知事定例記者会見(2022年9月8日)

令和4年9月8日(木)午前10時~
 災害対策本部室(第2庁舎3階)

(報告事項)


(質疑事項)

  
  • 9月8日記者会見資料(PDF)
  • ※定例記者会見時点での資料となります。

    録画配信 知事記者会見動画(約73分) ※MPEG4形式

      

     

     皆様、おはようございます。本日も聴覚障がい者の利便のためにマスクを外し、距離を取って小さな声でお話をさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。今、私ども鳥取県としては来週、いよいよ金曜日から[令和49月定例会]県議会が開催をされることとなります。ここに向けまして、現在、139億円の予算を用意をさせていただいており、特にそのうちの90億[円]強につきましては先議をお願いをし、[新型]コロナ[ウイルス感染症]対策を円滑に進めるようにさせていただきたいと思っております。

     

     現在、政府のほうでは物価高、あるいは生活困難、燃油高、こうしたものを念頭に追加の対策を検討されているというそういう報道もございます。したがいまして、私どものほうでもその情報をよくフォローさせていただきまして、可能であれば新しい追加対策が出た際にはこの9月議会中に追加の予算提案、これも視野に入れて検討するよう作業を指示したところでございます。恐らく近々、政府のほうの方針が明らかになるでありましょうから、その際に現場を預かる都道府県の役割ということも一定程度示されると思います。議会中にその処理をしておいたほうが予算の機動性が高まると思いますので、そうした対策を考える必要があるかなと思っております。

     

     例えば、医療や福祉の関係などでも私たちのほうにも要請も寄せられていまして、こうした光熱水費高等の影響があるということであり、そうした対策も視野に入れる必要があるかなと検討を指示をしているところでありますし、後ほど申し上げますような様々な孤独・孤立対策をはじめとした事業、あるいは今、円安ということがございます。こういうものも視野に入れまして、事業の拡充なども検討しなければいけないのではないかと思います。

     

     円安につきましては[1ドル]144円まで進みまして、その後、143円台に戻していますが、報道によれば150[円]という数字も見えるのではないかという報道もあり、非常に我々緊張感を持っているところでありますが、実は県内は割と製品輸出、完成品の輸出の事業体がそんなに多くありませんので、どちらかというと国内向けの部品輸出などの製造業が中心であります。そうしたことから、円安のほうがどちらかというと悪い影響が出るのではないかという懸念も企業側から上がっていますし、建設業界、建築関係でも資材高に影響はするというような声が上がっておりまして、こうした影響につきましても注視する必要があり、場合によっては今、当初提案をしているものに拡充する部分というものも考えなければいけないかもしれません。

     

     これ緊張感を持って今、世界や国内の情勢、そうしたところを見ていきたいと思いますが、GDP[国内総生産]は国内上方修正を今日、されたという報道がありますので、そういうことなどよい方向に本県も持っていけるようにドライブをかけていければというふうに考えております。


    ●知事

     また、昨日、私も現場を見に行きましたが、台風11号につきましては、被災された皆様方に対しまして心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、今、被害状況、集計中でございますが、その状況いかんによっては対策についても既存のものを中心として今、やっておりますが、拡充する必要があるかもしれません。この辺も注意深く見てまいりたいと思います。今のところ農業被害は梨を中心に2,500万円程度が見込まれておりますが、なお、調査が進んでくると拡大するというふうにも考えております。

     今回は例えば日南[町]や日野町のほうでビニールハウスについての被害があったり、また、そのほか、畜舎の被害であるとか、それから、倒木による道路閉鎖であるとか、様々な被害が見受けられたところでありますが、非常に強い勢力で鳥取県沖を通過したにもかかわらず、従来の同じようなコースの台風災害に比べますと、今のところは皆さんの対策が効果を上げていまして、従来よりは大きな災害にならないのではないかというふうに見込まれています。いずれにいたしましても今後注意をしていかなければなりません。


    ●知事

     また、併せまして幼稚園で非常に悲しい事故がございました。そういう意味で[河本]千奈ちゃんの御冥福をお祈り申し上げたいと思います。それで、こういうことが繰り返されてはなりません。本県では、火曜日に早速、こうした事故対策の通知を児童関係施設のほうに通知をさせていただきました。それと併せて360度ドライブレコーダーで車内も見ることができる、そういうものの設置を呼びかける補助制度の普及などもこの機会にさせていただいております。

     後ほど申しますが、この後、[新型]コロナの話がありますけども、コロナも子どもが中心の罹患が依然、続いている状況もありまして、子どもの施設を今後、点検していくという際に、この園バスを持っているところをまずは重点的に回らせていただきまして、特別巡回という形で安全点検を市町村とも共同しながら進めていきたいと思います。福岡[県]に続きまして静岡[県]でも同様の事故があったということは、やはりこれが続くかもしれないということであります。そういう残念な状況にならないように全力を挙げてまいりたいと思います。
     



    ●知事

     それで、コロナの今の罹患状況でございますが、本県は先般、もちろん8月27日に実効再生産数が1を切るということになり、この8月の下旬辺りを1つの山としまして、8月20日が過去最多でありますが、この後、今、下降の局面にあるというふうに思われます。昨日、発表分が463[人]でありますが、恐らく本日発表分、まだ、当然まだ作業の真っ只中でございますが、医療機関から寄せられる数字などを集計していくことになりますけれども、登録者数の数字の傾向から見ますと、この傾向が大きく変わることは今日もないと思われます。こういうふうに1週間ごとにベースが変わってきているということでありまして、本県抑えてきたのでちょっとずつこう上がっていくという独特の上りの局面を迎えていましたが、これが今、下がり始める局面だろうと。

     

     ただ、下がる速度が少し緩やかになり始めているかなというような気がいたします。その背景には、このオレンジのところ、これがクラスターでありますが、子どもたちの施設のクラスターのウエートが、ここと比べていただきますと、8月の下旬頃から比べますとかなり多くなってきているということです。それから、相変わらず高齢者の施設のクラスターというものが多く発生していまして、この今、防止対策を急いで今週やってきているところでございます。それから、事業所も相変わらずこの発生が見られまして、これ、BA.5の特徴だと思いますが、事業所で対策を取っていてもクラスターを発生し得るという、このことのやはり注意喚起も大切なのではないかと思います。

     

