「第9回全国高校生手話パフォーマンス甲子園 」
佳子内親王殿下お言葉
本日、「第9回全国高校生手話パフォーマンス甲子園」が開催され、皆様にお
会いできましたことを大変うれしく思います。この大会は、昨年と一昨年は、コ
ロナ禍の影響により、オンラインを活用して開催されてきましたが、本年は3年
ぶりに鳥取県の会場に集まって開催されます。大会のために、主催者をはじめ、
鳥取県の高校生、ボランティアの方々が一丸となって準備をしてこられたと伺
っております。皆様のご尽力に心から敬意を表します。
本年の予選には、60 チームが参加しました。多くのチームの中から本戦出場
を決められた 15 チームの皆様、おめでとうございます。コロナ禍の影響による
様々な制約のもとでの練習には、大変なこともあった か と思います。そのような
中、仲間で話し合い、何ができるか考え、力を合わせて練習をしてきたのではな
いでしょうか。様々な工夫をしながらパフォーマンスを作りあげたことや、目標
に向かって励んだことは、貴重な経験になったことと思います。これから皆様が
パフォーマンスをする時、隣には今日まで一緒に頑張ってきた仲間がいます。客
席から、またライ ブ配信を通して、皆様のパフォーマンスを楽しんでいる方々が
いらっしゃいます。仲間と観客の思いや力を感じ、自分の思いや力 も周りに伝え
て、最高のパフォーマンスができるように、私も応援しております。
鳥取県では、全国に先駆けて手話言語条例が制定され、手話の普及に向けた取
り組みが活発に行われています。今年からは、小学生のための新しい取り組み
「手話チャレ」が始まり、その動画を私も拝見しました。「手話チャレ」では、
手話や、きこえない方、きこえにくい方について、自分がどれくらい理解できて
いるか確認することができます。小学生が手話を学ぶときの道標となる、とても
良い取り組みであると感じました。
様々な取り組みやこの大会を通して、手話言語に対する理解がより一層深ま
り、誰もが安心して暮らすことのできる社会に繋がっていくことを願っており
ます。
終わりに、今回の大会が皆様にとって大切な思い出になるとともに、この会場
にいらっしゃる方々、また、オンラインを通じて観ている多くの方々が、素晴ら
しいパフォーマンスを楽しまれることを願い、私の挨拶といたします。