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                     平成19年度賃金・労働条件要求書等に対する交渉の概要

○日時  平成19年11月12日(月)15時~16時10分
○場所  第24会議室(第2庁舎6階)
○出席者  知事部局:伊澤職員課長、萬井給与管理室長補佐、難波主幹、岡本副主幹
         県職労:片山執行委員長、山中書記長、河津書記次長
         現企労:上田書記長      他13名

<概要>
【今後の給与制度のあり方検討について】
組合:前回の交渉において、人事委員会勧告にあたっては、地方公務員法第24条に基づいた県の
   給与体系のあるべき姿を、人事委員会と労使の三者で議論する場を設けることについて、人事委
   員会に対し人事委員までの了解を取ってほしいと要望したが、その後、どうなったか確認したい。

県:今後の本県職員の給与のあり方について、人事委員会を中心にしながら、任命権者(職員課等)
   と職員組合の三者で、民間給与との比較、検証データなどを基に県民の納得性と職員の納得性の
   両立を目指した検討作業をできるだけ早期に始めたいと、人事委員会事務局長と話をしていること
   は、先回お伝えしたとおりである。
   組合の御希望もあったので、三者で議論する検討会を立ち上げることについて人事委員会に改
   めて要請を行った。
    9月11日の定例人事委員会の開催時に、人事委員会事務局を通じて人事委員に、お伝えした
   ところ、人事委員の方からは、特に異存ないということで確認いただいている。
   実施時期としては、現在、人事委員会においては本年中の海事職の給料表に対する勧告に向
   けて作業中であり、それが終わった後の1月頃以降を考えているところである。

組合:海事職給料表の導入検討から三者での検討を始めたらどうか。

県:本年中の勧告のスケジュールを考えれば、実質的には無理であろう。

組合:三者での検討の場には現企労もその中に入ってもらえればよいと思っているが、どうか。

県:そのように考えており、人事委員会にはその旨伝えている。

組合(現企労):人事委員会と一緒になって協議の場を持てることは我々としても望んでいるところで
    ある。近年の人事委員会との関係はあまりよくなかった。人事委員会勧告に向けた組合との意
    見交換の場で、お互いの意見が違う時に、人事委員会からは、現企労は勧告の対象ではなく関
    係ない、と言われてきた経緯もある。現業職についても人事委員会において電話交換手、運転手
    、守衛の民間給与実態調査が行われているところでもあり、同じ県職員として県も人事委員会も
    同じ意識で組合からの意見を聞くという姿勢を持っていただきたいと考えている。

県:現業職の給与体系も非現業職の給与体系も職種ごとに様々な要因があり、今後、さらにきめ細
   かい検討が必要であると考えている。人事委員会の持っている調査データやノウハウをどう活かし
   ていけるか、職種のひとつとして位置づけて検討していきたい。

組合:病院局、企業局も一緒ということはかまわないか。

県:その予定である。

【一時金について】
組合:本年度の勧告は、きちんと整理が出来た上での勧告ではないと感じている。3.9月という民間
    の一時金が大前提となった勧告については理解ができない。前回の交渉以降、今年の勧告実施
    への対応について何か検討はしたことはあるのか。

県:人事委員会勧告された内容以外のことを検討するする考えはない。勧告実施についてバランスを
    どのように考えるかは確かに検討することもあるだろう。
  国どおり実施することも完全に地域民間に準拠するということも地方公務員法24条の趣旨ではな
     いと思っている。
    あえていえば、今年の期末手当についても、給与水準をトータル的にとらえ国と地域民間のどち
    らかにかたよっているというものではなく、その中間にあるということである。先に確認したとおり、
    妥当性について今後検討していく課題であると考えている。
   今年度の勧告については、人事委員会の判断を尊重して勧告どおり実施するということで、皆さ
    んの理解をお願いしたい。

【初任給基準について】
組合:若年層の給与改善について昨年、採用後6年間、標準昇給を5号給とする査定昇給が措置さ
   れた。民間との給与水準との差が10号あることは、昨年、労使で確認してきたところであり、査定
   昇給による引き上げ分との差の4号給を、初任給として引き上げることについて、昨年の交渉の場
  では、今年の4月からでも実施するいっていたが、どうなったのか。