     ただ、中部におきましてはややこのようにオレンジ、落ち着きかけていまして、病床のほうも[鳥取県版新型コロナ警報の]規定を下回ることになりましたので注意報に警報から切り替えたところでございます。いずれにいたしましても、今も西部は特別警報、55%ぐらいの病床占有率、変わっていませんので、そうした状況などを今後もよくフォローしていきながら対策を取っていく必要があります。現在のところ、相変わらずBA.5が独占状態続いています。BA.2.75の影響というのは、本県はまだ見られているところではないということです。恐らく全国的にも状況はそんなに変わらないのではないかなというふうに思われます。

     

     それで、ちょっと我々実務で注目していますのは、この検査の陽性率ですね、これ、ここにちょっと取り出して書いてみました。[8月]1824[日]のこのピークを迎えた週平均ですと36.5%の陽性率でした。それが現在は21.1%まで陽性率がこの最近の直近のところでは低下をしてきています。例えば、我々行政検査をまだ続けていまして、申し上げてるように、例えば子どもの施設は施設のほうで一緒になってクラスター対策を取っていく、そういう形でやっているところでありますが、例えば昨日も、クラスター発生しないかなということで、ある園、児童施設に入ると。それで調査をしましたけども、全部陰性だったと。それで、こういうことってあんまりなかったですね、この頃。それで今、ちょっとそういうことが見られ始めてきています。結構全滅とか大変なことになってるっていうのがこの頃多かった。

     

     だから36.5%と陽性率上がっていたんですね。それで、それが今、20%ぐらいに落ちてきていると。本県はもともと大体数%できている県です、かなりこう広く検査をしていますから。今でもやはりBA.5の猛威というのがあるので、これまでの経験値よりも高めではありますけど、従来から比べると半分くらいに陽性率が落ちてきていると。これが何を意味するのか、この辺はよく今後も見ていく必要があるのではないかと思います。場合によってはウイルスの感染力が関係しているかもしれない。ですから、その全国的に今、ちょっと下り局面の意味がよく分からないですね。ぜひ専門家の皆さんには、その辺を明らかにしてもらいたいと思うんですが、本県はかなり手広く今でもその行政検査をやっている県であります。

     




    ●知事

     

     それで、そういう中で陽性率が落ちてきているということが何を意味するのか、その辺がこの現在は感染状況の変化を読み解く鍵になるのかもしれないというふうに思っております。それで1週間ほどやってみた、このBA.5対応型安心確立進化系システムにつきまして、全国の皆さんもこれから26日に向けて一斉に変わっていくということに政府は方針を昨日表明されました。それで、私もこの後、政府の分科会にリモートで出席をいたしますが、主な議題の1つがそれになると思います。それで、それがどういうふうにやればうまく、実効性を持ってできるかということで、やはり実例を我々先例としてつくっていこうと、パイオニアになろうとしてやってきました。

     

     それで、その結果を県民の皆様にも御報告する必要があるかなということです。かねて申し上げておりましたように、本県はちょっとよその県とやり方を変えていまして、誰一人取り残さない、そういう[新型コロナ]ウイルス対策、感染対策をやろうと。ですから、ここの医療機関のほうや、あるいは行政検査、無料検査やったとき、陽性者に対して案内のチラシを出しまして、ここにQRコードなどをつけて登録してください、電話番号ここに電話してくださいっていう案内をするわけですね。それで、これのもくろみとしては、事実上全数把握ではないけれども、全陽性者フォローの状態をつくっていこうと。だから、皆さんこういうお医者さんで、ここに連絡してくださいねと言われれば、大概調子悪いもんですから、それは連絡します。ですから、それで全数になるんではないかということでやってまいりました。

     

     それで現状どうか、これ直近のデータでありますが、9月2日から5日まで、その届出分という重症の可能性のある方ですね、それを除く陽性者は1,187人です。それで、それに対して電話や、あるいはインターネットで登録された方が1,156人、97.4%です。ほぼ全員が登録してくださったということでありまして、この数字はすごく我々としてはありがたいわけです。それで、これで誰一人取り残すことなくフォローできるという体制が事実上できてきたかなというふうに思っております。

     

     それから案内チラシを配布するということで、[医療機関から患者への]説明の手間が省けるはずでありまして、これについては医療機関からも負担軽減という声もありますし、真面目なお医者さんは、それでもやはりいろいろと説明されますので、それなりの時間を使ってくださる方もいらっしゃいますが、こういう案内チラシの効果があるだろうと。それから発生届の対象者が限定されたことで、例えば小児科のお医者さんですと、ほとんどがこの重症化リスクがないほうに分類されますので、その方については入力がなくなってくるわけですね。ですから、そういう意味では医療機関のほうからは評価する声をいただいております。

     

     また、軽症者や重症の届出対象者への対応が早くなると、それで、重症のほうは、これは数が大分絞られた上で作業するので早くなりますし、軽症者についてはシステムをこういうふうにやり変えたので、これで早くなるということなんですが、具体的にはどういう状況か、現状を申し上げます。ざっと申し上げて[陽性者]コンタクトセンターにはQRコードで入って申請していただく、このやり方の方が半分、それから電話をかけて登録していただいている方が半分です。それで、これによりましてその日のうちにセンターのほうに登録することが可能になるということですし、それで、その後の保健所との医療機関のやり取りとか、保健所のほうの分類だとか、そういうのが丸ごとなくなりますので、やはり1日スピードアップできているという形になりました。

     

     それから登録された翌日から、MyHER‐SYSを利用される方はこれ希望を取っているんですが、9割がMyHER‐SYSによる管理になっています。それで、1割の方が電話でサポートを受けるという形でございます。それで、これについては、実はこの健康観察がスタートするまでには今まではこうHER‐SYS入力をお医者さんがやって、それが夜をまたいで翌日、保健所のほうも完全に把握できるようになります。それで、そこからこう保健所のほうの中の作業が始まりまして、この患者さんはどうかというのを見るために電話をかけて、1件1件どういう状態ですかと聞き取って、それで、あなたは軽症で大丈夫ですね、じゃあ、自宅で大丈夫ですねっていうのを判断をすると、それで、これにやはりかかるわけですね。特に数が急増したときなどは、これでやはり1日では終わらなかった。

     

     ですから、それが、そうすると例えば発生から3日目とか、4日目とか、5日目でようやくその方に対して、例えば陽性者グッズが届いて食料だとか、パルスオキシメーターが行っていたということでありましたが、その日のうちから健康観察に入りましてパルスオキシメーター等を翌日に発送すると。だから、この翌日で健康観察やこういう支援物資の発送ということにたどり着けるようになりました。したがいまして、これは大分早くなったということです。

