併せて、来週の県議会に提案させていただくことの大きなところは条例になろうかと思います。1つは、これ長い名前が書いてありますが、今、会計年度任用職員として、短時間勤務の職員がいらっしゃいますけども、それを恒久的に正職員として雇用できる制度というものを設けさせていただこうと思います。それを鳥取方式短時間勤務というふうに呼ばせていただこうということであります。いろいろ検証しましたが、保育士、看護師、歯科衛生士、臨床心理士といった資格を持っておられる方、それから障がいのある方でもやはり短時間の勤務を望まれるという方もいらっしゃいます。それで、こうした方々に対しまして、まずはスタートさせていただきたいと思いますし、国のほうでもこうしたことを1つのモデルとして、この短時間勤務の公務員制度というものをぜひ検討していただきたいと思っております。
任期はありません。定年でということの定年制になります。これまでは単年限りの制度で、本県は長いほうですけど、5回まで、最長5年間の更新は続けるわけであります。それでもその後また、もう一度試験を受け直す形になります。ですから、身分が単年で限られて不安定な身分ということがやはりあると思われまして、この辺が働く方にとってのボトルネック(隘路)でありました。これ法律でどうしても図れないところでありました。したがいまして、休暇をまとめて与えて週30時間を基本とする働き方をもう任命権者として認めてしまおうと、それで、それに応じた給料表もつくらせていただく、これで、退職手当や期末勤勉手当等々も支給されるということでありまして、今、こういう職にある方々については、今後条例が通れば選考採用ということも視野に入れさせていただきたいと思います。
それから青少年健全育成条例についても提案させていただこうと考えております。それで、これにつきましては条例で従来書いてあった賭博とか、児童ポルノの定義を明確化しまして、最終的に文案を詰めさせていただきましたが、オンラインカジノというのも賭博に入ることを明記させていただこうと、それから生成AI(人口知能)等により青少年の容貌の画像情報を加工して作成された児童ポルノ、その子ども、青少年の容貌を忠実に描写したものであると認識できる姿態、これは電磁的記録というものも含めて、これも児童ポルノ等の中に入りますよということを明確化しようというものであります。実質はもう本人と見まごうものであると、それから性的な姿態であるというような場合、そういうものはポルノと一緒ではないかということですね。
それで、特に条例の目的は青少年の健全な育成でありまして、青少年の一生の傷にならないように実質上、写真と同じようなものではないか、それはやはり規制対象として定義の中で入れようということであります。これは従来の規定の解釈としてもできるところでありますが、あえてそれが入りますよということを明記することで県民の皆さん、または県外の方々で私どもの青少年に関わろうとしている方に対してきちんとメッセージ、注意を喚起したいということであります。
それで、青少年の個人の尊厳が重んじられることを妨げられないように、SNSの適切な利用方法、例えばいじめにつながるとかそういうことも現に報告があります。それで、保護者や学校関係者にぜひ十分な指導、要は使用環境を整えるようにお願いをしようというものであります。それから児童ポルノ等の作成・製造・提供を禁止しようというものであります。それで、これについて県内の青少年の方の児童ポルノ等を県外で作成・提供するということも禁止対象としよう。それで、ここの部分は、実は法律とオーバーラップ(重なり合う)するところがあります。それで、法律のほうは当然罰則を伴うものでありますが、本県はまずは、これ禁止規定として設けさせていただいて、地域としての取組を明確化させていただこうというものであります。
それから青少年にオンラインカジノを含む賭博、それからそのほかの犯罪の機会をインターネットにより、あらゆる行為を禁止しようと、それで、こういうことでいわゆる闇バイトに引き込むという行為を規制対象にしていこう、それからフィルタリングソフトウェアを利用して閲覧を防止すべき情報、その中に闇バイト、オンラインカジノが含まれる、こういうことを明確にして事業者の協力もいただきながら、有害情報は閲覧できないようペアレンタルコントロール(子どもによる情報通信機器の利用を親が監視して制限する取組)を普及させていこうというものであります。これが事業者ですね、事業者にもアプリの規制方法の説明などをきちんと義務づける、こういうことには罰則もかかっているものでありまして、規定を明確化することによってしっかりと運用していこうというものであります。
