世界的なアートを身近に
購入時に賛否の議論を巻き起こした、アンディ・ウォーホルの《ブリロ・ボックス》。開館記念展「アート・オブ・ザ・リアル」でいよいよお披露目となります。ほかにも伊藤若冲やゲルハルト・リヒターといった世界的な作家の作品が並ぶ、こけら落としにふさわしい重厚な展示は必見です。
また、前田寛治や辻晉堂など、鳥取県出身で日本美術史に残る存在として高く評価される作家も積極的に紹介します。
アンディ・ウォーホル
Andy Warhol 1928-1987
20世紀を代表する現代美術家の一人で、大量生産・大量消費社会をテーマとするポップアートの隆盛を牽引した。《キャンベル・スープ缶》《マリリン・モンロー》など誰もが一度は作品を目にしたことがあるであろう現代美術の巨匠

《ブリロ・ボックス》1968年
©2025 The Andy Warhol Foundation for the Visual Arts, Inc. / Licensed by ARS, New York & JASPAR, Tokyo G3771
伊藤 若冲
Ito Jakuchu 1716-1800
江戸時代の京都で活躍した絵師。代表作《動植綵絵》に見られるように卓越した技巧による極めて精緻な描写や鮮やかな色彩で知られる一方、大胆な構図が特徴的な水墨画にも名品が多い。日本美術史上屈指の画家として世界的な人気を誇る


《象と鯨図屏風》18世紀
※3月30日から4月20日まで展示予定
ゲルハルト・リヒター
Gerhard Richter 1932-
世界の名だたる美術館で個展を開催するなど現代で最も重要な美術家の一人として確固たる地位、評価を確立。2012年には競売で抽象画《Abstraktes Bild(809-4)》が存命の作家による作品として当時史上最高額の約26億9000万円で落札された

《抽象絵画(648-1)》1987年
©Gerhard Richter 2024 (26072024)
県ゆかりの作家
前田 寛治
Maeta Kanji 1896-1930
北栄町生まれ。パリへの留学を経て華々しく画壇に登場し注目を集める。33歳という若さで亡くなるまでの短期間に、後進の育成にも力を注ぎ近代洋画界に大きな足跡を残した

《西洋婦人像》1925年頃
辻 晉堂
Tsuji Shindo 1910-1981
伯耆町生まれ。早くからその才能を認められ、平櫛田中にも資質を高く評価された。ヴェネツィア・ビエンナーレ出品など世界的に活躍。1977年、京都市文化功労者

《沈黙》1957年
※3月30日から5月18日まで展示予定
小早川 秋聲
Kobayakawa Shusei 1885-1974
日野町生まれ。「旅する画家」として知られ、異国情緒漂う作品を多く残している。また従軍画家として度々戦地へ赴き、兵士たちの直面する現実を描き続けた

《虫の音》1938年
※3月30日から5月11日まで展示予定
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