするものです。
事件の概要ですが、令和4年1月7日付で県は中本産業と委託契約を締結し、その後の1月19日、広範囲な被害状況等から、双方協議により隣接地を駆除区域に追加しました。3月上旬にはこの駆除区域も含めておおむね現場作業が完了したことから、県は駆除実績を基に契約金額を増額するとともに、履行期限を3月14日から3月25日に延伸する第1回変更契約を3月14日付で締結しました。その後、県は、実績数量の確定に伴う精算のため、同年3月25日に286万8,800円を増額する精算の変更契約に向けて協議をしましたが、合意に至らず、履行期間を経過しました。また、完了届も提出がありませんでした。これは、公表しております県の標準歩掛かりと現場で受注者が使用した機械や車両に一部乖離があるなど、設計に反映されていない経費があるとの御主張によるものですが、粘り強く設計の考え方等を御説明し、また、作業現場状況等を双方で確認し、御質問に対して真摯に御回答し、双方協議を進めておりました。中本氏から6月24日になって県との話合いで契約の成立を図ることの合意に至ったと了承する旨の意思表示があり、その後、完了届が提出されたことから、8月29日の出来形検査を経て、原契約額を支払い、残りの出来形との差額である286万8,800円は県の不当利得に当たるため、当該額をお支払いすることで和解しようとするものです。
これは本来であれば増額の変更契約で対応すべきところですが、履行期間を経過していることからそれができません。和解による支払いしか支払う方法がないためです。
また、履行期間経過後に支払うべき金額が双方で一致を見たことは、実質的に和解に相当し、和解は議会議決案件で、議会の議決を経て支払うことが唯一の方法であることから、地方自治法第96条第1項の規定により、御承認をお願いするものです。
次に、29ページをお願いします。令和3年度の繰越明許費繰越計算書です。29ページの下から4行目の松くい虫等防除事業費から、一番下段のとっとり環境の森づくり事業費、さらに1枚おめくりいただき、30ページ、未来を伐り開く皆伐再造林推進事業費から4行目の造林事業費(国補正)まで8事業を計上しています。御確認をお願いします。
◎松田委員長
それでは、ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
よろしいですかね。
では、次に、報告事項に移ります。
執行部の説明は要領よく簡潔にお願いします。
なお、報告16、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、資料に記載のとおりですので、説明は省略します。
では、報告4点。報告8、第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会の出品牛決定について、田中畜産課長の説明を求めます。
●田中畜産課長
5ページを御覧ください。第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会の肉牛の部の出品牛が8月30日に確定し、全共出品牛21頭、種牛14頭、肉牛7頭の全てが決定しましたので報告します。
出品牛は、そこの表に示してあるとおりですが、下の肉牛の部がこのたび決定したものです。
今後の出品スケジュールは、2番に書いてあるとおり、23日にまなびタウンとうはくで出品者激励会、3日には全共出発式ということで、6日から始まる全共に向けて取組を進めていくというところです。
◎松田委員長
続いて、報告9、次世代型林業イノベーションの推進について、濱江林政企画課長の説明を求めます。
●濱江林政企画課長
そうしますと、6ページ目を御覧ください。次世代型林業イノベーションの推進について、進捗状況を御説明します。
森林情報を市町村や森林組合等が一元管理するためのシステムである森林クラウドシステムの導入や、航空機から地上にレーザーを照査し森林情報や地形情報を測量する航空レーザー測量の取得は、鳥取県は全国に先駆けて行っているところです。これらの森林ビッグデータを活用し、課題解決提案型のモデル事業を現在実施しており、民間企業や大学等のノウハウ等を森林・林業の課題解決につなげていくものです。
全体スキームとしまして、現在テーマ設定を行っており、今後は参加者公募、メンタリングを実施し、本年度中には事業実施者の決定を行いたいと考えています。来年4月からは決定事業者にアプリ開発等を行っていただき、来年度末、成果報告会を開催する予定にしています。
今年5月から日本を代表する林業イノベーションの専門家である米子市出身の鹿児島大学教授の寺岡教授を中心に検討会を4回重ねてまいりました。県内大学生や高専、高校生を対象としたアイデア部門、そして異業種を対象としたシステム開発部門の2部門に分けて公募することが決定しました。現在、原木供給量の増加、森林吸収源対策など、森林・林業の柱となる最終的な公募課題の検討に入っているところです。
今後の取組については、先ほど御説明しましたが、全国でも先駆けて新たな取組を行っており、試行錯誤の面もあり、苦労している部分もございますが、引き続き検討、努力してまいりたいと考えています。
◎松田委員長