また、相談窓口等、周知・啓発などもやっていこうということでありまして、基本的には従来の条例の趣旨を明確化するものでありますので、新年度からこれを施行しようというふうに考えております。私のほうからは以上です。
○読売新聞 山内 浩平 記者
ありがとうございました。質疑応答に移ります。質問のある方は挙手の上、社名、お名前を名乗った上で質問してください。
〇共同通信 古結 健太郎 記者
共同通信の古結と申します。2枚目のスライドの下のほうにある男女協働未来創造本部について質問させていただきます。まず、そもそもの話じゃないです。なぜ今回、女性というワードに絞って、対象に絞って対策を取られていくことにしたのか、まずその辺ちょっと。
●知事
実は、鳥取県は、皆様御案内のようにいわゆるジェンダーギャップ指数、世界共通の指標で見た場合に、行政のジャンル、それから経済のジャンルでは、全47都道府県ではリーディングとして一番上というようなことで、一定の成果を上げてきたと思います。だからこそ分かることなんですが、アンコンシャス・バイアスをはじめとした根強い社会、あるいは企業風土などに根づいている、そういう私たちの文化的なことも含めた風習、そういう行動様式、これは考え方、マインドチェンジを図って、次の時代に踏み込んでいくことが非常に、次に重要となるということが見えてきました。
それで最近の東京一極集中の状況などを見ましても、女性あるいは若者というキーワードによって一極集中がさらに加速をしているということがあります。それで今、石破[茂内閣]総理[大臣]なども、つとにおっしゃるのは、特に女性が地域で息苦しさを感じてるんじゃないかということでありまして、そういうアンコンシャス・バイアスを改めていくための県民運動などをこれから効果的に、また現場の皆さんのいろんな考え方、お声に即して展開していくように、いろんなシフトチェンジ、ギアアップをしていこうというものであります。そういう意味で、男女協働を推し進めていく、それで未来をつくっていく、そういう門戸をつくるわけでありますが、トップには部長級の、私は女性がいいと、今、思っておりますが、そうした明確な旗を立ててその当事者の皆さんの意識に即して政策をつくり直し、そして多くの方々の共感をいただきながら、粘り強い運動にはなると思うんですが、こうしたムーブメントをスタートさせる、それが今我々がやっていくことではないかと思います。そういう意味で、ちょっと各都道府県等々の関係では非常に珍しいかもしれませんが、これを独立した本部として、本県としては創設したいというものであります。
○共同通信 古結 健太郎 記者
ありがとうございます。併せて、その県民運動の行き着く先というか、知事の中ではどういう社会になれるというビジョンを描いていらっしゃるのでしょうか。
●知事
実は、こうした一種の社会改革の運動というのは、これまでも農村地区でもやられていたことです。古くは生活改善運動みたいのがありました。また、県内でもやはりそうしたことが行われて、現に今もあるんですけども、家の中で、例えば農業ですと、女性も畑、田んぼに出るわけですね。それぞれにやっぱりいろんな役割分担があるんでしょうけども、そういうものを例えば、場合によっては収益の分配も含めて家の中のルールをつくる、そういう夫婦間協定というような取組すらこれまでもやってきています。ですから今までも全く手を打ってなかったわけではないと思いますし、指標としても、例えば町内会のトップの女性の割合とか、そういうものも公表してまいりました。
ただ、なかなか進まないというのもありまして、今、この多分分厚い壁がどこかにある、これを打ち破っていくことが必要だと思います。それで、世界を見渡してみますと、女性と男性とが普通に共存して、それぞれの役割を果たして、それぞれの人生というものを謳歌していただく、そういうところは非常に珍しくないわけであります。私自身もアメリカで暮らしていた時期もありますけども、職場の上司も女性でしたし、特に労働の世界ではそれができるんじゃないか。そう思って、私も就任後急速に女性の管理職というものを伸ばしてきました。確かに、軋轢がなかったわけではありませんが、ただ、今はもうそれが当たり前の風景になってきていて、気が付けば、全国では頭一つ違うほどのトップのほうに入ってきたということにもなりました。
