鳥取砂丘に生息する砂丘植物の種子を紹介していますが、今回で4回目となります。
今回は、砂丘植物でもあまり華やかさがなく目を向けられない植物を紹介します。
10)ビロードテンツキ (項番は最初からの通し番号としています)
ビロードテンツキの葉や茎はビロード状の細かな毛で覆われています。これは暑い夏の時期に水分の飛散を防ぎ、飛砂から身を守る役目をしています。
8~10月に開花して下の写真の花が見られます。
花からは下の写真の様な小さな種子が出てきました、大きさは1mm程度で砂に落ちれば見えなくなってしまうサイズです。
11)オニシバ
オニシバは、砂の移動の少ないところに大きな群落をつくって生息しています。ご覧になりたい場合はオアシス周辺に沢山みられます。
地下茎を横にはわせ、その節々から地上茎を伸ばし、真夏の炎天下では葉を縦に巻いて水分の蒸発を防いでいます。
6~8月に花が咲きます、下の写真は開花時のオニシバです。
下は種子の写真です、5mm×1mm程度の大きさで非常に軽く風に飛ばされ易い仕組みを持っている様です。
12)ハイネズ
ハイネズは砂地に生育する常緑低木で、地面をはう様に幹が広がり大きな群落となり、 追後スリバチや、合せヶ谷スリバチ内に分布しています。
雌雄異株で、雌株には10mm程度の球果をつけます。
球果の写真です、写真撮影までに時間が経って少し小さくしぼんでいます。
球果の表皮を取り除いてやると、中から種子が出てきました7~8mm程度の大きさです。
※ 写真撮影に使用した種子は砂丘に返しておきました。
次回は最終回を予定しています。
<今日の一押し写真>
今日の砂丘は強風のため砂嵐の状態で、最大風速29.4m/sの風が吹いていました。(12時15分ころ)
写真は馬の背頂上から砂が飛び出す風景を写真に収めました。
(赤レンジャー)
砂丘事務所 2012/12/08