いま、むきばんだ史跡公園の企画展示室で、企画展示「むきばんだの仕事 復元建物の屋根修理 逆葺きで屋根を葺く」を開催中です。
むきばんだ史跡公園内で展示している復元した建物ですが、自然素材を使っています(写真1)。ある植物です。皆さん分かりますか?
写真1 復元建物
正解は、ススキです(写真2)。自然豊かな場所ではその辺に生えていますが、都市部でしたら河川敷などで見かけることができるかもしれませんね。
写真2 ススキ
ススキを使った屋根のことを「かやぶき屋根」と言いますが、むきばんだ史跡公園の復元建物の屋根は、かやぶき屋根といってもよく見かける民家のものとちょっと違います。
じつは、ススキの穂先を外側に向けて葺く「逆葺き(さかぶき)」という方法で葺かれているのです(写真3)。穂先が外側に向いているため、10年もすると葉や穂先の部分が傷んでいき、修理が必要になってしまいます(写真4)。
写真3 逆葺きで葺かれた屋根
写真4 傷んで修理が必要になった屋根の様子
写真5 「逆葺き」についての解説模型
展示室には「逆葺き」の様子が分かるように模型を展示しています(写真5)。このほか「逆葺き」の方法の一つ、「苫葺き(とまぶき)」についても紹介しています(写真6)。
写真6 「苫葺き(とまぶき)」についての紹介コーナー
今回の展示では、「逆葺き」の葺き方や実際にむきばんだ史跡公園で行っている修理について紹介しています。かやぶき屋根に興味ある方は必見です。
3月上旬まで展示していますので、ぜひ足をお運びください。