続いて、報告10、鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第3回)の開催結果について及び報告11、第66回鳥取県植樹祭の開催について、中尾森林づくり推進課長の説明を求めます。
●中尾森林づくり推進課長
では、7ページをお願いします。鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第3回)の開催結果について御報告です。
8月31日に第3回の検討会を開催し、今後の保全税の在り方について、6名の委員により御協議いただきました。
その結果について、まず、基本的な方向性です。本県の森林には引き続き取り組むべき課題があること、そしてその課題の解消には県民で守り育てていく仕組みが必要であり、その上で、県が目指す森林の姿の実現には安定した財源により確実に取り組んでいく必要があることから、今後も継続が有効とされました。なお、県が目指す森林とは、森林の多様な機能が十分に維持、発揮されるよう、木材生産、利用の促進と環境保全等の調和が取れた森林と御説明しています。
税率、適用期間についてですが、税率は、今後の財政需要を踏まえ、現行の維持が適当とされました。個人年額500円、法人年率5%です。適用期間は、税の効果検証には一定程度の事業実施期間が必要なことから、5年間の時限措置とすることが適当とされました。
また、名称については、森林環境保全税と国税である森林環境譲与税の名前が似て混同することから、県税の認知度を高め、より県民に親しみやすい税、県民参加の森づくりをイメージしやすい税にするためにも、名称変更が望ましいとの御意見をいただきました。
次に、主な御意見です。この名称変更に関して、認知度の向上に取り組むことが上げられました。県民アンケートでは保全税を知らないとの回答が64%と非常に多いことを踏まえ、県民の皆様に御理解いただくには、市街地に住む方も含めて、環境の保全や防災等、非常に意味があることに使われているといった税の必要性の周知、それから、多面的機能がどれだけ増進されたかといった事業の成果や実施状況の公表等が重要との御意見がございました。また、使途事業については、市町村と意見交換等をさせていただき、再編案を整理し、御了解をいただきましたが、その運用面については市町村との調整、連携を引き続き行ってほしいとの御意見がありました。これにつきましては、引き続きすり合わせを図ってまいります。
使途事業の再編案は、次の8ページを御覧ください。まず、間伐の推進についてですが、必要面積の6割を既に実施し、残りの4割の解消が必要であることから、引き続き継続とされました。
次に、竹林対策事業は、条例に規定されている使途対象である県民の生活を守るために特に重要な役割を果たしている森林を、集落に接した竹林または国道、県道等から200メートル以内の竹林として、この部分を県営で実施し、それ以外の部分は市町村が行うとのすみ分けを行いました。
また、景観対策事業は、もともと市町村のみが事業主体で、保全税でこれを支援するスキームでしたが、森林環境譲与税が市町村に交付される中で、本税での市町村支援というのはなじまないとの判断から、景観上特に重要な区域は県営で行い、それ以外は市町村の独自財源で実施をするとの見直しを行ったものです。
とっとり県民参加の森づくり事業は、参加団体の先細りの現状を解消するための制度の拡充を行うものです。生活の身近にある裏山、里山林等の整備に関わる制度が不十分といった御意見があり、そういった地域の身近にある森林の整備にも多くの県民の御参画をいただけるよう、専門技術や危険を伴う作業の外部委託に関わる補助の拡充、支援額の引上げ、地域とNPO等とのマッチング等といった見直しを行います。
制度の普及啓発は、強化の上、継続となりました。
とっとり環境の森緊急整備事業とモザイク林造成については、必要箇所を実施済み、または別の事業活用で代替できているため廃止とします。
この事業再編案については、県民アンケートを踏まえました。また、市町村、林業事業体、竹林整備事業者等との意見交換、ヒアリング、アンケートといったことを幾度となく行わせていただき、最大限御理解がいただけた案として整理をしたものです。
元の7ページに戻っていただきまして、今後のスケジュールについてです。本日からパブリックコメントを開始しています。お手元にチラシをお配りしていますので、御確認をお願いします。応募期限は10月4日火曜日としています。10月17日には第4回の検討会を開催して、パブリックコメントを踏まえた対応方針を御説明し、御議論いただいた上で、報告書の取りまとめを行い、11月議会に条例改正案を上程させていただく予定です。よろしくお願いします。
最後に、9ページをお願いします。第66回令和4年度鳥取県植樹祭の開催について御報告です。
延期が続いていた鳥取県植樹祭ですが、予定どおり10月22日土曜日、日野町中菅の滝山公園にて開催することとし、準備を進めています。新型コロナウイルス感染症の感染予防対策を万全に取り、参加規模の縮小、式典の簡素化、開催時間短縮を図るなど、安心して集える式典にしてまいります。また、コロナの感染状況によっては中止を含め検討します。
また、次の令和5年度の開催地ですが、令和5年度は春に岩美町の大谷海岸で開催をする予定です。
