自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2009年9月29日

かわいい小鳥の正体は?

 9月10日、自然歩道の点検のため大山滝のつり橋近くを歩いていました。
 色鮮やかな小鳥が3羽、チチッ、チチッと鳴きながら樹の枝から枝へとせわしく飛び交います。

 見慣れぬ珍しい鳥だったので撮影しようとしましたが、反応の良くないデジカメでうまく撮れません。同僚がようやく遠方からでしたが捉えてくれました。



 パソコンで拡大し、日本の野鳥図鑑などを参照してもそれらしい鳥はありません。
 困って、日本野鳥の会の会員に写真を見てもらうと、即座に「ソウシチョウ、外来種」との返事。
 最近では、大山周辺のバードウオッチングでも時々見かけるようになったとのこと。

 ソウシチョウ(相思鳥)は、インド北部、中国南部、東南アジア北部に分布し、ペットとして1980年代以降本格的に輸入されました。これらが逃げたり、放されたりして、関東以西の各地でかなり繁殖しているそうです。

 本種は日本の生態系に被害を及ぼす「特定外来生物」に指定されており、飼育、保管、運搬、販売、譲渡、輸入などが禁止されています。

 外来種としては、天然自然林に定着した珍しい例で、今後、営巣場所が競合するウグイスやオオルリに悪影響を与える恐れがあるとされ、日本の侵略的外来種ワースト100選にもなっています。

 ネットで見る限りかなり人気のある小鳥ですが、見かけに惑わされ、自然での増殖を喜ぶことがあってはならないと感じました。(自然保護監視員 浜辺正篤)




 

中部総合事務所環境建築局 2009/09/29 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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