高温多湿の夏場は、食中毒の原因となる菌が増殖しやすい環境となります。食品の取扱いに注意するとともに手洗いを徹底しましょう。
食中毒とは、有害な物質に汚染された食品を食べることで起きる健康被害のことです。多くの場合は、嘔吐、腹痛、下痢、発熱など急性胃腸炎症状を起こします。原因となる物質によって主に以下のように分類されます。
細菌性食中毒
細菌性食中毒は、細菌あるいは細菌が産出した毒素を含む食品を摂取することで起きます。
細菌性食中原因菌には下記のようなものがあります。
◆腸炎ビブリオ ◆
黄色ブドウ球菌 ◆サルモネラ属菌 ◆ウエルシュ菌 ◆
セレウス菌
◆
カンピロバクター ◆
腸管出血性大腸菌 ◆
ボツリヌス菌
ウイルス性食中毒
ウイルスに汚染された食品を摂取することで起きる食中毒です。ウイルスによる食中毒の大部分は、
ノロウイルスによるものです。
自然毒・化学物質による食中毒
動植物が本来持っている自然毒(
ふぐ毒、
きのこ毒、
トリカブト、
スイセン、
イヌサフラン、
テトラミン、
ソラニン)や化学物質(農薬等)を摂取することで起きる食中毒です。
ふぐ食中毒予防ポスター(PDF 322KB)
寄生虫による食中毒
魚介類などに寄生する寄生虫を食品とともに摂取することで起きる食中毒です。
寄生虫の例:
アニサキス、クドア、
旋尾線虫
食中毒の原因は、細菌によるもの、ウイルスによるもの、化学物質によるものなど様々なものがございますが、そのほとんどは細菌やウイルスによるものです。細菌・ウイルスを原因とする食中毒を防止するには食中毒予防の3原則
「つけない」・
「増やさない」・
「やっつける」を守ることが大切です。
細菌・ウイルスをつけない(清潔)
目に見えない食中毒原因菌は、魚や肉、野菜などについていることがあります。この食中毒原因菌が手や調理器具を介して他の食品を汚染し、食中毒の原因となることがあります。食材に触れるときは、まず石鹸で十分に手を洗い、野菜や魚など水で洗える食材も丁寧に洗いましょう。
★食器や器具類は、洗浄・消毒した清潔なものを使いましょう。
★まな板や包丁は、肉・魚用と そのまま食べる野菜用とに分けるなど、区別して使うと良いでしょう。
★ネズミ・害虫などの侵入を防止しましょう。
★健康管理を行い、発熱、下痢等があった場合は調理に従事しないようにしましょう。
★清潔な服装で調理を行い、調理前や調理中盛りつけ時などはしっかり手を洗いましょう
★手や指に傷がある場合は、必ず手袋を使いましょう。
細菌・ウイルスを増やさない!(低温保存・迅速)
食中毒原因菌が付いてしまった食品も、食品中で細菌が増えなければ、食中毒になりません。細菌を増やさない為には、温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに食べることが大切です。保存するときは、冷蔵庫や冷凍庫を使いましょう。
★冷蔵庫の中に温かいものを入れたり、ものを詰めすぎないようにしましょう。
★解凍するときは、冷蔵庫内か電子レンジで行いましょう。
★長時間室温で放置することは避けましょう。
細菌をやっつける!(加熱処理)
食中毒を起こす細菌・ウイルスはほとんど熱に弱く、食品に付いていても加熱すれば死んでしまいます。食品を調理するときは、中心部までしっかりと加熱することが重要です。
また、食器や調理器具は、洗浄したあと熱湯や塩素系漂白剤で消毒する必要があります。
★食品の中心温度が75℃以上、1分間以上になるように加熱することが重要です。
★
ノロウイルス対策には、85℃から90℃以上で90秒の加熱が必要です。
★調理済みの食品を再加熱するときは、温めるのではなく、十分な加熱が必要です。
食中毒について詳しい内容を知りたい方は、こちらをご覧下さい。
準備中
食中毒について、まんがでも解説してるよ!わかりやすいよ!
まんが王国とっとりだより10号「注意報発令!知ろう・防ごう・食中毒」
■「食中毒にご用心!家庭でできる予防法」
2013年7月10日放送県政テレビ「週刊とり☆リンク」
こちらからご覧ください。
■ 「夏の食中毒予防」
2018年8月放送テレビスポットCM
こちらからご覧ください。
食中毒予防紙芝居を実施しています。紙芝居の貸し出しは、県庁くらしの安心推進課、各総合事務所、生活環境事務所でも行っていますので、お問合せください。
紙芝居については、こちらをご覧ください。
夏期は気温の上昇に伴い細菌が繁殖しやすく、また人の体調も崩れやすくなるため、食中毒が多発する傾向にあります。鳥取県では6月から9月までの間、鳥取地方気象台の協力により、特に食中毒が発生しやすい気象条件になった時、食中毒注意報を発令し、県民及び食品取扱(業)者に対して食品の取扱いについての注意を呼びかけています。
注意報の発令条件、発令状況の詳細については下記リンク先をご覧下さい。