知事定例記者会見(2010年9月9日)

平成22年9月9日(木)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約61分) ※MPEG4形式

  

1 9月議会について 

●知事

 皆さん、おはようございます。いよいよ[9月県]議会が来週9月13日からスタートすることになります。今抱えている当面の課題など10億5,600万円の補正予算、それから、さらに[関西]広域連合への加盟だとか、[鳥取]環境大学の問題だとか、いろんなことをここで議論することになるだろうと思います。

 ただ、今進んでおります円高ですね、83円台までつけてきました。政府与党の方で速やかに対策を講じていただきたいと思うのですが、なかなか思うように進まないところがあります。

 若干の歯がゆさはございますが、鳥取県としても経済対策、雇用対策を追加をするタイミングを見たいと思っておりまして、今、庁内でその対策について取りまとめをやってるところでございますが、来週そうした内容を、精査をしていきたいと思っています。

 それで、状況を見て、必要なら追加でも今議会に提案をすることも考えるべきかなと、今その辺も視野に入れた検討を進めているところであります。




2 県の行政執行体制について 

●知事

 県の行政執行体制についても、随時これまで透明化を図ってきましたが、この度オンブズマンの皆さんの調査によりますと、鳥取県は県としては全国で一番透明度が高い、特に予算編成過程の透明度は一番であると、こういう評価をいただきました。これからもそういう透明性の高い県政を進めていきたいと思います。

 それに加えて、来月の半ばに鳥取県版の事業仕分けとでも言うべき事業棚卸を、民間のかたにも入っていただきまして、実施をすることにいたしておりますが、その人選も進んでまいりました。民間からの公募も非常に多かったものですから、抽選ということになりまして、その最終的な確定を、今、人についてさせていただいているところでございます。

 いずれにいたしましても、これからの県政の改革、より一層気概を持って進めてまいりたいと思っております。




3 台風9号による被害について 

●知事

 この度、台風9号が日本列島を縦断をするような形になりまして、昨日も東日本を中心に大きな被害がありました。鳥取県内は心配されたコースではありましたけれども、幸いにもあまり風が強すぎるということもなかった関係か、今のところ被害はねぎの畑が冠水をしたという報告が米子[市]であるわけでありますが、かなり限定的な被害に留まったことは、幸いだったと思います。ただ、そうした復旧対策とか、必要でありますし、取るべき方策は考えていきたいと思っております。




4 鳥取県西部地震から10年目フォーラムについて 

●知事

 鳥取県の大きな災害としてございましたのは、鳥取県西部地震でありました。これはちょうど今から10年前、平成12年の10月6日でありました。幸いにも命を亡くされるかたはなく、地域としては踏ん張った格好になりましたが、大変な爪痕がございまして、一緒になって復旧に向かってきたわけであります。

 ボランティア活動も盛んに行われましたし、それが今では中山間地域の支え合いのボランティアへと進化をしております。

 こうした10年間の体験を我々としても総括をしたり、他地域とも意見交換をしたり、全国的にも情報発信をするために、鳥取県西部地震の10年後のフォーラムを実施をすることにいたしました。10月の5日、6日と2日間にわたりまして、5日には日野町の方で、6日には米子[市]の方で開催をするということにいたそうとしております。

 その内容でありますけども、日本災害復興学会の室崎[益輝]会長もお招きいたしまして、議論の場に加わっていただいたり、関西学院大学の山中[茂樹]教授を初めとした、そういう震災復興の専門の皆さんとコラボレーションでのシンポジウムにしていきたいと思っております。

 被災地も、他の被災地を代表して新潟[県]の方から、泉田知事を初め、何名かこの議論にも加わっていただいて、シンポジウムにしたいと思っております。

 子ども達の体験発表、研究発表だとか、多彩なものを盛り込みまして、あれから10年という時間を県民の皆さま、全国の皆さまと一緒に総括をし、これからの災害対策に役立ててまいりたいと思っております。




5 多剤耐性アシネトバクターに係る院内感染について 

●知事

 また、アシネトバクターが猛威を振るっております。本当に命を亡くされたかた、お見舞いを申し上げたいと思います。病院が、非常に人々にとって重要な機能を果たしているわけでありますが、病院だからこそ抵抗力の弱いかたがたが集まるという場でもあります。そうしたことで、今回のような悲劇が起こってしまったと考えられるわけであります。

 帝京大病院、それから昨日相次いで報道されましたけれども、有隣病院ですとか、東京都健康長寿[医療]センターですか、そういう医療センターもありまして、複数のところでの感染が確認をされています。

 少々私共、現場にとってショッキングなのは、今までこういう多剤耐性アシネトバクターというのは、外国でしかみられないと思われていたわけです。

 それが、日本に入ってくるというのは単発的に、こう入ってくると。それに対する対策をやっておけば良かったと思われていたわけでありますが、今回のケースは、帝京大病院の中で広がりが出てしまった。

 それから、そこから転院をした人からの発症がみられたり、連鎖が起こっておりまして、どういう範囲で広がりが出てきているか分かりにくくなっているわけであります。

 ただ、新型インフルエンザとは違いまして、まるで空気感染をするかのように、どんどん広がっていく感染力が強いものではありません。ですから、元気な人には何の症状も出ないわけでございます。ですから、病院という、そういう場の対策が特に中心的に求められるのが多剤耐性アシネトバクター対策だと思います。

 また、この度明らかになりましたNDM1という非常に、これは力の強い、そういう細菌も見つかっているわけでございまして、この際、我々鳥取県としても、県内の病院にその対策をしっかりと取ってほしいと緊急の通知を出すことにしようと、事務方に、今、指示を出しているところであります。

