性犯罪・性暴力は、被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、その心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼすものであることから、その根絶に向けた取組や被害者支援を強化していく必要があります。
令和2年には、政府の「性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議」において、「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」が決定されました。この方針を踏まえ、児童生徒が生命(いのち)を大切にし、性犯罪・性暴力の加害者にも、被害者にも、傍観者にもならないよう、全国の学校において「生命(いのち)の安全教育」を推進することが求められています。
「生命(いのち)の安全教育」とは
児童生徒等が性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないようにするため、生命(いのち)を大切にするための教育です。
生命の尊さを学び、性暴力の根底にある誤った認識や行動、また、性暴力が及ぼす影響などを正しく理解した上で、生命を大切にする考えや、自分や相手を尊重する態度などを、発達段階に応じて身に付けることを目標としています。
リーフレット:子どもを性暴力の当事者にさせない「生命(いのち)の安全教育」について
「生命(いのち)の安全教育」について、発達段階に応じた教育の進め方や指導計画案、小学校の授業で活用できる指導案例等をまとめたリーフレットを作成しました。ご活用ください。
※中学校や高等学校の授業で活用できる指導案例を掲載予定です。
〈リーフレット:子どもを性暴力の当事者にさせない「生命(いのち)の安全教育」について〉(令和6年11月) (pdf:1070KB)
教材・指導の手引き等について
文部科学省と内閣府が連携し、「生命(いのち)の安全教育」のための教材及び指導の手引きを作成しています。
スライド教材、動画教材や動画を使用した授業展開例の他、独立行政法人教職員支援機構による教員向け研修動画へのリンクも掲載されています。
県立岩美高等学校における取組(令和4年度)
令和4年度に文部科学省から事業委託を受け、県立岩美高等学校が実践校として、性犯罪や性暴力、性感染症等にどう向き合うかについて、主体的・対話的で深い学びや「ピア・エデュケーション」(*)等をとおして、生徒が主体的に考え、自分のことばで語り合うとともに、「自分の大切さとともに他の人の大切さを認める」人権意識や、そのための適切な実践力を高める取組を推進しました。
*ピア・エデュケーション…仲間教育。思春期の若者が抱える性の悩み等について、同年代の仲間(ピア)が相談役になって考えたり意見を交わしたりすることをとおして解決をめざす等の取組。
※県立岩美高校における取組(報告書)はこちら
「生命(いのち)の安全教育」の取組に関する実践事例集について
各実践校における全体計画例、学校種別(幼稚園・保育園・認定こども園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校(学級))ごとに多くの実践事例が掲載されています。各学校における研修や教材研究、授業実践にご活用ください。
(文部科学省ホームページ「性犯罪・性暴力対策の強化について」へ移動します)
性暴力被害者支援センターとっとり(クローバーとっとり)について
性暴力被害者支援センターとっとり(クローバーとっとり)は、鳥取県をはじめ協力医療機関や弁護士会、臨床心理会、とっとり被害者支援センターなど関係機関・団体が協力して、性暴力被害にあわれた方々を支援するワンストップ支援センターです。
電話相談、面談相談のほか、性暴力の被害者、加害者、傍観者を生まない社会を実現するための「性の権利を守る学習会」や「出前講座」の取組を進めています。
※性暴力被害者支援センターとっとり(クローバーとっとり)ホームページはこちら