自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2011年7月7日

二毛作

 倉吉市近郊ではかなりの面積で麦作が行なわれています。
 6月7日、天神川沿いの道を通っていると、黄金色に色づいた田んぼの中をコンバインが動いていました。

麦秋、ばくしゅう、まさにむぎのあき。日本の季節の移ろいを感じさせます。
見る見るうちに刈り取り作業が進む。米の収穫と全く同じ作業内容 作られているのは二条大麦。ビール会社との契約栽培とのこと

 作業をしていた人によると、この後すぐに田植えにかかるが、通常の稲作よりも時期が遅いため米の収量はやや落ちる、との話し。

 梅雨前線も四国沖に南下し、サラッとした風の吹く7月5日、あの田んぼの近くを通りかかりました。

青々とは言えないまでも、風にそよぐ苗。強い日差しで一気に挽回をと願う。 近くの堤防では、ノラニンジンの花にベニシジミが吸蜜に訪れていた。 レースのような花には他の昆虫類も。これはアカスジカメムシのカップル

 私の幼い頃、稲刈りの後、田んぼに麦を蒔いて収穫する二毛作はごく普通の光景でした。狭い耕地の効率的な利用は食料増産に大きな役割を果たしていたのでしょう。

 いつか食糧は安ければいい輸入すればいいと、冬の休耕のみならず、米さえ作らない田んぼが目立つようになりました。

 豊かに実った麦や稲穂の田んぼには何か心休まるものを感じます。戦後の食糧難の影が色濃く残っていた時代に少年期を過ごした経験がそうさせるのでしょうか。(自然保護監視員 浜辺正篤)








中部総合事務所環境建築局 2011/07/07 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥



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(自然公園担当)
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(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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