 多剤耐性アシネトバクターのようなものは、これは、薬の効きを調べるために病院で調査をします。その時に行う調査で、これが存在するかどうかというのを発見できるというものでございます。

 ですから、今回の帝京大の問題は、これからいろいろ分析が進んでくるんでしょうけども、我々は、今、それを見て、他山の石として見て考えるとしたら、まず、初動のところだと思われます。

 外国から入ってくるとか、よその病院とかいろんなかたちで入ってくる、そういう患者さんを受け入れて、それで、発見をされた場合には、じゃあ、これが周りに広がらないように対策を取らなければならないと。ですから、その患者さんを、言わば囲い込むようなかたちで、そうして処方していくというようなことが求められるわけであります。

 アシネトバクター自体は常在菌でございまして、どこにでもいるようなものでありますから、何を恐れることではないんではありますけども、抵抗力がない患者さんと結びつきますと、甚大な結果を及ぼすことがあると、そういうことであります。

 ですから、そうした対策を病院としても注意をもって取り組んでもらいたいと、私共の方からも指導の文書を出させていただきたいと思っております。必要に応じて、これから医療監査のような手法もございますし、私たちとしてもこうした悲劇が鳥取でも起こらないように対策を取っていきたいと考えているところであります。




6 国際マンガサミットについて 

●知事

 当面、いろいろと議会が始まりますけども、議会中も行事だとか、いろんな動きが出てきます。例えば、9月15日から18日まで、韓国の富川[市]で国際マンガサミットが開催をされます。また、併催事業として、同じ会場で富川のマンガフェスティバル、[富川国際]漫画祝祭というものが開催をされまして、これが19日まで行われることになっております。

 私も国際マンガサミットの閉会行事に参加をさせていただきたいと思っておりまして、向こうでコナンとか、谷口ジローさんの漫画だとか、水木しげる先生の漫画だとか、そうしたパネルを持ち込んで、期間中鳥取県の漫画についてPRをしていきたいと思います。

 会場はアジアから、アジアを中心として、特に韓国を中心として漫画愛好家が訪れるところでございますので、鳥取県のネームバリューをアップさせるために、向こうでキャンペーンをしたいと思っております。

 今回の国際マンガサミットの中で、今後の開催スケジュールが話し合われると伺っております。ですから、おそらく18日の夕方頃にでも、その結果が私たちの方に知らされるのではないかという情報でございまして、それもぜひ聞かさせていただきたいというふうに思っております。そういうことも含めて富川の方に出かけていこうと思っています。

 今回は、我々がこの誘致運動を通じて知り合いになりました倉田よしみ先生だとか、漫画家の先生がたも鳥取県のブースに来ていただきまして、一緒にPRをしていただけるということになっております。ぜひ、マンガサミットの開催を勝ち取る、それから、2012年に向けまして周知を図っていきたいと思っているところであります。




7 世界ジオパークネットワークへの加盟について 

●知事

 また、同じように世界ジオパーク[ネットワーク加盟]も佳境を迎えております。確たることは、これは、向こうの事務局がどう動いてくるかということで分からないところもありますが、現在の情報では、10月1日から3日にヨーロッパはギリシャで[世界]ジオパーク[ネットワーク]の会議が開催をされるということでありまして、その会議で重要な話合いが行われるという情報であります。

 仮に、このタイミングで決定がなされるということであれば、日本時間だと10月4日になるかどうかというくらいかもしれません。そうしたタイミングで、結果が知らされる可能性があるという情報であります。

 ただ、いずれにせよこれは、予断を許さないものでございまして、我々としても最後の最後まで世界ジオパークネットワークへの加盟に向けて努力を傾けていきたいと思います。




8 韓国ドラマのロケ取材について 

●知事

 現在、多くのかたの協力をいただきながら、精力的に準備作業が進んできております、ドラマ「アテナ」の収録でありますが、とうとう、いよいよその撮影団が入ってくることになります。そして、県内の各地でロケが行われるというようなことになりました。

 ただ、取材とか、これは落ち着いた環境で撮影をしたいという先方のお気持ちや、当然ながらドラマ撮影でありますので、その内容に渡る所はドラマの中で見てもらいたいという、これは、当然の制作者側の思いもございまして、どういうかたちで皆さまにその状況をお知らせできるか、今、調整中であります。

 例えば、来週の頭ぐらいとか、そうしたタイミングで制作の状況について関係者の皆さまと報道陣の皆さまとカンファレンスをもってもらうと、プレスカンファレンスのようなかたちをもってもらえるかどうか、この辺を今、調整をしているところでございます。

 ただ、いずれにせよ、県内各地で撮影を行われることが本物になってまいりましたので、今回、県民の皆さま、企業団体の皆さまと一緒にぜひとも、このロケを成功させたいと考えております。




9 食のみやこ鳥取県フェスタについて 

●知事

 その他、今週末、9月11日、12日と、鳥取県で初めて中部の倉吉になりますが、食のみやこ鳥取県フェスタを開催をすることになりまして、本当に関係者の皆さま、大きな大会にしていただいております。

 県外からも今回はご参加があるということになりまして、中・四国の各地からも食材が出てくるということになります。また、地元の出し物だけでなくて、阿波踊りだとか、そうした県外の顔も見える賑やかなものになると思います。

 さらに食育のフォーラムも併せて行うことにいたしておりまして、このフォーラムの方には料理の鉄人に来ていただくなど、これもまた楽しい情報に富んだ内容になると期待をいたしております。

 その他、来年の海づくりの祭典を目指しまして、網代、賀露、境港で今週末から来月頭にかけまして記念放流行事をやりましたり、ラムサールの5周年を迎えるにあたりまして、島根県と共同で10月の2日からその記念行事を展示フォーラムなど、松江・米子で相次いで開催をすることにいたしましたり、秋の季節、いろいろと行事も出てこようかと思っております。