県:昨年は、4月1日における民間給与との比較に基づく人事委員会勧告であれば、4月へ遡及適用
  するという方法もあるでしょうと申し上げた。

組合:できれば早くして欲しい。初任給を引き上げる措置としては、どうすべきであったと考えている
    のか。

県:民間との比較から考えれば、仮に初任給の引き上げが遡ってでも必要であったということであれ
    ば、そういう勧告がでていたであろう。人事委員会として給与制度トータルとして判断された結果
    だと思うし、それを尊重したい。ただし、在職者調整の結果として、調整後の到達点として同様の
    効果は図られると考えている。

組合:勧告が出てしまった以上は、仕方がないということか。

県:人事委員会としても、いつから実施するかは、充分議論した結果だと思う。50歳以上の昇給抑
  制を20年4月から実施することとしたこととあわせて受け止めないといけないと思う。

【高齢者層の昇給抑制について】
組合:高齢者層の昇給抑制は、来年4月の査定昇級からの実施ではないという整理でよいか。

県:20年4月からの評価期間を基に行われる21年4月の査定昇級からの実施となる。

【その他諸手当について】
組合:扶養手当については、昨年から議論をしているが、組合からは配偶者、子と関係なく、均等に
   支給すべきと主張しているが、どう考えているか。

県:現段階では具体的な案は持っていないが、これまで国準拠の制度であったが、属性の区分を設
   けないとか、対象者の範囲の是非など民間の支給実態や職員の意見等も踏まえながら十分議論
   していけばよいと考えている。

組合:一時金については、県内の国の地方機関や市町村職員に比べて県職員だけが一時金の支給
   水準が下が るという不均等がおきてくるが、組合としては、仕事の類似性からすれば国にあわせ
   るべきだと考え、これまで国準拠でやってきたが、しかし、民間の中にも類似性のある仕事もあり、
   県内の民間を無視することも県民に説明がつかないことも理解している。ただし、今年度の勧告に
   おいて国準拠の4.5月というのは無理だと思うが、給与カットを考慮した上で民間の3.9月に準拠さ
   れるということは受け入れがたい。
  県としては、今年度の一時金の勧告の4.05月は、給与カットを考慮すると3.9月ではあるが、これ
  は完全に民間準拠させているものではないということを確認しておきたい。
  出来れば合意したいという思いは持っており、実施時期を来年4月からということはできないの
   か。

県:実施時期も、給与条例の改正公布日の翌月からと勧告において人事委員会が判断された以上、
   それを尊重したい。給与条例の改正条例提案にあたっては、あえて先議を求める考えにはたって
   いないので、議会の理解が得られれば、実質的には来年度からの実施となると思っているし、人
  事委員会としてもそういった趣旨で勧告されたものと考えている。
  人事委員会は、民間の3.9月との均衡を考慮した上で、給与カットの状況を踏まえて4.05月と勧告
   されているものであり、そもそも完全民間準拠となっているものでもなく、また、現行の給与カット条
   例が終了することもあり、来年度が完全民間準拠になるというものでもないと思う。

組合:条例に4月実施とは書けないのか。

県:勧告どおり実施する基本的な考え方はかえられないが、先ほどお話しした考えや組合交渉の経
   過については、条例提案にあたって、議会に対してもきちんと説明、報告したい。

<組合協議のため、中断>

組合:確認するが、当局としては、一時期の引き下げ時期を4月から4.05月にするということは、勧告
   を尊重の立場から条例上明記できない、ということであった。しかし、実質的には、来年度からの引
   き下げ実施を想定していることを議会には説明する、ということでよいか。

県:そのとおり。

組合:条例の中で、実施時期を4月とかいても、議会が判断して覆される時は覆されるだろうから、こ
   の度は、職員課長を信頼して、給料表の据え置きは不服ではあるが、今年度の給与改定関係は
   合意したい。わたり、非常勤の処遇など、その他大きな問題は残っているので、今後も引き続き誠
   実に話し合っていきたい。

組合(現企労):現企労としても、県職労と同様に職員課長を信頼して合意したい。来年度の労働協
   約締結に際しては事務的に進めていくこととする。

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