2月23日(日)、弥生文化と鹿の関わりを考察するシリーズ講座「まるごと鹿」の第3弾「弥生のレザー(鹿革)」を開催しました。今回は、弥生時代の鹿革の利用について、講義と体験を通して学んでいただきました。
講座前半の講義は「古代の皮革利用」と題して、門脇隆志さん(鳥取県とっとり弥生の王国推進課青谷上寺地遺跡整備室)から、弥生時代を含む古代の皮革利用についてお話をしていただきました。動物の皮革は腐ってしまうため弥生時代の遺跡から出土することはほとんどありませんが、弥生人が動物の皮革を利用した痕跡として、青谷上寺地遺跡(鳥取市)から出土した動物の骨に付いた傷跡などを紹介していただきました。また、皮を革に変質させる作業である「なめし」について、講師自身の体験談を交えながら、楽しく、わかりやすく解説していただきました。
講座後半は、なめした鹿革を柔らかくする作業と、鹿革を使った、キーホルダーとコインケースづくりの体験です。石やハンマーでたたいて革を柔らかくする作業は力が必要でとても大変でしたが、「なめし」の工程について、体を使って理解を深めていただけたのではないでしょうか。
いよいよ、苦労して柔らかくした鹿革を使って、キーホルダーとコインケースづくりです。こちらも、慣れない作業に皆さん四苦八苦!それでも、なんとか鹿革の小物2点を完成させることができました。革製品は使い込むほどに馴染んでいきますので、どんどん使って味わいのある小物に育ててあげてください!参加者の皆さん、本当にお疲れ様でした!