黄色っぽい身体に黒い斑点が特徴のこの鳥はトラツグミ（虎鶫）です。地上を歩き、落ち葉の下に潜むミミズや昆虫を食べます。体長およそ３０センチです。
打吹山をひと回りしての帰り道、陸上競技場の土手でその姿を見つけました。静かに木陰に身を寄せ、望遠鏡で観察しました。しばらくすると、トラツグミは両足をふんばり、地面から何かをひきずりだしました。太い1匹のミミズでした。満足げに頬張っていました。

倉吉陸上競技場の土手

名前はその模様から トラツグミ（虎鶫）

 

トラツグミの鳴き声は、口笛のようなヒョー、ヒョーという独特な声です。ブランコのきしむ音にも聞こえます。鳴くのはたいがい夜ですが、暗い森の中や曇った日には日中でも聞くことがあります。昔の人はトラツグミを鵺（ヌエ）と呼んでいたそうですが、まさに夜の鳥です。物悲しい響きのあるその声は、森の中で聞くとちょっと不気味です。鳥取県では準絶滅危惧種に指定されています。（自然保護監視員　谷口真一）