会議の概要
午前10時00分 開会
◎語堂委員長
ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
なお、今回の常任委員会は、最初に付託議案及び請願・陳情の審査を行い、執行部の入替え後、教育委員会の報告事項について行うものとします。
続いて、会議録署名委員の指名を行います。
会議録署名委員は、広谷委員と山川委員にお願いします。
それでは、本委員会に付託されました議案について審査を行います。
まず、付託議案については、日程に記載の2議案であります。
これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切替えをお願いします。
それでは、質疑のある方は挙手をお願いします。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、質疑がないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。(「なし」と呼ぶ者あり)
討論がないようですので、これより採決に入ります。
採決については、一括での採決でよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
異議がないようですので、付託議案を一括して採決いたします。
なお、本委員会に付託されました議案は、議案第1号及び第5号であります。
原案に賛成されます方の挙手をお願いします。(賛成者挙手)
賛成全員であります。したがいまして、本委員会に付託されました全ての議案については、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
続いて、請願・陳情の審査を行います。
今回は、新規分の陳情2件の審査を行います。
まず、陳情6年総務第27号、公文書の適切な管理について審査を行います。
御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いします。
○入江委員
これは、県民が総合事務所に持参した文書が所在不明になったということから出された陳情であるというふうに思います。この陳情を受けて、県のほうも文書管理体制の再徹底、再構築ということで、適切な文書の授受を徹底するように通知が出たりしていることから、私は、これは不採択が妥当であろうというふうに思っております。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
○浜田(妙)委員
同じく不採択を主張させていただきます。手続上、ミスがあったことは間違いありませんので、これはやはりきちんと御本人に謝るべきだというふうに思います。その上で、二度とこのようなことがないように一生懸命頑張っておられますので、不採択でいいと思います。
◎語堂委員長
ほかによろしいでしょうか。
それでは、意見が尽きたようですので、これより採決に入ります。
確認いたします。御意見は、不採択のみであります。
それでは、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員であります。したがいまして、陳情6年総務第27号については、不採択と決定いたしました。
続きまして、陳情6年総務第39号、郵送時の特殊取り扱いに係るガイドラインの策定等について審査を行います。
御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いします。
○入江委員
これは、よく聞きますと、申請時に、本人さんが身分を証明するものをお持ちでなかったということで、郵送によって確認をしたものだと思います。10月1日から郵便料金が上がったりすることを受けて、県のほうも効率的な発送だとかいうことを徹底するようにしておられますので、私は不採択が妥当であるというふうに思いますし、冒頭に言いましたように、申請時になるべく、免許証であったり、そういう証明するものをお持ちであれば、それで完結している話なので、これを受けて、ちょっと県のホームページとか何かで、その辺をもう少しPRすればいいかなというふうに思いました。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
○浜田(妙)委員
同じく、不採択を主張させていただきます。陳情で扱うレベルをどう判断するかという問題だというふうに思っています。御本人について、いろいろ不満もあったり、それから、やり方に意見がおありのようですので、それをしっかりお聞きになって、これは事務的な問題として処理ができるかなというふうに思ったりします。だから、税金の使い方そのものについても、御本人はいろいろ御意見をお持ちのようなので、できるだけ税金を使わないような形できちんと事務処理をしていくということを配慮されたらどうかなというふうに意見を述べさせていただきます。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。