ただ、やり方ひとつで実は変わっていきょうるところだと思います。こういうのを地域社会だとか、いろんなフェイズでやっていただく。それで、企業の中でも、例えば、管理職の割合は確かに増えてきました。だから、経済でトップにもなりました。じゃあ、働きやすいかというと、まだ、いろんな課題があるというのが実は聞こえてきます。ですから、そこはやはり一つの働き方改革も含めた対策も、まだなお必要になったと思うんですね。その根っこにあるのは、感謝する、つまり意識の世界、その意識されない、けれども、本当にここはバイアス、偏見なり差別、区別があったという、そこを見極めて正していくことができれば、意外に鳥取県みたいな小さなコミュニティは前に進むエネルギーを持ち得るのではないかと思っています。
ですから、ちょっとした心の持ち方やルールづくりで変わってくるのではないかと思いますので、いろいろと新年度は出前で皆さんにこの状況を聞きながら、出かけて行ってお話も聞いて、それを吸収しながら新しい計画もつくったり、それから運動体もつくったり、これに向かって行きたいと思っておりまして、男女それぞれがそれぞれの役割を果たしていく、そういう共同参画社会、鳥取としてのリーダーシップをとってまいりたいと思います。
○日本海新聞 松本 妙子 記者
日本海新聞の松本です。まず、最初に、今回の一連の当初予算を知事は、まず、何と、何予算と名付けられますでしょうか。
●知事
令和の改新推進予算とさせていただきたいと思います。こういう乙巳(きのとみ)の年でありますが、過去、この乙巳の年は、繰り返し、繰り返し大きな歴史が変わる節目でもありました。大化の改新しかり、あるいはベトナム戦争にアメリカが本格参戦をした、これが60年前でありますし、そうしたいろんな変わり目の年であるということを意識して、この際、鳥取からこの国を変えていく。これが今の石破政権も応援してくれるところだと思っておりますので、我々地元としても、その旗をしっかりと立ててまいりたいと思います。当然ながら、防災のことだとか、産業や交流のこと、それから、一人ひとりが大切にされる、そういう社会づくりなど、多面的なものになるとは思いますが、今年の特徴としては、令和の改新のスタートを切るということだと思っています。
○日本海新聞 松本 妙子 記者
すみません。続けて、新年度の当初予算は、石破政権下で予算を組まれる初めてのものだと思います。知事としては、石破政権を意識をされた予算編成になったと思われるのか、また、それはどういったところにどういう思いを入れられたかというのが特にあれば、教えていただきたいと思います。
●知事
石破政権になって、例えば、地方創生の関連の交付金、これを倍増するというふうにされました。予算上もそこを見込んで、倍というか、ほぼ倍のような、そういう形で交付金充当の予算組みも増やさせていただいております。また、石破政権が都度に言っておられる、女性、若者という視点で、これは全庁的に予算を見直させていただき、組織を改めたり、また、様々、地域事業などもつくらせていただいたりいたしております。
例えば、先般(2月8日)、鳥縁祭を初めて東京でやりました。この鳥縁祭、私もちょっと雪の関係で出席は見送りましたけれども、インターネットで参加させていただく形にいたしましたが、こういう言わばネオ県人会といったような従来の県人会の年齢層ではなくて、大学生だとか、社会に出立ての人たち、こういう人たちのコミュニティを意識的につくって、直ちに鳥取に来るかどうかということはないかもしれません、人によって。ただ、やはりそういうことを故郷につながっているきっかけを持つことで、こういう企業があるんだなとか、自分の活躍の場があるんだなということを、自分自身のこととして考えていただくきっかけには多分なるだろうと思っています。
もう、こういうネオ県人会の育成なんかも若い方々の発想を基につくらせていただいた事業ですけど、多分、全国でもあまりそういうネオ県人会の支援ということをまだやってはいないかなと思います。事ほどさようでありまして、こういうものをあちこちに実はちりばめてございまして、どうやったら本当に東京一極集中に逆行し、あらがいながら鳥取のほうにまた新たな人の流れというものを呼び込む可能性が出るのか、即効性があるかどうかは、それは長年、ちょっと長いスパンで考えていかなきゃいけないと思うんですけども、始めなければ何も変わらないというのも事実だろうと思いますので、今、政権が目指していることに地元としても応えていこうと思っています。
◯朝日新聞 清野 貴幸 記者
