1 事業実施団体【NPO等】
いなば移住支援ミーティング(八頭町)
2 県協働担当課【行政】
とっとり暮らし支援課
- 鳥取県の移住定住促進を担当する所属。移住定住をサポートする公益財団法人ふるさと鳥取県定住機構と連携している。
3 課題及び目的
民間の移住者受入れ支援者は其々の担当地域で活動し、他地域の活動状況や支援ノウハウ、課題などの共有が出来ていなかった。行政においては各市町村で支援策が異なり、市町村間で地域を横断して説明できる人材が少ないなどの傾向があった。
そこで、移住支援担当者のネットワークを構築し、課題の抽出や情報共有を行うことで、移住支援策をより効果的にし、また、移住希望者に向けた鳥取暮らしのPR手法のマンネリ化を解消することにより、移住者の定着支援等を行い、移住前後のギャップを小さくすることで移住者の増加、定着率アップを図ることを目的とした。
4 課題解決の手法
(1)移住支援関係者が率直な意見交換を行い、課題や認識を共有するための会議の開催
- 「いなば移住支援ミーティング」
東部エリアでの移住支援の円滑化を図るため、移住支援民間団体と県の移住担当者、ふるさと鳥取県定住機構などで支援状況、課題の抽出などについてフラットに協議する場。(1回/月)
- 「移住支援ガチ会議」
移住に関する全県的な課題の抽出、情報共有を行うため、県内全域の主要な移住支援民間団体と県及び市町の移住担当者、ふるさと鳥取県定住機構などで率直な意見を出し合う場。(2回/年)
(2)(1)の会議から生まれたアイデアに基づくイベントの実施
- 「とっとRe:LIFE」
県主催の移住フェア等と連携した移住希望者向けのイベント。鳥取だからできる暮らし方、働き方について、テーマやターゲットを絞って、関心の高い方へ伝えることで、移住意欲の向上を促す機会とした。テーマは、「働く=生きがい!鳥取チャレンジ起業人」、「【自然仕事】~「消費生活」から「つくる生活」~」など。東京、大阪で各2回、計4回開催。
- 「とっとRe:Connect」
県内で移住者の受け入れに携わる人を対象にしたスキル向上のためのイベント。鳥取県内での移住支援やそれに付随するノウハウの研鑚を行い、移住支援のスキルの向上を目指した。テーマは、「外部人材と地域の関わり方を考える」「世代を超えて孫のための地域を考える」。計2回開催。
5 主な役割分担
【NPO等】
- 「いなば移住支援ミーティング」「移住支援ガチ会議」の企画・実施
- 「とっとRe:LIFE」「とっとRe:Connect」などの企画・実施(コンテンツづくり)
【行政】
- 「いなば移住支援ミーティング」「移住支援ガチ会議」への参加・関係者への広報
- 移住フェアなどのイベント企画・実施(枠組みづくり)
6 成果
- 移住支援関係者どうしの密なコミュニケーションの場づくり
当該事業によって、民間団体が主体的に呼び掛けて官民の移住支援関係者が集い、これまでよりも密に情報共有や率直な意見交換を行う場ができた。
行政が主催する移住フェア等と連携し、いなば移住支援ミーティングが集客力のある魅力的なコンテンツを企画・実施。毎回異なるターゲットに合わせテーマを設定のうえ、ゲストを招き、鳥取にちなんだ軽食を提供するなど気楽に参加できる場づくりを行い、来場者の増加を実現した。
県東部の移住支援団体のネットワークである、いなば移住支援ミーティングの活動をきっかけとし、県中西部においてもネットワークを拡大していくモデルとなった。
7 事業終了後の状況
- 県が主催する移住支援関係者の集まる研修会などと併せて「移住支援ガチ会議」を開催するなど関係者が課題・情報を共有する場を継続して設定。
- 関係者の意見をもとに、既存のふるさと鳥取県定住機構の補助金などを活用し、イベントも継続して実施中。