     

     それから在宅の療養や宿泊療養についても届出対象者と同様に療養のサポートをさせていただいておりまして、健康観察に入ったんですけども、いろいろと基礎的なバイタルデータに課題があるなということが分かって、それで、保健所対応に切り替える、つまり重症リスクがある患者さんに切り替えるというようなことも現実にこの数日間の間に起きてきています。それで、逆にいえばそういうふうに言わば全数把握はしていませんけど、全陽性者のフォローをして、リスクがある患者さんにはそうした対応に移っていただくということが多分できているのではないかと思います。

     

     それから今後の課題でありますけど、今、その先議でお願いをするコロナ対策の[9月補正]予算の中で、例えば夜間休日などの診療体制、これをもっと強化できないかとか、それからこの陽性者コンタクトセンターに医療系の方、医師や看護師等が関与するという形を増強できないかとか、それから一部の業務を例えば[My]HER‐SYS登録業務だとかそういうのがありますが、あるいは電話を取る、こういう業務など定型的なものは外部委託も入れて、さらに平常化していくといいますか、今、応援部隊が中心で県庁やっていますけども、そういうものを平常化していくという形にできないかということです。

     

     県庁の応援部隊も従来、疫学調査のそういうグループだとか、いろんなグループで応援を出していましたが、その総数の中でこの1週間ほどは動いてきていますので、ですから、人手が増えたということではなっていないという状況でありますが、なお、外部委託なども含めて、県庁全体を正常化していくということも考えていきたいと思います。


     

    ●知事


     それから今週に入りまして、かなり具体的に話が出てきているのは2価ワクチン(オミクロン対応型ワクチン)のことです。

     それで、これについては、本県は129,000回分が配分されるのではないかという見通しになってきました。これについて厚[生]労[働]省側からの連絡が届くようになりました。それで、国のほうでは、まずは重症化リスクが高いということがありますので4回目接種対象の、要はつまり高齢者だとか、そういう方々の未接種の方を優先してやってもらいたいと、それから一定の完了が見込まれた場合には、そのほかの者に拡大してもいいですよというふうなことになるという指針が示されています。それでこれにつきまして、本県のちょっと状況を見てみたところです。

     それで、その129,000回が配分をされるという中で、それで60歳以上の方に対するワクチン供給というものを考えた場合ですね、それでもなお大分余裕がまだあるということでありますので、それで本県では、まずは4回目未接種者の高齢者等を実施すること。それに加えまして、接種希望の12歳以上の方々にも門戸を広げて接種をやっていくと、それでこれによって、例えば10月ぐらいまで、それでももつだろうということですね、十分もつということで、そうした対応にしようと。それで高齢者につきましてはこういう2価ワクチンができますので、これによる接種をやりませんかという接種勧奨をし、それから政府は、今、全国100万回という1日ベースの体制を考えている、呼びかけがあります。

     それでこれが10月とか11月とかになってきた場合だと思うんですが、私どもも目標として[1日あたりの接種回数を]5,000回、これでも全国100万回のペースを上回るペースです。それでこの辺を目標として市町村と調整をしたり、あるいは職域接種、あるいは大学接種、こういうことを広げていけないかと考えます。それからもちろん接種券の送付だとか、それから県営の接種会場でも9月24日から2価ワクチンを打てるように準備をしたいと思います。それで具体的には新日本海新聞社とか、それからイオンモールの東西の拠点、こうしたところで接種をしようと。それでこういうようなことを明日、[新型コロナウイルスワクチン]接種体制協議会を開催しまして、市町村長さんとか、医師会のトップの方々と話合いをして、それで方針を固めたいと思っております。

     また、小児接種につきましても9月の6日から努力義務化されました。また、3回目接種ということも始まるということで、これについても接種体制の強化を図っていきたいと考えております。

    ●知事

     

     また、福祉・医療関係のクラスター対策ですね。それで、これ先週申し上げましたが、これについて[福祉・医療施設]感染対策センター、これを立ち上げました。現在までに合わせて190件ぐらい、陽性者が把握された施設がありまして、それで、そちらと相談をしながら、例えばゾーニングの指導であるとか、それから30万個、今、確保しております抗原検査キット、これを持っていきまして、それで迅速な検査をしていただくと、こういうようなことを進めているところでございます。これにつきましては財政支援だとか、N95マスクなどの支援だとか、それから投薬とかそうしたことをやりまして、できるだけ早くやはり高齢者施設や医療施設の感染拡大を止めようということでやっております。それによりまして初期対応ができるようになってきたかなという手応えを感じているところです。

     

     ただ、今これまでやってきたところで、やはりQ&Aのようなマニュアルをまたこれから作りたいという風に考えております。濃厚接触者として扱うのがどういう範囲にしたらいいかとか、それから特にこう近接をしたり、マスクを外したりする場面ですね、入浴の介護とか、あるいは食事の場面だとか、そうしたことにつきましての様々なそのマニュアル的なQ&Aのようなものを作成をして配布をしていくことで、今、作業をかかっているところでございます。

     

     



    ●知事

     それでコロナ以外でありますが、9月の14日にとっとり孤独・孤立対策官民連携プラットフォームを設立をすることといたしまして、関係者と合意をいたしました。これには社会福祉法人とか、あるいはひきこもりや自死、ひとり親などの支援機関の方々に入っていただきまして、行政だけではできない仕事でありますので、民間のいろんなお力、活動と相まって、孤独・孤立ということの解消、そのサポートをしていこうということであります。コロナが長引いていますし、それからライフステージだとか、いろんなものに応じた適切な措置が必要であります。これは民間の皆さんのほうが入りやすい、そういうフィールドもありますので、一緒に連携してやっていこうということで、やろうというものであります。

     それでアンケート調査をやったり、情報の共有化を図ったり、それから優良事例なんかのモデルケースを冊子化したりして研究会をまとめてみたいと思っておりますし、また、この9月の県議会の中でも、もしこちらのほうの議論のいかんにもよりますが、今、家庭丸ごと相談支援ということをやっていますが、そうしたものをベースにしながらこういう孤独・孤立対策の相談窓口の体系化ということも図れないかなと思っております。

     そういうことも含めまして、ひいては来年度予算に向けた議論ということもあっていいのかなと。追加の県予算の中でも、対策を取っていきたいと思います。こういう活動をしているところなどを念頭に置きまして、ギフ鳥という、これは地域づくりの活動だとか、いろんな活動がこの中にも含まれてきますが、新しいふるさと納税を活用して寄付を集める、そういう活動支援の制度をこの週末から始めようということにいたしております。それで、9月の10日にイオンモールの鳥取北店のほうで、そのキックオフイベントを[とっとり]県民の日の行事と併せてさせていただくことにいたしております。