では、意見が尽きたようですので、これより採決に入ります。
確認いたします。御意見は、不採択のみです。
それでは、不採択とすることに賛成の方の挙手をお願いします。(賛成者挙手)
賛成全員であります。したがいまして、陳情6年総務第39号については、不採択と決定いたしました。
以上で付託議案の審査は終了しました。
なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に御一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
それでは、執行部入替えのため、暫時休憩いたします。再開は入替え後とします。
午前10時06分 休憩
午前10時07分 再開
◎語堂委員長
それでは、再開いたします。
続きまして、教育委員会の報告事項に移ります。
執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いします。
なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
それでは、報告1、鳥取県子どもの読書活動推進ビジョン(第5次計画)案のパブリックコメントの実施について、福本社会教育課長の説明を求めます。
●福本社会教育課長
それでは、ビジョンの説明、パブリックコメントの実施について説明させていただきます。
本県では、このビジョンにつきまして、今は令和元年に策定した第4次計画に基づいて様々な取組を進めておりますが、5年もたちまして、状況も変化しておりますので、第5次計画を策定しようとしているところです。これまで教育委員会内で検討を進めまして、計画、方針の案を作成しましたので、その内容について、県民の皆様から御意見をいただくために、パブリックコメントを実施するものです。
まず、資料の1の第5次計画を策定するに当たっての背景です。抜粋しまして、まず、ポツの2つ目ですけれども、コロナウイルスやGIGAスクール構想によるICT環境の整備が進むなど、子どもを取り巻く環境が大きく変化したことを上げております。また、点線の四角で囲ったアンケートの結果で、1つ目の項目の読書が好きな子どもの割合を見ますと、本県では読書が好きな割合が高い傾向にありますし、2つ目のように、年長児の保護者の9割以上が読み聞かせを行っているといった肯定的な回答が見られる一方で、その下の3つの項目のように、本を読まない割合や図書館を全く利用しない割合が、学年が上がるにつれて大きくなるといった課題も見えてきました。
こういった背景も踏まえながら、第5次計画の目的としまして、2の(1)の目的のところに、3行目からですが、全ての子どもたちが楽しみながら読書に親しんで、習慣となるよう、家庭、地域、学校が連携して、社会全体で推進していきましょうという目的を案として掲げました。これは、読書はいいことだからとにかく読みなさいではなくて、子どもが自分の興味、関心に合った本に出会えたり、そのことでその子が社会の中で暮らしていける豊かな人間性を身につけたりできるような環境を社会全体でつくっていきましょうという思いで、つまりは全ての子どもたちにそのチャンスや道筋を用意してあげましょうといったものでございます。
(3)の改訂のポイントですけれども、そういった思いで、まず、全ての子どもたちが読書に親しむことのできる読書環境の整備というのを第一に示しております。それから、背景でも触れましたけれども、デジタル化社会に対応した読書環境の整備、それから、子どもの読書活動を支える人材の育成も大事なことだということを意識しながら検討しました。
パブリックコメントの実施につきましては、3に書いておりますとおり、来週18日金曜日から1か月後の11月18日までを予定しておりまして、一番下の4の今後の予定にありますとおり、いただいた意見を取りまとめながら、今年度中にビジョンを策定し、計画の期間としては来年度、令和7年度からの5年間とすることを考えています。
次に、実際に県民の皆様に御覧いただくパブリックコメントの資料を次の3ページから6ページまでつけておりますので、御覧ください。
まず、3ページは御意見募集の頭紙でございまして、ここでは先ほど申しました目的や計画の肝となる基本理念と3つの方針を真ん中に記載しております。基本理念としましては、全ての子どもが読書に親しみ、心豊かな経験を通して生きる力を育むとしておりまして、本当の目的は読書そのものというよりも、読書することで日頃の経験や活動がより豊かになるものだということであります。その基本理念の下、詳しくは、またこの後説明しますが、柱となる方針としまして、環境づくり、人材育成、普及啓発という3つの方針を考えております。
