こんにちは。鳥取県東南アジアビューローの辻です。
新型コロナウイルスの影響により、現在も日本~タイ間の往来は難しい状態が続いていますが、9月に入り、タイ政府は外国人の入国に関する条件の緩和を相次いで発表しています。今回は現在のタイへの渡航条件の最新情報について伝えします。(10月22日時点)
1.タイに入国を許されている渡航者
現在、タイに入国を許されている渡航者は以下の通りです。
1.タイ国籍保有者
2.タイ政府により特別な許可を得た者
3.外国政府機関の職員とその配偶者、子供
4.貨物の運送業者
5.国際線の乗務員
6.タイ国籍保有者とその配偶者、子供
7.タイ国在留証明書あるいは在留許可の保有者
8.労働許可証保有者とその配偶者、子供
9.タイ政府認定の教育機関に在学している生徒、学生(留学生を含む)その親
10.タイで治療を受ける必要があるタイ国籍を有しない者及びその者の同行者
いずれかの条件に当てはまる人はタイ入国が可能ですが、渡航前のPCR検査や10万ドル以上の治療費を補償する海外旅行保険、タイ入国後14日間の隔離が条件になっています。
タイ国籍を有しない者の日本からのタイ入国は、特別便の利用によってのみ可能です。7月~8月は週に1便以下でしたが、9月は週1便、10月と11月は週3便にまで増えたため、当初入手が困難だった航空券の手配も、比較的余裕が出ているようです。日本からの入国者数も6月から増加を続けており、わずかではありますが、往来の通常化に向けて動き出したと言えるでしょう。
タイにおける外国人入国者数 |
|
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
日本人 |
29,645 |
649 |
627 |
717 |
1,051 |
1,656 |
2,680 |
外国人 |
1,065,492 |
34,224 |
36,562 |
36,838 |
42,334 |
46,318 |
45,802 |
2.特別観光ビザ(STV)について
3月22日に外国からの渡航受け入れを禁止して以来、段階的に上記の条件(主にタイ国籍保有者ビジネスビザを保有する外国人やその家族)での入国は許可されるようになりましたが、観光目的での入国は一切禁止されていました。そんな中、タイ政府は9月18日に外国人観光客受け入れ再開の第一歩として、特別観光ビザ(STV)を導入すると発表しました。
特別観光ビザ(STV)
【対象】
1.タイに長期間滞在する意思がある外国人
2.タイで実施している新型コロナウイルス感染防止策を順守するとともに、代替政府検疫施設(ASQ)または代替検疫病院(AHQ)での2週間の隔離に応じる者
3.隔離終了後、タイでの長期間の滞在理由と支払い能力を示す書類(ホテルの支払い証明、保有コンドミニアムの名義証書など)や長期滞在計画を提出可能な者 等
【条件】
STVにより入国した場合、90日間(隔離期間を含む)の滞在が可能。2度まで延長ができ、最大で合計270日間の滞在が可能。発給手数料は2,000バーツ(≒6,800円)。使用期限は2021年9月30日まで。
3.おわりに
タイ国政府観光庁(TAT)によると、この発表後、ヨーロッパのTAT事務所に問い合わせが相次ぎ、強い関心が寄せられているとのことです。10月7日時点では、1,615人の外国人がSTV発給の申請をし、タイ入国を待ちわびているようです。
なお、10月20日にはSTVを取得した上海からの観光客約40人が、バンコク・スワンナプーム空港に到着し、タイ政府は7ヶ月ぶりに外国人観光客の受け入れを再開したと報道がありました。さらに、10月26日には約100人の中国人が入国予定であり、11月上旬までに合計約400人が訪れる見込みとのことです。
条件付きでありながらも外国人観光客を受け入れ始めたタイ政府ですが、完全な再開まで、ハードルはまだまだ高いものであり、一日も早い通常化を望むばかりです。
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