2月16日(日)に、むきばんだ女子考古部の第10回目の活動「骨角器(こっかくき)づくり」を行いました。骨角器とは動物の骨や角、牙などでつくった道具のことです。骨角器にはシカやイノシシを始めとして鳥や鯨など、様々な動物の骨や角が素材として用いられていますが、今回の活動では鹿角(ろっかく)を素材として選びました。
製作に入る前にまずは座学をします。青谷上寺地遺跡(鳥取市)から出土した様々な骨角器の種類とその加工方法、加工に用いた工具などについて資料をもとに学び、知識と興味・関心を高めたうえで骨角器製作に入りました。
まずは自分たちの手で素材を切断するところからスタートです。糸鋸を使って鹿角に溝をつけ、鏨(たがね)で切断します。
鹿角は、部員の皆さんが想像していた以上に固く切断するのも一苦労です。寒さ対策で厚着をしてきた人も多く「暑い~…」という声も聞こえます。奮闘すること数十分、皆さんが無事目的とする素材を切断できました。
引き続き砥石で削ったり磨いたりして形を整えます。目の粗い砥石を使い、かなり力を入れてごしごし削ってもほとんど形が変わりません。「これ、完成できる未来が見えない…」と弱気になる部員も。鹿角加工の難しさを体感した後に改めて青谷上寺地遺跡で出土した骨角器を見ると「あり得ないレベル!」と実感できます。
ようやく形が整えられたら、彫刻刀で線刻を施したり、紐を通せるようにドリルで穴を開けたりして完成です。作業は大変でしたが、すてきな骨角器ができあがりました!