◎松田委員長
ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
○山川委員
7ページの森林環境保全税です。これは何か平成17年から始まったということで、個人が大体年額500円だったら、55万人で2億7,000万円ぐらいです。あと法人税が年率5%ということだったら、平成17年から大体どれぐらい各年度でトータルが実績としてあるのでしょうか。そして、8ページに、公益的な森林を整備するものと意識を醸成するためのということであるのですが、その予算配分は、大体比率的には公益性の整備が何割で意識啓発のものが何割ぐらいの実績としてあるのでしょうか。教えてください。
●中尾森林づくり推進課長
税収の年額が1億8,000万円程度となっています。毎年税収の範囲の中で執行している部分もありますし、税収を超えて執行している年度もございます。今、基金残高が約2億7,000万円程度あるといった状況です。
もう一つ、ハード事業とソフト事業の比率ですが、特に間伐、それから間伐のための作業道が経費としては大体6割近くを占めています。その次に多いのが竹林整備、そして景観対策となっています。ソフト事業、県民参加の森づくり事業、普及啓発については、金額としては非常に僅かな金額ですが、実際、県民参加の森づくり事業は、延べ人数にはなりますが、県民の約15%の御参画をいただいているなど、大きな普及啓発の効果があったと思っています。これについては、近年の団体の高齢化等により、参加団体が減少傾向にありますが、今回の拡充によって参加しやすいような制度につくり変えたいと思っています。
○山川委員
これからのことの基本となるものなので、やはり実績と効果検証したデータみたいなものを御提示いただけたらなと思います。委員長、取り計らいのほどをよろしくお願いします。
◎松田委員長
はい。では、資料提供をよろしくお願いします。
よろしいでしょうか。
それでは、次に、その他ですが、農林水産部第2部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
では、ないようですので、農林水産部第2部につきましては以上で終了します。
暫時休憩します。再開はそろい次第とします。
午後1時28分 休憩
午後1時32分 再開
◎松田委員長
再開します。
引き続き農林水産部第3部に係る付議案の予備調査を行います。
それでは、関係課長から順次説明を求めます。
●細本水産振興課長
11ページをお願いします。養殖事業化支援事業900万円の補正を要求します。
この事業は、養殖に必要な生産施設、機器、資材に係る経費に対し県が支援することで、県内に普及していない技術を用いた養殖のさらなる推進を図っていくことを目的としています。実施に当たりましては、2の主な事業内容に記載しています雇用条件や、県内に普及していない新技術を活用した養殖のいずれかを満たす養殖事業者に、生産施設等の経費に対し10分の1補助を行うものです。
このたびの補正では、民間事業者が米子市内で実施される温泉廃熱を利用したトラフグの陸上養殖施設の整備が計画されています。また、実施主体は別途、中小企業庁の国2分の1補助事業の採択を受けるため、現在、公募手続を進めているところです。
県では平成23年度にギンザケ養殖企業の誘致をきっかけに養殖振興に力を入れており、これまでもサーモンやマサバの陸上養殖、また、県漁協でも港内を利用したマアジやウニの畜養といったものを取り組んでいます。引き続き、養殖振興を加えたつくり育てる漁業を推進していきたいと思っています。
続きまして、12ページをお願いします。新規要求、漁業用資材高騰対応緊急支援事業1,000万円を補正要求するものです。
この事業は、燃油高騰、石油資材高騰の影響を受ける漁業者を支援するための緊急対策として、2(1)にあります昨年より値上げが続いている出荷用発泡箱の購入に対し、価格上昇分の3分の2相当額の1箱20円を、令和4年7月から令和5年3月までの間支援を行うことで、沿岸漁業者の負担軽減を図るものです。なお、発泡箱は漁協から購入する漁業者、直接発泡業者から購入する漁業者がありますので、漁協に直接あるいは間接補助することで広く支援を行っていくこととしています。
また、(2)の金融支援です。昨年末より、燃油高騰による資金繰りが困難な漁業者に漁業経営財務基盤強化資金で無利子融資を支援してまいりましたが、この無利子化の受付期間を現在の9月末から令和5年3月末まで延長することとしています。
なお、今回の補正ですが、度重なる発泡箱の値上げによる緊急的な対策ということで実施しますが、引き続き資材高騰が続くことも想定されます。3に記載していますが、発泡スチロール箱コストアップ分は、本来であれば魚の販売価格に上乗せされるべきものです。しかし、鮮魚の販売価格というのが仲買による競りが介在するために、資材価格が魚価に反映されていない現状がございます。このため、今回の緊急的な支援を行いながら、今後、資材価格が魚価に転嫁されない現状の仕組みの改善、あるいは再利用可能なプチスチック漁箱といったものへの転換につながる取組も進めていきたいと思っています。
