「鳥取県の漁具・漁法」が昭和51年に発刊され27年が経過しました。その間、漁船性能の向上や漁撈機器の進歩などにより、漁船の漁獲する能力の向上とそれに伴う資源の減少、あるいは埋め立てや港湾工事などによる漁場の喪失、さらには漁業者の減少や魚価安など、漁業を取り巻く環境は厳しさを増しました。
 そんな中、行われなくなった漁法もいくつかありますが、他地域から新たに導入された漁法も見られます。しかしながら、基本的な漁具・漁法についてはほとんど変化していません。

 今回は、前回の内容を現在の漁具・漁法に従い見直すとともに、前回が本県の水産行政担当者や漁業関係者向けに編纂されたものであるのに対し、今回は一般県民の皆さんにも参考にしていただけるよう努めました。
いずれの漁法も先人が長い時間をかけて、本県の漁場特性にあわせ、工夫・研鑽を重ねた結果の、文字どおり血と汗の結晶であり、鳥取県の貴重な海の文化です。

 最後になりましたが、本稿をとりまとめるにあたり、貴重な技術をご教示いただいた漁業者の皆さんをはじめ、多くの方にお世話になりました。心からお礼を申し上げます。

鳥取県水産試験場長
渡部俊明
平成16年2月

発刊に当たっての留意事項
1前回の内容を現代版に改訂しました。
2但し、今回は行政上の制限、禁止事項については削除しました。
3現在ほとんど行われていない漁法については、前回の記述をほぼそのまま残しました。
4漁法上の分類、用語等については、「漁具漁法額(網漁具編)」(宮本秀明著 金原出版)及び「日本漁具・漁法図説」(金田禎之著 成山堂)を参考としました。

取りまとめ及び文責 渡部俊明
現場調査 浜田和勇、塩谷義勝、澤富一、山下秀実、西村拓
イラスト作成 千葉理江、伊東かおり
ホームページ作成 志村健
  

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