 ぜひとも、多くの皆さまにもそうした会場にも足を運んでいただきまして、少し台風も過ぎて涼しくなりましたから、秋の日を楽しんでいただければありがたいと思っております。私の方からは以上です。


○毎日新聞 宇多川はるか 記者(幹事社)

 各社、質問ありましたらお願いします。




10 鳥取環境大学の公立化について 

○山陰放送 秦卓史 記者

 補正予算に関連してなんですけれども、環境大学の関連ですね、盛り込まれています環境大学については議会の方で、すでに委員会レベルでもかなり議論がありました。これについては特に県としてはどの点を強調して、この事業を認めてもらうのかという、どう展開があるというふうにお感じでしょうか。


●知事

 これまでも県議会と活発な議論をしてまいりました。私もそうでありますし、県議の皆さんもつとにおっしゃっていましたけれども、ただ、公立化すれば事態が解決するのではないと。

 むしろ、大学が生まれ変われるくらい魅力ある存在に変わらなきゃいけないと。その意味で学部編成を変えるとか、それからシンクタンク機能を持たせて地域貢献を行うとか、いろんな提言がいろんな形でこれまでもきておりました。

 そうしたことをこれからぜひやっていこうということでありまして、現状の考え方だとか、それから、今回協議会を設置して、そういうような魅力ある大学を作るための準備をスタートさせてもらいたいということでご理解をいただきたいと思っております。

 あと、財政負担のことも、シミュレーションを鳥取県も入りまして、行政の目でも見させていただいた試算を今回おいております。そうした試算に基づけば、勿論これは入学者がどれほど増えてくるかということに左右されるわけでありますが、その入学者がきちんと充足をされてくれば、持続可能な経営になり、そして県費からの実質的な財政負担、持ち出しというものがないようなかたちもあり得るのではないかと。

 ただ、これは、そのためにこそ大学改革をやらなきゃいけないわけでありまして、それはセットでありますけども、そうした財政的な今後の推移、見込みなども併せて議論の場に提供して、そして、議会の理解を得ていきたいと考えております。


○山陰放送 秦卓史 記者

 そうしますと、知事としては、この公立化のスキームも進んで実現してれば、入学者は当然増えて、県の持ち出しがないぐらいに増えるというふうな確信と言いますか、ある程度見込みはお持ちなんでしょうか。これが1点と、もし仮に入学者が少なかった場合、これは県費の持ち出しということになるのでしょうか。


●知事

 はい。ですから、先程申しましたように、一番大切なことは大学が生まれ変われるかどうかだと私は思っております。単に公立化すれば入学者がそれでなんぼか増えるでしょうと。それで、結局今の状態は解消されるんですっていうのは、前から私も申し上げていたんですけども、やや安易な議論だと思うんです。それだけでは、解決しないだろうと。

 現に高知工科大学だとか、先行して公立化なされた大学がございますけども、元々、その入学率がある程度高い、充足率がある程度、鳥取[環境大学]と比べればまだ高い状態からのスタートでありました。鳥取の場合は、そうではないもんですから、高知工科大学さんだとかのように、公立化をしただけで、何倍も競争試験になって良かったということになるかどうかっていうのは、私はまだ確信が持てません。

 だからこそ、大学をどういうかたちで魅力ある大学に改革するんですかという問題提起を[鳥取]環境大学にもしてきたわけであります。その答えとして、有識者のかたにも加わっていただき、いままでと違った考え方で、全国各地のかたから、今もそうでありますけども、AO入試が今ございますけども。

 例えば、環境の方で言えば、環境管理の関係の非常に高度な環境について学ぶところは県外からの入学者が多いです。そういう意味で、県外にも名前がある程度浸透してきた、環境という看板での環境学部と、それから、今、環境政策学科の方は、これは県内からの入学者が多いです。これはすなわち他の地域であれば、経済系だとか、政策系だとか、別の大学にいろいろあるところでありますが、鳥取県の場合はそういうものがないものですから、受け皿になっている面があると。

 そういうところも、経営学部というようなかたちでしっかりとした受け皿体制を作ろうじゃないかと。そういうことであれば、1つのストーリーは成り立つかなと思います。

 ただ、これは大学の中でかなりドラスティックな変化が起こるわけでありまして、相当の決意と覚悟を持って、大学当局にも努力をしてもらわなきゃいけないところだと思っています。そういうようないろんな工夫をして、その大学が従来とは違うと。

 そのうちの1つの要素は、公立化されて授業料が下がるということでありますが、そういうことで、充足率、学生の入る数を本当に増やしていけるかどうかにかかっているんだと思います。それを目指すべきであると思います。

 公立化にいったん踏み切ってしまうと、もうこれは結局、経営主体が事実上移ることに等しいわけでありまして、鳥取市とそれぞれ割勘ということかもしれませんけれども、財政負担にも繋がってくることになり得るわけでありますから、それは、そういうことにならないように、是非とも大学の改革を進める必要があるだろうと思っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 この環境大学の問題で、今の知事のお話を伺っていますと、話が上手くいかなければあり得ないということもあり得るんでしょうか、公立化が。公立化すれば受験生が増えて、充足率が100パーセントを超える、あるいは俗に言われる九十何パーセント、71だったかな、からの充足率が足りるということが必ず言えるとは言えないと思っているんですけれども、それはさっき知事も言われたように学科改編をいかにするか、内容はどうかということにかかってくるんだろうと思うんですが、そのことが上手くいかなかったときに、公立化を認めないということもあり得るんでしょうか。