続きまして、22ページです。先ほど御説明した補正及び、次に水産事務所が説明する補正も含めて、一般会計補正予算歳入歳出事項別明細、水産業の補正額を記載しています。また、24ページにその節の明細も記載していますので、御確認願います。
続きまして、26ページの報告第1号、令和3年度鳥取県一般会計継続費繰越計算書です。特定漁港漁場整備事業費の令和3年度繰越額、本年度逓次繰越額を記載しています。
続きまして、30ページ、報告第2号、令和3年度鳥取県一般会計繰越明許費繰越計算書に水産課分3件を記載しています。御確認願います。
●寺田境港水産事務所長
資料の13ページをお願いします。高度衛生管理型市場整備事業の鳥取県高度衛生管理型市場移行円滑化補助事業です。
この事業は、市場の高度衛生管理型化に伴い、導入が必要となる電動フォークリフトについて、事業者の買換えを支援していくものです。経費のうち3分の1の補助を県がさせていただいています。こちらの事業ですが、長引くコロナ禍の影響により、電動フォークリフトの納期が約6か月と長くなってきています。このことから、来年度完成のカニ籠上屋の利用開始に間に合わせるため、令和5年度に予定していた支援を前倒しして早期発注を行いたいと思っています。そのための経費900万円の補正をお願いするものです。
●上月販路拡大・輸出促進課長
それでは、14ページをお願いします。新型コロナ安心対策認証店特別応援事業で1億6,000万円の増額をお願いするものです。
この事業は、新型コロナウイルス感染症の影響が大きい飲食店を支援するために、さらなる需要喚起策として、新型コロナ安心対策認証店特別応援キャンペーン(第2弾)と安心対策エリア版割増クーポン券の販売期間の延長と追加販売を行うものです。
事業の内容ですが、販売・利用期間の延長は、11月30日まで延長するとともに、内訳として、新型コロナ安心対策認証店特別応援キャンペーン(第2弾)は、1店舗当たり補助限度額20万円として追加販売を行うものです。エリア版は、1店舗当たり補助限度額30万円掛ける参加店舗数ということで、同様に追加販売を行うものです。
続きまして、20ページをお願いします。歳入歳出事項別明細書の農業総務費にただいまの予算を委託料と補助金に掲載していますので御確認ください。それと、24ページ、節の明細に補助金の事業で上げていますので御確認ください。
27ページをお願いします。繰越計算書ですが、1つ目が、上から6つ目の県産米消費拡大緊急支援事業費です。これは米の消費拡大を行うために事業を実施しており、11月補正でついたものですが、関係団体との調整を行いましたところ、年度内の完了ができないということで、全額繰越しをお願いしているものです。
2つ目が、その下、新型コロナ安心対策認証店特別応援事業費(第2弾)です。こちらは、金額は4億3,000万円ですが、昨年度に執行した事務費を除いた4億1,400万円余の繰越しをお願いしているものです。
◎松田委員長
それでは、ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
それでは、次に、報告事項に移ります。
執行部の説明は要領よく簡潔にお願いします。報告は4件でございます。
まず、報告12、ベニズワイガニ漁の解禁について、寺田境港水産事務所長の説明を求めます。
●寺田境港水産事務所長
資料の10ページを御覧ください。カニ水揚げ日本一の境港で今期のベニズワイガニの初水揚げが行われましたので報告します。
9月1日に解禁となりましたベニズワイガニですが、9月6日に昨年より1日早い初水揚げとなっています。昨年の入港数が3隻であったのに対して今年は1隻であったため、初水揚げの量は約10トン、昨年の4分の1の量とはなりましたが、金額は、1籠当たりの平均単価で1万7,000円を超えるという昨年の約2倍の高値となっています。初水揚げ以降ですが、2回目が1週間後の9月13日と、しけや台風の影響もあり、現在のところ水揚げ回数は7回、延べ12隻の水揚げとなっています。現時点での水揚げ量は、昨年度を大幅に下回っている状態ですが、金額は1籠当たりの平均で約2万円超になっており、高値での推移となっています。
今後のベニズワイガニのPRですが、10月から境港市内保育所でのカニ集会や、年明けのカニ感謝祭等を計画しています。
◎松田委員長
続いて、報告13、スマート漁業の本格運用について、石原水産試験場長の説明を求めます。
●石原水産試験場長
それでは、資料の11ページです。水産試験場では、沿岸漁業の操業の効率化を推進するために、令和2年から3年に国の事業で、九州大学と共同で「海中の天気予報」というものを作りました。水深別の潮流、水温、塩分を漁業者に7日先までのものを提供するものです。約1年前に無料のウェブページ版を提供し、利用いただいていて、例えばイカ釣り漁業では漁場探索時間が約3割ほど減ったということです。
このたびは、より使いやすいアプリ、「よちょう」が完成したので、これを漁業者の皆さんに使ってもらうために配布を開始したということです。予測しようと思うと、実際の海の中の水温、塩分、潮流を観測しないといけないので、現在、19隻の漁船に協力いただいています。漁業者が観測データを取り、それを九州大学に転送して予測を行っているものです。今年度中に新たに17隻が潮流について協力することになっておりまして、予測精度向上が期待されるというものです。