続きまして、ビジョンの概要です。5ページから御覧ください。5ページでは、現行の計画の中で出てきた成果と課題を記載しております。例えば左側は成果としておりまして、乳幼児から子どもが読書に親しむ機会を提供するような取組を実施したことですとか、3つ目の丸に記載しておりますが、本県では司書教諭や学校司書の配置が全国で最も進んでおりまして、そういった体制の充実が図られているということを記載しております。
一方で、右側の課題としましては、先ほども申し上げましたとおり、学年が上がるにつれて読書から離れていくようなことですとか、今の時代に合わせた読書環境の整備が必要となってきているということを記載しております。
裏面の6ページは、最も県民の皆さんに見ていただきたいビジョンの案の概要でして、目的、基本理念、3つの方針を記載しております。特にこの方針の部分につきまして御意見をいただきやすいように、方針に基づいて取り組もうと考えている具体的な取組例を記載しております。例えば方針1の左側に括弧した公立図書館とありますが、おはなし会の実施やお薦め本の紹介などの子どもが本と出会う機会を提供しますですとか、その下、4つ目の括弧に、特別な支援が必要な子どもへの支援として、多様なニーズに対応した資料、例えば点字や音声の資料を充実させましょうといったように、具体的な取組を記載しております。
また、右側の四角に学校と書いてある下の括弧の2つ目、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校の中に学校図書館の資料の充実、整備とありまして、これは学年が進むにつれて学校図書館の利用が減っていくという課題に対しまして、学校図書館というのは単に静かに勉強するところではなくて、自分の趣味、関心を刺激する場所であったり、探求活動をより発展させるための場所として、どんどん活用していこうという取組をイメージして書いております。
方針の2とか3についても同様に、それぞれの方針に基づいて、こんな取組をしようと考えていますという書き方をしておりますので、これを見られた県民の皆さんからは、それならこういうこともやってみたらどうかとか、これよりもこちらのほうがいいのではないかといった御意見がいただきやすいのではないかと考えております。
このような形でパブリックコメントを実施することを考えております。
◎語堂委員長
続きまして、報告2、奨学資金に係る個人情報の漏えいについて、土山人権教育課長の説明を求めます。
●土山人権教育課長
資料の7ページをお願いいたします。奨学資金に関しまして、個人情報が漏えいする事案を発生させてしまいましたので、その概要について御報告させていただきます。
発覚の経緯でございます。9月11日及び12日に貸与金の返還が滞っている貸与者35名に対しまして、返還を促すために納付書などの納付書類を郵送いたしましたが、9月24日午後5時頃に、納付書類を郵送いたしました貸与者1名(A氏)から、A氏のものではなく、別の貸与者(B氏)の書類が同封されているとの電話があり、発覚したものでございます。
漏えいした情報は、奨学資金の貸与者(B氏)の返還状況に係る書類に記載しておりました個人情報で、氏名、生年月日等でございます。
発生した原因でございます。郵送する書類を印刷する際に、誤って余分に印刷したB氏の書類をA氏の書類を印刷したものと誤認して、A氏の封筒に封入したものと考えております。また、郵送する封筒に封入する書類については、職員2名でダブルチェックを行っておりましたが、その確認が不十分だったということでございます。
当課の対応といたしまして、担当職員から報告を受けまして、直ちに状況を確認し、貸与者A氏へ経緯を御説明し、謝罪を行い、了承いただきまして、誤送付しました書類の返送を依頼したところでございます。また、誤送付された書類に係る別の貸与者B氏にも連絡を取りまして、経緯を御説明し、謝罪をいたしました。了承をいただきまして、また、後日、改めて訪問をいたしまして、謝罪するとともに、B氏には正しい書類が届いていることを確認いたしました。また、同時期に納付書類を郵送いたしました残りの貸与者33名に対しましても、誤った書類が届いていないかどうか、電話あるいは訪問により確認を進めたところでございます。
再発防止です。発覚の翌日になりますが、所属内全職員に対しまして、個人情報等の取扱いに係る研修を行いまして、情報漏えいによる深刻な影響、あるいはダブルチェック等を行う場合の注意点等の周知徹底を図ったところでございます。また、今回の事案の要因につきまして、課内でしっかりと洗い出しを行いまして、納付書類を送付する際の氏名等のダブルチェックを徹底することやチェック方法、作業手順の見直しであるとかチェックリストの活用及び強化を行っているところでございます。また、郵送する書類、その他の記載内容につきましても、流出防止の観点から、どうしても送らないといけない内容なのかどうかなどの見直しを行っているところでございます。
