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2022年9月7日

山あいだからこそ、最新機器を~日南トマト選果場の持続可能な未来~

 7月の記事「日南トマトの出発式がありました」の続きとして、少し時間がたってしまいましたが、今回は日南トマト選果場のリポートです。

 

 出発式の後に「トマトの目合わせ会」と実際の選果の見学会が行われました。
 目合わせ会を行いまーす!というJA担当者の掛け声で集まってきたのは、生産者のほか、選果係のみなさん。

 出発式の時、生産者の後方で待機していたエプロン姿の方々です。

 

「目合わせ会」とは、作物を出荷する品質の統一基準を確認しあう場です。よい例、悪い例が示され、それに基づいて選果(検品)→出荷をしていくというわけです。ですから、ここで示される基準は生産者(農家)より選果係の方こそ厳密に覚えなくてはなりませんね。
 ちなみに、ほとんどの選果係は生産者ではありません。生産者は栽培・収穫に忙しすぎて、選果場に人手を出せないということもありますが、生産者が選果をしないことは、結果として自分の出荷した作物の評価がつい甘くなってしまうのを防ぐ効果もあるようです。
(県中部では、らっきょう、すいか、梨…と選果場を渡り歩く『スーパー選果係』もおられるそうな…)


 目合わせ会の後、生産者の名前を書いた出荷コンテナから最初のトマトが選別機にかけられて、スタートです!   

 観覧車のように機械の中でコンテナごと一回転☆

       

 生産者のコンテナがすべて機械に入れられると、終わりの目印として裁断されたボールを入れておられました。やがて、排出口からこのボールが出てきたら、「この生産者の等級の内訳の確認」が終了し、次の生産者の出荷分の選果に移る…というわかりやすいしくみです。

 同じ日南トマトの中でも、生産者ごとの腕の見せ所がないと張り合いもないというものですものね。

 

 最初は、機械では見えない果実の全面、特に重要な優劣ポイントである「へた」のまわりを熟練した選果係が自分の目でチェックし、「秀」「優」「良」「その他(規格外)」などと分けていきます。 

 (等級の順は、秀>優>良。※優が最上位ではない)

  次に、人の手で分けた結果ごとにコンベヤ上の定められた「等級の置き場」に置きます。
(「その他(規格外)」は、この時、選果係の目の高さにある「逆走レーン」に置かれて戻っていき、出荷されることはありません。)

 

 このコンベヤの「等級の置き場」機能がすごいのです。

 左の写真をご覧ください。トマトがたくさん流れてくる黒いコンベヤの上部に、トマトが一列になって流れているレーンがあり、その手前には青、黄、赤の色分けがありますよね。

 この3色は「秀品」「優品」「良品」の色分けです。この一列レーンを仮に「選果後レーン」と呼びましょう。

たとえば、手前の黒いコンベヤにランダムに流れてくるトマトを選別した結果、「秀品」のトマトならば、「選果後レーン」の「秀品=赤い色分け部分」の「幅」に置きます。

 が、3色の色分けの幅は固定されているのに、「選果後レーン」はどんどん流れていってしまいます。秀、優、良と3本に分かれておらず、ほかの等級のものと一列になってどんどん流れていくのに、その後の見分けなんてつくのでしょうか?

 選果機の画面

 実は、最初の一瞬にどの等級の置き場(色分け幅)にトマトを置いたか記録されるのです。

 それから、その記録を保存したまま、コンピューターシステムが、大きさ、色・形・キズの有無などを上から見た映像を解析して選別していくしくみになっています。

 なるほど~!

 3色の色分け幅も数セットあり、コンベヤの前で4人ほどが同時に作業できます。

 【ここで一息…ざっくり言うと 等級:見た目、階級:大きさ】

 その後、同じ等階級のトマトごとに自動的にコンベヤが仕分けしていくので、等階級レーンの支流に待機している箱詰め係は来たものを順次詰めていけば粒が揃う、という寸法です。

 ※日南トマト(夏秋トマト)は、店頭に並んだ時に真っ赤になることを見越し、絶妙のタイミングで収穫します。

   

 詰められた箱には同じ色合い・大きさのものがきれいに揃い、ほれぼれする美しさ。

 そして最後、紐をかけられたものは選果場の建屋内に等階級別に置かれているパレットに積み上がり、出荷を待ちます。

 

 見れば、みなさん一瞬で選果をし、手際よく箱詰めをしておられますが、高齢化が進んでいるのもわかります。この方々が引退すれば、次の担い手が育つまで技術が一時的にでも落ちてしまう懸念もあります。

 そこで、今シーズン終了後に予定されている選果機の改修では、現在のシステムに加えてAI判定機能のついたカメラを導入し、人の目で見ないと分からない部分の選果技術のさらなる機械化により、技術の維持・継承を進められることになっています。

 

 記者がこのシステムに驚いていると、「山あいなのに、すごいでしょう」とほほ笑んで言われた方がありました。
 ですが、記者は「山あいなのに」ではなく、「山あいだからこそ、すごければすごいほどいい」と思います。

 

 生産には適した地でも、山あいという立地上、出荷時の人集めや輸送、事務作業には大きな町の近くの生産地より不利になりやすい分、最新の機器で補って、効率的に…言ってみれば「楽」をしたいものです。

 いい意味で楽をすることは、この人口減時代に、体を張って自然相手に食べ物を得る仕事をしている人たちの仕事を「持続可能」にし、ひいては「食糧のよりよい供給」を維持することに他ならないのですから。

 もちろん、並行して熟練者を育ててくことも大事でしょう。先日の携帯電話の大規模通信障害発生時でも、いざという時の代替手段を確保しておくことの大事さを思い知りましたものね。

 

 今はまだ、機械の改修より今シーズンの収穫と出荷、選果でお忙しいみなさんです。

 トマトにかかわるすべての人の「おかげさま」で、今日もおいしく「いただきます」!

 積みあがる空箱 ← 積みあがる空箱! どんどん詰め込まれていきます。

日野振興局 2022/09/07

  

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