防災・危機管理情報


新春座談会
交流のひろがり、未来へ

  県立美術館の開館、大阪・関西万博の開幕、そして東京2025デフリンピックの開催を迎える令和7年。鳥取と世界とを繋ぐ国際航空路線も再開や新規就航が続き、国内外との交流拡大が期待されます。こうした機会を捉えて地域の未来を明るく照らそうと力を尽くす皆さんから、それぞれが描く展望をお聞きしました。
県立美術館と大阪・関西万博公式キャラクターミャクミャクの写真(県政だより1月号の表紙)
3月30日に開館する県立美術館と大阪・関西万博公式キャラクター ミャクミャク

交流の花、開く年に
平井(ひらい) 伸治(しんじ)
平井知事の写真
鳥取県知事

感動、世界に届けたい
宇賀神(うがじん) 真紀子(まきこ)さん
宇賀神真紀子さんの写真
とっとリアル・パビリオン エバンジェリスト
ANAの客室乗務員を務めながら2022年に鳥取県に移住し、地元テレビ局で兼業。鳥取の魅力を広く発信するインフルエンサーとしても活躍

世界で活躍し、地元に恩返しを
山﨑(やまさき) 優子(ゆうこ)さん
山﨑優子さんの写真
デフサッカー/フットサル選手
デフサッカー、デフフットサル両競技で活躍。2018年デフサッカーアジア大会優勝、2023年デフフットサルワールドカップ優勝

「集いの森」という、挑戦
山本(やまもと) (たかし)さん
山本敬さんの写真
株式会社バルコス 代表取締役
国内外で高い評価を得るバッグブランド「バルコス」を倉吉から発信。県立美術館と共に開業する交流空間「集いの森」飲食物販施設に出店

友情というのは、強いですよ
杉原(すぎはら) 弘一郞(こういちろう)さん
杉原弘一郞さんの写真
鳥取県西部地区日韓親善協会 会長
長年にわたって日韓親善に尽力。人と人との結びつきを大切に、県日台親善協会西部支部の設立にも携わるなど交流促進に力を注ぐ

新春座談会の様子

鳥取県から広がる輪

知事  明けましておめでとうございます。今年、鳥取県は交流の輪が大いに広がる、そんな年になるんじゃないかなと思っています。いよいよ開館する県立美術館を核としてアートを切り口にした交流が生まれるでしょうし、韓国・香港・台湾など国外との往来も活発化します。また、大阪・関西万博を通じて、国内外へ鳥取県を紹介するチャンスが巡ってきています。さらにデフリンピック東京大会も開催。手話言語条例を最初に制定した県として、選手を応援しながら、さまざまな国と繋がる機会です。
 今年は巳年。多鯰ヶ池、東郷湖、赤松池など県内各地に蛇にまつわる伝説があり、実は蛇とゆかりの深い鳥取県ですから、楽しいことがたくさん展開する、内容が濃い“ヘビーな年”になるのではないでしょうか。

宇賀神 ANAの客室乗務員として働きながら、コロナ禍をきっかけに鳥取県に移住し、日本海テレビで兼業をしています。昨年「とっとリアル・パビリオン」エバンジェリストを拝命し、大阪・関西万博に向けて、SNSで自身が訪れた県内のスポットや日常を紹介し、鳥取県の面白さや魅力を発信しています。県内で自分が体験した感動を、世界の方に届けられればと思っています。
宇賀神さんのSNSの写真(逢束あじさい公園)
宇賀神さんのSNSの写真(大山頂上)
宇賀神さんのSNSの写真(なしっこ館)
鳥取の魅力をSNSなどで発信。定番の絶景や知られざる写真映えスポットなど幅広く紹介

知事  万博へ来る人に鳥取県へも来てくださいと呼びかける「とっとリアル・パビリオン」。新たな魅力の掘り起こしにもなっています。ぜひ多くの方にお出かけいただけるように、私たちも頑張っていきたいと思います。

山﨑  デフサッカーとデフフットサルをプレーしています。デフフットサルでは前回のワールドカップ(令和5年)に出場し、優勝しました。今年はデフリンピック日本初開催。今まで以上に競技に力を入れていこうという気持ちでいっぱいです。これをきっかけにもっとデフスポーツを広めていきたいですし、さらにそれが鳥取県からも広がっていけばと思ってます。
デフフットサルワールドカップ2023の写真1
©JDFA デフフットサルワールドカップ2023優勝を決めて(後列右から2番目が山﨑さん)

デフフットサルワールドカップ2023の写真2
©JDFA 決勝を戦ったブラジル代表の選手と健闘をたたえ合う

知事  デフリンピックを通じて、世界中の人が日本にやってきます。県内での事前キャンプを考えている国もあります。去年はねんりんピックが県内で開催されましたが、今年もスポーツ関連でさまざまな交流の機会が生まれますね。

山本  倉吉市から商売を始め、今までに世界で約30か国、50の取引先への輸出実績があります。数年前からカフェ、旅館の経営にも手を広げているほか、自社でwebメディアを運営する子会社を持ち情報発信にも力を入れてきました。3月には、県立美術館開館にあわせて倉吉市が整備する交流空間「集いの森」に飲食物販施設を出店します。これまで培ってきたノウハウを生かし、いろいろな方を取り込んでいければと思っています。
県立美術館横集いの森にオープンする新店舗のイメージイラスト
県立美術館横「集いの森」にオープンする新店舗イメージ