このように再発防止を講じているところではございますが、今後も注意喚起を行いながら、組織として個人情報の慎重かつ適切な管理に努めてまいります。このたびは大変申し訳ございませんでした。
●足羽教育長
申し訳ございませんでした。
◎語堂委員長
それでは、ただいまの説明について質疑等はございますでしょうか。
○村上委員
子どもの読書活動推進ビジョンについて、鳥取県は司書さんの配置も含めて全国でもかなり進んでいるということで、大変心強く思っております。
ただ、その中で、司書さんが非常勤の方がかなり多いという認識も持っておりまして、司書として働く中で、正規職員と同じような働き方をしているという声も一部聞こえてくるところであります。いろいろ所々の事情はあるでしょうが、改めて、司書さんの役割と働き方が非常勤の契約と比べてどのような状況なのか、必要に応じて正規職員への転換を進めるということも含めて、ぜひこれからも引き続き鳥取県の読書環境がよりよくなるように、子どもたちの読書活動が進むように、十分御配慮いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎語堂委員長
では、ほかに。
○山本委員
2つ質問があります。
まず1つ目です。1ページ目に図書館を利用しない割合とありますけれども、これは、例えば県立図書館ですとデジタル図書が最近たくさん入ってきていて、図書館には行かないけれども利用しているという子も増えていると思うのですが、そういう子の割合もここに入っているのでしょうかというのが1点目です。
2点目です。いろいろビジョンを拝見して一つ思っていることが、私もよく図書館に行きますし、学校の図書室を利用している生徒の現場とかも3校ぐらい拝見したのですが、図書館の利用の仕方が分からない、行くけれども、自分が欲しいものを自分で探すのもいいのですけれども、司書さんの力を借りながら探すとか、そういった教育が足りていないのかなと。そういう習慣を小さい頃から身につけることで、大人になっても自分が思っている一つのジャンルから数珠つなぎにいろんなものを調べていろんなものに出会っていく。そういう体験がちょっと足りていないのかなと思うことが多いので、司書さんの教育も含め、あとは学校、子どもへの教育も含め、その2点の視点が必要ではないかなと思いますので、盛り込んでいただけるとありがたいです。
●福本社会教育課長
アンケートにつきましては、デジタル図書の利用も考慮してくださいとアンケートに入れていますので、一応は入っていることになっております。
図書館の使い方につきましては、おっしゃるとおりで、やはり司書さんのスキル等によっていろいろ指導の仕方もあったり、学校の司書さんによってもあったりします。その辺りも含めたところで、ちょっと人材育成をしたいという意味も込めております。また、例えばこれを検討する中で視察に行った鳥取短大さんの保育園などでは、図書室がすごい充実していて、専属の司書さんをつけられていて、ふだんから小さい子が本に慣れるための取組を先進的にされていまして、やはりこういったいろんな関係の議論で言われますけれども、なるべく小さいうちに図書に対するハードルを下げてバリアをなくすと、後々図書館を使う子どもが増えていくことにつながると思いますので、我々、幼、小、中、高の取組を考えていますが、そういった意味でも乳幼児からの取組というのはすごい大切だなと、そういったところからちょっと読書慣れというか、活用の癖みたいなのをつけていけたらなと考えております。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
○広谷委員
情報の漏えいの関係で、原因のポツのところに、2名の職員でダブルチェックを行ったけれども、確認が不十分だったというような書き方になっているのですが、今まではこういう事案が出たときには大体1人でチェックしていたというようなことが多かったと思うのですけれども、このたび2人でチェックしても情報が漏れたということなら、何人でチェックすればいいのかということになるのですよね。やはりこういう情報を発送したりするときにはもうちょっと真剣にやらないといけないと僕はと思うのですよ。職員の意識というか認識というか、もうちょっと高めてもらわないといけないと思うのですけれども、その辺りについていかがですか。
●土山人権教育課長
おっしゃるとおりでございます。全庁挙げて、個人情報流出防止に取り組んでいるところにこのような事案を起こしたということを重く受け止め、深く反省をしているところでございます。
