自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2007年3月30日

その2 打吹山の浅田さんと黒木さんの巻

 倉吉市の打吹山(標高204m)は倉吉のシンボル的存在で、おわんを伏せたような形をしています。三朝東郷湖県立自然公園の一部で、一帯は鳥獣保護区に指定されています。サクラやツツジの名所として有名ですが、山全体がスダジイやタブノキなど樹齢500年を超える自然林でおおわれ、「森林浴の森」百選にも選ばれています。
打吹山はおわんを伏せたような山姿。(峠の展望台より) 鳥獣保護区看板

打吹山はおわんを伏せたような山姿。
(峠の展望台より)

打吹山一帯は県の鳥獣保護区に指定されている。この赤い看板(制札板)が目印。


 山頂までの登山道を歩くと所々の樹木に名札がつけられています。タブノキ、スダジイ、ヤブツバキ、コナラ、ヤマザクラなどいろいろです。名札は縄でぶらさげられています。釘で幹に打ちつけたり、針金で締め付けたりといった方法ではないので、木の成長を妨げるものではありません。でも、名前をよく知っている人にとっては余計なおせっかいかもしれませんね。
 樹木にしても生きものにしても、名前を知ると親しみを覚えます。“ただの木”や“その他大勢の木”が、名前を覚えるとぐっと身近に感じられるようになります。まるで、知り合いになった気分です。さらに、葉の形や木肌を眺めたり、匂いを確かめたり、おもいっきり抱きつけば、ますますその木が好きになるでしょう。
 打吹山で育つ樹木の中に、さんをつけて呼びたくなるものもあります。『クロキ』さんと『アサダ』さんです。まるで人間の名前のようです。みなさんのご近所にもいらっしゃいませんか?そのほかにも、ミズキ(水木)さんとかカツラ(桂)さんとか。おっと、スダジイ(須田じい)さんなんてのもありますね。
 打吹山を歩く機会がありましたら、ぜひ、打吹山の『浅田さん』と『黒木さん』を見つけてください。(自然保護監視員 谷口真一)

アサダ

クロキ

アサダ(カバノキ科):落葉高木。
材は家具や建築材、床板などに利用。

クロキ(ハイノキ科):常緑小高木。
枝葉から良質の灰汁がとれる。

中部総合事務所環境建築局 2007/03/30 in 県立自然公園,植物,中国自然歩道



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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