5月中旬から6月上旬にかけて、ニューストンネット調査及びマアジ中層トロール調査を実施しました。
この2つの調査は小さい魚(稚魚等)の量などを調べて、今後を予測するための調査です。
【ニューストンネット調査】
ニューストンネットの調査海域は隠岐海峡周辺です。
この調査は大きなタモのような漁具で海面付近を10分間曳網し、マイワシのシラスを採捕します。
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▲ニューストンネットを曳網する様子です。
シラスのような小さいものまで採捕する網目の細かいネットを使用します。
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▲ニューストンネットで採捕したものです。
容器の下の方に見える白く細長いものがシラスです。
この段階では対象魚種のマイワシのシラスなのか判別ができないため、水産試験場に持ち帰り詳しく調べます。
【マアジ中層トロール調査】
マアジ中層トロール調査はマアジが対象魚種になり、先ほどのマイワシのニューストンネット調査の
漁具とは異なり、大型の網を使用し、オッターボードと呼ばれる漁具で網口を広げ、中層付近を
回遊するマアジの稚魚を採捕します。
調査海域は鳥取沖から出雲沖の海域、隠岐の島の北方海域の広範囲を調査します。

▲30分曳網し、採捕されたマアジです。
採捕されるマアジの大きさは人差し指の第一関節から第二関節ほど(体長約3から4センチメートル)のものが
ほとんどで、海域によって採捕量も異なり、1000尾を超えるところもあれば50尾に満たないところも
あります。
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▲見た感じ400尾くらいは獲れているでしょうか。
実はこれらのマアジたちは獲れてすぐに研究員と乗組員により1尾ずつピンセットで拾い上げながら、
尾数を数えています。
数え間違えないように、この時ばかりは無心のカウントになります。
今後、マアジ資源が増えて、多く獲れるように期待したいです。
【おまけ】
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▲操業中の風景です。
忙しい合間でも隠岐の島の大自然が作り出した圧巻の景色には息をのみます。
一度はプライベートで足を運んでみたい場所の一つです。