●知事

 だからこそスケジュールとしては早めに大学改革を実現していく準備組織を立ち上げなくてはならないだろうというふうに思っています。この議会でぜひ、そうした協議会を認めていただいて、もちろん議会でもいろんな議論が出るでしょう、こういうふうにした方がいいんじゃないかというアイデアもあるかもしれません。そういうものも取り入れるべきものは取り入れて、これからの大学改革を始めていくと。そして、その延長線の中で、公立化に踏み切っていくということではないかと思います。

 これから議会も始まるところですので、どういう議論が展開していくか、これから我々としては、厳粛に審判を待ちたいと思っておりますけども、最初におっしゃったような公立化さえすれば90パーセント、100パーセントの充足率でいくんですよということにはならないだろうというのは、私もそう思っていまして、むしろ大学の改革が中心柱であるべきだと思っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 全国に公立大学って80あるんですよね。その中で、本当に単純に公立化すれば充足率が足りますよという考え方っていうのは、僕はちょっと疑問を感じていまして、やっぱり今の環境大学の評価がどうなのか、その評価をどうすれば改善にいけるのか、あるいは、言えば、県内の受験生に対する、何と言うんですかね、枠を設けるとか、例えばですよ。

 アンケート結果で、本当はどうか分からないんですけれども、大学がやったアンケート結果で、保護者や教員は、公立化すれば受けさせたいというんですけれども、受験生そのものはあまり期待感がないんですよね、結果の中で。

 そういう状態の中で、本当に県内の受験生が公立化した環境大学に行ってくれるのか、来てくれるのかということに疑問を感じます。

 それは、やっぱり環境大学の中身がどうなのか、現在の環境大学に対する評価と、それと改善というか、学科改編されたあとの環境大学に対する評価というものだろうと思うんですけれども、そこが見えない限り、受験生も何て言うんですか、新しい環境大学、本当に来てくれるかどうかというのは見えないだろうと思うんです。

 そのときに、県内受験生に対する、何て言うんですかね、企業で言えば、枠ですかね、県内出身者はこれだけ合格できますよ、みたいな枠を設けて、予め設けてやるみたいなこともあり得るのかなと思っているんですけれども、それは、今、ここで知事に聞いてもしょうがないことなのかもしれないんですけれども。県内出身者を、だから、どう確保するのかなというのがやっぱり一番大事なのかなと思っているもので。


●知事

 今まで残念ながら、開学以来、少し県政も遠くへ追いやると言いますか、冷たい、要は関与しないということで行き過ぎたところもあったのかもしれませんけれども、段々と、[鳥取]環境大学に対する生徒さんとか、目線が変わってしまったと。それで、魅力を感じていないという状態が定着しかけているというのが今ではないかと確かに思います。

 ただ、入っていただければ、素晴らしい施設ですし、カリキュラムとしても自己研鑚に十分役立つものではあったと思うんですけども、残念ながらそういうイメージができてしまっている。ですから、新しく生まれ変わるのと同時に、県内の各学校だとか、生徒の皆さんも含めて、環境大学の生まれ変わった魅力が伝わるような工夫も必要だろうと思います。

 入学枠を設けるかどうかっていうのは、これはいろいろ議論があろうかと思います。それは、これから、もし準備組織が出来れば、そういうところで議論をしてもらえばいいと思います。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者

 その準備組織の検討なんですけど、仮に、議会が承認して、準備組織で実際に検討が始まるというふうになった場合なんですけども、ただ、その新生環境大学は、平成24年4月のスタートを目指していらっしゃると思うんですが、やっぱり学科改編にかなり時間を要して、入念にこれ、検討しないといけないような話だと思うんですけど、ただ、文科省への申請が恐らく来年5月くらいを目途にしていると思うんですが、その1年もない中で、根本的なこう、見直しっていうか、本当に出来るのか、どうかというところが疑問なんですが、そのあたり、どのようにお考えですか。


●知事

 だからこそ、早く、この問題を決着つけるべきではないかと思いまして、夏休み返上で、有識者のかたにも参加していただいて、検討委員会をまず持ってもらったわけです。

 その結果として、[鳥取]環境大学側が言っていた公立化を含む案で行くべきではないかというお話が出ましたので、この9月議会で、ぜひ、議論を決着させていただきたいと思っております。

 それが、ぎりぎりのタイムリミットだと見ておりまして、今回、もし、ご承認いただければ、すぐにでも、そうした人材の確保だとか、いろんなことが出てまいりますので、そういう作業に取り掛かりたいという気持ちであります。

 今までも大学当局の関係者のかたからも、ご意見を聞いてきたんですけども、この9月、10月というタイミングからスタートが出来れば、ぎりぎり来年の5月の申請時期までに、その間に、全て決着する必要はないわけでありますから、その申請に必要な体制づくりを整えることは可能であろうといっております。

 これがもっとずれ込みますと、難しくなるというタイムスケジュールでございまして、その辺は、精力的に議会が終わり次第、準備に取り掛かっていければと思っております。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 確認させていただきたいんですけれども、今回の議会に提案している問題というのは、準備組織を立ち上げることに対してどうですかという話だと思うんですけれども、準備組織を立ち上げることイコール環境大学の公立化なんですか。


●知事

 だから、公立化協議会という、今、仮の名称でありますけども、そういうふうに出させて。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 お聞きしたいのは、さっきも聞きましたけれども、大学の中身がはっきり決まらないのに、公立化を決めちゃっていいんですかということをお伺いしているわけで、県議会の中で、大学の中身を決めていくわけですよね、どうしようかという。その中身がはっきりしてから、


●知事

 はい。ですから、大枠は、今、ちょっと誤解がさっきあったのかもしれませんけれども、この検討委員会で議論した中身があります、この夏に、県、[鳥取]市も入って、そして有識者も入って検討した中身があります。

