就労系障害福祉サービス事業所が取り組む農福連携のモデルとなる事業を県内で横展開することを目的に、コンテスト形式で令和5年度から開催しており、令和6年度で2回目の開催となりました。
また、このたび令和6年6月に農福連携等推進会議が開催され、新たな農福連携等推進ビジョンの中で11月29日が
「ノウフクの日(November(ノー)+29(フク))」となったことから、本県のコンテストも同日に開催しました。
〇開催日時
令和6年11月29日(金)
・第1部:農福連携コンテスト 午前10時から午前11時45分
・第2部:農福連携コンテスト表彰式 午後1時から午後1時15分
・第3部:農福連携シンポジウム(パネルディスカッション形式) 午後1時30分から午後3時30分
〇場所
とりぎん文化会館第2会議室(鳥取市尚徳町101-5)
〇 コンテスト審査員(※順不同、敬称略)
・NPO法人たがやす理事 天野 雄一郎(あまの ゆういちろう)
・社会福祉法人ゆずりは会菜の花施設長 小淵 久徳(こぶち ひさのり)
・NPO法人縁活代表 杉田 健一(すぎた けんいち)
・NPO法人HUBs代表 林 正剛(はやし まさたけ)
・鳥取県農林水産政策課、障がい福祉課
○プレゼンター(※順不同、敬称略)
・社会福祉法人ウイズユー 下段グリーンファーム
・社会福祉法人ふなおか福祉会 船岡作業所
・社会福祉法人まつぼっくり まつぼっくり事業所
・特定非営利活動法人山陰福祉の会 San-Fuku
・株式会社プレマスペース ぱにーに
第2回とっとり農福連携コンテストの審査により、株式会社プレマスペース(事業所名:ぱにーに、代表取締役:大家祐子(おおいえゆうこ))さまが、グランプリ(最優秀賞)を受賞しました。
〇取り組み内容「農産物と障がい者と地域で繋ぐSDG’sの輪」
・これまで農家と連携し地域の農産物を利用したお菓子や農産加工品を製造。生産が追いついていない課題や問い合わせもあり販路も広げられる状況。
・解決策としてぱにーに以外の複数の事業所で商品をつくる「福福連携」に取り組みたい。
・事業所の就労の場の確保・収入増や農産物の消費拡大に繋がり、SDGsの「8働きがいも経済成長も」「15陸の豊かさも守ろう」という項目に繋がっていく。
・20世紀梨ティーは他作業等で余った梨の切れ端等を乾燥し袋詰めする作業。乾燥機があれば作業可能。
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〇主な審査員コメント
農家に寄り添って活動されている。仕事に人を合わせるのではなく、人に仕事を合わせている思いや工夫が素晴らしい。選択と集中は利用者、職員のためにもなる。基本に立ち戻るといった覚悟的なものを感じた。
令和6年11月29日(金)午後1時から、平井知事から参加事業所への表彰状と楯の授与がありました。
〇賞と事業所一覧
・グランプリ賞
株式会社プレマスペース(ぱにーに)
・奨励賞「実施している特色のある取組」分野
社会福祉法人ウイズユー(下段グリーンファーム)
・奨励賞「事業の発展」分野
社会福祉法人ふなおか福祉会(船岡作業所)
社会福祉法人まつぼっくり(まつぼっくり事業所)
特定非営利活動法人山陰福祉の会(San-Fuku)
○知事祝辞
皆様こんにちは。本日はこのようにお出かけをいただき、本当にありがとうございました。
今日、こうして午前中のコンテスト、審査もだいぶ大変だったようでありますが、5つの素晴らしい事業所それぞれ表彰を受けられることとなりました。
特にぱにーにさんにおかれましては、この度グランプリとなられましたけれども、梨というのは、使うものもあれば、使わないものもあります。そういう意味で、大変ですね、もったいないものもあるわけでありますけども、そういうものを使いながら、コンポートのお菓子を作ったり、その他にもいろんなスイーツを作られたり、工夫をして、SDGsにも役立つということになりました。これが作業所で作業されておられる利用者の皆様にもご協力をいただきまして、大きな大きな成果を上げることができました。心からお祝いを申し上げたいと思います。
また、あわせまして下段グリーンファームの皆様や、或いは船岡の作業所の皆様、そしてまつぼっくり、或いはSan-Fukuの皆様、それぞれに輝かしいいろんな発想で、障害者の方が、農業だとか、水産業を初めとした本県のいろんな自然の資源、そうした食べ物と結びつけながら、仕事を展開していただきました。こういうモデルをこれからも広げていければと思います。
今日は振興事業センターの杉原理事長にも、わざわざご同席をいただきました。これからもいろんなマッチングをしまして、この鳥取県らしく、農福連携を進めていきたいと思います。
この後は、天野様、小淵様、杉田様、林様のですね様々なお話、お聞きをいただけるかと思いますが全国であちこちで、同じような活動をされています。鳥取はどちらかというと老舗の方でして、もう私も就任して17~8年ぐらいですかね。これを割と初期から、手がけさしていただきましたが、やっぱり障害者の方も自然の中で作業するというのがストレスが比較的なくて、よろしいということもありました。ただやっぱり感情のいろんな高まりだとか、そういうことがあります。簡単に農家さんと出会うだけではうまくいかないことになりますので、いろんな研修をしたり、みんなで協力し合ったりして、最初から今日の切り取り作業とかですね、或いは梨の袋かけだとか、そういったところから始めました。こうしてあちこちの事業所にこの農福連携に関わっていただくようになりました。ぜひ皆様のお力をもって、さらなる発展を遂げていければなというふうに思います。
あのヘレン・ケラーも言っていました。「太陽を見つめていれば、影なんて見えない。」そういう、私たちのふるさと、皆さんと一緒に作り上げて参りたいと思います。
どうかよろしくお願いします。おめでとうございました。
○表彰時及びコンテストの様子
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