自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2016年1月15日

冬の宇野海岸

 二十四節気(にじゅうしせっき)の1つ小寒(しょうかん)を過ぎ、寒さが厳しくなる頃になりました。鳥取県では先月(12月)は気温が高く降雪量が少ない天候だったため、1月上旬には早くもウメやロウバイが一部で開花していました。 

ウメの開花
ウメが一部開花(湯梨浜町)

 1月中旬にようやく冬らしい天候となり、湯梨浜町の宇野海岸では砂浜に雪が積もり、海面からは湯気が湧き上がるような光景が見られました。

蒸気霧
海面から湯気が湧き上がるような光景(湯梨浜町 宇野海岸)

 これは、陸の冷たい空気が海に流れ込んで、温かい海水から蒸発した水蒸気が冷やされて発生する「蒸気霧」と呼ばれる現象です。冬の冷え込んだ朝方に時折見かける光景で、この日は陸の気温が1度未満と寒く、海に向かって風が吹き、海水温は15度程度であったため「蒸気霧」が発生する条件になっていました。

 今年の冬は雪が少なく暖かな天候になっていますが、温暖化などの地球環境の変化は、将来人間の暮らしや生物の生息環境に深刻な影響を与えるといわれています。その一例として、北極の氷が溶けてホッキョクグマが生息できなくなる、海水温の上昇によりサンゴが死滅してしまう、ライチョウの生息に適した地域の減少、高山植物の生育に適した地域の減少、ブナ林の分布に適した地域の減少、農産物や水産物への影響、自然災害の増大などが指摘されています。

 将来の地球のためには、冬は冬らしい天候になり、四季折々に気候が変わっていくことが大切だと感じます。


中部総合事務所環境建築局 2016/01/15 in 県立自然公園,植物



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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