 私はそれは、大筋この方向性でいいんではないかと思っておりまして、そういう新しい大学の姿を念頭に置いて、それで、その大学の準備組織を立ち上げるわけでありますから、当然、準備組織が発足をすれば、そういう新しい学部設置に向けた人材確保だとか、そういう作業に入っていかないと、大学の改革が出来てこないということです。その辺も含めて、議会の中では議論を、提示をさせていただきまして、ご判断をいただこうと思っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 とすると、例えば、9月議会でそういう準備組織を立ち上げました。1つの例ですけれども、その結果を受けて、例えば12月議会でこれで公立化しても良いでしょうかっていうふうな、また議論をするっていうことでしょうか。そうでないと。


●知事

 いや。だから、まずは、議決の対象というのは予算だとか、それから、条例だとか、そういうものになってしまいます。今回は9月のタイミングに、私もあえてこの準備組織の予算を、あえて出すわけです。だから、それで、議決の対象になりますので、議会としての意思表示も考えていただきたいという思いなんですね。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 そうですね。手続きとしては、大学の定款を議会が議決して、初めて公立化になると思っているんですけれども。


●知事

 それはもう、でも来年度になっちゃいますから、だから、やっぱり、早いタイミングで議会として、議会と執行部側で意思を一致させる必要があるだろうと。ですから、今回、議案という形で出させてもらおうと思いますね。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 定款の議決をするときが、大学の公立化を議会なり、県が意見が認めるかということですよね。


●知事

 最終決定はそうですね。ただ、現実問題その定款さえできれば大学がすぐでき上がるわけではありませんので、その前段階で相当な準備期間が必要になります。その意味で、皆さんから見ると、何でこのタイミングって、早いと思われたのかもしれませんが、協議会を設置をするという予算を、あえて私も提出をさせていただいて、この秋の段階から準備に掛かりたいと。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 確認したかったのは、だから準備委員会、準備組織の立ち上げイコール環境大学の公立化ありだよっていうことではないんだということを確認したかったわけで。


●知事

 法的には、まだひっくり返るチャンスはあるかもしれませんけども。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 ありますか。


●知事

 法的にはですね。ただ、実際問題として、あとは信義則の問題だと思いますけども、このタイミングできちんと、議会としてもよくよく議論していただきたいと。それで、いろんな意見が出るかもしれません。それはきちんと民主主義ですから、受け止めながら進めるべきだと思っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 分かりました。




11 韓国ドラマエキストラ応募状況について 

○読売新聞 野口英彦 記者

 「アテナ」の関係なんですが、ボランティアエキストラに650人以上のかたが応募されたということについて知事の感想と、これだけ多くのかたが応募されるということは県民の関心の高さを反映してると思うんですが、県民のかたとロケ隊がふれあうような機会を設けるようなことについては、何かお考えはありますでしょうか。


●知事

 今回、今のエキストラ募集のことですとか、それから、物資面でのご協力をお願いをしたわけでありますが、非常に多くの企業、団体からご協力がいただけておりまして、このアテナに対する地元の思いの熱さを改めて感じさせていただきました。

 鳥取が国際観光地として生まれ変わっていく、認知度を高めていく絶好のチャンスだと思います。そのことを県民の皆様も肌で感じていただけたのではないかと思います。

 今回、エキストラのかたとスタッフとのふれあいの場がどうなるかということでありますが、これは正にその現場で、実際上は交流されるということになると理解をいたしております。

 非常にタイトなスケジュールの中での撮影になりますので、いろんなイベントを期間中もやっていくという暇(時間)は、おそらく取るのは難しいと思います。ですから、そうした実際の現場での交流を深めていただければと思います。

 実は秋田でも経験があるわけでありますね。先方のスタッフもそうでありますが、そういう秋田の時も地元のかたといろんなかたちで出会うことができたのが、俳優のかたも含めて、すごい収穫だったし感動だったということです。鳥取でも間違いなく同じことが起きるだろうと期待をいたしております。

 そういう意味で、このアテナの収録を通じて韓国と日本との文化面での交流が事実上なされれば、これはありがたいなと思っております。




12 追加経済対策について 

○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者

 追加の経済雇用対策なんですけれども、どういった内容で、だいたい予算規模どのくらい考えていらっしゃるんですか。


●知事

 これは今、まったく集計中でありまして、今週、各部局からシーズを出してもらいながら、来週、その中で今、施策化すべきものがあるかどうかというのを精査をしていきたいというところであります。まだ、規模等は申しわけないですけど、ノーアイデアです。




13 多剤耐性菌への対応について 

○NHK 月岡信行 記者

 耐性菌の話なんですが、緊急に通知を出すという話でしたが、帝京大とかの。あれはどういった内容をお考えなのかというのと、具体的な。あとは、いつぐらいに出すご予定か。


●知事

 今すぐにでも出すと思います。今、とりあえず病院側の方には報告を、もし多剤耐性アシネトバクターが検出をされたら保健所等に報告をしてくれという通知は、昨日ですか、一昨日かな、出しましたけども、ただ、今、いろんな推移ですね、帝京大学から、さらに有隣病院だとか、広がってきていると、そういう状況もございますので、もし多剤耐性アシネトバクターが検出をされたら、そういう患者さんに対する適切な囲い込みというか、他へ感染が広がらない、院内感染にならない、そういう措置を初動段階にきちんと取ってもらいたいこと。