朝日新聞の清野と言います。当初予算で関連して、先ほど話の中で財政誘導目標に関して3つとも現状では達成しているけれども、4年間でこれを達成できるかどうかはぎりぎりだというような手応えという話もありましたけれども、そういう状況の中で今回、御自身が就任してから一番額が大きい、予算規模が一番多くなったという、要するに積極型の予算になったと思うんですけれども、必要経費、給与とか、そういう必要経費を除いて、そういうその御自身の政治家として、こういうふうな積極型予算にしようとした、もしくは結果的になったその狙いはどういったことでしょう。
●知事
やっぱり時代感覚ということもあると思っています。今まで日本がやるべきだったことは、人口戦略という大きなテーマがあると私は思っていましたし、実は私の仲間の多くの知事もそこを痛感していました。それで、今、ようやくその正面から向き合ってくれる国の姿が見え始めたなと思っていまして、この機会にやはり仕掛けるべきではないかなというのが一つ大きな考え方であります。
また、併せてやはり能登半島地震は多くの自治体関係者にもある意味ショックを与えたものでありました。それで、本当に72時間以内に人の命を助ける、それをあの極限で行うことができるだろうか、その意味で全面的にまた防災対策を見直させていただきました。そういうようなことの関係で、やはり普段より踏み込んだ事業立てになったことで予算規模を膨らませたことになったところでございます。
ただ、そうした調整のチャレンジの値打ちはあると思っていますし、また、それが結果につながるように、予算を編成するだけでなくて、実際に行動していく、それがまた予算以上に重要ではないかと思っています。
〇山陰中央新報 岸本 久瑠人 記者
山陰中央新報の岸本です。今年も予算、一言で言うと令和の改新推進予算という御発言がありました。どのようなことを達成すれば、この令和の改新というのは達成されるというふうに現状ではお考えでしょうか。
●知事
ゴールとしては、やはり人口減少にストップということだと思います。それは昨日も経済界の方といろんな意見交換しましたけども、皆さんの関心のかなり大きな部分は、例えばお商売をするにしても人口規模が減っていくとこの先やはり見通しが立たないというようなことであります。また、いろんな原因がやはり少子化、その背景にはなかなか家族を持つとかいうことに対する躊躇があったり、お子様についての不安があったりということが確かにあると、それで、そういうものを一つ一つ解消していくことをやり、それで言わば一つの大きなムーブメントとして産業界や労働界、あるいは関係者、いろんな方々巻き込んで特に若い方々、女性の意見を引き込むことができれば一つ変わっていく土台ができると思うんですね。
それで、恐らく令和7年度で解決するということには多分ならないと思います。ただ、そのゴール、人口減少にいずれストップをかけなければいけないと、それに向けてこのとき手を打っていたことがいずれ効いてくるということを信じて、やはり若干試行錯誤はあると思うんですけども、打って出ることこそが大切なんだと思います。これまでも例えば少子化対策、子育て王国というのを鳥取県もやってきました。最初の頃は財政を投入しても効果がないというようにも言われていました。国全体もなおさらそういう雰囲気だったですね。ただ、実際に、例えば少人数学級を展開するとか、それから小児医療費の無償化に段階的に進んでいくだとか、また、保育料、これを中山間地で、まず平成26年に無償化踏み切って、その後、拡大していくだとか、そういう結構財政的にも負担がかかります。ただ、市町村と話し合いながら、例えば保育園の環境を整えて保育士を確保したい、片方でして、それと同時に、またお金の算段もつけて一歩一歩進んできてみたら、実際に出生率については、従来の傾向が変わったわけです。
それで、因果関係はよく分からない、全部は立証できないところがあると思うんですけど、ただ、何もしなかったら、もっと下がっていただろうっていうことだと思います。したがいまして、そういうスタートを切るために、いろんな事業の方向性というのを令和7年の中でこしらえていきたいと。それで、うまくいったものは、さらにそれを伸ばしていって、それで、なかなかこれ効果少ないなというものは、またスクラップ・アンド・ビルドをしながら、限られた財源の中で、効果的な道筋をたどっていくと。これが多分、地方創生の本質だと思います。それで、それに向かっていくのが令和の改新であると考えております。
〇山陰中央新報 岸本 久瑠人 記者