    ●知事

     それから、長年の懸案でございましたけれども、何とか私どもなりのけじめを県側としてつけて、鳥取市と鳥取県の関係の間、懸案となっていたものの、要は喉元に刺さった骨、これを抜くことにできないだろうかとしていることがございます。それは、[旧]鳥取少年自然の家の跡地でございますが、これにつきましてはここにちょっと地図がありますけども、この湖山池を望むその丘の上にあった少年自然の家があったんですけど、その跡地を県立の美術館にするという構想が西尾[邑次元鳥取県]知事の時代にございました。それの構想に基づいて、この赤い線がありますが、市道美術館通り線というのを鳥取市さんのほうで建設工事をしておられました。具体的には平成9年~平成15年まで、この工事をしていて、これ未完で終わったままになっています。

     なぜかというと、私の前任の片山[善博]知事の時代に、平成15年に、この美術館については当面建設しないというそういうことを[鳥取]市側に申入れをしまして、実はその見直し問題が当時の県政課題だったんですが、この美術館については建設を当面しないということを申し入れたことによりまして、それで工事が止まってしまったわけです。ただ、市のほうは片山県政になってもそこはちょっと宙ぶらりんだったということもありまして、建設を続けていたわけですね。それで、これについての市側と県側との間の不信感というものは当然ながら生まれてしまったと。それで、この問題を長く、県政そして鳥取市政との間に横たわる大きな課題の1つでございました。

     ただ、これにつきましても、もう一定の終止符を打つべきではないかと考えながら、地元のほうにも説明をさせていただき、こういうような多目的広場などを整備をすると。それで、それのアクセス道としてこの管理道を県側で設置をすると。それで、これによって解決させていただきたいと私どもとしては市のほうに誠実に申入れをさせていただきたいというところでございます。それで、具体的にはこの赤い線の、まだ建設途中のものでありますが、これについては県の方に移管をしていただきまして、この多目的広場へのアクセスとなる管理道として県の事業として整備を最後まで続けるということにさせていただく。ここの通り抜けをして、地元の方々がお互いに行き来ができる道路にも当然併用できる、そうしたものとさせていただきたいということです。

     それで、この間、市のほうで事業費をつぎ込んでいましたが、国庫補助などを除いた実質の負担額につきましては、これは移管の際に県として全額負担をさせていただきたい。こういうことで、市のほうに我々としても襟を正してお願いをさせていただこうというものであります。これも9月の県議会の中で、県議会側にも説明をさせていただき、市側のほうの御了解もいただければこうした方向で整備に向けて動いていき、長年の懸案について決着を図らせていただければというふうに考えております。長年に渡りまして、鳥取市や地元の集落の皆様には、大変な御心配と様々な御不安を県の方で引き起こしてしまってきたというこの積み重ねにつきましては、心からお詫び申し上げたいと思いますし、こうした形で今後、県の方で責任を持って、かねての懸案でありました通り抜けできるそういう交通アクセスについても、この広場の整備と併せて措置をさせていただきたいと思いますので、御理解がいただければ幸いでございます。


    ●知事

     

     それから、9月の補正予算の中で住まあとっとりプロジェクトというデジタル化に絡んだ予算も用意をさせていただこうと考えております。1つはレセプトデータだとか、あるいは介護保険のデータなどを国民保険連合会が持っています。それで、これをビッグデータとして、個別のデータが分からないようにしたという意味ですが、ビッグデータとしてこれを健康管理に活用できないかということで、今年度、県だとか、市町村だとかが保健指導や受診勧奨、こういうものが行うことができる基礎データ、活用できるようなアプリ化をしたいと思います。

     

     それで、来年度(令和5年度)に向けましては加入しておられる被保険者、住民の方がスマホで自分の健康というのはこういうポジションだなというのが分かるようなアプリを作り、さらにその翌年(令和6年度)にはAIも使いまして、あなたはこういう疾病リスクありますよというのも見えるようにしてはどうかと、それで、こういうようにビッグデータの活用の健康増進プロジェクトを始めてみたいと思います。それから、畜産関係にもそのデジタル化ということを進めて、Society5.0を進めたいと思いますが、1つは牛ですね、これ、和牛ですけど、例えば、和牛は分娩があるんですね、母牛の場合。それで、この時期というのが非常に大事であります。それで、その分娩の前のそわそわしたような行動だとか、そういうのが母牛の行動の中で出ますので、そうした行動を把握をして、ここにぶら下げておくわけですね、そのデータ発信機を。それで、その行動を予測をしながら分娩時期を見たり、あるいは、例えば転倒したりしたらすぐに介助しなければいけませんし、そうしたものの対処をしたい。あるいは、これは鳥取畜産農[業]協[同組合]さんで考えておられるんですが、飼料用稲への施肥であるとか、そうしたものにドローンを導入するというようなこと、また、GIGAスクールの関係では、小中学校のタブレット端末が全部配布をされました。それから高校生について、今、学年進行でタブレットの普及が図られているところですが、いろんなコンテンツ、学習に役立つコンテンツ、例えば歴史的な資料だとか、あるいは美術であればその有名な作品だとか、そうしたもののコンテンツのコレクションがあったり、それから学習支援のそうしたプログラムなどがあると。

     

     それで、こういうものを統合して、それでワンストップでこの入り口を作ってアクセス、タブレットからできるようにする、そのポータルサイトを構築をしようというものです。これに関連したサーバーの整備だとか、データ基盤整備、そうしたものなども含めてこの9月[議会]で提案したいということです。


    ●知事

     それから鳥取型のMaaS(複数の交通機関を組み合わせて、検索・予約・決済などを一括で行うサービス)としてこういうアプリを活用しまして、setowaと言うんですが、これを見せると5日間、このJR、それから若桜鉄道、それから日本交通[株式会社]のバス、こういうものが乗り放題ですよというものを発売しようと、それで、鳥取[駅]-若桜[駅]間だったら4,400円で5日間ということなんですが、この際、そのモニターも募集して、感想だとかいろいろと指摘していただいたりすると、そういう方々には半額となるような、そういうモニター100名募集も含めてこれを導入したいと。

     