 また、これまでもこうした院内感染対策ですね、病院と協力して進めてきました。そうした注意点を喚起していくということになどになってこようかと思います。


○NHK 月岡信行 記者

 来週中ぐらいですか、早ければ。


●知事

 いや、もう今日とか明日とかだと思いますけどね。ちょっと今、そういう指示を出しています。




14 DBSクルーズフェリー運航奨励補助金の限度額見直しについて 

○毎日新聞 宇多川はるか 記者

 議会のことで、DBSの運航奨励金[限度額]を100万から150万に引き上げるように常任委員会で説明されると聞いているんですが、赤字がかさんで今回減便というかたちで、それを受けて引き上げるとなると事実上赤字補填のように捉えてしまうんですけども、どのようにお考えなのかを。


●知事

 これは、要は今、日本には2回寄港をしていました。これに対して我々の方では運航奨励金という考え方で向かっていこうと。それは、その運航に係る経費の10分の1程度を目安と言いますか、限度と言いますか、そういうことで出しましょうということにしていたんですね。

 それで、1回あたり、そうすると、だいたい計算してみると100万円程度になるのかなということでやっていたわけです。これが、回数が減りますと、例えば、船は1隻、同じ船です、この船が使われる回数がこう減るわけでありますけども、船の傭船料と言いますか、リース料などは、これは変わらないわけですね。

 ですから、経費がある程度こう上がってくるという面があります。それで、それを、単純に計算をしてみると、100万円というところから、150万ぐらいまで、これは上げないと、従来の運航奨励金の主旨が出て来ないという考え方であります。

 併せて、韓国側でも、1.5倍程度に、同じように奨励金と同等のものを引き上げてきております。会社側からもそうした事情の説明もございまして、我々なりに、精査をした結果として、今の運航支援のやり方を、向こうの運航の形態が変わりましたので、これに合わせて変更するという考え方であります。




15 公用タクシーチケットの私的使用に係る処分について 

○読売新聞 野口英彦 記者

 先週ですかね、タクシーチケットを、私的に流用したということで県職員が懲戒免職になりまして、その判断に恐らく知事も関与と言いますか、判断をされたと思いますが、少しこう厳し過ぎるのではないかという声もあるようですけど、それについて、知事のお考えをお願いします。


●知事

 今回の件につきましては、これは、遺憾な内容であったと思います。それは、県民の大切な公金によって支払われる、[公用]タクシーチケットを私的に使ってしまったということであります。その状況が、法律にも違反するというと、つまり、厳密な話で言えば、刑法とか、そういう法律がございますが、そういう法律にも違反をすると。

 我々の方でも、これまでいろんな事件がありまして、コンプライアンス対策を強化確立してきたところでありまして、そういう法に触れる場合には、厳しい対処をしていこうということで、庁内では、既に周知徹底をしてまいりました。

 そういう中で、今回こういう事象が起こったことは、残念だったと言わざるを得ないと思います。その中でも、タクシーチケットについて、これは故意に改ざんをしているという状況があったり、単純なミスのような形態よりも踏み出した部分がありまして、我々でも第三者委員会を作って、量刑と言って良いんでしょうか、処分の程度を決めるには、外部有識者のかたにもご判断を仰ぎながら進めているんですが、いろんな選択肢がある中で、今回、懲戒免職という選択肢を、そうした有識者も含めて判断をしたということでありますので、その結果は私も尊重すべきだと思って、そうした考え方で処分をさせていただいたところであります。

 これは、県としては最終判断でありますので、もし、不服があれば、それは争うということにならざるを得ないかなと思います。我々として、大切なのは県民の信を失うことがないように、こうした事件はありましたが、コンプライアンスを確立し、そもそも、こういうことをしないというのが一番なわけでありますので、こういうことにならないような庁内の規律を高めてまいりたいと思っています。




16 多剤耐性菌への対応について(再質問) 

○山陰中央新報 錦織拓郎 記者

 院内感染の方にちょっとお話戻るんですが、その通知を出す医療機関の対象というのはどの程度までを想定していらっしゃいますでしょうか。


●知事

 これは、いわゆる病院と言われるような大きな所がまず、そうだと思います。そういう大きな所は、自分の病院の中であったり、あるいは、他に委託してということでありますけども、先程申しましたように、アシネトバクターがあるかどうかというのを調査を平常からされています。

 それで、そういうところは、言わば囲い込みのようなことも可能でございますし、そういうところには、特に、急性期のかたとか、抵抗力の弱いかたも入ってきますので、当然ながらそうしたところを中心として、周知徹底を図っていくということだと思っています。


○山陰中央新報 錦織拓郎 記者

 出す通知の中身としては、先程おっしゃられた更なる感染、拡大がないようにという、徹底と申しましょうか。


●知事

 そうですね。ですから、今は従来ですと、こういう多剤耐性アシネトバクターは外国から単発でこう入ってくるものだろうと考えられていたんですけど、今回は国内でその患者を介してか、どういう経路かよく分かりませんけども、1つは少なくとも患者を介してだと思われるようでありますが、そういうようにして広がりを見せてきて、国内の中で、外国にいたはずのものが広がり始めているという段階であります。

 ですから、この機会にそういう、特に初動で多剤耐性のアシネトバクター対策を怠らないように、そのことを徹底するのがまず第一ではないかと思っています。




17 政策戦略会議と予算編成について 

○山陰放送 秦卓史 記者

 政策戦略会議と、予算編成についてちょっとお聞きしたいんですけども、昨日立ち上がりまして、今、第1回があります。第2回、第3回と開催予定されていますが、春には知事選があります。そうすると、知事選に向け、今回の政策戦略会議で練っていく予算は骨格予算になるんですかね。


●知事

 そこはまだこれからちょっとよく中身を見ながら、予算編成作業の中で判断していきたいと思っていたとこなんですが、ある程度、私の任期は4月の頭まででございますので、エチケットとして、すべて今やるべきだというふうに考えたからといって、すべて計上するのはどうかという考え方は片方であります。

