8月25日(日)、弥生文化と鹿の関りを考察するシリーズ講座「まるごと鹿」の第1弾「鹿と弥生の漁労具」を開催しました。鹿角の利用を中心に、講義と体験を通して学んでいただきました。
まずは、河合章行さん(鳥取県文化政策課)から、鹿の角や骨を使用した弥生時代の漁労具について講義をしていただきました。弥生時代の漁法、漁労具の種類・制作方法、その中で鹿の角や骨がどのように利用されたのかを解説していただきました。講義の中で、硬い鹿角を石で加工するのは大変であったが、弥生時代に鉄器が使われるようになると鹿角製道具が量産されるようになったというお話があり、弥生文化と鹿のつながりについて、より理解が深まりました。
実際に青谷上寺地遺跡(鳥取市)から出土した「上寺地型離頭銛」の展示解説もしていただきました。
続いて、高橋章司さん(鳥取県とっとり弥生の王国推進課)の指導で、鹿角を加工して「上寺地型離頭銛」の製作に挑戦です。参加者の皆さんは鹿角の硬さを実感しながら、ヤスリ、砥石、サヌカイトの石刃を駆使して銛頭を作り上げていきました。
銛頭を装着する柄の先端を小刀で微調整したあと、銛頭に皮紐を巻き付け、にかわ(弥生時代にも使われた動物性の接着剤)を塗って接着します。
魚にみたてた的に向かって上寺地型離頭銛を「えい、や~!」と投げ、銛頭につながっているロープを引いて仕留めた的を引き上げます。
にかわを乾かしている間に、漁労体験を行いました。
魚にみたてた的に向かって上寺地型離頭銛を「えい、や~!」と投げ、銛頭につながっているロープを引いて仕留めた的を引き上げます。
にかわが乾いたら、銛頭と柄をロープでつなげて完成です。
「上寺地型離頭銛」、かっこいいですね!
「まるごと鹿」第2弾「弥生の鹿卜(しかうら)」は10月27日(日)に開催します。
募集開始は10月3日からの予定です。たくさんのご参加お待ちしています!