     それで、10月の10日から年内いっぱい(12月30日)で実証実験としてやってみたいということです。これによりまして、実はそれぞれが別々に走っていますが、例えば鳥取-若桜間ですね、若[桜]鉄[道]やJRを乗り継いで行くこともできれば、このバスを使うこともできるんですが、大体同じようなところに着くわけです。それで、[鳥取]市立病院などへのアクセスなども含めてこの中にパッケージで入れることによりまして、今の時間ならバスに乗ったほうが早く着くなというのはバスに乗ってもらうと、それで、今までは別々にお客さんを集めていますので、次のバスを待たなきゃいけない、次の列車を待たなきゃいけないということだったところがどっちでもいいということになれば、こういう公共交通のほうの利便性が自動車と比較してある程度優位になる可能性があるということです。それで、その辺のちょっと実証実験をしてみたいということであります。


    ●知事

     それから県営住宅の粟島団地というのが、上粟島団地がここに(米子市)ございます。この弓浜半島ですね。それで、これと比較的近いところに富益団地というのがあります。それで、この上粟島団地で実際に今、住んでおられる方が全部入られる、そこに富益団地から入られる方、それを合わせて3棟60戸を整備しようという計画を今、進めてまいります。それで、この際、ゼロエネルギー化に向けましてNE‐ST(とっとり健康省エネ住宅性能基準)の1番、NE‐STのワン(TG-1:性能区分)ですね、その環境基準を満たすようにして健康管理、健康にも環境にも資するような住宅を目指したり、太陽光発電を行ったり、それからCO2の吸収源としての木造も考えまして、その際には、壁材の県産CLT(直行集成板)が[株式会社]鳥取CLTで開発をしたんですね。

     

     それで、これは構造材にもなりますので、それを用いて初めて県内としてはこのCLTの構造材にもなる壁材、これを活用したもので造ってみようかと。このようないろいろと構想をまとめました。それでこれによりまして、今月、こういうものを確定をさせていただきながら、導入可能性の調査などに今後結びつけていきまして、PFIであれば、PFIのスキームによって、今後進めていこうというものであります。


    ●知事

     それから山陰海岸ジオパークでありますが、このたび連絡が来まして、再認定審査というのを経ないと継続できないんですね、それで、これで合格するかどうかという非常に我々としては緊張する時期になるんですが、10月の9日から13日にかけて山陰海岸ジオパークの再認定審査にアイスランド、それからマレーシアから審査員がお越しになるということになりました。それで[10月]12日には岩美町にあります海と大地の自然館、山陰松島遊覧などを御覧いただき、さらに砂丘のほうも見ていただきまして、砂丘のビジターセンターを訪問すると。そして[10月]13日に講評を行うということになります。私自身もこの審査の御案内に入らせていただこうと思っております。それでこれはいろいろと傾向と対策を練ってこれまでもやってまいりました。例えばこれまでの御指摘の中ではパンフレットやウェブサイトの多言語化をする必要があるよと。これについては英語版のウェブサイトを作ったり、それからパンフレットの英語版を作ったり、それからジオパーク活動のパートナーシップとして、これは例えば、山陰松島遊覧さんなど、これで例えば歴史や文化も含めて、ジオパークの意義をPRをしていただくと。そういう民間の取組とのパートナーシップをつくったりしています。

     

     それから、世界のジオパークとつながってほしいということがありまして、今、タイだとか、中国のジオパークと連携の調整をしておりますし、鳥取砂丘の調査研究をもっと活発に進めるべきだということがありましたが、前回の審査のときはなかった鳥取砂丘ビジターセンターができました。それで、こういうものを見ていただきながら、この辺のポイントも納得していただけるように、我々としては働きかけていきたいと思います。今後年内にユネスコのカウンシル(協議会)が開かれることになっていまして、そういうとこでの審議も経ながら早ければ来年1月には結果が公表されるのではないかと思っております。

     

     それで我々もそのジオパークの再認定に向けての機運を高めるという意味で、1つは鳥の劇場において、9月19日に「えっ!演劇とジオ?と」いうフォーラムを開催させていただいたり、それから誘客の促進・魅力発信の強化を、また[9月]補正予算の中でも提案をさせていただき、例えば、今度完成が見込まれます岩美道路の高速道路化でありますが、そのトンネルの中でプラネタリウムをやってみせるとか、そうした事業も進めさせていただきたいと思っております。


    ●知事

     いよいよ秋が本番になってくるわけでございますが、9月の10日には私どものほうで、ブルーカーボンということも考えながら、海のごちそうのお祭を賀露[港]のほうでさせていただこうと考えております。また、そうした環境というようなことでEV車の導入がありますが、9月の15日には三菱自動車グループさんと協定を結ばせていただきまして、災害時などにも活用できる協定を結ぼうと考えております。9月の23日には、いよいよ和牛全共(全国和牛能力共進会)が10月[6日から10日]に、連休に開かれますが、それに向けた決起大会を開催させていただこうと考えております。いろいろと災害なども続き、昨日も台風11号の被災現場回らせていただいたりしましたが、実りの秋、収穫の秋を迎えているところでありまして、県民の皆様にも、くれぐれも健康に御留意をいただきながら、この秋の香り楽しんでいただければというふうに考えております。私のほうからは以上です。


    ●知事

    ○日本海新聞 佐々木駿 記者

     日本海新聞の佐々木です。旧鳥取少年自然の家の跡地整備についてですが、これ移管の時期というのは、いつ頃を想定していらっしゃいますでしょうか。

    ●知事

     これにつきましては、まず、関係者と事業を整えていかなければなりませんが、これにつきましてはできるだけ早くというイメージで私どもとしては進めさせていただきたいと思います。ちょっと今の交渉状況など詳細につきましては後ほど担当部局のほうからも皆様のほうに御説明をさせていただければと思いますが、現在こうしたものの詳細設計など、こうしたことを進めておりまして、事業に、実際トンカチ入るその今、準備段階を丁寧に今、進めているところです。

    ただ、その際にこの市道の問題につきまして地元の御理解、鳥取市さんの御理解をいただくことがまずはその前提になると思います。その辺も丁寧にこの9月議会の時期も含めて、我々としても了解を取り付けていければと考えております。その辺の前提が取れた上で最終的にはこういう時期ということが確定してくると思いますが、今のもくろみとか、自然体でいったらということも含めまして後ほど御説明させていただきたいと思います。

    ○日本海新聞 佐々木駿 記者

     関連でお願いします。当時の報道で、この市の実質負担額が約2億3,000万円と報道されていた記録があるんですけど、これ県が支払われる額も大体この額と一緒ということでよろしいでしょうか。