 ですから、骨格予算でありますけども、その中でも当然ながら必要な、どうしてもこれはどのみちやらなきゃいけないというようなものを計上するとか、そういうものは考えられようかと思っています。

 これから、ちょっと今年はそういう意味で特殊な年にたまたまぶち当たってしまいましたけども、今、こうした新しいやりかたをやるのと並行して、最後、出口の段階では骨格予算とする段階で、あえてこう落としておく、そういう政策項目も出るかもしれません。


○山陰放送 秦卓史 記者

 政策戦略会議のスケジュールを見ても第2回は9月議会の後に、今度の予算の編成ですね、9月議会の後、今度は知事も入って本格的に進めていくという。そうすると、次の選挙のスケジュールからいっても、知事が9月議会に出馬するかしないか表明されて、9月議会が終わった後の政策戦略会議の方でいろいろと予算を実際自分の考えを入れて執行していく、組み立てていくということも考えられるんですけども、そういうふうなお考えは。


●知事

 これは、いつでもどこでも悩ましいことでありますけども、今までやっていたのは多段階で査定をしたと。それをその作業を議論することによって査定作業に代わるものをやって最後にパンっとこう決めましょうというイメージで進めているわけであります。

 ですから、従来とちょっとやり方が変わっているところは確かにあるわけでありますけども、従来でも、この選挙の前のところで、次出る人出ない人いろいろおられますけども、必ず予算査定を行って、2月の議会に予算を出して、そして、任期を終えるということでやっていますので、これはどうしようもないことですよね。その過程で、やはりいろいろとその事前に誠実な議論を尽くして、予算編成をして2月に出すと。

 場合によっては次年度送りにあえてして、これを骨格予算と言いますけども、あえてある程度の部分は次年度送りにするというような判断を、その責任においてその時の知事なり、市長なりがやるということだと思います。今回も当然ながらそれに準じたことはせざるを得ないと思います。


○山陰放送 秦卓史 記者

 9月議会に出馬を表明する、しないに関わらず、作業はちょっとでも。


●知事

 それはもちろん、それとはまたニュートラルな話だと思っています。


○山陰放送 秦卓史 記者

 それと、もう1つ、冒頭のあたりで行政の透明化ということを言われましたけども、実際、昨日の政策戦略会議の方でも、こういう新しいシステムの問題点として、これまで査定の段階をすべてホームページ上で公開したりという、情報公開が非常に細かくやられて、そこが、かなり段階が少なくなっていくので、情報公開をどうやっていくのかというのが1つ課題であるっていうようなことが、少し触れられていたと思うんですけども、特に幹部会議のようなもので、ある程度ふるいにかけながら知事に最終的に判断してもらう、もらわないということをやっていく、そういうようなかなり情報公開が後退していくようなイメージを、県民のかたに持たれてしまうんではないか、という心配はあるようなんですが、その辺りはどうお考えでしょうか。


●知事

 それはちょっと財政課が作ったんですかね、ちょっと主旨はよく確認しなければいけませんけれども、すべて従来通り公開はします。その予算編成作業に入ってきたものは、すべて公開をしますので、インターネット上も。ですから、従来と同じ公開だと思います。

 後はタイミングの問題でこの時期にもうちょっと知りたいということは確かにあるのかもしれません。それは政策戦略会議での議論というのはオープンな形でやりますので、その政策戦略会議に出てきた資料というものが事実上、次年度の政策体系、予算編成の骨になってくるものでありますから、こういうものも公開をしていくことで予算編成過程そのものの公開は、従来通りか、あるいはその前段階まで公表するという意味で発展をさせようというイメージで、私はやっております。一切これを公開から外すということはするつもりはありません。


○山陰放送 秦卓史 記者

 昨日の会議で使われた資料で、「段階型要求査定でないため県民等に情報公開が退化したと映ることが懸念される」というものによって、そのために政策戦略会議や知事会見などを通した情報提供を積極的に行うことが必要であると。


●知事

 だから、それはそういう意味かもしれません。政策戦略会議なんかで出てきますから、そこの資料が実はその予算要求資料の概略版ですね。細かい数字がどうとかいうところではないと思いますけれども、そういうものが事実上出てきて議論されますので、そういうところでタイミングの問題だと思います。タイミングとして早い段階では見ていただけるんではないかと思います。




18 DBSクルーズフェリー運航奨励補助金の限度額見直しについて(再質問) 

○毎日新聞 宇多川はるか 記者

 DBSの関係で、再度質問なんですけれども、これからも何らかの形で運航経費が上がることがあれば、150万からまたさらに増えるということっていうのはあり得るんですか。


●知事

 今回の150万[円]の[運行支援金の]ことは、要は運航経費の1割相当ということでのこの推移でありますが、これは、考え方としては可能性はないわけではないでしょうけれども、1回が0回になるということはちょっとその場合はもうすでに終わりですから、果たしてあるかなということですね。

 いずれにせよ、今、3年のセットで動かしてきたこの[運航]奨励補助金でありますけども、その途中で運航形態が変わってしまったというイレギュラーなことが今回起きてしまったもんですから、今回限りの措置と思っていただいた方が正確かもしれません。


○毎日新聞 宇多川はるか 記者

 3年までというのは、もう変わりはないと考えてよろしいでしょうか。


●知事

 今はそういうふうに考えています。


○毎日新聞 宇多川はるか 記者

 今、普通に考えると、やはり3年後全くその補助がなくなったらどうなるのかなと思うんですけども、追加支援というのは、今現在でもされないというお考えでしょうか。


●知事

 今は、会社の方も普通に運航できるように目指していくと、彼らとしてもやっぱりそこは企業家ですから、彼ら自身も真剣におっしゃっていますんで、今の3年の運航奨励金というタームで考えております。