お手元にカラー刷りで「海中の天気予報」の画面を配付しております。向かって左側がウェブページ版、右側がアプリケーションの画面になります。どこが違うかといいますと、ウェブページ版は、例えば潮流が矢印の表示であるのに対して、アプリケーションはアニメーションで出て、分かりやすいということになります。また、ウェブページ版は、流速も矢印の長さで判断するのですが、アプリケーション版はタップすると、例えば潮流0.82と書いてありますが、ノット表示で出ます。また、見たいポイントを登録できるとか、落雷、竜巻、気圧配置などの情報も分かるということで、非常に使いやすいものになっています。
ウェブページは無料ですが、アプリケーションは有料となっています。これは企業が作成しており、メンテナンス代で、少しお金が必要ということで、有料化されています。しかしながら、県で普及させたいので、1年間分を県でライセンス取得し、これを今、漁業者の皆さんに配布して使っていただいています。もし引き続き使いたいということであれば、2年目以降は漁業者の方で、月ベースで4,500円程度を負担していただきたいと考えています。
今後の取組としては、漁業者の皆様から潮流を観測している漁船のデータを見たいということでした。予測もいいのだけれども、今現在どうなっているかとを知ることによって、出漁判断、漁場探索の参考にしたいということです。今年度、仕様を固めて、来年度、開発、令和6年度にはリアルタイムな潮流の観測されたものを提供したいということで今進めています。
◎松田委員長
続いて、報告14、鳥取県産品の情報発信に係る取組について、上月販路拡大・輸出促進課長の説明を求めます。
●上月販路拡大・輸出促進課長
それでは、12ページをお願いします。鳥取県産品の情報発信に係る取組について御報告します。梨、スイカなどの鳥取県産品の知名度向上、ブランド化を図るために、国内外において情報発信を行っている状況を国内、国外に分けて報告します。
初めに、国内での情報発信ですが、卸売市場でのPRとして、県産の二十世紀梨の初販売日を8月25日に大阪の中央卸売市場で迎えて、3年ぶりに産地側が出席して販売セレモニーを開催することができました。セレモニーの概要は、こちらに記載しています。セレモニーのところの一番下の丸、初販売の結果ですが、販売量、単価とも昨年を上回る単価で取引され、下に米印で書いてありますが、初販売の最高値は1箱当たり20万円と昨年の価格を大きく上回る結果となっています。
続きまして、梨などの百貨店、量販店でのPRです。下に表をつけています。8月から9月にかけて、試食宣伝等をはじめ、県による梨購入者へのプレゼントキャンペーンなどをやっています。梨のキャンペーンは、8月下旬から9月30日、関西、首都圏でキャンペーンをやっていますし、関西、首都圏、両方とも百貨店等で梨の販売PRをやっています。名古屋でもジェイアール名古屋タカシマヤで販売PRをやっています。あとはウェブでもみんなで応援!とっとりマルシェということで、梨の販売等をやっているところです。
続きまして、13ページをお願いします。海外での情報発信についてです。
まず、香港では鳥取すいかフェアということで、7月から8月にかけてイオン香港と香港そごうで実施しました。それと、国内在住香港人のインフルエンサーの方に協力いただき、スイカや星空舞、鳥取和牛、ねばりっこ等の県産品を紹介していただき、これから随時情報を発信していただくことになっています。また、7月末から8月にかけては、香港そごうにおいて、山陰食品展ということで、菓子や加工品、アルコール等を中心に、島根県と共に物産展を開催しました。さらに、9月には、焼肉レストラン「和牛焼肉純」、広東の料理レストラン「西苑酒家」、それと「焼肉臻(しん)」ということで、和牛のレストランフェアを3つのお店でやっているところです。
2つ目に、台湾でも8月から9月末にかけて、日本好きの女性ユーザーが多いJapaholicというところで二十世紀梨、新甘泉と鳥取県の紹介記事などを掲載して、梨のプレゼント企画などもやって、情報発信を行っています。それと、9月上旬頃には高級スーパー「裕毛屋」にて中秋節の贈答需要に合わせた新甘泉のPR販売を実施しました。
韓国では、ABCクッキングスタジオコリアにおきまして、鳥取のいただきやつみれ汁の料理教室を開催して、県の食、観光等を発信しています。
最後に、シンガポールですが、日本料理店「TEPPEI」におきまして、6月と9月に鳥取メニューフェアを開催するようにしています。9月には県産酒フェアということで、さらに系列の3店舗におきまして、日本酒をメニューに加えたりして、飲み比べなども提供して、PRを行っているところです。
◎松田委員長
では、最後、報告15、もっと「食のみやこ鳥取県」地産地消推進事業の取組状況について、山本食のみやこ推進課長の説明を求めます。
●山本食のみやこ推進課長
14ページをお願いします。もっと「食のみやこ鳥取県」地産地消推進事業の取組状況について御報告します。コロナ禍やSDGsの取組など、消費者の安全・安心志向、域内経済循環や環境配慮行動など社会貢献意識の高まりを捉えて、小売業者等と連携し、県産食材に対して県民の愛着や関心を高め、購入を促進するもっと「食のみやこ鳥取県」地産地消月間の実施や、SNS等で県産食材等を活用したメニューなどのコンテンツ発信の強化など、地産地消を推進する取組状況について報告します。
