教育委員リレーコラム

  

「わたしにとってのチャンス」

鳥取県教育委員会委員長 上山 弘子 上山委員の写真


平成6年、私は4歳、2歳の娘を持つ普通の母親でした。仕事と保育所の送り迎えと家事で1日が終わる普通の生活。この年、主人に紹介されてあるセミナーに行きました。

さあ みんなで世界を作り直そう
 一人は小さいけれど きっとまだ間に合うはず
 さあ みんなで笑顔から始めよう
 泣きながら笑えばいい 怒りながら笑えばいい
チャンス  それは誰にも
チャンス  平等にきっと
チャンス  与えられるべきもの 信じていいよ
チャンス  ひとりひとりが
チャンス  生まれながらに
チャンス  選ばれた者たち

 そこで、さだまさしの「チャンス」という歌に出会いました。
  目の前に現われることに尻込みするか、チャンスと捉えて一歩前に出るか。
このあと、私は一歩前に出て幼稚園のPTA会長を受けました。
それから、その時々で「チャンス」のメロディを口ずさみながら今日に至っています。
 人生を豊かに、そして心の道しるべとなるものを探すように本を読んでいます。
 心に響いてコトンとふに落ちる先人の言葉に会うたびに宝物にめぐり会ったような気持ちになります。

“人間にはそれぞれ条件が与えられていて、多くの人は
条件が揃えばもっといい人生が送れると思っている。
だけど本当はその条件だけでぴったんこなんです。
その条件で見事に生きられるようにセットされているんです。
足りないものは一つもない。”

あとは自分をいかに磨くかということ。
安岡正篤先生は、「運をよくしようと思えば、結局心を養わなければならない。心を養うということは学問をすることで、したがって本当の学問をすれば人相もよくなり運もよくなる。すべてがよくなる。運も相も結局学問にほかならないのである。」といわれています。
自分の人生に責任を持つということは、しっかり学問をすること。学問とか、心を養うとか、よりよく人生を生きるというようなことを、若い頃は考えてもみませんでした。今になって、遅ればせながら学ばせて頂いています。

ところで、先日、鳥取県PTA協議会研究大会と同時開催された「基本的生活習慣の定着等による学力向上促進事業」実施報告会では、さまざまに知恵を絞った活動の報告がされました。発表をされた3校1連合会とも、基本的生活習慣の定着について学校・家庭が連携してしっかり取り組んでいる様子が伺え、この発表から、全国学力学習状況調査の結果を基に、基本的生活習慣の定着をキーワードとした取組を行っている学校、PTAが着実に増えていると感じました。
これらの取組が、すべての保護者に理解されて成果が出るまでには、時間がかかるとは思いますが、熱意を途切れさせることなく、継続させて頂くことを願っています。

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