自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2008年2月1日

その8 釣り針を捨てないで

 湯梨浜町の東郷池をパトロールしていたら、水面に揺れる白い物体を見つけました。双眼鏡で覗くと、カモのおなかのようです。頭が下がって、おなかが上を向いています。急ぎ、たも網を持って、池の中へ入りました。網ですくいあげようとして、頭が下を向いている理由がわかりました。カモのくちばしに釣り糸が付いていました。力を入れてひっぱり、ようやくすくいあげることができましたが、カモはすでに死んでいました。

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東郷池

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キンクロハジロ(メス)

 カモは、潜りが得意なキンクロハジロでした。釣り糸がからまり、浮かび上がろうにも、浮かび上がることができず、溺死してしまったのでしょう。雌でした。キンクロハジロは、小型のカモで体長およそ40センチ。越冬のため日本にやってくる冬鳥です。金色の目が特徴です。釣り針は、彼女の舌とくちばしを貫通していました。

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回収した釣り針

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テグス

 東郷池は全体が鳥獣保護区に指定され、水鳥にとっては羽を休める絶好の場所です。その場所で悲劇が起きました。最近は、自然に分解される釣り糸も登場しているそうですが、捨てないのが一番、釣り人のマナー向上を呼びかけたいものです。(自然保護監視員:谷口真一)

中部総合事務所環境建築局 2008/02/01 in 県立自然公園,野鳥



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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