いろんな要因はあろうかと思いますが、一番はやはり職員の意識づけのところだと思います。その辺りは、やはり慣れであるとか、思い込みであるとか、あとは例えば落ち着いて作業ができない環境であったのかもしれないというところがございます。それにつきましては、しっかりと継続的に職員の意識を高めていくという意識づけの研修でありますとか、当然、個人で気をつけることではあるのですが、そこのところは組織としていかに個人情報を流出させない、防止するかというところを徹底していく、そこが一番のポイントではないかなと思います。あとは、そういった意識のところ以外にも、システム的なところで防止ができないかどうかというところも改めて見直しをさせていただいているところでございます。
今後、このようなことが起きないように、しっかり肝に銘じて取り組んでいきたいと思います。
○広谷委員
真剣にやってください。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
○浜田(妙)委員
何か図書館のほう、とても懐かしく、過去を思い出させていただきました。
鳥取県がLibrary of the Yearを受賞して、いかに県民の中に図書館というものが身近な存在となって活用されているか、あの盛り上がりがずっと続いていればいいのですけれども、ちょっと下降線をたどっているなという感じがいたします。
さっき山本委員もおっしゃいました、司書の方が図書館では要ですね。そこにおられる司書が来られた皆さん方とどういうふうに向き合っていくのか、その司書をどう活用できるのかということを知っているかどうかによって、全然違います。私たち議員も同じなのですけれども、お願いすると、相当高いレベルで一つのテーマについてきれいに整理して、書類をそろえてくださるのですが、そのことが分かっている議員と分かってない議員がまだいるぐらいですので、なかなか浸透していかない、司書の存在がどれだけ大事なもので、生かし方一つで物すごい高いレベルのお仕事ができるということについて、まだ浸透していないのではないかなと私も思っています。
それで、当時、困ったら図書館というのが合い言葉でした。困ったらどんな分野でも図書館に行きさえすれば、誰に頼るよりも一番身近なところで情報が手に入る。まず、入り口は図書館、そこから、また専門のところへずっとつながっていくという合い言葉があったわけですけれども、それが浸透していくと、困ったと思ったら、それから不思議だなとか、何でだろう、どうしてだろうというふうに思ったら、やはり図書館の門をたたくという癖がついていくというふうに思うのですね。だから、困ったら図書館というのはとてもいいキャッチフレーズだなと。あの当時はがん患者の皆さん方が非常に心を病んで、そういう問題が大きな社会問題でした。困ったら図書館へ、がんコーナーがきちんとあって、どれかの本に出会うことによって、勇気づけられたというようなことから、商売のやり方を図書館で学ぶというようなことまで、結構幅広かったですね。
もちろん、子どもの頃から身近な存在にしなきゃいけないのですけれども、読む場所ということではなくて、こちらのほうに簡単に子どもたちの豊かな人間性、社会性を育むために欠くことのできないものですって書いてあるのですが、あまりにも抽象的です。もっと具体的に、困ったら図書館、何でも360度、全ての答えがあるよということをむしろキャッチフレーズにしたほうが私はうれしいなと、個人的な意見なのですけれども、思っていますので、その辺もうちょっと配慮していただいて、どう広げていくのか、自分の身近なものにしていくのかというキャッチフレーズの選び方を、通り一遍ではなく、考えていただけたらなと。せっかく本当にすばらしい司書さんがたくさんいらっしゃいますので、大いに活用ができるようにしていただきたいと思います。
●足羽教育長
読書環境、図書館について、浜田委員からも、それから村上委員からも、激励、励ましの言葉をいただき、本当に感謝申し上げます。私もかつて読書担当をして、県内の司書さん方と一緒にいかに環境を整備していくのかというお話をさせていただいたのを思い出しながら聞かせていただきました。
本があるだけでは駄目、そして、本を通して人と人、それから、子どもたちがつながっていく、やはりその橋渡し役として大事なのが、この司書の存在だろうというふうに思っております。司書さんが学校教育の全体を見渡しながら、今、この時期だから、例えば9月の県民の日には鳥取県の歴史、あるいは伝統、文化、産業、食といったことを子どもたちに発信する格好の場だろうなというふうに思っております。そういう意味で、豊かな人間性、あるいは社会性とは何ぞや、確かにぼんやりしてしまう、これをどんな形で子どもたちに伝えていくのか、その具体化をより図ることで、この読書環境の整備につなげてまいりたいと思っておりますので、いただいた御意見をしっかりそれぞれ参考にしながら、よりよい読書環境づくりに今後も努めてまいりたいと思います。