19 公用タクシーチケットの私的使用に係る処分(再質問)について 

○読売新聞 野口英彦 記者

 タクシーチケットの件に戻るんですけれども、そういった私的流用が事実であれば処分は免れないというのは、多分おそらく大方のコンセンサスになることだと思いますけれども、問題はその処分の程度ですね、金額の大小ではないというふうに言われますけども、1万円に満たない金額で懲戒免職ということについて、県民の感情としてそこまで厳しい処分を望んでいるんだろうかという気もするんですが、その辺り、この処分が県民、あるいは県職員の内部の理解が得られると知事はお考えでしょうか。


●知事

 コンプライアンスの徹底を呼び掛けてきておりまして、それは多くの人にもむしろ望まれていたことではないかと思います。今回はその金額のことだけでなくて、有識者も含めて第三者的に量刑的な処分の程度の議論にも加わっていただいて、最終的な決論を出したんですけれども、いろんな議論が当然あります。

 私なりのいろんな考え方もないわけではなかったわけでありますけれども、ただ、その議論の過程で1つ重視をされましたのは、タクシーチケットを改ざんをしているんですよね。それは何のためにやったのかというようなことがあります。そういういろんな金額以外の様相もございまして、性質として懲戒免職もやむを得ないのではないかという議論が大勢であったと。

 そういうことでありますので、今回厳しい処分だとそれは重々承知をしておりますけれども、1つの見識として、我々もそういう内容にさせていただいて処分をすることにしたということであります。もちろんこれは最終決定でございますので、変えるものではございません。

 それに対して不服なり、なんなりといったことがあったらそれは公務員法上の定められた手続きもございますので、そういうところで、後は客観的な判断を待つというのは、我々の立場だと思います。




20 米子ソウル便の利用状況について 

○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者

 アシアナ航空なんですけれども、米子―ソウル便の。3ヶ月連続でアシアナの日韓路線22路線の内、3ヶ月連続で最下位が続いているんですけども、非常にちょっと低調だと思うんですけども、何か打開策を考えていらっしゃいますか。


●知事

 これは、今、国際観光協議会とか、いろんなチャネルを通じまして、誘客だとか、向こうへの送客だとか両面に渡って強化をしていこうとしております。

 その中で、先般、「アテナ」の制作発表会がありました時に、私もソウルの方に行きまして、そこで観光業者を集めて、あるいは観光系のマスコミのかたにも入っていただいて、鳥取県の説明会をさせていただきました。多くのかたが来られまして、想定した以上に大勢の観光業者のかたにお集りをいただきました。

 そこで、アシアナ航空、もちろんDBSクルーズフェリーもありますが、そういう鳥取県のアクセスもPRをさせていただきました。観光業者のかたも「アテナ」のこともございまして鳥取県の魅力に大変に興味を持っていただき、その場でも、これから、じゃあ、旅行商品を考えてみたいという声も上がりました。

 今回、「アテナ」のロケが行われていることは、韓国内でも大々的に報道されておりますので、そうした効果も入れて米子―ソウル便をぜひ、高い搭乗率でこの際、持ってきたいと思っております。この辺はアシアナ関係者も同じような期待を持っておられると思っております。




21 各種王国などキャッチフレーズについて 

○山陰中央新報 太田満明 記者

 ちょっと教えていただきたいんですけども、今度ウォーキング王国を作るという話なんですけれども、今、鳥取県にいくら王国がありましたっけ。


●知事

 ウォーキング王国ですか、ウォーキング立県じゃなくて、


○山陰中央新報 太田満明 記者

 あれは立県でしたっけ。まんが王国とか子育て王国とかいろいろ王国がありますよね、いくつありましたっけ。


●知事

 最近1つ確か子育て王国というのが増えたかもしれませんね。まんが王国は実は前からありまして、それを、私、就任した後に急速にクローズアップさせたというところがあります。子育て王国はいつからですかね、これも1、2年前ぐらいからですかね、その2つぐらいですかね、まだなんか。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 なんかあったように思うんですけれど、すぐに僕も思い出せなくって。


●知事

 ええ、いろいろキャッチフレーズですので、食のみやこと言ってみたり、都じゃありませんけれども。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 王国の国民としまして、どこに足を置いていいかわからなくなってしまって、それでお聞きしたようなわけなんですけれども。


●知事

 まだ、いろんなキャッチフレーズの付け方は考えていけばいいかなと思っています。まんが王国もおかげさまで、今、定着をして県民の皆様に親しんでいただけていると思いますので、当面は今のマンガサミットもありますから、海外でもちょっとPRするにはいいネーミングでありますので、使っていきたいと思っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 知事はキャッチフレーズの付け方が上手いので、そういう王国を付けたり、立県をしたり、いろいろやられるんですけれども、なんか国民としてはそれにものすごく惑わされるというか、どっちを向けばいいのかなという思いもありますので。


●知事

 はい。いろいろ県民運動をいろんな形で盛り上げていかなきゃいけないと思っています。その際に、いろんな言葉を使っていまして、例えば今回、海づくりの祭典に向けて、白うさぎ大使という、そういうボランティア、参加した人たちの名称を作ってみたり、いろんな形で、皆さんに誇りを持って県民運動に参画していただいたり、地域を認識していただけるようなそういうチャネルを作っていきたいと思います。あんまり紛らわしいことにならないようには注意をしていきたいと思います。


○毎日新聞 宇多川はるか 記者(幹事社)

 他はよろしいでしょうか。ありがとうございました。


●知事

 どうもありがとうございました。



  

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