自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2016年4月8日

琴浦町一向平の山開き

 二十四節気(にじゅうしせっき)の1つ清明(せいめい)を過ぎて、花が咲き若葉が萌える季節になりました。山道でショウジョウバカマ、シュンラン、ミヤマカタバミ、エンレイソウなどの春の花を見ると、つい顔がほころびます。

エンレイソウ
エンレイソウ(湿った林内で見られ、三つ葉が特徴的)

 4月7日、鳥取県琴浦町(ことうらちょう)の一向平(いっこうがなる)で山開き式が開催されました。安全祈願が行われた後、キャンプ場周辺のクリーン作戦が行われました。


一向平山開き式
一向平山開き式


 琴浦町一向平から大休峠方面の中国自然歩道は、冬季期間は通行止めにしていましたが、階段のロープ取り付けが完了し、4月7日から通行可能になっています。

階段の様子
一向平キャンプ場から吊り橋の間にある急階段

 4月上旬に点検に出かけたところ、大山滝周辺の雪は解けていましたが、大山滝から西に約1Kmの場所にある大休口にはまだ10cmの雪が残っていました。大休峠へ峠越えされる方はご注意ください。

大休口の様子
大休口の様子(4月上旬)

 一向平の大きな魅力は、加勢蛇川を横切る高さ30mのスリルのある吊り橋と、日本の滝百選に選ばれている迫力のある大山滝が挙げられます。

吊り橋
大山滝吊り橋(高さ30m、橋長45m)

春の大山滝

春の大山滝(大山滝展望台から撮影)


 その他にも、春は野鳥のさえずりを聞けることも魅力です。シジュウカラやヤマガラ、ウグイスのさえずりがよく聞こえ、渓流沿いではミソサザイ、大山滝展望台付近ではゴジュウカラのさえずりが聞こえます。春先は木々の葉がないため、野鳥の姿を観察するチャンスでもあります。

 春の大山滝は雪解け水により水量が多く迫力があります。川のせせらぎや野鳥のさえずり、澄んだ空気など、自然の魅力満載の一向平を訪れてみませんか。


~大山滝を訪れる際に注意していただきたいこと~
1.一向平キャンプ場から大山滝の間は、山道を1時間程度歩く必要があります。
 一向平から吊り橋の間には約400段の急階段があります。
 運動靴・登山靴など登山に適した装備で通行してください。
2.加勢蛇川沿いの道路は工事用道路であり、歩道ではないため通行できません。
3.大山滝展望台から滝壺に降りる道は、中国自然歩道ではないため自己責任での通行になります。
 滝壺周辺は近年大規模な崩落があり、今後も崩落の危険があります。
 道も険しく急斜面になっており、通行は大変危険です。
4.通行者の方は、安全を確保した上で大山滝周辺の景観をお楽しみください。

詳細地図

詳細地図

 記事内の背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものであり、カシミール3Dソフトで作成しています。

中部総合事務所環境建築局 2016/04/08 in 国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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