    ●知事

     この全線にわたりましてある中で[鳥取]市のほうで建設されました。それで、市のほうが建設される中で実は国庫[補助]事業を取っていまして、新しい道路の新設の助成を受けておられます。それで、その辺を除いたところが2億4,000万かそこらあります。それで、この額につきましては我々誠意を持って全額負担をさせていただくのが筋だと思いますので、そのようにいたさせていただければと思いますが、それに加えて残事業をやる必要があります。その残事業については大体1億円ぐらいかかると見込まれます。ただ、全体大体5億とかそういうベースだと思うんですね。ちょっと詳しいのはまた後ほど、じゃあ、あれしますけど、ですから、それが国庫補助なんかを使って市のほうでもやっていただいた分だけ、我々としては言わば管理道の整備としてはある意味リーズナブルにできるんじゃないかと思っていまして、そういう意味で県議会のほうの御理解も得られればと思っております。

     

     


    ●知事

    ○朝日新聞 大久保直樹 記者

     

     朝日新聞の大久保です。よろしくお願いします。BA.5のこの対応システムについてなんですけれども、5日たって今、順調に推移しているように見えるんですけれども、先ほど取り残さないその体制というか、事実上できたと思うとおっしゃいましたけども、知事としては今、一定の手応えを感じていらっしゃるのかという点と、あと、福井県ですとか、これから先行事例見ながらやろうと動いているところがある、それから総理がおっしゃった26日から全国一律にやっていこうという話もある中でこの4県、鳥取県も含めて非常に参考にしたい点、工夫している点というのが多分注目されると思うんですが、その辺り、特に例えば改善点、むしろエラーがあった、こういうふうに改善したみたいなところ非常に注視されていると思うんですが、その辺りいかがでしょうか。この手応えと他県の、

     

     

    ●知事

     

     正直やるまでいろいろと御議論はありましたけれども、一番大きな議論は、本県の場合は他県と比べて割と感染抑制できた県だと思っています。したがいまして、そういうどの方も今後もその軽症であってもケアを受けられる、そのチャンスが失われないようにというのは多分本県の場合は大きなテーマだったんではないかと思います。そういう意味で[登録対象者の]97.4%が登録されているというように見込まれるというのは大変大きな我々としては手応えでありましたし、私どものその意図が関係者の皆さんにも御理解いただけたんではないかと感謝をしているところであります。

     

     それで、先ほどおっしゃったようにそれぞれの地域でそれ個性のあるやり方になるんですね。結局厚生労働省さんはこういうふうにやりなさいっていうの、実はきちんと示されてなくて、それで、例えば[療養]証明書は出ませんよだとか、そうした断片的なお話で、あとは何とかしてくださいみたいなふうに聞こえたもんですから、それで皆さん考え込んでしまったというのが実情だと思うんですが。それで、そういう中でそれぞれが工夫するもんですからやっぱり個性があります。それで、私どもこれちょっと書いてありますが、例えばお医者さんだとか看護師さん、これ割と事務ベースが中心になるんですね。それで、実は今、相談を受けています。それで、お医者さんのここ紹介しますんで、そちらにかかってくださいね。あるいは当然、保健師とかもついていますから、それで適切なアドバイスをさせてはいただくんですが、例えば、即、場合によっては投薬治療ができるかもしれないですよね。それからお医者さんの資格を持った人が、例えば処方箋を出して、それで薬剤師さんと一緒になれば投薬治療がすぐできるかもしれません。

     

     そういうようなことで、夜間も含めてそういう医療系のやっぱり機能というのをもう少し拡大したほうがいいんではないかなというのは、1つ我々としてやってみて感じたとこです。ちなみにこの点は、例えば宮城県さんは我々のこのコンタクトセンターに当たるところに、お医者さんがすっぽり入ってる形になっていまして、それはちょっと機能が若干違うんですけどね、機能は違うので本当に相談機能だとか、そちらのほうもあるもんですから機能が違うんですが、そういうようにやっている県もこれありでありまして、我々としてもそうした点については、例えば改善できないかなと。それで、そういう意味でまた補正予算のほう活用させていただけないかなという思いがあります。

     

     それで、これから[9月]26日に向けて、それぞれの県でまた考えていくと思うんですが、私も政府のほうに度重ねて申し上げていますし、このあとの[基本的対処方針]分科会でも重ねて申し上げようと思うんですが、全国知事会のその対策本部会議をやりましたところ、幾つか論点が見えています。それは例えば、ここでこういうふうに何げなく書いてありますが、このパルスオキシメーターとか、支援物資、これの配送ってのは、本県の場合はデータベースちゃんとつくっていましたのでできるんですけども、しかも、ほぼ全員が登録していると。ただ、その県によってはもともと厚労省との設計で、そこのデータベース等のリンクができないんですね。それで、本県は非常に技術的に濃厚接触者のデータベースに実はこういう人たちを入力して、そのデータベースを借用しながらやってるという形を取ってるのでできるわけでありますが、その辺ができないということを割と不安に思う都道府県があって、それがすぐに導入に踏み切れなかった理由の1つであります。それで、そういうところを例えばこうしたら解決しますよと、本県のようなやり方も解決できますし、三重県の一見[勝之]知事とも話をしてるんですが、一見さんのとこは昨日から、明日からスタートするんですかね。それで、あそこはクラウドで本当に名前だとか、ごく少量のデータだけを入れたクラウドをつくって、そこでそうした管理ができるようにするっていう趣旨じゃないかと思うんですが、そういう工夫するところがあったり、いろいろと今、やっておられます。

     

     それで、この今々、厚労省のほうでHER‐SYSをいじると言っていまして、それとの関連でどうなるのかよく分からないんですが、そうした実務上の課題があると。それで、そういうものが解決できないと26日に一斉に移行するといっても、また同じように二の足を踏む団体というのが出てくるわけだろうと思います。ですから、そこは丁寧に、我々現場サイドの問題意識や困難と感じている点と、それから政府のほうの持っているツールとここをちょっとすり合わせをして、それで1つ、1つこうすれば解決できますよっていうところをセットにして移行措置の提示をしてもらったほうがいいんではないかと思っています。

     

     それでこれ、知事会でも相当強く意見が出ていまして、今日も政府の分科会で改めて政府側、それから専門家の皆さんにも申し上げたいと思います。こういうようなことという意味では、大久保[直樹記者]さんおっしゃったとおり、先行事例も参考にしながら政府側でぜひ我々と話し合ってスキームを考えてくださいということになる必要があると思っています。

