特集<eスポーツ、広がる輪>

年齢、性別、垣根なし!
eスポーツ、広がる輪

  大規模な国際大会が各地で開催され、オリンピック種目への採用検討も報じられるなど世界的な盛り上がりを見せる「eスポーツ」。ビデオゲームによる対戦を競技として捉えるもので、老若男女を問わず楽しめることも魅力の一つ。10月に開催される「ねんりんピック」とっとり大会で初めて正式種目として採用されるほか、部活動として取り組む高校や地域での体験会なども広がっており、幅広い年代のプレイヤーが競技に親しんでいます。

多様な楽しみ方伝えたい

  「eスポーツは、誰でも始められて、どこからでも世界と繋がれるのが魅力」。そう語るのは(一社)鳥取県eスポーツ協会副理事長の谷口拓也さん。同会は、大会の開催やゲーミングチームの主宰などのほか、ねんりんピックとっとり大会eスポーツ競技や県が各地で開催している体験会の実施運営、高校部活動への支援などを通じて、eスポーツの普及や人材育成を目指し活動しています。
  「仲間同士での意思疎通が必然的に生まれるし、ゲームという"共通言語"を介して海外のプレイヤーとの交流もできる。eスポーツは協調性やコミュニケーション能力を育む格好のツールでもあるんです」と強調。さらに「高齢者も安全に楽しめ、適度な運動効果も得られる。認知症予防につながることも期待されています。そうした多面的な魅力も発信していきたい」と力をこめます。

部活動としての魅力

  県立米子南高校では、2022年にeスポーツ部を設立。2023年には全国高校対抗eスポーツ大会「STAGE:0」で中国・四国ブロック大会ベスト8の成績を残しました。一方そうした大会などへの出場のほか、地域でのボランティア活動にも積極的に取り組んでいます。公民館や学童保育での交流会や体験会、商業施設でのイベント運営など多岐にわたって活躍。評判が伝わりさまざまなオファーが舞い込みます。
  顧問の橋本圭司(けいじ)主幹教諭は、「部員の中には人付き合いに苦手意識を持っている子もいますが、部活に来れば自然と集まってプレイすることになるし、ボランティアでは幅広い世代の方との関わりも生まれる。そうした経験を通して人との繋がりを感じ、居場所ができて自信にもなっていくのでは」と意義を語ります。
  部の雰囲気は明るく和やか。この春入部した1年生もすぐに打ち解け、居心地の良さを感じている様子です。そんな新入部員の一人、恩田(はる)さんは「協力したり対戦したり、みんなで一緒にできるのが部のいいところ。思い描いていたとおりの環境で、すごく楽しい」と充実した表情。ほころぶ顔が、部の魅力を物語ります。

エンジョイ、eスポーツ!
県立米子南高校eスポーツ部の写真(県政だより7月号の表紙)
県立米子南高校 eスポーツ部

米子南高校eスポーツ部中国・四国ブロック大会出場メンバーの写真
米子南高校 eスポーツ部 中国・四国ブロック大会出場メンバー

eスポーツ部の活動の様子
eスポーツ部の活動の様子2
数人で集まって思い思いのゲームをプレイ。先輩後輩の間もフランクな関係

eスポーツ部の部員の写真
部員たちは和気あいあい。活動中は笑い声が絶えない

楽しさ共有できるのが面白い

米子南高校eスポーツ部 部長
樋渡(ひわたし) 惺也(せいや) さん
樋渡惺也さんの写真

  ゲームが好きでずっとやってきたけれど、eスポーツ部に入って新しい魅力に出会ったと思っています。仲間がいて、観客がいて、盛り上がりを共有できるのがすごく楽しい。ボランティア活動は喜んでもらえることが嬉しいし、刺激になります。今年もSTAGE:0に挑戦し、まずは中四国大会で1勝、その先に繋げていけたらと思っています。

広がる笑顔と可能性

  一方、ねんりんピックeスポーツ競技の県西部地区予選会が5月に「みなとテラス」(境港市)で開催されました。3人1組20チームがエントリーし、4つの椅子を巡って争奪戦を展開。「周りは上手な人ばかりでびっくり。結果がまだ信じられない」と話すのは、優勝した「たいこの素人チーム」の上野恵美子さん。チームは職場の仲間で結成、お互い刺激し合いながら自主練習に励んできたと言います。福祉施設に勤める上野さんらチームのメンバーは、「今回は自分たちが楽しんでいますが、介護予防に有効というのもすごくうなずける。施設でもどんどん取り入れていきたい」と声をそろえます。
 予選会は県代表を争う真剣勝負ですが、会場は終始歓声や笑い声に包まれ、中には対戦相手とアドバイスし合う姿も。eスポーツを楽しむ中で、自然と会話が弾み、コミュニティーも広がっていきます。
 「eスポーツには、競技性だけでなくさまざまな魅力、可能性がある。それらを生かして鳥取を楽しく面白く、盛り上げていけたら」と話す鳥取県eスポーツ協会の谷口さん。世界を席巻するeスポーツの波に乗って、グローバルに活躍する人材の育成や地域の活性化を見据えます。

たいこの素人チームの写真
ねんりんピック県西部地区予選会で優勝した「たいこの素人チーム」

ねんりんピックeスポーツ競技の県西部地区予選会の様子
使用するゲームはNintendo Switch版「太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル」。チームメイトや観客の応援で一層白熱

ねんりんピック予選にエントリーする選手の練習会も兼ねて開かれた体験会の様子
ねんりんピック予選にエントリーする選手の練習会も兼ねて開かれた体験会の様子2
ねんりんピック予選にエントリーする選手の練習会も兼ねて開かれた体験会(5月、鳥取市城北地区公民館)

谷口拓也さんの写真
「集まってプレイすれば、初対面でも自然と打ち解けられる。そんな魅力も伝えながら、もっともっと裾野を広げていきたい」と語る谷口さん

ねんりんピックはばたけ鳥取2024「eスポーツ」

■期日 :10月20日(日)(予選)、10月21日(月)(決勝)
■会場 : 境港市民交流センター みなとテラス(境港市上道町)

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電話 0857‐26‐7910 ファクシミリ 0857‐26‐8741

ねんりんピックはばたけ鳥取2024 境港市実行委員会事務局
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