まず、もっと「食のみやこ鳥取県」地産地消月間についてです。県内スーパーや直売所などと連携して、県産食材の消費拡大、地産地消を推進するもっと「食のみやこ鳥取県」地産地消月間を今週末、9月23日金曜日から11月3日まで実施します。期間中にはテレビCM、SNSでの発信のほか、取組の趣旨に賛同いただきましたスーパー、直売所等では、お手元に配付していますチラシを配るとか、ポップ等で装飾した特設コーナーの設置、購入促進のための特典提供などに取り組んでいただきます。記載では、協力店舗数、9月7日現在で69店舗となっていますが、本日現在では115店舗の御参加をいただいています。各参加店舗で特典を提供していただくということで、県産品の購入で割引、自社の地産地消ポイント等の付与、飲食店のメニューのサービスなどで販促を行っていただくものです。
次に、食のみやこ鳥取県コンテンツ造成発信強化事業についてです。旬の県産フルーツ等の食材のPR及び消費拡大を目的として、フリーペーパーでのスイーツ特集の県内配布のほか、観光施設や宿泊施設などに配架するなどして県内外の観光客等への周知を行います。また、県内外の観光客の周遊を目的に、特集記事と連動したデジタルスタンプラリーも実施していきます。年3回ということで、夏は既に実施済みですが、秋、冬ということで実施してまいります。実施内容は、資料中段を御覧いただければと思います。
3番目、県産食材グルメ情報発信ポータルサイト「TORI TABE(とりたべ)」の開設についてです。SNS等で発信力のある県民をTORI TABE(とりたべ)ローカルインフルエンサーとして県で募集、登録し、その方々が推す地元の飲食店で提供される県産食材を利用した地元グルメの魅力を発信する食レポをTORI TABE(とりたべ)ポータルサイトで紹介していきます。ポータルサイトは、スマホで気軽に検索することができるほか、現在調整中ですが、観光連盟などのサイトと相互リンクを行うことで、周遊観光客への発信も行ってまいります。食レポの記事を取材していただく15名のTORI TABE(とりたべ)ローカルインフルエンサーは、御自身のSNS等のフォロワーが2,000人以上と発信力のある、県内在住または勤務されている方で、鳥取県の食の発信に強く協力いただくということで、県で選定しました。このTORI TABE(とりたべ)ローカルインフルエンサーの方は、フリーアナウンサー、会社員、自営業、アイドルというような、各分野で活躍されておられる方です。内容は、お手元に配付しているチラシの中にあるQRコードから委員の皆様にも閲覧いただけますので、ぜひ御覧ください。
◎松田委員長
それでは、ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
○福田委員
12ページです。梨の県産品の情報発信に係る取組ということで、梨の販路拡大のことです。9月の議会で私も県産フルーツのブランド化や、その取組、活用について質問しようと思っていて、この間から関西とか関東の市場をずっと歩いてきたのですよ。非常にお世話になってきた高級果物店の京橋千疋屋さんに先般行って、新甘泉の今シーズンの値段を見てきたのですが、過去最高の値段がついていました。しかしながら、なぜか知らないけれども、二十世紀が今年全然入っていないということでした。鳥取のものを使いたいのだけれども、残念ながら、鳥取から物が入ってこないから、あえて長野のものを100%使っていると言われるのですね。何でそんなことになっているのでしょうか。
◎松田委員長
この問題はどちらでしょうか。
●上月販路拡大・輸出促進課長
御存じだと思いますが、二十世紀梨、生産者も減られたり、栽培面積も減ったりして、なかなか数量が思うように出せない現状がある中で、行くとしたらやはり関西圏のほうがメインになってくるのですが、東京に梨を持っていくのはもともと量的にも少ない状況で、今年は量がいつもよりも少なかったこともあったりして、出る量が去年よりも少なくて、行かなかったのではないかと思われます。物としては、今年は大玉で糖度も高く、一番いい状態でしたので、関東も含めて広く販売をしていくようにと伺っていますが、詳しい内容、生産の状況が今分からないもので、申し訳ございません。
○福田委員
1か所ではなくて、何か所も歩いてみたのです。普通のスーパーには安い値段であるのですよ。高級店で店頭で販売してもらうというのは、ある意味アンテナ的に御協力いただいていると理解しているので、今年は玉太りもよくて、非常に糖度も高いと聞いていたのですが、行ったら非常に残念な話で、残念ながらということを向こうもおっしゃっていました。本当は鳥取のものを絶対使いたいのだけれども、残念ながら長野のものしかないから、結局は長野しか使っていない。長野県産二十世紀梨は売っていましたが、それもかつて鳥取の二十世紀を売っていた値段よりもすごく高い値段で売られていたので、非常に残念だなと思った次第です。
続けていいですか。
◎松田委員長
どうぞ。
○福田委員