     


    ●知事

    NHK 大本亮 記者

     

     NHKの大本と申します。開始今日で7日目というところで、今その手応えについてもお話いただいたと思うんですけれども、一方で改善も知事はこの会見の中でお示しされたと思います。この今の取組状況知事の中で、例えば何合目までうまくいってるですとか、何%程度うまくいってるなど、何か知事の中での手応えを県民に示すとしたらどういった表現になりますでしょうか。

     

     

    ●知事

     

     今のところ、もくろみどおりに進んでるというのが正直なところだと思います。それで我々が一番県民の皆様の意識と照らし合わせて注意したのは、取り残される人がいないように、今まで割と丁寧にやっていた県ですから、その丁寧にやってる対策が失われないようにというところを主眼に置きました。それでその意味でこういう全数把握はしないけれども、全陽性者をフォローするよという形、それで、これについては一定の成果が挙げられるという自身を持ちました。

     

     ただ、そこについては、なお医療系を組合わせたり、あるいは今、県職員が中心で[鳥取]県の場合やっていますが、それをもっと外部委託なども含めて持続可能な形にしていくなど、その辺のテーマは新たに見つかってるところでありまして、これから徐々にそうした意味で改善をしながら、これから第7波の後の第8波、第9波とこれは続いていく可能性があると思った上で、次こんなにまた大きな波が来ても耐えられるという体制づくりをしっかりとこうした経験を踏まえて進めていきたいと思います。


    ●知事

     

    NHK 大本亮 記者

     

     ありがとうございます。もう1点質問させていただきたいと思うんですが、BA.5対策強化宣言についてです。今、9月16日まで前回延長される考えを示されました。現時点でその後延長するお考えというのはいかがでしょうか。

     

     

    ●知事

     

     これについては、ちょっと今週はまだ見極めがつかないかなと思っています。先ほど申しましたように、これ一応こう[新規陽性者数が]下がっているように見えますよね、これ前週と比べると677568647463[人]。それで恐らく今日もそう大きくレベルの違いのないところだと思います。それで、ただ、今ここの、どういうわけか分かりませんが、[検査]陽性率がこのように急速に下がった。それでこれはウイルスの影響なのかよく分かりません。

     

     ただ、いずれにせよ、そういうことでちょっと急速に下がったように見えたところが、実はちょっともう少し細かいデータを見ますと、今こんな感じになっているんですね。日を追ってみますとこういう感じのカーブになっていまして、それがどう今後推移していくかということもやっぱり見ておく必要があると。それでこの463のこのデータっていうのは、この7月の中旬までよりも高めです。それで正直、これは医療負荷ということにつながりかねない面はまだ持っていて、現実にも新型コロナ警報で、西部は特別警報が維持されているという状態です。したがいまして、もう1週間、ここはデータを見て、来週判断したいと思っています。


    ●知事

     

    ○中国新聞 小畑浩 記者

     

     中国新聞小畑と申します。全数把握見直しの件で、補足でお伺いいたします。まず、全員取り残さないという意味では、これまでかかりつけ医で発熱したとかという人、みんな受けられるような体制にしてきたということころが大きく寄与してるのかなという気もするんですが、その辺の知事の受け止めをお伺いしたいのと、あと、全陽性者に間口は広げた形で97.4%の登録ということですけれども、一方で、間口は広げてるとはいえ、2.6%の登録しなかった人がいるわけですが、この辺りをどう解釈するか、お願いいたします。

     

     

    ●知事

     

     今、おっしゃったように、私どもはお医者さん(診療・検査医療機関)が93%対応していただいているということもあって、これも例えば何か問題があればすぐにお医者さん戻ってもらえるようになっていると。それでまずはそのお医者さんに電話をしてっていうのが大分定着しています。だからそういう意味で、この最初のスクリーニングのところでお医者さんに来たら、陽性者、チラシを差し上げて電話かけてくださいね、登録してくださいねってやるもんですから、こういう結果になってるということだろうと思います。

     

     ですから、それやはり我々の特性によって、こうした形が実現したのかなと思います。ちなみに佐賀県もうちとよく似ているようで、やっぱり最初にまずお医者さんに行くようなスタイルになっています。それでちなみに、宮城[県]だとか、あるいは茨城[県]は必ずしもお医者さんでないです。だから、やっぱり地域性はどうしてもあるんだと思うんですが、私どもはこういう方式で、それがうまくいったところの要因だと思います。それで2.6%はどうかということなんですが、これちょっとまだ分かんないですね。これ正直、これ[9月]5日まで、始まってすぐですけど、[9月]2日~5日まででこれだけ陽性者がいました。それでいつ電話かけてこられたり、登録するかってあるので、ひょっとするとこの後、まだこれ伸びるんですね、97.4%]が、本当は。ですから、これ幾つになるか分かりません。

     

     それで正直ここは、その相差のごく僅かなところですけど、どういう人がいるかというのはちょっと我々も確認の手段がないんですが、ただ、現場の感覚で伺いますと、例えば絶対大丈夫なんで行政煩わす必要はないだろうという自信のあるタイプの方などは、ひょっとすると登録してこないかもしれません。それから、また御家族の中で何人も罹患するというのはやはり多いんですね、BA.5は。それで御家族の中でもう既に登録が始まっていれば、実は、あとはかかりつけ医のお医者さんが一定程度管理してくださいますので、ですから行政のほうに登録しなくても回るという人たちが実はおられます。

     

     その辺の要因が若干あるのかなと思っておりますが、我々想定していたのはもう少しこれ落っこってくるかなと思ったんですが思いのほか高かったので、やはり皆さん、気持ちとしては陽性になってびっくりして、やっぱり登録してそれでグッズをもらったり、あるいは健康管理しなきゃいけないっていう、その意識がものすごく高いですからやはり素直に皆さん迷わず登録されるっていう形になっているのかなっていうふうに解釈しています。


    ●知事

     

    ○山陰放送 日野彰紀 記者

     

     BSSの日野です。知事は全国知事会会長の職にもあられるわけですけれども、予定されとります安倍元総理の国葬には参列されるのでしょか。また、今、続いております費用負担をめぐる議論など、どのように捉えていらっしゃるでしょか。

     

     

    ●知事

     

