防災・危機管理情報


教育長あいさつ

「笑ったり・転んだり」~何気ない日常に感謝~

足羽教育長

鳥取県教育委員会教育長 足羽英樹

 

令和8年4月

 令和8年1月6日に「島根県東部・鳥取県西部地震」が発生。被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げます。さらに、1月、2月には数度の積雪に見舞われ、鳥取市では9年ぶりとなる50センチを超える大雪も経験しました。近年、この教育長メッセージではこうした全国各地で発生した自然災害事案に触れてきましたが、今年は県内においても発生し、再び自然の猛威を痛感するとともに、自然との共生、その大切さを改めて考えさせられる年明けとなりました。
 そうした冬から春へ季節が移ろい、県庁付近の桜も満開、新たな息吹を感じる「出会い」の春が到来しました。県内のすべての子どもたちが、新たな出会いを大切にしながら、自分の夢や目標の実現に向けて確かな歩みを刻んでくれることを心から願っています。

 さて、3月末に、半年間放映されたNHK連続テレビ小説「ばけばけ」が終了しました。このドラマは小泉八雲とその妻を主人公モデルとし、二人に関係する時代に埋もれた人々の物語を紡ぎ、ユーモアと温かさに満ちた夫婦の日常を描いた作品で、島根県松江市が中心舞台ということもあり、鳥取でも人気が高かった作品でもありました。その終了に際し、あるアナウンサーが主題歌に絡めて次のようなメッセージを発信しておられたのが印象的でしたので、ここで紹介させていただきます。

「「笑ったり転んだり」・・・日々生活していると、いろいろなことがある。その何気ないことが、改めて振り返ると本当に愛おしく、素晴らしいものであったと気づかされる」

 このメッセージが持つ意味。私たちの「当たり前」の「何気ない」生活は、ある瞬間に「当たり前」ではなくなるかもしれない。だからこそ私たちはその「何気ない」生活に感謝することの大切さを私たちに提言してくれたドラマではなかったでしょうか。

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 私自身、県教育行政の重責を担う教育長職を拝命し、今年で2期目の最終年となる6年目を迎えました。思い返せば、新型コロナ感染の渦中に就任し、「学びを止めない」の使命感のもと、子どもたちの「命と健康」を守るため、日常ではない数々の教育行政判断、学校運営を迫られたことを思い出します。そんなコロナ禍にスタートした5年間を振り返ってみますと・・・

  • 一人一台端末を活用し、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けたGIGAスクール構想の推進。
  • 予測困難な時代を生き抜く子どもたちに求められる資質能力、すなわち「思考力・判断力・表現力」の定着、向上に向けた真の学力向上施策の展開。
  • 令和5年3月に、「ふるさとキャリア教育」の推進を基軸に据えた、本県教育施策の核である「教育振興基本計画」を改定。時代や社会の変化に柔軟に対応しながら、すべての子どもたちの健やかな学びの創造に向けた教育施策の一層の充実に着手。
  • 令和6年4月に、多様な学びの象徴である中国五県で初となる県立夜間中学「まなびの森学園」を開校。「いろとりどりに、ともに自分らしく学ぶ」のコンセプトのもと、「学ぶ・つながる・社会の中で生きる」の3つの「よろこび」の実現に向けて、「誰一人取り残されない」貴重な学びの場、機会を設置。
  • 令和7年3月に、倉吉市に待望の県立美術館が開館。「未来をつくる美術館」をコンセプトに、美術を通じた学びの拠点を目指し、「美術ラーニングセンター」(アート・ラーニング・ラボ)として、「対話型鑑賞」を含めたアートを通した「心の豊かさ」教育に注力。
  • 令和7年4月に、「いじめ不登校総合対策センター」を「生徒支援・教育相談センター」に改組。全国的に不登校の児童生徒が急増する中、子どもたちが人との出会いを通して多様な価値観に触れ、主体的に学び、協働的に活動することで成長していけるよう「未然防止・早期対応」に力点を置き、子どもたちが安心して学ぶことのできる環境づくりに尽力。
  • 令和7年8月に「全国高等学校総合体育大会」、11月に「第45回近畿高等学校総合文化祭」のスポーツ・文化の祭典を鳥取県で開催。出場した選手や生徒の活躍はもとより、裏方で大会開催を支えた実行委員会の生徒たちの、「ようこそようこそ鳥取へ」のおもてなしの温かい心に感動、感謝。
  • 令和8年2月に、令和7年3月に策定した「令和新時代の県立高等学校教育の在り方に関す る基本計画」に基づき、基本計画に示す方向性を実現させるため、各高校が今後取り組んでいく特色ある教育活動を「令和新時代の県立高等学校教育実施計画」として策定。自分の夢や目標の実現に向けた可能性を広げるために「社会とつながり 体験する 選択できる 新しい学び」の創造に向けた高校教育の充実に着手。

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 思い返されるだけでも、数多くの出来事がありました。そして、その都度多くの皆さんと意見交換、時には議論しながら、鳥取の子どもたちにとって、仲間とともに学ぶ学校や教育活動が、将来の自分らしい生き方の実現に向けた魅力ある学び場となるよう取り組みを進めてきました。

 その道のりはまだ緒に就いたばかりではありますが、様々な活動体験で培われる「人間力」、相手を尊重し、多様性を受け止めることのできる「豊かな心」、そして、「何気ない」日常に「感謝する心」を育む、言わば教育の「不易・不変」な部分を大切に、今年度も教育行政に誠実に取り組んでまいりたいと考えています。


■鳥取県教育委員会では「ふるさとキャリア教育」の視点をすべての施策の基軸とし、目指す人材育成像を明確にした取組を進めています。

・ふるさと鳥取に根差してグローバルな視点で考え、行動することができる人材
・鳥取県に誇りと愛着を持ち、ふるさと鳥取をさらに継承・発展させようとする意欲や態度を身につけた人材
・社会の変化に対応しながら新たな価値を創造することができる人材
・自立し、自分らしい生き方を実現するとともに、将来にわたりふるさと鳥取を思い、様々な場面でふるさと鳥取を支えていくことができる人材

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