ありがとうございます。あともう1点なんですけども、今年は万博の年でございまして、4月から入りますという状況です。この前視察に行かれたことを踏まえて、どのように誘客を図っていきたいかという意気込みですとか、来年度以降、来年度というか、万博終わってからも続く誘客の仕組みづくりについてどのように考えているのか教えてください。
●知事
[大阪・関西]万博については、実は先月かな、[石破]総理から急に電話かかってきて、やっぱり万博の入込客はどうなのか、心配をされておられて、特に大阪以外の地方で関心がいま一つ高まらないのはいかんかと。それで、地方創生と結びつけながら、もう一度、そうした振興を図ることはできるんじゃないかというような御趣旨でお電話いただいたことがありまして、[全国]知事会のほうでもその趣旨を伝えて、知事会としての提言内容を今、まとめているところであります。
事ほどそのようなことだと思うんですけども、今、順番に多分そういう流れの中で総理が発信されたこともあって、例えば入場券を当日販売を認めるとか、いろいろと今、工夫が始まっているんじゃないかと思います。私は、若干は、少し楽天的に見ているところもあるんですが、始まって、いろんな話題が起きてくると、やっぱり一遍は行ってみようかなという人がだんだんと、特に国内で増えてくる可能性がある。それから私も海外に行って万博の話をすることもあるんですが、特に経済界などは、博覧会にはやっぱり行かなきゃいけないという意識があるんですね。ですから、今までと違った割と経済界のトップリーダー、あるいはトランプ[アメリカ大統領]さんも興味を示したと総理言っていますが、そういうように、今まで来なかった人が来る誘引になることは間違いないんではないかと思ってまして、そういうことで、相乗効果がいろいろと生まれてきて、後半に向けて入場者も膨らんでくるということになればと思います。
それで、我々、地政学的にやっぱり関西のちょうど奥座敷的なところがあるんですよね。それで、そう遠過ぎるわけではない。だから、セットで回ってもらうことが可能な時期になる。それで、それと併せて、これに向けて我々がいろんな情報発信をしたり、旅行会社やいろんな団体に働きかけることが、その次に生きてくるのではないかと思っております。現実にも以前、まんが博というのをやりました。それで、まんが博の入り込みは数字のとおりなんですけど、そのときにプロモーションした香港の旅行会社の御縁で、実際にまんが博にお客を送り込んでいただけるには間に合わなかったですけど、ただ、その後、香港の定期便に結びつく、それが端緒になりました。
大阪・関西万博もそういう意味で、日本全体が活性化する起爆剤になり得るところがあって、本県もその手がかりをぜひ得ていきたいと思います。そうした意味で、こうした観光だとか、産業に向けた大阪・関西万博を契機とした活用というものを目指していきたいなと思っていまして、予算上も当然パビリオンの運営経費などもありますが、それ以外にもとっとリアル・パビリオン、あるいは食関係でも3回ほど現場で我々、展開可能な時期をつくっています。それで、また、海外とも連携しながら展示していく時期もございますし、そういうようなことをいろいろと仕掛けていければ終わって見た後、その効果がじわじわと広がってくることになるのではないかなと思っております。
〇山陰中央新報 岸本 久瑠人 記者
ありがとうございます。
○山陰放送 日野 彰紀 記者
山陰放送の日野です。知事も昨日、国道180ですか、181ですか、の雪害の現場の視察をされたところです。構図が、米子道が通行止めになってう回路になったその国道でスタックが発生するという話でした。これ2017年、6年か7年ぐらいに鳥取で、鳥取道が通行止めになって国道373号でスタックが発生するというのと構図が似ているというふうに思うんです。そのときは国と県とのその連絡の話とか、いろいろ課題が指摘していたところでもありました。今回の視察を終えて知事も検証が必要というふうにおっしゃっていたということですけども、今回の事案、どの辺りが検証確認になってくるんでしょうか。
●知事
日野[記者]さんがおっしゃったとおりで、ケースとしては智頭のケース(国道373号でスタック)と似たようなことが今回も起こったと。ただ、いろいろと今回例えば、何ですかね、牽引する車を岡山側から入れるとか、いろんな手だてで解消を急いだこともありまして、あれほど大ごとにはならなかったことはありますが、同じことが起きたと思っています。したがいまして、実はNEXCOさんとそれからその周りの道路の関係のところが、智頭のときの下道との関係ほど明確に認識されてなかったと思います。ですから、何となく漠然と迂回してくださいということは案内するんですけど、当然米子道止まりましたので、それで、そうしたら途端に大型車両が入ってきたというような面がありましたですね。
