高次脳機能障がいは、事故や脳に起因する病気などによって、記憶力や注意力の低下、物事の手順が分かりにくい、感情のコントロールが難しい、自分の障害が自分で分からないなどの状態が起こります。
外見からは障がいを判断しにくいため、日常生活で本人や家族が困っていることが多いため、お互いの思いを語り合い、支え合うことを大切にして活動を行っておられます。
<活動>
- 高次脳機能障害者家族会定例会の開催:鳥取県西部は米子市「ふれあいの里」にて奇数月第3日曜日13時30分から16時(鳥取県中部は琴浦町にて、鳥取県東部は鳥取市にて、いずれも任意の集まりをお持ちです) 対面のみ
- Instagram(インスタグラム)更新(現状個別の相談には応じておりません) ほか
<連絡先>
鳥取県高次脳機能障害者家族会事務局
0859-35-5647
米子市西倉吉町83-3(障害者生活支援センターまちくら内)
「小さな輪から大きな輪へ」
2025年12月
任意団体 鳥取県高次脳機能障害者家族会会長 綾木真理子(あやぎまりこ)
とても小さな県のとても小さな団体が、このように鳥取県の「高次脳機能障がい」サイトに掲載されていることにまずは感謝申し上げます。
さて、私たちの集まりは発足当時から任意団体です。
前会長や障害当事者の皆さん、家族の皆さん、支援者の皆さん、福祉職や医療職の皆さんなど多くの方々から引き継いだ知識で少しずつつないでまいりました。
あえて私が「高次脳機能障害」と「害」の字をのこした記載をする理由を述べますと、鳥取県内で「がい」の字が採用され相当の年数が経ってなお、この文字がこの国の法律に残り続けていることによります。
(このことへの意見はわたくし個人にあるものです)
高次脳機能障害そのものについての研究・リハビリテーションの効果は日進月歩です。そして高次脳機能障害と診断されたその日からの投薬やリハビリが、本人と周囲のひとびとの生活の質を上げることに変わりはありません。
必要とあらば「高次脳機能障害」と検索するだけで、世界のどこにいても、どんな資料でも読む・読み上げる・各種言語へ翻訳することができるようになりました。
私は高次脳機能障害者の家族として過ごしていますが、不思議なことに、家族が高次脳機能障害と診断されるより以前から、権利擁護についての仕事を続けています。
しかしそれはまったくの、たったひとりの経験に過ぎません。
「小さな輪から大きな輪へ」のことばは私自身の希望であり、会をつづけていくつよい原動力になっています。発足当時の前会長の寄せたことばを引用いたします。
【以下引用】
「高次脳機能障がいの原因となる脳の損傷の場合、多くは急性期病院での救命医療が第一ですが、回復するにつれ、次のリハビリテーション病院のこと、退院後の生活支援や諸制度の利用についての情報が必要になってきます。しかしこれまでは、高次脳機能障がいに関係する情報を網羅したものが鳥取県にはありませんでした。
国にあっては、平成13年度から「高次脳機能障害支援モデル事業」が行われ、実態把握や支援策が検討されてきました。鳥取県では当初、支援する機関も無く、平成14年に結成した家族会が主に支援を行ってきました。現在は支援拠点が設置され、生活支援機関も増えてきたことをありがたく思っています。
高次脳機能障がいは外見からわかりにくいこともあり、身近な家族でも障がいの理解が難しく、支援が必要だと感じないこともあります。その障がいの程度をはじめ、生活環境、就労状況などが個々人で大きく異なっているため、その方に適した支援には多職種の「人のネットワーク」が必要になってきます。
このホームページが有効に活用され、高次脳機能障がいになっても安心して暮らせるために、より一層支援が進んでいくことを願っています。」 【引用終わり】
小さな団体が少しずつできる範囲内で動いていることに変わりはありません。むしろコロナ禍を経て、私たちの活動は縮小傾向かもしれませんが、お会いしてお話しすることに重きを置いています。
会場でお待ちしています。
2025年12月
任意団体 鳥取県高次脳機能障害者家族会会長