すみません。14ページの食のみやこの地産地消推進事業の2番の鳥取県コンテンツ造成発信強化事業の辺りを今回の質問にさせていただこうと思っているのですが、今回調べてみると、確かにフルーツを活用した取組は本当に全国でいろんなものがあるなと改めて思った次第です。フリーペーパーとかSNS、いろんな取組はいいと思うのですが、食だけではなくて観光でも行政はいろんなポスターを作って貼ったり、いろんなフリーペーパーを作ってというのがこれまでもあったと思うのだけれども、やはり本物があれば、フリーペーパーとかポスターとか作らなくても勝手に人は来ると思うのですよ。県内では大江ノ郷などがそういう事例だと思うのですが、僕はまず県内の今の実態を調査して、そこに追いついていないようだったらまずは本物をつくる。フリーペーパーをする前に本物をまずつくる。魅力ある商品をきちっとつくってからスタートすべきだと思っているのです。具体的に申し上げますと、鳥取砂丘だって、いろんな風紋のポスターがあるけれども、来てみてがっかりしたみたいなところがあるではないですか。やはりあれが本当にいいものだったら、放っておいても人はいっぱい来るはずなのですよね。
だから、フリーペーパーをすることは悪いとは言いませんし、どんどん発信することは大事なのだけれども、やはり本当に新甘泉がこれだけ首都圏とか関西圏でブランド力を上げているのに、勝負ができるところまで来ているのに、それに伴ったような加工品が全くできていないことが課題だと私は思っていて、今回質問させてもらおうと思っているのです。そこは並行してやるということなのだろうけれども、僕はまだまだ生かされていないというのが実態だと思っています。フリーペーパーを作ったりポスターを作ったりすることも重要かもしれないけれども、実態調査がまだできていないのだったら、そこはやはり商品化していくことを併せてお願いしていきたいと思っています。市場開拓局長、いかがでしょうか。
●山本市場開拓局長
実態を調査するというお話ですが、冬に鳥取県産のイチゴを使ったスイーツを作っている飲食店の情報を集めたフリーペーパーを作ってみて感じたのですけれども、地元のイチゴを使って提供してくださっているお店がこんなにたくさんあるのかと驚きました。今回、夏もひんやりスイーツということで、鳥取県産のいろんなフルーツや、芋を生産しているところの関連会社が芋を使ったスイーツのかき氷だとか、地元のお茶を使ったスイーツとか、いろんな県産の素材を使ったスイーツを提供しておられる飲食店さんがあるのだ、そういう素材があるというのがやっと今、分かったところです。そういった意識を持ってやっていただいている飲食店さんにもこれからいろいろ働きかけをして、もっと広がりがあるような動きにしていきたいと思っているところです。ありがとうございます。
○福田委員
結構です。
◎松田委員長
質問、そのほかございませんか。
○山川委員
11ページのスマート漁業と、このフルカラーであるものを見て、2点教えていただきたいです。これを使うと漁獲量が、どこが穴場かを調べる時間が3割の方が減少したということですが、この図で見たらどこが穴場だ、例えばここら辺だというのが分かりますか。これは素人には分からなくて、漁業者だったら当たり前、分かりますよみたいな形の情報なのか。
2点目は、今のところ19隻がやっておられて、今年度中に17隻がされるということで、36隻の方がされるのですが、県内の漁業で持っておられる方当たりの比率でいったら現状どれぐらいの比率なのでしょうか。
●石原水産試験場長
1点目のお伺いですが、漁業者の皆さんは自分の経験に基づいて、こういう向きの潮の速さで水温がこれぐらいのところでというところでやられていて、直接的にこのウェブページもしくはアプリケーションを見てどこで捕れるというところまでお示ししているものではありません。正直、皆さんの経験とこれまでのノウハウで見られているところです。
2つ目の隻数の話ですが、現在、鳥取県で漁船登録している船はたしか1,000隻ほどあるはずです。それは船外機の船から漁船と呼ばれる全ての漁船ですが、そのうちの比率でいうと、19足す17で、3.6%程度ということになります。
○山川委員
冒頭の説明だと、結局、経験ではあるのですが、ただ、漁獲量の探索する時間が今までよりも減少しましたという説明であったので、もしこれが本当に効果があるのであれば、3%の人しか実際使用されていないのですが、あと97%、9割以上の方にそれを周知していただけたらなと思うのですね。ただ、初年度は県がお金を出してくれるけれども、2年目からは有料で、お金出してくださいということですが、まだリアルタイムで見られませんし、今の全体だと予測しかないので、精度の向上が期待される、リアルタイムで見られるようになってからお試しでやりたい方で、2年目からはお金払ってもいいという方だとちょっとずれがあると思います。精度が向上してから初年度は無料でできます、お試しでどうですかという形でやっていただけたらよろしいのではないかなと思うので、現場サイドともお話ししていただいて、調整いただけたらなと思うのですが、いかがでしょうか。
●國米水産振興局長
少し説明で分かりにくいところがあったので補足します。