○山川委員
今の困ったら図書館というのは短くて本当にいいキャッチコピーなので、目的にしてもいいぐらいだと思います。
やはり鳥取県の県立図書館は、司書さんも含めて、他県の司書さんたちに伺っても、本当に財産だよって言われるくらいで、講演に伺っておられるという話も聞いたりします。読書はそのときは分からなくても、じわじわ、人生において後々利いてくるので、6ページの子どもの読書活動推進ビジョン(第5次計画)の案(概要)で、主な目標値として、読書が好きな子どもの割合というのがあるのですけれども、令和11年度の目標として、これをもっともっと伸ばしたい、向上させたいとなっているので本当に好ましいなと思うのです。好きな人に対して好きな材料を与えればどんどん伸びますので。一方で、これがどうお薦めですよ、読み応えはどうですよというポップの書き方、また、レイアウトとか配置の仕方によって、子どもたちが受ける影響は違います。また、司書さんも大事なのですけれども、子どもたちに対して先生とか保護者の方の影響力はすごく大きい。ただ、これを見ると、幼稚園とか保育所は保護者への啓発と書いてあるのですけれども、小中高校とか特別支援学校は保護者への啓発というのが書いていないので、踏まえられていると思うのですが、保護者からこれはあなたにとってお薦めな本だよと言われると、好きな人はどんどん伸びると思いますので、ちょっとこれを含めた上でやっておられるのか、やっておられたら、さらにやっていただきたいなと思います。
●福本社会教育課長
困ったら図書館というフレーズは本当におっしゃるとおりだと思います。これは子どもの読書の推進と合わせて、図書館の推進みたいなことも関わってきますので、図書館とも連携しながら、こういったスローガンを意識して進めようではないかという話を投げかけてみようと思っております。
保護者への啓発につきまして、確かにおっしゃるとおりでして、やはり親が読書好きかどうかというのは子どもにすごい相関関係があるという話もあります。小さいときだけではなくて、小中高の保護者にとってもそういった意識づけというのは必要なことだと思っておりますので、ちょっとその辺りも含めて書けることを検討したいと思っております。御意見ありがとうございました。
◎語堂委員長
よろしいでしょうか。ほかに。
○野坂委員
読書ですけれども、鳥取県は非常に割合が高いということで、ただし、高学年になると減少傾向だとおっしゃったのですよね。多分、全体的な傾向かなと思うのですけれども、鳥取県は全体と比べて、その減り具合みたいなことはどうなのでしょうか。
●福本社会教育課長
全国と比べると、鳥取県はまだやはり上のほうで、いいほうです。ただ、傾向としてはやはり学年が上がるにつれて、全国的に下がってきていると。学年が上がれば、きっと部活や勉強で忙しくなったりとか、スマホやパソコンとか、いろんな情報ツールもありますので、ある程度そういったことは予想できることではありますが、読書を通じた子どもたちの成長を推進していく上では、ある程度何か対策を取らなければならないなと考えております。ただ、全国的に見ると、鳥取県はまだ緩やかというか、いいほうであります。
◎語堂委員長
よろしいでしょうか。ほかにございますでしょうか。
本屋さんも減ってきて、図書館の役割が大きくなるので、よろしくお願いします。
では、次に、閉会中の調査事項についてお諮りします。
本委員会所管に係る本県の行財政運営、学校教育の諸課題、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議はございますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
では、異議がないようですので、その旨、議長に申し出ておきます。
次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見がないようですので、教育委員会につきましては以上で終わります。
なお、この後、委員の皆様には協議事項がありますので、この場にお残りください。
執行部の皆様は御退席いただいて結構です。
(執行部退席)
お残りいただきましたのは、今年度の第2回県外調査についてであります。
なお、インターネット中継は継続しておりますので、発言の際にはマイクに向かってお願いします。
委員の皆様からのアンケートの回答及び総務教育常任委員会の所管事項を踏まえると、配付資料の2に記載のとおりとなりました。
このような希望をいただきましたが、その他、委員の皆様から調査先、テーマ等について御意見はございますでしょうか。
