試験研究成果


 農業試験場における試験研究の実績と主な研究成果を紹介します。なお、文書・写真・図表などの著作権は鳥取県または原著作者に帰属します。これらの無断転載は禁止します。営利目的外で転載・複製する場合は、必ず鳥取県農業試験場の許可を受けてください。
 
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平成17年度成果情報カード(2006年発表)

情報番号 題名  概要
2006-01 ネオニコチノイド系粉剤で斑点米カメムシ類を上手に防除しましょう(PDF、151kb) ネオニコチノイド系粉剤を出穂7~10日後に散布することにより、斑点米カメムシ類の防除回数削減が可能となる。また、カメムシ類に対して出穂後1回防除で対応可能なほ場では、散布適期が出穂期~出穂10日後となるため、現行方法より散布適期が長くなる。 
2006-02 法面簡易作業道を活用した水田畦畔管理作業の効率化(PDF、286kb) 水田法面の草刈り等の管理作業において、危険・多労の根元となっている傾斜法面を、掘削して平坦面とする簡易作業道の造成法を確立した。 
2006-03 傾斜均平化作業マニュアルを作成しました(PDF、353kb)
-機械導入から作業方法まで-
レーザーレベラーによる均平化作業の負担面積や経済性から見た利用規模の下限について、県内の大区画整備水田での実証試験結果等をもとに試算し、導入・利用計画のための手引きを作成した。 
2006-04 遺伝的にコシヒカリに極めて近い短稈系統の育成(PDF、218kb) コシヒカリにアキヒカリの持つ半矮性遺伝子を導入した鳥系IL1号を育成した。この系統は、コシヒカリより20cm程度短稈で耐倒伏性が改良されている。その他の形質はコシヒカリとほぼ同質である。 
2006-05 コシヒカリの等級向上に、葉色を見て穂肥量を調整する方法が有効です(PDF、153kb) 心白、乳白が等級落ち理由となっている場合、出穂前後の葉色を最適化することで心白、乳白の発生が軽減され等級向上が望める。出穂前後の葉色を最適化するには穂肥の施用が重要となる。 
2006-06 薬剤耐性イネいもち病菌の発生状況(2005)とDr.オリゼプリンス粒剤10H(播種時処理)の葉いもち防除効果(PDF、626kb) MBI-D系統薬剤(ウィン剤、デラウス剤等)耐性イネいもち病菌の発生は、2004年には県東中部地域までであったが、2005年には西部まで発生拡大していた。この対策の一つとして導入されたDr.オリゼプリンス粒剤10Hの播種時処理の葉いもち防除効果は、山間部では低下する傾向がある。 
2006-07 緊急情報 水稲育苗期の細菌病の防除対策(PDF、401kb) 2005年に発生した水稲育苗期及び移植後のイネの枯死・生育不良の原因として、イネもみ枯細菌病及び未同定細菌の関与が示唆された。また、育苗期の障害の対策として、テクリードCフロアブル、温湯消毒等による種子消毒あるいはカスミン粒剤の播種時覆土前処理が有効であった。 
2006-08  大豆のカドミウム濃度を低くするには、消石灰または水マグの施用が有効です(PDF、164kb) 大豆のカドミウム吸収を抑制するには、土壌中の0.01M塩酸浸出カドミウム濃度を低下させるのが有効である。消石灰400kg/10aあるいは水マグ300kg/10aの施用により土壌中の0.01M塩酸浸出カドミウム濃度は低下し、大豆子実カドミウム濃度も低下する。 
2006-09  大豆の大敵・イヌホオズキ類(PDF、160kb)  
-良質大豆生産のためには防除が欠かせません-
鳥取県の水田転換畑大豆作で発生するイヌホオズキ類は3~4種ある。大豆バサグラン液剤の効果は種によって異なり、同一種でも効果の高い集団と低い集団がある。 
2006-10  こんな雑草、見たことない!!(PDF、201kb)
-最近の大豆畑は外来雑草の宝庫-
水田転換畑大豆作で発生するアサガオ類に対する大豆バサグラン液剤の効果は、マルバルコウ>ホシアサガオ>マメアサガオ>アメリカアサガオ・マルバアメリカアサガオの傾向である。ナス科のヒロハフウリンホオズキ、センナリホオズキに対する大豆バサグラン液剤の効果は低い。 

技術マニュアル

各種試験研究成果をもとに、ほ場等の管理マニュアルを作成しました。また、試験場で開発した機械の情報も掲載しています。

 

「白ネギ用トンネル支柱打込み機」(2019年3月28日公表)

 県中西部で夏ネギを作る生産者は、冬に植えた白ネギを寒さから守るため、背丈の低いトンネルを手作業で設置しています。トンネルの骨格は長さ150cm程度の細い支柱ですが、腰を屈めて数百本も打込むのは大変な労力です。当場ではこの作業を省力化するために、立ったまま支柱を打ち込める機械を開発しました。
 そしてこのたび、白ネギ生産者に向けた実演会を開催しました。当日は、白ネギ生産者、農協および県関係者等で30名を超える参加者となり、本機に対する熱意ある意見交換が行われました。
 開発元は農業試験場ですが、今後の機械の管理は、白ネギに関する研究がさかんな園芸試験場弓浜砂丘地分場となります。機械に対するお問い合わせは、弓浜砂丘地分場(0859-45-4616)へお願いいたします。

公表日時:平成31年3月28日(木)13時30分~15時
公表場所:鳥取県米子市夜見町ほ場
開発者 :鳥取県農業試験場

〈機械紹介資料〉打込み機説明資料(PDF 211KB)

〈機械動画紹介〉

  1. 開発に至った経緯
  2. 機械の構造説明
  3. 機械作業の様子(拡大)
  4. 機械作業の様子(全景

 

「ハトムギ栽培マニュアル(H25改訂)」(PFD 1593KB)
 近年の雑穀ブームにのり、国内産のニーズが高まり、ハトムギの作付が拡大しています。しかし、葉枯病の発生や施肥不足・雑草害等による減収等により、安定した生産を図ることが重要となっています。こういう状況の中、農業試験場においても、生産者や八頭農業改良普及所と一緒になって、ハトムギの試験を行ってきました。このたび、品種や施肥法、収穫乾燥調製の機械作業等で一定の成果が得られま
したので、「鳥取県ハトムギ栽培マニュアル」としてとりまとめました。

「簡易な水路目地補修の手引き」(PDF1552KB)

 鳥取県では、ほ場整備後30年以上経過するほ場が大半を占め、水路の老朽化等により様々な問題が発生しています。水路からの漏水が原因と思われる水はけの良くないほ場もあり、放置しておくとほ場の状態が悪化していくものと思われます。
 しかし、水路の補修作業についてはあまり行われていない状況で、農業者自らが水路の補修を行う場合、参考となるような情報(作業方法、コスト等)が整理されていませんでした。そこで、農業者自らが行える簡易な補修方法を「簡易な水路目地補修作業の手引き」として取りまとめました。

畦畔法面の省力管理マニュアル(PDF3040KB)

 水田法面への作業道の設置とセンチピードグラスへの植生転換技術に加え、冬芝を用いた管理方法を確立し、本マニュアルに追記しました。

 

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