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第41回「統計が捉えた交通史」

 昨年は明治150周年とあって各方面で話題となりました。では、今年(平成31年)はどんな年でしょうか?

 歴史年表をひもとくと、例えば江戸時代の関所の廃止(明治2年)からちょうど150年にあたるようです。また県内では、鉄道の伯備線伯耆大山・溝口間や智頭線鳥取・用瀬間の開通(大正8年)から100年にあたります。いずれも近代交通史上の画期といえますね。

 特に鉄道敷設は文明開化を象徴する出来事ですが、大正8年に先立つ明治45年には山陰線京都・出雲今市(現 出雲市)間も全通しています。数年間で県内の交通環境が一変したわけですから、地域経済へのインパクトはさぞ大きかったことでしょう。

 実際、統計はその様子を鮮明に捉えています。下のグラフには、当時調査された詳細な流通統計により、移出入額に占める海運と鉄道の割合を示しました。明治末~大正期に進んだ鉄道網整備に伴い、県域をまたぐ商品流通の主役が海運から鉄道へと急速に代わっていった足跡を見て取れます。

 このような地域社会の移り変わりを記録し、未来へ伝えるのも統計の重要な役目。確実な調査実施に努めたいと思います。

グラフ「移出入額に占める海運・鉄道の割合(明治末~大正期の鳥取県)」

資料:鳥取県編『鳥取県輸(移)出入統計』各年版。

(注)明治42年は6~12月分のみの数値で算出。

本ページは、平成31年1月28 日付「日本海新聞」掲載の同題コラム(鳥取県地域振興部統計課執筆)からの再録です。

  

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