自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2008年9月18日

峠のお地蔵さんその2

 野添~野井倉を結ぶ地蔵峠もその一つで、往時は倉吉・関金方面からの人々が盛んに行き交ったことでしょう。
 
今は県道倉吉江府溝口線地蔵峠展望駐車場から簡単に歩いて行けます。


「地蔵峠」のお地蔵さん

 すぐ隣にはやはり仏像を彫った大きな塚があり、台座には、関金の福原や堀の村人の寄進により萬延元申五月三本杉村の石工惣兵衛が作ったとあります。

 また、右 「せん上山、やばせ」
左 「大山、米子」の道標もあり、当時の賑わいが偲ばれます。
地蔵峠展望台

 地蔵峠展望台から昔の峠まで約50m、稜線に沿って下向きに歩道が作られています。
すぐ近くの県道三叉路からも昔の道をたどり、約100mで峠に着きます。
地蔵峠展望台から望む大山~甲ケ山の山並

 眺めるにはもってこいの雄大な景色。峠に立った当時の人は、これから向かう険しい山道にどんな思いを抱いたのでしょうか。

  野添在住で、現在の倉吉市高城地区から嫁いできたという女性が昔を懐かしみながら語ってくれました。

 ・学校行事の大山登山で大山寺に一泊した。大山寺への道中、一向には今のような吊り橋は無く、加勢蛇川をジャブジャブ歩いて渡った。途中の大休峠は名前からしてさぞかしいい所だと思い、楽しみにして一生懸命登っていったが、着いてみればただの林の中でがっかりした。
 ・子供が小学生のころ、先生の計らいで野添分校と三本杉分校の子供たちが地蔵峠に集まって交流会を開いていた。


 にぎわった地蔵峠も今は人影はありませんが、一向平~大山滝~大休峠~川床のコースは登山道、自然歩道として多くの人に利用されています。

 牛を伴って歩いたいにしえに思いを馳せながら、リュックを担ぐのも一興です。(自然保護監視員 浜辺正篤)



中部総合事務所環境建築局 2008/09/18 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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