令和7年1月9日(木)、林業試験場の桐林上席研究員が、令和6年度農林水産部長表彰を受賞しました。
同氏は、スギの木の風合いを残しつつ耐傷性能を付与できる「圧密化木材の製造方法」を開発し、特許に登録された功績が認められたものです。
(令和6年2月1日登録、許第7429920号、発明者:桐林真人、特許権者:鳥取県)
(関連記事:「圧密化木材の製造方法について特許を取得しました。)
特許情報プラットフォームへのリンク
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2021-133518/11/ja
スギ板材を床・壁の住宅内装材に利用するとき、表面が傷つきやすい問題点があります。
同氏が開発した片面表層圧密化技術は、スギ板材の加工面のみ圧縮するため、圧密率が低い特徴があります。
これにより、スギ板材の手触りや温かみを残しつつ、ヒノキと同等以上の傷つきにくさを待つことができ、内装材として利用がし易くなります。
また、加工の際は節や年輪部分を浮造り(うづくり)状に浮き出す意匠性も持ち合わせています。
この片面表層圧密技術を学会及びSNS等により情報発信したところ、県内外の木材産業会社や試験研究機関から高い関心が寄せられています。
今後、節があり柔らかく傷つきやすいスギ材の付加価値化により、木材利用の推進と森林所有者の所得の向上が期待されます。
>>>農林水産部長表彰を受賞(桐林上席研究員、右)
>>>圧密加工板による床施工(イメージ)
>>>圧密加工の前後(左:加工前、右:加工後)