【むきばんだ遺跡発掘調査レター8】
9月も半ばを迎え、日中の残暑もようやく和らいできました。
松尾頭地区の発掘調査は、
遺構(を探し出す作業がおおむね終了し、これまでに5棟の
竪穴住居跡(を発見することができました。
このうちの2棟は、以前の調査でその存在が一部分確認されていたものですが、今回の調査で全体の輪郭が分かりました。
また、北側斜面(
妻木山(地区側)の1棟と南側斜面(
松尾城(地区側)の2棟の計3棟は今回の調査で新たに見つかったものです。
北側斜面の竪穴住居跡
また、南側斜面では、土器の破片がまとめて捨てられている遺構(土器だまり)も見つかりました(下の写真)。
出土した土器は南側斜面で新たにみつかった竪穴住居跡とほぼ同じく、松尾頭地区がもっとも栄えた時期のものです。
このほか、今回の調査区では、竪穴住居が建てられる以前に斜面を段々に造成した遺構が南北両斜面で見つかっています。この遺構の時期がいつ頃までさかのぼるのかを調べることもこれからの調査の目的のひとつです。