計画策定の背景
鳥取県は全国に先がけて健康づくりに取り組んできており、特に、昭和46年1月には、県医師会、鳥取大学医学部及び県の3者で構成する鳥取県健康対策協議会を設置し、今日まで、各種がん検診のあり方やこれら検診の精度を高めるための取り組みをはじめ、県内の疾病の地域特性に関する調査を行うことなどにより、本県の健康づくりの推進に成果をあげてきました。
また、昭和62年には「健康県づくり県民運動推進会議」を設置し、市町村や関係団体などと連携しながら、県民一人ひとりの健康意識を高めることに取り組んできました。
これらの取り組みを進める中で、生活水準の向上や医学・医療の進歩などにより、私たちの平均寿命は年々延びてきていますが、一方、食生活や運動習慣などの生活習慣と関係の深いがんや心臓病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病は増加しています。
さらに、本県では、全国より10年早く高齢化が進行しており、高齢者の増加に伴って、痴呆や寝たきり状態の人も増加しています。
このような状況の中で、すべての県民が健康でいきいきと生活するためには、病気を早期に発見し早期に治療するだけでなく、県民一人ひとりが健康にもっと関心を持ち、正しい知識を身につけ、自由な意志で、工夫しながら、積極的に生活習慣を改善しようと実際に行動を起こすことが求められます。
このような一人ひとりの取り組みを一層効果的に進めるためには、行政や関係機関をはじめ、家庭、地域、学校、職場などが相互に連携しながら、社会全体として個人の健康づくりを支援していくことが重要になってきました。