自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2017年9月28日

秋の風景

 二十四節気の1つ秋分(しゅうぶん)を過ぎ、暑さがおさまり、朝晩はめっきり涼しくなりました。事務所周辺では、秋の風物詩であるモズの高鳴きが聞こえるようになり、山間部に出かけると秋の花やキノコを見かけ、日に日に秋が深まっていることを実感します。

今回は、9月に鳥取県中部地区の野山で見かけた花やキノコを紹介します。

ヤブミョウガ
湿気の多い川沿いで見かけたヤブミョウガ
白い花が咲き終わり、球状の実をつけていました。

ヤマハギ
造成された斜面で見かけたヤマハギ
マメ科特有の花の形をしており、可愛らしい赤い花です。
秋の七草の1つです。

ナツエビネ
薄暗い林内で見かけたナツエビネ
薄紫色の花は優雅で人気のある花です。
レッドデータブックとっとりで準絶滅危惧種に指定されており、貴重な花です。

ツリフネソウ
湿った林内で普通に見られるツリフネソウ
花が帆掛け船にみえることが名前の由来です。

クズ
つるを伸ばして繁茂するクズ
厄介者扱いされますが、秋の七草の1つで、花はマメ科特有の形で紫色で綺麗です。

クサベニタケ
崖地で見かけたクチベニタケ
球形のキノコで、先端が紅色で口紅に見えることが名前の由来です。
(食べられません。)

ツチアケビ
薄暗い林内で見かけたツチアケビ
ウィンナーのような形の赤い果実をつけており目を引きました。
アケビに似た果実をつけることが名前の由来です。
葉緑素を持たず、ナラタケと共生する菌根植物です。

サラシナショウマ
登山道脇で見かけたサラシナショウマ
ブラシのような形の白い花を咲かせていました。

 気候が涼しい秋は山歩きに最適な季節で、ハイキングをする人が増えます。花を見つけながらの山歩きは楽しいものです。植物を大切にして楽しみましょう。

 今回紹介したナツエビネとツチアケビは、大山隠岐国立公園の指定植物です。国立公園の特別地域内で指定植物を勝手に採ったり傷つけたりすると違法になります。自然を大切にして、ルールとマナーを守ってハイキングを楽しみましょう。

 また、猛毒のキノコであるカエンタケが大山周辺で発見されていますので注意しましょう。

 関連リンク
  国立・国定公園における植物の保護対策について(指定植物)(環境省)
  猛毒きのこ「カエンタケ」に注意

中部総合事務所環境建築局 2017/09/28 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
<2024年7月>
30123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031123
45678910

  このページの見方 

・記事のタイトルをクリックすると、全文が表示されます。

・「トップページ」をクリックすると、記事の一覧に戻ります。

・カレンダーの日付をクリックすると、その日の掲載記事が表示されます。
 (※ただし、選択できるのは下線がある日のみです。)

・カテゴリーの項目をクリックすると、そのカテゴリーに分類された記事が表示されます。

    Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000