11月8日(金)、約2か月半にわたった発掘調査を無事に終えることができました。
今回、妻木新山地区の南側斜面部で行った発掘調査では、丘陵の平坦部と同じ、妻木晩田遺跡で集落が営まれた期間の前半期(弥生時代後期前葉~中葉:1世紀後半~2世紀前半)の遺構を確認しました。
見つかった遺構は、大型の遺構(竪穴住居?)や貯蔵穴などがあり、遺構の分布が斜面部中腹付近まで広がることから、斜面部も居住域として利用していたことが判明しました。
また、これらの遺構は、地形の傾斜が緩やかな場所でみつかりました。一方で、地形の傾斜が急な場所ではほとんど遺構がみられなかったことから、弥生時代の人々は地形をみながら、住みやすい場所を選んで生活していたことが想像できます。
今後も調査を行い、斜面部の利用状況を明らかにしていきます。
なお、今回の調査成果の概要は2020年3月末刊行予定の『妻木晩田遺跡発掘調査研究年報2019』に掲載しますので、そちらも是非御覧ください。
トレンチ1 完掘状況
遺構2
遺構3