苧麻(カラムシ・チョマ)とアカメガシワの繊維から、縄を作る実験に取り組んでいます。
今回は、梅雨入り前に採取し皮をはいで乾燥させておいた繊維を材料にして、細かく割いた2本の繊維に撚り(より)をかけて1本の縄を作ることにしました。
苧麻は、釣り糸や縫い糸に使うために、細い縄をつくることにしました。6時間かけて撚り4m40cmの縄にできました。アカメガシワは、2時間かけて1m30cm撚った後、その縄をもう一度撚って苧麻よりも太目の縄を作りました。最終的に約60cmの縄ができ、勾玉を通して身に着けるための紐にしています。
細くても強い縄を作れるようになれば、物を運んだり、縛って固定したりするのに使うことができます。多くの良質な繊維がとれるようになれば、植物から布を作ることができるようにもなるのです。今後は、太い縄を作ったり組紐にしたりして更に強い縄を作ってみたいと考えています。また、弥生時代の機織り機である「腰機(こしばた)」をつかって布をつくることを目標に、栽培方法や採取道具の試作などの研究を続けていきます。
苧麻の繊維から縄をなう
アカメガシワの縄