今回は佳境を迎えた発掘調査現場の様子と、発掘調査委員会についてお届けします。
むきばんだのシンボルマークでお馴染みの四隅突出型墳丘墓は、四方向の隅がとび出た、こたつの様な形をしていることから「四隅突出型」と呼ばれています。
考古学では、この「隅」のことを「突出部」とよんでおり、時期が新しいものになればなるほどこの突出部に変化がみられるのが四隅突出型墳丘墓の特徴です。
妻木晩田遺跡最大の四隅突出型墳丘墓である仙谷1号墓では、1994年に行われた試掘調査の際、南東側と南西側の突出部に調査区を設定して調査を行われていますが、いずれも片側のみの検出であり、また突出部の先端は確認できませんでした。
そこで今回は新たに北東側の突出部に調査区を設定しました。その結果、突出部の両側に貼石を確認し、東側の端では土器片も多く出土しました。どちらも多くの貼石が転落しており、かなり崩れていると考えられます。
(突出部が検出された様子)
また昨年みつかった墳墓(平坦面1)の埋葬施設について、追加調査を行いました。
今年度は残存している墓壙(ぼこう)の東肩から掘り下げを行い、この墓壙が外側と内側で2段にわけて掘られていることが明らかになりました。
埋葬施設は2段目の穴いっぱいにつくられており、北側では大きく平らな河原石を並べ、隙間に石をつめていますが、南側ではごつごつしたやや小さな石で囲むようにして 蓋をしており、蓋石の置き方に違いがあることが分かりました。
(蓋石が検出された様子)
発掘調査も佳境となったため、今年度の調査成果を検討する発掘調査委員会を10月3日(水)に開催しました。
発掘調査委員会では現地の状況をみながら、これまでの成果や今後の調査方法について検討しました。先端部のほか、南~西側の貼石の状況と北~東側の貼石の状況、盛土について検討を行ったほか、墳墓(平坦面1)の埋葬施設や区画溝の検出状況も確認しました。
先生方には多くのご助言を頂きました。ありがとうございました。
(仙谷1号墓の突出部を検討している様子)
(墳墓〈平坦面1〉の埋葬施設を検討している様子)
【発掘調査現地説明会について】
10月13日(土)、午前10時30分より、妻木晩田遺跡仙谷地区において現地説明会を行います。
詳しくはこちらをご覧ください→ 「発掘調査現地説明会のお知らせ」
現地を見ていただく絶好の機会です。是非説明会にご参加下さい。