こういうことが起こらないようにやはりもう例えばスタックを起こしやすい車両についてはこの時期、この山を越えてこようとは思わないでくださいというようなことを呼びかけるとか、それから、また、実際、米子車道を止めますよって案内するときに、そこのタイミングでルートをお知らせをするということだとか。それから今回ちょっともう1つ従来の総括とつながってないなというのはやはりノーマルタイヤで米子道へ入ってきた人たちがやっぱりおられるんですね。それで、この辺をどういうふうに今後遮断していくのかっていうこともあります。これは鳥取県だけで解決できなくて、鳥取県とNEXCOさん、それから岡山さんとも一緒に協議をしながら新しいルールづくりをすると、かなり今回の問題は解消できるところもあると思っています。そういう意味で今回のレッスンを将来に生かすことにつなげていきたいと思っています。
○NHK 南 幸佑 記者
NHKの南と申します。予算に戻るんですけれども、新年度からは知事の任期の折り返し、後半戦に入ると思われます。先ほどの説明の中で社会保障の負担増とかもありましたけれども、そうした中で、一方で財政誘導目標は堅持しながらというバランスが求められると思うんですけれども、改めて任期の後半戦どのような意識で予算編成を行っていかれますでしょうか。
●知事
任期の前半のほうは、やはりコロナの残りの解消ということがやっぱりあったと思います。それを跳ね返していく上で、例えば海外路線の開設などをまずはスタートを始める、エンジンをかける時期だったと思います。そこに今、地方創生2.0という国の大方針出てきたわけでありますので、これから本格的に我々小さな鳥取県かもしれませんが、いずれは人口減少がストップできるような、そういう大きな目標に向かって、それに向けては例えば農林水産業も含めてなりわいというものを、付加価値を高める。それで、これは賃金の問題もあると思います。
それで、そういうものを複合的にやはり解決していく、そういう後半戦になってくると思います。それで、ここでしっかりと結果が直ちに全部出るかというと2年では短すぎるかもしれませんが、そこに向かっていくルートを見つけて、それで、そのルートを我々鳥取県からいち早く歩き始める、そういうことができればいいと思っていまして、そういう令和の改新に向けたスタートアップを新年度図っていければと思います。
○日本海新聞 清水 友揮 記者
日本海新聞の清水です。すみません。先ほどの質問とちょっと重なるところもあるんですけれども、知事の任期残り2年というところで目指す目標であるとか、その目標に向けて本年度当初予算案に盛り込んだ部分を、ここは重視したいというところがありましたら教えていただけますでしょうか。
●知事
やはり移住定住の促進などそういう具体的な数値目標も含めて任期の初めに示させていただきました。それで、それを達成することを私の言わば責務として残り2年でねじを巻いていきたいというふうに思います。任期中には収まらない目標も実はあって、例えば農産物1千億円(鳥取県農業生産1千億円達成プラン)というものもあります。これも農産物1千億円はほぼですね、生産額ベースの食料自給率、本県150%に近いものになります。ですから、そうした新しい目標をしっかりと見据えて、ですから令和9年頃には900億を目指すなどを私としてはこれまでも示してまいりましたですね。それで、こうしたことを丁寧に追及していくことになろうかと思います。
それで、ただ、先ほど申しましたが、結果が完全に出るかどうかは分からないところは正直ありますが、例えばそれに向けて農業生産で言えば、例えば畜産振興のために将来の種雄牛造成の基礎をつくるとか、あるいは米作がこれからもう一度復権していくと。それで、それに向けた環境づくり、あるいは販路開拓ということを考えていくとか、それで海外市場に展開をしていくとか、そうやって従来のステージから次のステージへ乗せていくことはしっかりと2年間でやっていければと思っています。
○読売新聞 山内 浩平 記者
そのほか、ございますでしょうか。なければ時間来ておりますので、以上で終了とさせていただきます。ありがとうございました。
●知事
どうもありがとうございました。