○入江委員
回答しなかったのですけれども、やはり総務ですので、私は企業誘致を、以前、山川委員なども行かれた、熊本に行ったらどうかなというふうに思っています。ちょうど私のところの湯梨浜、中学校跡地への誘致を考えているのですけれども、なかなかないのですよね。焦る必要はないのではないかと町長とは話をしていますけれども、広い目で、国外とまでは言わないにしても、国内の企業に来てもらえるようなものを提案するようなこともしてみたいなと思っているので、そういう取組を勉強したらどうかなと思います。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
○野坂委員
視察については、中止になった場所があるのですよね。それは委員会として回るということで決めていた分なので、まずはそれを優先していただいて、あと、移動も含めて、日程的な問題も含めて、可能なところで組んでいくというのがいいのではないかなと思います。四国だったでしょう。
◎語堂委員長
四国ですね。
○野坂委員
移動の問題もあるので、ある程度、効率的にやっていかないと駄目だと思うのですよね。だから、そういったような考え方で絞っていただければいいのではないかなと思います。
◎語堂委員長
了解しました。
ほかにございますでしょうか。
○山川委員
前々回、四国ということだったのですけれども、ただ、いつも委員長一任にしていたので、先ほど入江委員からもありましたが、TSMCだったり、廃校とか学校とかの利活用だったり、公民連携だったり、今おられる委員の皆さんがどこへ行きたいかということを話し合って、その上で絞り込んでいったほうが適切だと思います。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
○山川委員
委員長一任といって、前回ちょっとよく分からなかったので、やはり委員長一任ではなくて、何が一番見たいのかということを委員で話し合った上で決めるのが筋だと思います。前回の反省を踏まえたほうがいいと思います。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
○村上委員
少なくとも、方向性というか、どこにいつ何時までは示していただかなくてもいいので、どういうテーマでどこら辺に視察に行くのかということは常任委員会の中でお示しいただいて、それをみんなで決するという形をぜひ取っていただきたいなと。皆さんお忙しい中で3日間ということですので、私の希望としてはなるべくコンパクトに、移動の時間よりも、やはり視察をしっかりと、行った先々でやはり学ぶことはあると思いますので、移動は少なめでしっかりと視察できるような日程を、大変だとは思いますけれども、ぜひ組んでいただければありがたいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
◎語堂委員長
ほかによろしいでしょうか。皆様からいろいろなお話をいただいて、全てを網羅するのはなかなか難しいのかなと聞かせてもらいました。限られた2泊3日の中でコンパクトにという話もありましたし、前回行けなかったところという話もございました。調査先選定の準備をするので、本来は委員長一任ということを諮らせてもらうのですけれども、ここは委員長一任でないほうがいいと。
○山川委員
大体どういう方向性にするか、テーマだけを決めるのか、行き先をどうしようとか。
◎語堂委員長
では、取りあえずたたき台がなくてはいけないので、ある程度、近いところでまとめなければいけないということもあると思うのですけれども、私のほうで案をつくらせてもらいます。その上で、またちょっと委員会で話してもらうという形でよろしいですか。(「よろしくお願いします」と呼ぶ者あり)
では、そういう形で、取りあえず、案をつくらせてもらいますので、また、見ていただいて、御意見をお願いします。
続きまして、日程について、配付資料に書かれている日程があります。日にちを決めさせてもらえればと思うのですけれども、2泊3日なので2月5日から7日までを予定日にさせてもらおうと思いますがいかがでしょうか。よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
では、5日から7日までということにさせていただきます。
いろいろと意見をいただきましたけれども、また、こちらのほうで案をつくって委員の皆様に御協議いただくので、よろしくお願いします。
それでは、以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。
午前10時41分 閉会
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