30何隻というのは、機械をつけて、データ提供に協力くださっている漁業者さん。アプリを入れている漁業者さんはもっとたくさんおられます。アプリ入れているのは何人ぐらいでしたっけ。(「現時点で70隻です」と呼ぶ者あり)70隻で、順次増えていくと思います。それから、漁船登録の話をしましたが、主に使われるのは沿岸の経営体だと思うので、300~400隻ぐらい、その中で100隻に近づいていけばかなり使っていただいているのではないかなと感じています。
どうやって使っていただくのかや経費負担のことは、なるべく漁業者さんの御希望に添うように、意見を聞きながら進めていきたいと思っています。
○山川委員
現場の意見を聞いていただけるということで、感謝しています。ただ、アプリを使っている方が、1,000隻あるうちの70隻といったら7%なので、それを普及するために、どうせ県が最初に1年目のスタートアップのときに助成してくださるのだったら、より効果的な検証が必要だと思いますので、調整をさらにしていただけたらなと思います。要望です。
◎松田委員長
そのほかよろしいでしょうか。
○西村委員
14ページのもっと「食のみやこ鳥取県」の一番下のTORI TABE(とりたべ)のことです。このサイトは、チラシがあるように、もう開設されていて、いつ頃からスタートして、いつ頃までやるのかというのと、あと制作費や、このインフルエンサーの方々への謝礼、どのぐらいの頻度で記事を投稿したり、発信していただくような契約なのでしょうか。どういう形で運営していかれるのか教えてください。
●山本食のみやこ推進課長
このTORI TABE(とりたべ)のサイトですが、今、プレオープンという形で順次見ていただくことが可能となっています。ようやくインフルエンサーの方に取材等に入っていただいていて、今は夏から秋ということで、スイーツの部分が多いのですが、今後どんどん通常の飲食の部分でレポートをいただくようにしています。
これについては、債務負担をいただいておりまして、3年間このサイトを開設して、これが蓄積になるので、皆さんに御覧いただけると思っております。
今こちらのサイトに登録いただいている15名のローカルインフルエンサーですが、この方自体の運用につきましては、このサイトを管理している委託会社に全てお願いをして、その投稿内容を最終的に県で確認して公開するという仕組みになっています。取材に対して謝礼になりますと広告的な発信になりますので、謝礼ではなくて、例えば食材を試すための経費等がかかりますので、取材に対する経費という形で数千円の取材協力のお金を、契約の会社からお支払いさせていただいているということです。
最後に、運営の経費ですが、予算でいきますと、SNSの、このサイトの登録、発信で約500万円強、それと、ポータルサイトの管理運営で250万円強という予算をいただいており、770万円強の予算で運営しております。
○西村委員
では、その770万円で運営されて、そこから委託先に委託費を払っておられて、そこでインフルエンサーの方々がいろいろ挑戦をされて、取材をして出されるということですね。
今の若い方とか、発信力のある方々にこういうインスタとかを使ってやられるのは非常に牽引力があるのかなと思います。お金のことを聞いたのは、例えば食べログなどでも実はお金を払っていい記事を書いてもらったりとかいうちょうちん記事みたいなのが問題になったりしていますので、そういうことがないのかなと一応念のために聞いた次第です。公正な形でやっていただいて、鳥取県のいい情報を発信していただけるように、県でもしっかり見ていただいて、ぜひいいものにしていただければと思います。
◎松田委員長
それでは、その他ですが、農林水産部第3部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
●山本食のみやこ推進課長
先ほど報告の中でも御紹介しましたが、もっと地産地消月間の取組を紹介するチラシをお手元に配らせていただいています。その中で、右側の下のところにもっと地産地消月間の特設サイトのページがございます。こちらは知事のテレビCMや、御説明いただいている生産者の方、消費者の方のお声というようなことで、ウェブでの配信もしていますので、ぜひ御覧ください。
また、TORI TABE(とりたべ)を紹介するチラシも御準備しています。こちらは観光施設等にも配布させていただきます。また、TORI TABE(とりたべ)のインフルエンサーの方は御自身のフォロワーが2,000人以上で、発信したものを自らも拡散していただけることもございまして、そういったところで、SNS上での紹介も進めていきたいと思っています。このTORI TABE(とりたべ)のコンセプトは、県産品を使ったメニューを紹介するというものですので、例えば食べログのような単なるお店を紹介するものではなくて、県産品を使ったメニューがどんなものがあるのかというようなことを紹介するものになっていますので、ぜひ御覧いただければと思います。
◎松田委員長
そのほかよろしいですか。
では、意見も尽きたようでございますので、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会します。
午後2時16分 閉会
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