第11巻 『褒められた人びと』

 江戸時代、親孝行なこども達は人びとに大きな感動を与えました。当時の「孝」の精神とは?また、明治・大正時代には、「善行者」が褒められます。国をあげての「善行者」さがしとは?さらに戦争と表彰の関係、旧藩主・池田家が果たした役割などを通して近世~近代の鳥取県の表彰制度のあり方を捉えます。

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刊行 平成25年1月
頒布価格 500円
体裁 A5版 134ページ
著者 岸本 覚
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目次

はじめに

第1部 江戸時代の表彰

第1章 祖先の戦功が生きている時代

(1)武士と戦功(2)池田長吉の感状

第2章 帝王学としての表彰

(1)江戸時代における表彰政策(岡山藩の表彰政策/「孝義録」の編さん)(2)池田慶徳の登場ー「名君」の教科書と施政(徳川斉昭の息子慶徳/父・斉昭の教え/施政の教科書)(3)孝行人の表彰-岡嶋正義の勧善祭

第3章 江戸時代鳥取の「孝」

(1)感動の連鎖反応(露姫の衝撃/露姫追悼の要因)(2)因伯の孝行人(「孝義録」のなかの因伯/平吉の行状/「孝義録」に載る善事)

第2部 近代栄典制度と鳥取県

第1章 明治初期の褒賞

(1)『鳥取県史料』にみる賞罰(近代栄典制度の成立前夜/『鳥取県史料』の表彰者/士族への褒賞と刑罰)(2)『明治孝節録』(『明治孝節録』と『鳥取県史料』)

第2章 鳥取県における栄典と表彰

(1)勲章(栄典制度と勲章の成立/鳥取県出身の高位受勲者/近代日本における勲章の価値)(2)褒章(褒賞制度の成立/鳥取県における褒章受賞者)(3)鳥取県の表彰制度(鳥取県における表彰の特徴)(4)高額寄付者への褒章(紺綬褒章候補の選定/褒章をめぐる問題点)(5)褒章の基準-国家と県の狭間で(褒章候補選定の難しさ/斎木善三郎の場合/山枡専蔵の場合)(6)紀元節表彰の確立(紀元節表彰/昭和10年の伝達と表彰式/表彰された人びと/昭和10年表彰の時代背景/北谷村処女会の場合)

第3章 「善行者」の行方

(1)善行者選定の仕組み(「善行」を支えたもの/善行者の選定基準/表彰者の調査/追跡調査される表彰者)(2)「善行者」を探す-メディアの役割(新聞社と行政/「生きた感化」-善行表彰者の感化力)

第4章 日清・日露戦争と勲章・表彰

(1)日清・日露戦争と勲章―金鵄勲章の時代(金鵄勲章の誕生/鳥取県における受章者/「武功」の基準/八頭郡の事例)(2)戦争を支えた人びとへの表彰(行政への調査と表彰/西伯郡内各町村における調査/戦争を支えた教育現場)

第5章 褒める世界の集大成-大礼のなかの鳥取

(1)大礼―地方賜饌と養老典(昭和の大礼/鳥取県での祝典/鳥取における地方賜饌/鳥取における養老賑恤)(2)全国的褒賞と歴史的功労者への追贈(相次ぐ国家的規模の表彰/歴史的功労者への追贈)

第6章 褒められるひと、褒めるひと―旧藩主家(池田家)の役割

池田仲博の活動/池田仲博への視線/褒める人となった旧藩主

おわりに―源左からみた褒賞

主な褒章者等一覧/文献目録/あとがき


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