重点課題
・脳卒中(循環器病)・糖尿病・がんの予防
現状
・脳卒中による死亡率は、男女とも全国と比べて高率で、特に30~59歳の男性は脳出血が多くなっています。
・男性のがんによる死亡率は全国より高率で(特に30歳~59歳)、肺・胃・大腸・肝臓がんが高くなっています。
・市町村の行う基本健康診査の受診率は、40歳・50歳代の男女及び60歳代の男性が低くなっています。
・市町村の行うがん検診の受診率は、全国に比べて高いものの、近年は受診率が伸び悩んでいます。
・職域では、がん検診は法定外であるため、一部の事業所以外は実施されていません。また、中小規模の事業所では、定期健診を行っていないところがあります。
・生活習慣病予防のための食生活改善・喫煙防止・適正な飲酒・運動などについての知識の普及がまだ十分ではありません。
取り組みの方向
・脳卒中・心臓病・高血圧・高脂血症・糖尿病・がん予防の知識普及
・健康診査・がん検診を受けることの大切さの普及、検診を受けやすい環境づくりと精度の向上特に、40~60歳代の男性の受診率を高めるために、職域や自営業の人が受診しやすい環境づくり
・精密検査を受けやすい環境づくり
・定期的な経過観察と治療継続の徹底
・生活習慣病になっている者や予防のための自主グループの育成
・バランスの良い食事と運動をこころがけましょう!
・生活リズムを大切にしましょう!
・年1回は健康診断やがん検診を受けましょう!
【全世代共通】
・生活習慣病予防のための食生活改善・喫煙防止・適正飲酒・運動についての知識を普及します。
・健康的な生活習慣に関する情報提供を行います。
・バランスが良く、塩分の少ない食事を1日3回摂取できるよう普及します。
・バランスの良い「糖尿病食」※1を「健康食」として広めます。
・健康運動指導士や実践指導者により、運動プログラムで指導ができるようにします。
・食生活などの生活改善の徹底と、治療の継続をすすめるため医療機関との連携をすすめます。
【世代別】
乳幼児期
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・生活のリズムを整え、食に関心が持てるよう、乳幼児期から生活習慣病予防を推進します。
・親子が一緒にとりくめるように食育※2を推進します。 |
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学齢期
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・よりよい生活習慣が定着できるように食育や運動習慣を推進します。
・学校健診への血糖や脂質検査の導入を検討するとともに、実施しているところでは、事後指導を徹底します。 |
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青壮年期
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・事業所の対象者も含め集団・個別健康教育を推進します。
・社会保険・国民健康保険と連携し、生活習慣病予防の健康教育・健康相談をすすめます。
・職域で健康診査やがん検診を受けやすいよう労働基準監督署・地域産業保健センターなどと連携し、事業所の衛生管理者や監督者などへの普及啓発を行います。
・健康診査の事後指導を徹底し、精密検査や治療などが必要な人には早厲fを勧めます。
・肝臓がん検診のフォローアップの体制整備を推進します。
・乳がん自己検診法の普及啓発を図ります。
・がん検診開始年齢の引き下げを検討します。
・県・市町村や医療機関は生活習慣病になっている者や予防のための自主グループができるよう支援します。 |
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高齢期
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・退職後、引き続き市町村の基本健診や健康教育が受けられるよう、市町村と事業所の連携体制づくりを行います。 |
※1 糖尿病食:糖尿病の治療食。個人に適したエネルギー量と栄養のバランスのとれた食事。
※2 食育:望ましい食生活と食習慣をつくるために、教育や食環境づくりをすすめること。