教育委員リレーコラム

  

コラム

 鳥取県教育委員 坂本トヨ子

 3月、鳥取自動車道の全線開通により、県外車両の通行量が目に見えて増えているのは、春の異動時期によるものでしょうか。
 一年中美しい景色と豊かな産物がある自慢の鳥取県ですが、残念ながら、人口減少の問題が県の重要課題です。
 
 鳥取大学では、「グローバル人材育成推進事業」「キャリア教育」「地域連携」「ものづくり実践プロジェクト」と、日本学術振興会や文部科学省などのモデル支援で、5か年計画で大学の特色を打ち出し、県外からの学生も地元とふれあい、年々大学全体の人気度も上昇しているそうです。
 これは、県内の大学の一例ですが、卒業後に地元密着で学んだ成果を活かすことが出来ることと、定住希望者への期待が高まります。

 また、IT産業の方で、鳥取県の無農薬農産物や海産物を、産地に出向いて品物を選び、ネット販売しながら全国の消費者へ鳥取の良さを発信、さらに世界にも情報発信するという企業が成功しておられます。
 これにより、県内の第一次産業にも、Iターン、Uターンの若者たちが増えて、多様なビジネスが生まれました。
 この産業が潤うことは、景色をさらに美しく保ち、魅力ある鳥取県の基礎となります。

 「子育てするなら鳥取県」と言われ、子育て王国として知られる鳥取県は、県外の多くの若者から、将来暮らしたい県として話題にのぼる程、国レベル、県レベルで行われてきた施策が、目に見えて良い方向に向かっているのは、間違いありません。

 今後は、教育現場でも「子どもたちの未来のための教育振興施策」の点検をしながら、幼児期から故郷に誇りと自信を持つ子どもたちを育み、県外の大学に進んだ若者や、外から移住希望をされる人たちが、将来鳥取県で就職や起業のしやすい環境を整えるなど、県民一体となって、人口減少の阻止に努めたいものです。

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