防災・危機管理情報


  
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2025年3月24日

令和7年3月6日(木)に資料保存・修復研修会を開催しました。【市町村等との連携・協力】

 令和7年3月6日(木)、県立図書館大研修室にて、資料保存・修復研修会を行いました。講師は、南部町で修復工房「HATA Studio」を経営されている秦博志さんです。秦さんは、県内外の文化財や書画の修復に携わり、修復に関する指導・助言、被災資料の救済等幅広く活動されています。 今回の受講者は県内の図書館・博物館等の職員18名でした。

講師の秦博志さん
「HATA Studio」代表 秦博志さん

 研修では、(1)講義、(2)裏打ち、(3)虫食いや破れのある資料の修復(繕い)を行いました。

(1)講義

 資料修復の原則は、できるだけ元の形態で保存することです。資料の持つ複合的な劣化要因を踏まえつつ、資料修復を行う必要があるという話をしていただきました。

裏打ち指導の様子
裏打ち指導の様子


裏打ち実習の様子
裏打ち実習の様子

(2)虫食いや破れのある資料の修復(繕い)

 資料には保存環境により虫食いや破れなどの劣化が見られることがあります。今回は虫食い部分を補修する「繕い」と、繕い用の「喰い裂き」(和紙の切り口に繊維の毛羽を出すようにしたもの)作りの実習をしました。

繕い、喰い裂き作りの実習風景
繕い、喰い裂き作りの実習風景

繕い、喰い裂き作りの実習風景
繕い、喰い裂き作りの実習風景


 【受講者の声】

  • これまでは、糊をそのまま使用していたが、水で薄めて使うということと、その薄さに驚きました。図書館では主に書籍を扱いますが、修復の際、最小限の濃さを意識して、利用と保存を考えながら今後に活かしていきたいです。
  • 資料補修の技術が実践とともに学べて大変勉強になった研修会でした。 学んだことを業務に反映させていくには、質疑応答にもあった道具の準備や個々の資料の状況に応じた補修などを考えると、県立博物館のように継続的に所蔵資料の補修を進めていく体制の構築から考えていく必要があることを感じました。 また、資料補修について事業者に出した時にどの様なことがなされているのか、その一端を身をもって学べたことは有意義だったと思います。

 【最後に】

 秦さんには、「今修復することは、50年、100年後の人へ資料をつないでいくため、また安全に再修復できるようにするためであるが、それは資料の状態を共有し相談しながら、適した修復方法を見つけていくことが大切」だと話をしていただきました。

 図書館、博物館、公文書館では扱う資料は異なりますが、資料の保存と利用に携わる者として、50年、100年後の人へつないでいくために必要な経験と知識を学ぶ機会を持ち続けていくことが大切であると思います。

 ご指導いただきました秦博志さんには、厚くお礼申し上げます。

公文書館 2025/03/24 in 会議など,公文書担当,講座などのイベント

2025年3月18日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和6年度(3月)例会を開催しました。

 3月15日(土)午後2時から4時まで、鳥取市歴史博物館において、今年度最後となる例会を開催しました。

 最初に、会の事務局であるやまびこ館の横山学芸員と当館の澤館長から、来年度の占領期の鳥取を学ぶ会の開催予定等について、会員へ報告しました。来年度は、現在より30分間開催時間を拡大して毎月(午後1時30分~午後4時)の例会を実施することとなります。

澤公文書館長からの翌年度の開催要項や占領軍のご子孫の来県予定の説明
(写真1)澤公文書館長からの翌年度の開催要項や占領軍のご子孫の来県予定の説明


 次に、澤田調査委員から「教育映画を学校で上映していたということは学校に暗幕があったのか?」「境町が境市ではなく境港市になったのは境と同じ名前の市町村があったからなのか?」といった前回の質問に対する調査結果の報告がありました。

澤田調査委員による前回の例会での質問事項に対する調査結果の解説の様子
(写真2)澤田調査委員による前回の例会での質問事項に対する調査結果の解説の様子


 今回から軍政部活動報告書の昭和24年3月分の解読に入り、「日本の行政(国への陳情や議会活動、市町村のリコールの動き等)」「国の地方支部の活動(銃刀等の回収や徴税状況等)」「日本の法廷運営(選挙法や租税法違反、検察審査会)」「政党活動」「衛生行政活動(保健所建築、病院給食)」といった項目を解読し、澤田調査委員から解説がありました。

 会員からは、米子市は市営葬儀場があったということだが子供の頃から(地元であるにもかかわらず)一度も聞いたことがないとか、学校給食には大きすぎて病院給食に利用されたアメリカ陸軍の余剰Mess Tray (食料の配布皿)に対する感想など、今回も様々な質疑や意見交換が行われました。

会員によるレポートの解読の様子
(写真3)会員によるレポートの解読の様子

公文書館 2025/03/18 in 県史活用担当,講座などのイベント

2025年3月3日

令和6年度第1回鳥取県史編さん委員会を開催しました。

 令和7年2月11日(火)、公文書館会議室において、令和6年度第1回鳥取県史編さん委員会を開催しました。

 会議では、9名の委員が参加し、名古屋大学大学院人文学研究科の池内敏名誉教授が座長に選任され、山根総務部長のあいさつの後、事務局からこれまでの経緯等について報告された後、次年度からの県史編さんに向けて、編さん方針やその他の編さんに係る課題について協議しました。

 なお、県史編さん委員会の委員は以下のとおりです(敬称略)。
所属・役職
池内 敏(座長) 名古屋大学大学院人文学研究科名誉教授
岸本 覚 鳥取大学地域学部長
多田 憲一郎 鳥取大学地域学部教授
小山 富見男 鳥取地域史研究会長
山本 恭子 米子市立山陰歴史館副館長
関本 明子 倉吉博物館主幹
佐々木 孝文 鳥取市教育委員会文化財課長
奥村 寧子 鳥取市あおや郷土館主任
山根 茂幸 鳥取県総務部長
林 憲彰 鳥取県教育委員会事務局次長
西村 芳将 鳥取県立青谷かみじち史跡公園所長

県史編さん委員会写真1
(写真1)委員会の様子

県史編さん委員会写真2
(写真2)県史編さん委員会委員

公文書館 2025/03/03 in 会議など,県史活用担当,県史編さん室

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