令和5年1月10日(火)午前9時45分から

特別会議室

 

 皆様、明けましておめでとうございます。ティラノサウルスを見て、ちょっとむせてしまいましたけれども、本日皆様におかれましては、輝かしい新春をお迎えのことと心からお喜びを申し上げますとともに、昨年1年の皆様の大変な御功績、御労苦に対しまして深甚なる敬意を表し、県民を代表して感謝を申し上げなければなりません。先ほどは表彰を受けられました井上様、槙原様、田邉様といった県職員の人間を代表しての3名の方、また、ティラノサウルス2頭が表彰の栄誉を受けられる代表となりました。これ以外にもたくさんの功績が認められたところでありまして、本当に大変な1年間でありましたけれども、皆様がそれぞれに頑張った年だったんだろうと思いますし、その成果も如実に表れたということだと感謝を申し上げたいと思います。

 

 1つには、やはり新型コロナは猛威を振るいました。それからそれに対してかなりダメージを受けた事業者の方々がおられた、この両面にわたりまして、きめ細かい対策をしていただきました。また、SDGs、これも重要な役割を果たすようになってきた社会の中で、認証企業というものをつくったり、あるいはNE-ST(とっとり健康省エネ住宅)という鳥取県独自の方策を生み出したり、あるいはブルーカーボンのプロジェクト、こうしたことで頑張ったり、このようなことがいろいろとございました。

 

 そのほかにも物価高、円安等コロナ禍以外の苦しみもありまして、商工業者、事業者に対するきめ細かい対策を取っていただいたり、さらにはウクライナから避難をされて来られました方々の大変な御苦労、それを私どもの方で受け止める、そういう体制づくりにも御協力をいただきました。

特に年末ですね、残念ながら鳥インフルエンザが本県で発生いたしました。これは私自身も非常にしたくない決断をせざるを得なかったわけでありまして、鳥を殺処分しなければならない。それで、このことに県庁の各部局応援を出していただきまして、お一人お一人の方が大変な思いをされました。全て今日は表彰対象として掲示をさせていただいておるのは、皆様のそうした御労苦があったからであります。その故をもって今、隣県でも4県立て続けに鳥インフルエンザが発生していますが、本県は今のところ、この1件でとどまっているということであります。まだまだシーズンは長く続くわけであります。

 

 また、カイゼン事業を行う、これについてもこうしたコロナ禍を反映した、例えば予算査定の簡素化等も含めてしていただきましたし、ボランティアあるいは全国大会での活躍など、個人の活躍も目立った1年間でありました。ぜひ、昨年の成果、これを私たち土台にしまして、これからの1年、ぜひ皆様の総力を結集していただきたいと思います。「日本が ここに集まる 初詣」、山口誓子さんの有名な句であります。日本が集まったのは白兎神社でありました。今年は兎年、そういうこともありまして、因幡の白うさぎで知られる鳥取県は注目をされているわけです。

 

 私たちも白うさぎの年として、この1年間、ぜひ傷ついた観光だとか、物産だとか、そうしたものを売り出すチャンスかもしれません。そんな意味で、皆さんにも言わば希望を持ってうさぎのような跳躍を遂げていただくのだろうと期待をさせていただくところであります。

 

 これからの1年を見渡してみますと、まず、新型コロナでありますが、だいぶんステージが変わってきたと思います。ウイルスの型も変わってきて、うつり方は強烈でありますが、重症化は少なくなってきていると。そういう中で、持続可能に経済、社会を回しながらやっていく、そういう対策に転換をしていく必要があります。これが今年の新型コロナの向き合い方になるのではないかと思います。政府の方にも、今日もこれからお話を申し上げるところでありますが、私たちの考えをしっかりとお伝えをしながら、国全体の改革につなげていく必要があります。また、これに伴いまして、やはり産業の活力というものをつくっていかなければなりません。

 

 観光などは、インバウンドがいよいよもう一度見え始めるときだと思います。そういう意味で我々がかつて実現をしてきたこと、これをもう一度取り戻すときになってきていると思います。また、環境面におきましても、環境の豊かさは鳥取の自慢でありまして、例えば皆伐して、そして木をもっと元気にする。あるいは住宅、こういうものを活用したり、県民運動的なそういうSDGsの対応をしていく、こういうことで初めて実現するものであります。

 

 農林水産業も岐路ではありますけども、幸いコロナの中で農業の単価、これが伸びている面もある一方で、肥料高とか、燃油高、これの打撃を受けている厳しい状況にあります。そうしたものをまた乗り越えていかなければなりません。また、県庁全体のシステム、これもDX化というものをやりながら、利便性を高めつつ、効率化も実現していく、こういうことをどんどんと取り入れていかなければならないわけであります。

 

 いよいよ今年はバカロレアの学校がスタートをしますし、夜間中学校、これも本格的なその仕上げに入ってくることになります。いろんな意味で正念場を迎えるのがこの年であり、言わば分かれ道のような年なのではないかなと思います。そういう中で、県民のブレーンとして、あるいは県民の先兵として、皆様には県庁を挙げたマシーンを動かしていただければと思います。そういう中、一人一人の職員に多大な負担が集中しないように、昨年もそれを分散化させる意味で、各部局の協力を得ながら、応援体制を万全に取らせていただきました。

 

 今年もそうした目配りをして、メンタル面も含めた職場管理も幹部の皆様にはぜひ行っていただき、男女共同参画ということもございますので、働きやすい職場、これを目指していただきたいと考えているところであります。そういう意味で、今年は生まれ変わるべき再生、再興、リスタート、これを切る年になります。重要な分かれ道であり、ここを征することができるかどうかで鳥取県の浮き沈みが決まってくる、そういう分かれ道でもあります。皆様の奮起を切にお願いを申し上げたいと思います。

 

 昨年世界を沸かせたのは、サッカーのワールドカップでありました。私ども日本チームは森保一監督が率いてやっていたわけです。その森保監督の言葉にこういう言葉があります。「一喜一憂するのではなく、次に備えた万全の準備をすることだ」と。私たちは、今、コロナあるいはウクライナ紛争、さらには物価高や円安、燃油高など非常に厳しい壁にぶち当たっているのは事実であります。しかし、そうしたことに一喜一憂するのではなく、どういうふうにこれを打開していくのか、サッカーの日本チームのように機動的に対処していく。たった11人がフィールドに出て、あれだけピッチで働いたわけであります。

 

 小さな鳥取県庁こそ、世界をリードする、日本をリードする力がある、そのように私は信じております。皆様にとりまして、この1年がすばらしい年になりますよう、また、新型コロナが一刻も早く収束をし、災害のない穏やかな1年となりますよう、心からお祈りを申し上げまして、私からのメッセージといたします。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。どうも、おめでとうございました。

  

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