令和6年度附議案

令和3年9月定例県議会付議案に対する知事提案理由説明要旨

令和3年9月定例県議会付議案に対する知事提案理由説明要旨

 これより、本議会に提案いたしました諸議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。

本議会に提案いたしました議案は、
  予算関係6件
  条例関係3件
     その他の案件8件の合計17件であります。

まず、議案第1号及び第2号 令和3年度鳥取県一般会計補正予算(第6号及び第7号)につきまして御説明いたします。

第一に、「災害復旧対策」についてであります。
7月7日以降、県内各地では観測史上最大雨量を記録する豪雨により、道路や河川の被害のほか、農林業関連では過去10年で最大規模の被害となりましたが、議員各位の御理解をいただき7月15日に専決いたしました補正予算により、公共土木施設や農林業施設の応急復旧等を行うとともに、県内企業への災害等緊急対策資金の発動や設備等の復旧を支援するなど当面の対策を講じたところであります。しかしながら、更なる本格復旧に向けて事業着手することが急務であり、併せて、その後の台風9号襲来や秋雨前線停滞により、本県はもとより全国各地で被害がもたらされ、これらの災害復旧対策も迅速に進めていかなければなりません。
具体的には、激甚災害の指定を受けた農地・農業用施設、ため池、林道などの農林業関係や、公共土木施設の本格復旧を速やかに実行するとともに、市町村等が実施する小規模な農地・農業用施設、森林作業道等の復旧支援や台風被害を受けた老人福祉施設復旧支援などを行うことといたしております。

第二に、「新型コロナ対策」についてであります。
まず、医療提供体制の充実と感染防止対策です。
本県においても、6月末以降アルファ株のみならずデルタ株も加わった変異株の猛威にさらされ、相次ぐクラスターを含め6月議会までの累計陽性者数の3倍以上まで感染者が急増しました。また、若年層への感染力が高まったことに伴い、10代以下の感染割合が急増したほか、県外との往来や友人間の感染により新規陽性者の半分以上が20代以下となっております。本県としては、議会・県民とともに培ってきた「鳥取方式」を駆使し、迅速な幅広いPCR検査で感染の連鎖を断つことにより、2次・3次感染等を大幅に減らす対策を講じ、今も感染爆発を惹起することなく全国的には最も感染拡大を抑えたレベルに踏み止まっております。
しかしながら、今後の感染の波に備えて医療提供体制や感染防止を更に進めていかなければなりません。医療提供体制については、原則入院の「鳥取方式」に加えて、感染急拡大期等における宿泊療養・在宅療養での医療ケアを確立した「鳥取方式+α」の体制を確立するため、圏域ごとに療養先の選定、在宅療養の医療的フォローをしっかりと行う「メディカルチェックセンター」を増設するとともに、パルスオキシメーター全戸配布、必要な方への医師による電話診療・薬剤処方、保健所保健師や訪問看護師による24時間健康サポートなどを拡充するほか、抗体カクテル療法の体制整備や酸素濃縮装置緊急確保など、安心して療養を行える環境を更に向上させてまいります。また、ワクチン接種を加速するため、県営ワクチン接種センター増設、近隣住民等への接種を含めた職域接種の支援強化、職域接種ワクチン予約相談センター設置、「妊婦優先枠」や「子ども優先枠」・「親子連れ優先枠」設定などを展開することといたします。

次に、コロナ禍を乗り越える県内経済の回復です。
第4波・第5波により売り上げが減少した県内事業者への新たな応援金を創設するとともに、市町村の事業者支援を県が助成することにより促進する制度を開始します。また、無利子・保証料なしの緊急融資の期間を延長するほか、コロナ禍を乗り越えるべく製造ライン増設などを行う県内企業支援や、農業収入保険への加入支援、梨や柿などの生産者に対する雹や霜、台風などによる被害防止対策支援、酪農における円滑な事業継承や飼料用トウモロコシの代替飼料への支援を実施することといたします。
更に、WeLove山陰キャンペーンを感染状況改善時に再開実施するとともに、宿泊・観光向けプレミアム前売り券の全国向け販売を始めるほか、宿泊事業者が実施する感染防止やワーケーション対策の支援拡大、サウナによる観光振興などを展開していきます。また、飲食事業者を応援するため認証店を対象に25%のプレミアム付きお食事クーポン券を発行して需要拡大に乗り出すほか、ワクチンパスポートを活用した海外販路開拓支援を始めるとともに、「とっとり・おかやま新橋館」において首都圏での県産品キャンペーンを岡山県と共同実施いたします。

第三に、「安全・安心な地域づくりと暮らしの再生」についてであります。
6月に千葉県八街市で発生した通学路での死亡事故を教訓に、小中学校通学路の一斉点検に基づき緊急に車両防護柵を設置するとともに、7月に静岡県熱海市で発生した土石流被害などを踏まえ、必要な条例制定に向けた検討を行うとともに、盛土や急傾斜地の災害発生防止対策を実施します。
また、生活福祉資金緊急貸付を増枠するほか、県有施設等の屋根貸しによる太陽光発電導入可能性調査や、再生可能エネルギー導入への県民理解を促進するオンラインセミナーなどを実施し、脱炭素社会の実現に向けて踏み出してまいります。

以上ご説明申し上げました補正予算のうち、「災害復旧対策」の全てと「新型コロナ対策」中の急を要するものにつきましては、議案第1号の補正予算とし、その余につきましては議案第2号の補正予算として上程いたしました。このうち議案第1号の補正予算につきましては、速やかな事業実施を図る必要があり、本会期中の早い時期に先議に附し御承認いただくよう、謹んでお願い申し上げます。

これら本議会に提案いたしました議案第1号・第2号による補正予算合計額は152億7千万円余となり、補正後の予算額は3,876億4千万円余となるものであります。

次に、補正予算以外の主な議案につきまして御説明申し上げます。
議案第8号 貸付金の返還に係る債務の免除に関する条例の一部改正につきましては、医師の県内定着を促進するため、奨学金返還免除要件を改めるなどの改正を行うものであります。

 以上、本議会に提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

  

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