     これについてはちょっと分からないんですけども、私はまだ招待状来ていません。ですから、招待状が来てから考えるのかなというのが正直なところです。招待もされてないのに行く行くと言って騒ぐのもどうかなと思いますので。それで、ただ想定としてでありますがもちろん[全国]知事[会]会長という立場もあり、そこは考慮要素になるのかなと思ったり、また、ちょうど[9月定例]県議会の最中でありますので県議会との影響ということも考えなければいけないかなとか、ですから最終的には議長とも相談しながら対応を考えるのかなというのが今日現在であります。

     

     ちなみに費用の問題については、これは国費でこの国葬ということをされるわけです。それで、それについては内閣の機能として決定をしたという、これは紛れもない国の行事、公式行事でありますので、それへの出席はそれは行政の考え方からすれば公費ということになるのではないかと思います。ただ、ちょっと理由は分かりません、まだ招待状が来ていませんので鳥取県が遠いのかよく分かりませんが、ないもんですからちょっと今はまだ判断できないというところです。


    朝日新聞 大久保直樹 記者

     朝日新聞の大久保です。関連しまして、ちなみに弔意みたいなものは県のその施設とか関連組織なんかは何か示される御予定ってあるんでしょか。

    ●知事

     これについては従来の先例に倣うのが行政のやり方かなと思います。そういう意味で先例に当たるものに準じてやっていくということでありますが、従来は例えば皇室のほうの薨去なりなんなりがあったときに、そうした場合には閣議決定などで弔意を示すやり方というのが実は示されるんですね。例えば半旗の掲げ方であるとか、それから記帳台を設けるとか、それでそういうようなことがあって我々はそれに対応してきたというのが本県の先例であります。ですから、その辺はそうした先例に忠実に対応するのかなと、特別扱いを今回何かするものでもないだろうと思っています。

    朝日新聞 大久保直樹 記者

     すみません。せっかくなので。もう1点だけ、取り残さない孤独とかひとり親のこの問題なんですけれども、ここにはあれですかね、今のいっとき8050問題なんか問題になって、必然的にそれが9060問題、これからますます高齢化社会で顕在化していく大問題で、しかも鳥取県内では昨年ですかね、親子二人の御家庭で死体遺棄事件というのが2件発生して、まさしくこれってもう全国的な普遍的な問題だと思うんですが、こういったところをやっぱり見据えてこう今、仕組調査を始めていくって、そんな理解でいいんでしょか。

    知事

     その辺も当然視野に入れなきゃいけないと思います。結局そういう8050問題にしろ、ひきこもりにしろですね、御家庭の中で実は大きな問題抱えているわけです。ところが、そこに行政がなかなか気づきにくいんですね。それで結局そうした御家庭もそうした問題は自分たちで解決しなきゃいけないというふうに、これはある意味良心的に思われるんですね。そういう傾向があります。ですから、わざわざ例えば市役所に相談に行くだとかいうことは控えられたりしますが、我々としては実は相談しに来ていただきたいと思いますが、なかなか難しいと。それで、そういうのは8050問題であれ、ひきこもりの問題であれ同様の家庭全体が孤立してしまっているという問題につながると思いますので、そうしたもののサポートが必要だろうと思います。ですから、こうしたプラットフォームをつくり、できればちょっと今後補正[予算]も考えながら、まずはその相談窓口をこのプラットフォームの御意見なども聞きながらしっかりと開設することも一つ手がかりになるのかなと思っています。

     


    山陰中央新報 岸本久瑠人 記者

     山陰中央新報の岸本と申します。国葬に関連してお尋ねします。これ職員に黙禱を求めたりするようなことはお考えがありますでしょか。

    知事

     その辺もこういう一つの言わば弔意を示す等の、こういう冠婚葬祭的な事柄につきましては行政でありますので先例に倣うというのが通常の在り方かなと思っております。ですから、そうした意味で内閣がどう対応されるかということがまず1つありますし、私どももそうした先例に従っていくのかなということであります。ちなみに宮澤[喜一]元総理のときですかね、あのときは内閣のほうでそういう弔意を示す等の要請はされなかったと思います。そのときは我々もそうした対応は取っていません。そういうのが先例として実は本県も定着していますので、何か特別なことというよりも、そうしたこれまでの言わば役所の中のしきたり的な冠婚葬祭のやり方に準じてまいりたいと思います。


    ○時事通信 竹原伸 記者

     時事通信の竹原です。すみません。コロナの話に戻って恐縮なんですが、昨日からコロナの陽性者の療養期間が10日から7日に短縮、無症状者の場合は7日から5日に短縮されましたけれども、受け止めというか評価みたいなものよろしくお願いします。

    ●知事

     これにつきましては私どものほうで分析したいと思っていまして、昨日そういうお話があり、通知も事務的に来ました。それで今日、保健所だとかそれから景山[誠二鳥取大学医学部教授]先生だとか、関係者と御相談申し上げているところであります。それに従いまして早ければ明日にでも[鳥取県新型コロナウイルス感染症]対策本部会議を開催をしまして取扱いを決めていきたいと思っております。ただ、経済社会活動と要は感染抑制とのどういうバランス、調和を取るかというのが多分今回の政府の眼目だろうと思います。今日この後、政府の[基本的対処方針]分科会でもこの点も議論の対象になると思いますが、そこで出た専門家の意見を踏まえて政府が最終決定をされていくだろうと思います。その考え方をよく見てみたいと思いますが、何といいますか、多分鳥取県民の場合は、いたずらにその感染を広げようということにあまりドライブはかからないと思います。山陰地区は割とそうじゃないかと思いますね。

     ですから、例えばこういうことで緩和はされてもその対策はきちんと取りましょうねっていうような、そういう言わばメッセージの出し方っていうのも山陰の場合は重要かなと思っていまして、その辺のちょっとどういう考え方なのかエビデンスがどうなのか、それでエビデンス上、もし感染がまだリスクとして残っているということであればやはり療養期間が終わった後もマスクの着用を例えば10日間はしていただきたいとか、そういう本県なりのお願い、これ国のほうとはちょっとベースが若干異なってくればお願いということは否定できないと思います。この辺は今、議論の整理をまだ今日いっぱい政府もされますし、専門家もこれから御意見を午後出されると思いますので、そういうところに注目をしながら、保健所や本県の顧問の先生方のお考えを総合しまして早ければ明日方針変更を決めたいと思っています。

    読売新聞 藤本幸大 記者

     ほかはよろしいでしょうか。では、これで終わります。じゃ、知事ありがとうございました。

    知事

     どうもありがとうございました。

      

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