本社併設のカフェバルコスコーヒーの写真
バルコスコーヒーの看板メニューのアップルパイの写真
本社併設のカフェ「バルコスコーヒー」と看板メニューのアップルパイ

知事  強みをぜひ生かしていただき、美術館誕生を契機に地域振興に繋げていただければ、とてもありがたいですね。

杉原  50年ほど前から米子市の国際交流を進めています。今年は韓国束草(ソクチョ)市と米子市が姉妹都市提携を結んで30周年を迎えます。交流を続けていると、今回のコロナを含めいろいろな波があり、そのたびに往来が途絶えることがありました。そんな中でも、人と人との繋がりは途絶えないんですね。友情というものの強さを実感し、改めて交流に力を入れていきたいと考えています。
鳥取県と韓国・江原特別自治道との民間交流会の写真
鳥取県が30年来交流を続ける韓国・江原特別自治道との民間交流会(前列右から3番目が杉原さん)

鳥取県と韓国・江原特別自治道の友好提携締結30周年記念行事の写真
友好提携締結30周年を記念し、江原特別自治道の金鎭台知事を囲んで(左から2番目が杉原さん)

知事  ようやく韓国と日本を結ぶ航空路線や船便が順調に動くようになりました。また、昨年10月の香港に加え、この春には米子-台湾便も就航します。もはや鳥取県は、空と海で世界中と繋がることができるポイントになってきていると思います。これを生かしてさまざまな交流のチャネルをひらくことで、人間同士、地域同士の信頼関係を築いていきたいですね。

新たな年を迎えて展望は

宇賀神  今年は万博、デフリンピックと続き全世界からお客様が日本にいらっしゃる年になるかと思います。その中で、行先に鳥取を選んでもらうために、旅の目的となりうるポイント、食や景観など鳥取ならではの魅力を発信していきたいです。
  また、来県される世界中の方との交流のチャンスも生まれます。皆さんの声、鳥取を選んだ決め手やどんなところが楽しかったかなどをお聞きすることで、魅力を今後さらに磨き上げていく、鳥取の未来をひらいていくことに繋げられたらいいなと思っています。

山﨑  私は、実は昨年怪我をしてしまって今リハビリ中なんです。まずはしっかり治して、万全の状態を取り戻さないといけません。6月にはデフフットサルワールドカップが控えているので、代表に選ばれるよう準備を尽くします。目指すは連覇です!
  そして11月のデフリンピック。初の日本開催で注目が高まっていますし、期待に応えられるよう、また、地元鳥取県の皆さんに恩返しができるよう精一杯頑張ります。

山本  3月の県立美術館オープンは、地域にとってすごく大きな出来事です。そこに合わせて私たちも新しいチャレンジができるということを、非常に楽しみに思っています。「集いの森」は、当社の強みであるものづくりのノウハウや幅広い発信チャネルも生かしながら、若い人たちのアイデアを形にしたりスタートアップを支援する場にもできたらと考えているんです。お客様が集うだけでなく、若者たちの挑戦が実を結んでいく。そんな風に地域の活性化につなげていけたら嬉しいですね。

杉原  今年は国際交流もいよいよこれから、という年になりそうです。4月に米子-台湾便が就航するということで県日台親善協会の西部支部を立ち上げました。ソウル便も非常に好調で韓国との交流も本格的に再開しますし、県立美術館での企画展に韓国の方々が参加されるという話も進んでいます。また、長年続けてきたものの途絶えてしまっていた韓国束草市との相互ホームステイなど地道な交流事業の再開も計画中です。
  交流がますます活発になるものと期待していますし、私たちもどんどん積極的に関わっていきたいと思っています。

知事  今日はすばらしい新年への抱負を聞かせていただきありがとうございました。みんなで力を合わせて夢を1つずつ叶え、大きな大きな成果を上げていければと思います。
  大阪・関西万博で鳥取県は、「無限砂丘」を探索する体験型の展示を行います。ここで見つけた鳥取の魅力を、実際に見に、食べに来てもらおうという仕掛けですね。さらに万博会場内での県産食材をアピールする催しも決まり、多くの方に魅力を知っていただく機会とするべく企画を進めています。
  デフリンピックが日本で初開催されることになり、手話言語の普及にも期待が寄せられています。ずっと手話の普及に力を注いできた本県としても、山﨑さんはじめ県ゆかりの選手のご活躍と併せて応援します。また、夏には全国高校総体を中国5県で合同開催しますし、秋には近畿高等学校総合文化祭も開かれます。こうしたスポーツや文化を通じた交流のひろがりも期待したいと思います。
  そして、入念に計画を進めてきた県立美術館の開館。こけら落としの『アート・オブ・ザ・リアル』や『水木しげるの妖怪百鬼夜行展』はじめ皆様をお迎えしようと準備が進んでいます。鳥取県は“アートリ県” となり、誰もがあーっと驚く年にしたい、と考えています。
  「雪中梅咲く田舎の正月」(尾崎放哉)。鳥取県と国内外の交流がひろがる本年、そんな花咲く年になればと願っています。



 

 

← もどる    次のページへ →


最後に本ページの担当課    鳥取県 政策戦略本部 政策戦略局 広報課
    住所  〒680-8570
                 鳥取県鳥取市東町1丁目220
    電話  0857-26-70200857-26-7020
         ファクシミリ  0857-26-8122
    E-mail  kouhou@pref.tottori.lg.jp

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000